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展示会を成功させる営業トーク術!来場者が思わず足を止める声掛けや商談化のコツを専門家が解説

目次

展示会営業のコツ|声掛け・トーク・商談化を専門家が解説

展示会は、自社のPRや新規顧客獲得、商談づくりにつながる重要な営業機会です。

しかし、会場に多くの来場者が集まっていても、何も意識せずに声をかけ、長い商品説明をしているだけでは成果にはつながりません。

展示会で成果を出すには、来場者が何を目的に来ているのかを見極め、

声掛け → ヒアリング → 説明 → クロージング

の流れを短時間で設計する必要があります。

株式会社展示会営業マーケティング代表の清永健一は、展示会営業®コンサルタントとして、累計1,300社超を支援してきました。ほぼ毎週展示会会場を訪れながら、来場者がどこで足を止め、何をきっかけに会話が深まり、どの瞬間に次の商談につながるのかを現場で確認しています。

清永健一の結論

展示会営業トークの目的は「うまく説明すること」ではありません。相手の課題を短時間で把握し、自社が役立てる相手かを見極め、必要なら次の一歩・後日アポにつなげることです。

この記事では、来場者の目的把握、声掛け、ヒアリング、数字・事例を使った説明、エレベーターピッチ、クロージング、目標設定、ブース、トークスクリプト、事前集客、ロープレ、アフターフォローに加え、展示会で営業をするメリット、必要な資料・人員、費用対効果、スタッフ間の情報共有、営業成果の可視化まで体系的に解説します。

さらに、出展者536名・来場者1,089名への独自調査「展示会白書」のデータも交えながら、AI時代の展示会営業について考えていきます。

そもそも、なぜ展示会は営業のチャンスなのか?

通常の新規営業では、まず相手を探し、電話やメールで接点をつくり、アポイントを取り、ようやく話を聞いてもらいます。

展示会では、そのプロセスの一部が短縮されます。

特定のテーマに関心を持つ企業担当者が、同じ場所に集まっているからです。

ただし、これは「来場者は営業されたいと思っている」という意味ではありません。

展示会白書のデータ

来場者1,089名への独自調査では、期待外れだったブースの理由として「売り込み感が強く、話を聞く気がなくなった」42.4%が最多でした。 詳細グラフを見る

展示会は、強く売り込んでよい場所なのではなく、普段なら出会いにくい相手と、ビジネス上の自然な会話を始めやすい場所なのです。

普段は会えない相手と出会える

展示会には、情報収集担当者だけでなく、現場担当者、技術担当者、部門責任者、経営層などさまざまな人が来場します。

普段の営業活動では接点をつくることが難しい相手と、偶然同じ場所で会話できることがあります。

また、自社が想定していなかった業種や用途から声をかけられることもあります。

これは、検索広告やテレアポとは違う展示会営業の特徴です。

商品やサービスを直接確かめてもらえる

展示会では、Webサイトや営業資料だけでは伝えにくい価値を、その場で確認してもらえます。

  • 実物を見る
  • 触る
  • 動かす
  • 比較する
  • 試食・試飲する
  • 実際の画面を操作する
  • 開発者や技術者へ質問する

展示会白書のデータ

来場者1,089名への独自調査では、期待以上だったブースの理由として、「開発者やエンジニアから直接話を聞けた」49.1%、「製品・サービスを実際に体験・操作できた」30.9%が挙げられています。 詳細グラフを見る

顧客ニーズを直接確認できる

展示会営業は、売る活動であると同時に、顧客を知る活動でもあります。

来場者と話していると、

  • 想定していなかった使い方
  • 顧客が本当に困っていること
  • 導入時に不安に感じること
  • 競合商品と比較されているポイント
  • 自社が強みだと思っていなかった価値

