展示会営業®コンサルタントの清永です。
展示会が終わると、多くの企業が来場者へ「ご来場ありがとうございました」というお礼メールを送ります。
ところが、そのメールを読んでみると、社名と展示会名だけを差し替えた定型文になっていることが少なくありません。
では、メールを受け取る来場者は、展示会後のフォローを実際にどう感じているのでしょうか。
ぼくたちが来場者1,089名に独自調査したところ、展示会後のフォローに不満やストレスを感じた人のうち、50.6%が「ブースで話した内容と無関係な営業をされた」と回答しました。
一方、理想的な展示会後フォローとして最も多かったのは、「ブースで話した内容を踏まえた提案や情報提供があること」56.3%でした。
展示会白書|来場者1,089名への独自調査
50.6% フォローへの不満最多は「ブースで話した内容と無関係な営業をされた」
56.3% 理想のフォロー最多は「ブースで話した内容を踏まえた提案や情報提供」
この結果からも、お礼メールで大切なのは、きれいな文章を書くことでも、とにかく早く一斉送信することでもありません。
展示会のお礼メールは、「来場のお礼」を伝えて終わるメールではなく、ブースで始まった会話を、その相手の文脈のまま再開するメールです。
だから大切なのは、全員に違う文章を書くことではありません。来場者が関心を持ったテーマから大きく外さず、その人にとって次に何が役立つかを考えることです。出展コンセプトから落とし込んだ基本文面を用意し、そのうえで、確実にお役に立てる相手には、会場での会話を踏まえた個別メールを送ります。
展示会は、会期中にその場で商品が売れて終わる営業活動ではありません。多くのBtoB商材では、展示会で出会い、その後に情報提供、面談、提案、検討を重ねて受注へ進みます。
つまり、展示会は終わってからが本番。その最初の一手