などが見えてきます。

これらは営業トークの改善だけでなく、商品開発、Webサイト、営業資料、次回の展示会にも使える一次情報です。

展示会は「売る場」であると同時に「顧客から教えてもらう場」でもある。

展示会後につながる関係をつくれる

BtoB展示会では、その場で契約まで進むケースばかりではありません。

だからこそ、展示会当日に、

  • 後日アポ
  • 資料送付
  • サンプル送付
  • 質問への回答
  • 技術担当との打ち合わせ
  • オンラインデモ

など、次の一歩を決めることが重要です。

展示会当日のゴールは「名刺をもらうこと」ではなく「次に何をするかを決めること」です。

展示会営業で最初に変えたい考え方|「買いそうか」より「役立てるか」

展示会で獲得した名刺を、

「A・B・C」

「ホット・ウォーム・コールド」

のように、購入確度でランク分けする会社があります。

しかし、展示会場で、いきなり、

  • 予算はいくらか
  • 導入時期はいつか
  • 決裁権があるか

だけを聞いて相手を評価すると、売り手都合の営業になりがちです。

私は、展示会ではまず、

「この相手に、自社は本当に役立てるか?」

を見ることをおすすめしています。

決裁者でなくても、現場で困っている本人かもしれません。技術担当者かもしれません。社内提案者、情報収集担当者、代理店候補、協業候補かもしれません。

自社が役立てる可能性が高いなら次へ進む。

工夫すれば役立てそうなら追加情報を確認する。

今回は役立ちにくいなら、無理に追わない。

これが、展示会営業®の見込み客の捉え方です。

展示会で営業を成功させるための基本

営業トークを磨く前に、まず来場者の目的を理解する必要があります。

同じブースへ来た人でも、来場目的は異なります。

来場者の目的を把握する

展示会の来場者には、たとえば次のような目的があります。

  • 情報収集
  • 業界トレンドの把握
  • 自社の課題解決
  • 新製品探索
  • 競合他社のリサーチ
  • 取引先との面談
  • 新しい協業先探し

目的によって必要な情報は異なります。

たとえば、次のような声掛けができます。

  • 「何か特定の商品をお探しですか?」
  • 「今日は情報収集で来られたんですか?」
  • 「ちなみに、今この辺りで何かお困りごとはありますか?」

特に最後の「ちなみに」は、私が展示会現場でよくおすすめしている聞き方です。

いきなり「御社の課題は何ですか?」と尋ねるよりも、会話の流れの中で自然に相手の状況を聞きやすくなります。

来場者に合わせてトークを変える

来場者の目的が分かったら、その人に合わせて話す内容を変えます。

情報収集が目的の人なら、いきなり商品を売り込む必要はありません。

たとえば、

  • 「最近、この業界では〇〇という相談が増えています」
  • 「比較されるなら、ここを見ておくと分かりやすいですよ」
  • 「この違いは実物で見ると分かりやすいので、触ってみてください」

と、先に相手に役立つ情報を渡します。

そのうえで、自社の商品・サービスが役立つ場合にだけ話をつなげます。

展示会営業トークは4ステップで考える

展示会で営業トークを行う際は、次の4ステップを意識します。

  1. 声掛け:来場者が自分に関係があると気づく
  2. ヒアリング:相手の状況・課題を短時間で把握する
  3. 説明:相手に必要な内容だけを伝える
  4. クロージング:次のアクションを決める

1.声掛け|説明を始めるのではなく「自分ごと化」してもらう

声掛けの目的は、商品説明を始めることではありません。

来場者に、

「これは自分に関係があるかもしれない」

と感じてもらうことです。

そのため、商品名よりも、

  • 誰向けなのか
  • どんな課題に役立つのか
  • 何を体験できるのか

を先に伝えます。

メリットから声をかける

たとえば、

  • 「〇〇でお困りの企業向けの展示です」
  • 「〇〇を実際に比較できます」
  • 「30秒で違いを体験できます」
  • 「人手不足対策を探しておられますか?」

といった言い方です。

「無料で〇〇をプレゼント」「導入企業の90%が効果を実感」といった数字を使う場合は、必ず事実として裏付けられるものだけを使用してください。

実物を見ている人には、実物を起点に話す

来場者が商品を見ているのに、

「弊社は昭和〇年創業で……」

と会社説明から始める必要はありません。

たとえば、

「そこ、皆さん気になるんですよ」

「これ、実際に触れますよ」

「15秒だけ触ってみてください」

と、いま相手が見ているものから会話を始めます。

声掛けの具体例は、展示会の声かけ・呼び込みのコツも参考にしてください。

2.ヒアリング|相手のニーズを短時間で引き出す

声掛けで来場者が足を止めたら、すぐに長い説明を始めるのではなく、相手の状況を確認します。

オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使い分ける

質問タイプ例役割
クローズドクエスチョン「今も手作業でされていますか?」短時間で状況を確認する
オープンクエスチョン「一番大変なのはどの部分ですか?」相手の話を広げる

展示会では時間が限られているため、最初にクローズドクエスチョンで焦点を絞り、その後オープンクエスチョンで深掘りする方法が使いやすいでしょう。

本質的な課題を深掘る

たとえば、

  • 「今はどんな方法で対応されているんですか?」
  • 「そこで一番大変なのはどこですか?」
  • 「それが改善すると、何が一番助かりますか?」
  • 「今日は何が分かれば収穫になりそうですか?」
  • 「何か比較されているものはありますか?」

などです。

私は、

「ちなみに、今はどうされているんですか?」

という聞き方をよくおすすめしています。

尋問のようになりにくく、自然な会話のまま相手の状況を知ることができます。

ヒアリングで聞きすぎない

展示会で詳細な商談をすべて終わらせようとすると、一人の接客時間が長くなります。

展示会当日は、

「自社が役立てそうか」「次に詳しく話す価値があるか」

が判断できれば十分な場合も多くあります。

詳しい条件確認は、後日アポで行えばよいのです。

3.説明|相手に必要な情報だけを簡潔に伝える

来場者の課題が分かったら、初めて説明に入ります。

ここでは、すべての機能を説明する必要はありません。

相手の課題と関係する部分だけを説明することが重要です。

数字を使って説明する

曖昧な表現より、根拠のある数字の方が具体的に伝わります。

たとえば、

「作業時間を短縮できます」

よりも、事実として確認できているなら、

「導入企業では作業時間が20%短縮しました」

の方が具体的です。

ただし、数字は必ず実際のデータを使ってください。

事例を活用する

実際の導入事例があれば、相手は自社に置き換えて考えやすくなります。

事例は、

  1. どんな企業だったか
  2. どんな課題があったか
  3. 何を変えたか
  4. どんな結果になったか

の順に話すと分かりやすくなります。

業界別・課題別に複数の事例を用意しておくと、来場者に合わせて使い分けられます。

エレベーターピッチを準備する

展示会では、30秒から2分程度で、

  • 誰向けの商品なのか
  • 何が変わるのか
  • なぜ自社なのか

を伝えられるようにしておくと便利です。

たとえば、

「当社の〇〇は、△△業界向けの××です。□□という仕組みによって、従来の◇◇という課題を解決できます。実際に導入した企業では▽▽という結果が出ています。」

という構成です。

ただし、一方的に最後まで暗唱する必要はありません。

相手の表情や反応を見ながら途中で質問を挟み、対話へ変えてください。

説明は「実物 → 体験 → 説明」の順に

展示会では、説明から入るよりも、実物・体験から入った方が会話が自然に深まりやすくなります。

実物 → 体験 → 説明

たとえば、

  • 持ってもらう
  • 触ってもらう
  • 操作してもらう
  • 従来品と比較してもらう
  • 試食してもらう

その後に、相手が気になった部分だけを説明します。

体験設計については、展示会ブースで提供すべき体験もご覧ください。

4.クロージング|名刺交換ではなく「次の一歩」を決める

展示会接客の最後には、次の行動を具体的に提案します。

たとえば、

  • 「今日お話しした事例をお送りします」
  • 「その条件なら一度技術担当に確認して回答します」
  • 「サンプルをお送りします」
  • 「来週30分ほどオンラインで詳しく伺いませんか?」
  • 「実際の現場を拝見してご提案しましょうか?」

です。

私は、展示会当日のゴールを、

展示会当日のゴール=後日アポ

と置くことをおすすめしています。

もちろん全員からアポを取るという意味ではありません。

自社が本当に役立てる相手なら、次に詳しく話す機会をその場で決めるという意味です。

展示会営業のメリットを最大化する5つの考え方

1.多数の「名刺」ではなく多数の「有効な会話」をつくる

展示会では短期間に多くの人と接点を持てます。

しかし、名刺枚数だけを増やしても、その後の商談につながるとは限りません。

見るべきなのは、

  • ターゲットとの会話数
  • 自社が役立てる相手との会話数
  • 次の一歩が決まった数
  • 後日アポ数
  • 商談・案件数

です。

2.来場者の声を営業ツールへ反映する

初日に同じ質問を10回受けたなら、それは非常に重要な情報です。

2日目から、

  • 説明方法を変える
  • POPを追加する
  • チラシの説明を変える
  • トークスクリプトを変える

といった改善ができます。

3日間の展示会なら、3日間同じ営業をするのではなく、3日間改善する。

3.既存顧客とも会う

展示会は新規顧客だけの場ではありません。

既存顧客に、

  • 新製品を見てもらう
  • 普段聞けない要望を聞く
  • 開発者と直接話してもらう
  • 別の商品を知ってもらう

機会にもなります。

重要な既存顧客なら、単に招待メールを送るだけでなく、

「〇日の14時なら開発責任者もいますので、30分ほど確保しておきましょうか」

と具体的なアポイントにする方法もあります。

4.営業だけのイベントにしない

展示会へ、営業担当者だけでなく、開発、技術、製造、経営者などが参加すると、顧客の声が直接社内へ入ります。

展示会白書のデータ

来場者1,089名への独自調査では、「期待以上」だったブースの特徴として「開発者やエンジニアから直接話を聞けた」49.1%が最多でした。 詳細グラフを見る

展示会は営業部門の販促イベントではなく、会社全体が市場と直接つながる機会として使えます。

5.営業部門が小さくても、展示会なら全社で取り組める

営業専任者が何十人もいない中小企業でも、展示会なら、年に1回または数回の社内イベントとして全社で取り組むことができます。

営業担当だけに任せず、

  • 社長
  • 技術者
  • 開発担当者
  • 製造担当者
  • マーケティング担当者

がそれぞれの役割で参加すれば、営業人数の少なさを補いながら顧客との接点をつくれます。

展示会の営業トークを失敗させないための注意点

一方的な説明を避ける

スタッフが陥りやすいのが、

「せっかく来てくれたから、全部説明しよう」

と考えてしまうことです。

来場者は限られた時間で複数のブースを回っています。

説明する前に相手の目的と課題を確認し、必要な情報だけを伝えます。

展示会白書のデータ

来場者1,089名への独自調査では、期待外れだったブースの理由として、「売り込み感が強く、話を聞く気がなくなった」42.4%、「展示内容がWebサイトで得られる情報と大差なかった」35.1%という回答がありました。 詳細グラフを見る

専門用語を使いすぎない

出展企業にとって当たり前の専門用語が、来場者全員に通じるとは限りません。

複雑な仕組みは、

  • 実物
  • 図
  • 比較表
  • Before/After

などを使って短く伝えます。

競合他社を批判しない

競合を悪く言うのではなく、

「自社はどんな相手の、どんな場面に強いのか」

を具体的に伝えます。

比較が必要なら、機能、価格、対応範囲、導入条件など、事実ベースで説明します。

来場者を長く拘束しない

話が盛り上がると、つい長時間説明してしまいます。

しかし、詳しい商談は後日でもできます。

展示会場では、必要なところまで確認し、

「続きは来週30分ほどオンラインで」

と次へ進んだ方が、双方にとって効率的な場合があります。

展示会営業を成功させるための8つの準備

1.目標とターゲットを明確にする

「新規顧客獲得」「新製品PR」だけではなく、誰と出会いたいかを具体化します。

  • 業種
  • 企業規模
  • 部署
  • 役職
  • 抱えている課題

展示会営業®では、ワンブース・ワンアイテム・ワンターゲットを基本に、今回もっとも出会いたい相手と主役商品を絞ります。

目標設定は展示会の目標設定・KPIも参考にしてください。

2.営業用資料を準備する

旧「展示会営業」のページで扱っていた重要なポイントが、展示会用の営業資料です。

ただし、会社案内を大量に配ればよいわけではありません。

今回のターゲットが知りたい、

  • どんな課題に役立つか
  • 導入すると何が変わるか
  • 具体的な事例
  • 他との違い
  • 次に何をすればよいか

を短くまとめます。

展示会専用名刺を使う場合は、展示会用名刺の作り方も参考にしてください。

3.営業しやすいブースをつくる

スタッフのトークがよくても、ブースが入りにくければ会話は始まりません。

  • 誰向けなのか遠くから分かる
  • 主役商品が通路から見える
  • 触ってよいことが分かる
  • スタッフが入口を塞がない
  • 自然に会話を始められる

状態をつくります。

ブースについては、展示会ブースの作り方をご覧ください。

4.トークスクリプトを作る

基本的な、

  • 声掛け
  • ヒアリング質問
  • 30秒説明
  • よくある質問への回答
  • クロージング

を整理し、スタッフ間で共有します。

ただし、セリフを一字一句暗記する必要はありません。

重要なのは、

「どのタイミングで質問するか」「どこで説明を止めるか」「何を判断するか」

をそろえることです。

具体的な台本は、展示会トークスクリプトの作り方も参考にしてください。

5.事前集客を行う

展示会当日の通行客だけに頼らず、見込み客や既存顧客へ事前に情報を届けます。

  • 自社Webサイト
  • メール
  • DM
  • SNS
  • 営業担当者からの個別案内
  • 事前アポ

を使います。

単に「出展します」と伝えるのではなく、

「来場すると何が分かるか」「何を見られるか」「何を体験できるか」

まで伝えてください。

事前集客は、展示会の集客方法で詳しく解説しています。

6.必要人員と役割を早めに決める

展示会は、人数が多ければよいわけではありません。

必要なのは、

  • 最初の接点をつくる人
  • ヒアリングする人
  • 商品を説明する人
  • 技術的な質問に答える人
  • 重要顧客に対応する責任者
  • 全体を見るコマンダー

です。

人数だけでなく役割から逆算します。

スタッフ配置については、展示会スタッフの立ち方・待ち方も参考にしてください。

7.事前にロープレする

展示会当日になって初めてトークスクリプトを読むのでは遅すぎます。

事前に来場者役とスタッフ役に分かれ、

  1. 声をかける
  2. 質問する
  3. 実物を体験してもらう
  4. 説明する
  5. 次の一歩を決める

ところまで練習します。

ロープレの目的はセリフを覚えることではありません。

スタッフ全員が同じ判断基準で来場者を見られるようにすることです。

8.スタッフ間の情報共有方法を決める

もう一つの重要なポイントが、スタッフ間の情報共有です。

たとえば、

  • 重要顧客が来場した
  • 技術担当への質問が出た
  • 同じ要望が複数社から出た
  • 特定の競合商品と比較されている
  • 明日、再訪予定の来場者がいる

という情報を、一部のスタッフだけが知っている状態にしないことです。

昼休憩前、午後、終了後など、短時間でも情報を共有する時間を決めてください。

展示会営業では費用対効果も見る

展示会で多くの商談ができても、投じたコストに対して成果が見合っているかを確認する必要があります。

ただし、単純に「会期中にいくら売れたか」だけで判断するのも早すぎます。

BtoB展示会では、展示会後に商談が進み、数週間・数か月後に案件化することもあります。

そのため、

  • 総出展費用
  • 有効会話数
  • 後日アポ数
  • 商談数
  • 案件数
  • 受注額

を一定期間追います。

費用対効果については、展示会の費用対効果・ROIも参考にしてください。

営業成果を可視化して「次回」に活かす

展示会営業は、一回ごとのイベントで終わらせてはいけません。

終了後に、

  • どのターゲットと多く会えたか
  • どの声掛けで反応がよかったか
  • どの質問が多かったか
  • どの展示物に反応したか
  • どの説明で商談につながったか
  • どの事前集客から来場したか
  • 何件が後日アポになったか
  • 何件が商談・案件になったか

を振り返ります。

これを積み重ねれば、次回の展示会では、

  • ターゲット設定
  • 出展商品
  • キャッチコピー
  • ブース
  • 営業トーク
  • 事前集客

の精度を上げられます。

展示会の成果は「今回何件取れたか」だけでなく、「次回もっと強くなる情報を持ち帰れたか」でも考える。

展示会で集めるべきなのは「名刺データ」ではなく「会話データ」

展示会で名刺を1,000枚集めても、

「この人と何を話したんだっけ?」

となれば、適切なフォローができません。

最低限、

  • 何を見て立ち止まったか
  • 何に困っていたか
  • 現在どんな対応をしているか
  • 何に興味を示したか
  • どんな質問をされたか
  • こちらが何を約束したか
  • 自社がどう役立てそうか
  • 次に誰が何をするか

を残してください。

展示会後につくるべきなのは、名刺データベースではなく「会話データベース」です。

展示会後のフォロー|全員へ同じ営業をしない

BtoB展示会では、その場で契約まで進むケースは限られます。

そのため、展示会後のフォローが重要です。

従来は、

  • 3営業日以内にお礼メール
  • 1週間以内に資料
  • 2週間以内に電話

といった一律のスケジュールがよく使われてきました。

しかし、全員を同じ順番で追う必要はありません。

具体的な案件がある人なら当日・翌日に連絡する。

質問への回答を約束したなら、まずその回答を送る。

情報収集段階なら、相手の関心に合った情報を提供する。

会話内容によって、フォローの速度と内容を変えることが重要です。

展示会白書のデータ

  • 展示会後のフォローに不満・ストレスを感じた経験がある来場者は71.6%。 詳細グラフを見る
  • 不満の中では「ブースで話した内容と無関係な営業をされた」50.6%が最多。 詳細グラフを見る
  • 理想のフォローでは「ブースで話した内容を踏まえた提案や情報提供」56.3%が最多。 詳細グラフを見る

展示会後は「一斉メールの続き」ではなく、ブースでの会話の続きをすることが重要です。

具体的なメールは、展示会のお礼メールの書き方・例文、継続フォローは展示会後のフォロー方法をご覧ください。

AI時代の展示会営業トークは「情報」ではなく「意味」を扱う

AIやWebを使えば、商品仕様、一般的な比較、会社概要、業界知識などは、展示会へ来る前に調べられます。

展示会白書のデータ

つまり、AIと展示会は競合するものではありません。

来場者は、

Web・AIで調べる → 展示会で確かめる → 展示会後に再びWeb・AIで調べる

という行動をしています。

だから、ブースでWebサイトと同じ情報を繰り返すだけでは弱いのです。

展示会でこそ提供できるのは、

  • 実物
  • 体験
  • 比較
  • 専門家との直接対話
  • 他社では聞けない事例
  • 自社条件に合わせた提案

という一次情報です。

AIは情報を集める。展示会は意味を確かめる。

営業トークで重要なのは、情報を一方的に伝えることではありません。

「この商品・技術が、この来場者にとって何を意味するのか」

を、対話の中で一緒に確かめることです。

展示会営業トークのチェックリスト

  • 誰と出会いたいか明確になっているか
  • 主役商品を絞っているか
  • 商品説明より先に相手の状況を聞いているか
  • 「ちなみに」を使って自然に質問できるか
  • 30秒~2分で価値を伝えられるか
  • 数字を使う場合、根拠を説明できるか
  • 業種・課題別の事例を準備しているか
  • 実物 → 体験 → 説明の順になっているか
  • 来場者を長く拘束していないか
  • 「買いそうか」だけで相手を評価していないか
  • 自社が役立てるかを確認しているか
  • 次の一歩をその場で決めているか
  • 自社が役立てる相手には後日アポを提案しているか
  • 会話データを記録しているか
  • 重要情報をスタッフ間で共有しているか
  • 初日の顧客の声を2日目の営業へ反映しているか
  • 展示会後のフォロー担当を決めているか
  • 商談・案件まで成果を追っているか

まとめ|展示会営業は「説明」ではなく「次の商談をつくる対話」

展示会営業で成果を出すためには、当日の営業トークだけを上手にするのではなく、事前準備、ブース、スタッフ、接客、フォローまでを一連の営業プロセスとして設計する必要があります。

営業トークでは、

声掛け → ヒアリング → 説明 → クロージング

の4ステップを基本にします。

そして、

  • 来場者の目的を把握する
  • 相手に合わせて話を変える
  • 売り込む前に課題を聞く
  • 必要な情報だけを短く伝える
  • 実物・体験・事例を使う
  • 「買いそうか」ではなく「自社が役立てるか」を見る
  • 名刺ではなく会話データを残す
  • 次の一歩を決める
  • 自社が役立てる相手には後日アポを提案する
  • 顧客の声を次の営業・商品開発へ返す

ことが重要です。

展示会営業®とは、展示会で名刺を集める活動ではなく、ターゲット企業との接点をつくり、商談・案件・売上につなげ、そのプロセスを通じて会社を強くする営業活動です。

展示会を単発で終わらせず、準備・ブース・接客・フォローまで一気通貫で成果につなげる方法は、展示会成功の強化書で体系的に解説しています。

この記事で使用した出展者536名、来場者1,089名への独自調査については、展示会白書をご覧ください。

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「スタッフごとに営業トークがバラバラ」

「商品説明はできるが、商談につながらない」

「名刺は集まるのに、その後の営業が続かない」

「展示会へ出ても毎回同じような結果になっている」

という場合は、当日のトークだけではなく、出展コンセプト、ブース、事前集客、接客、後日フォローまでを一つの営業プロセスとして見直す必要があります。

展示会を失敗させないセミナーでは、展示会を名刺集めで終わらせず、商談・案件・売上につなげる展示会営業®の考え方を体系的に解説します。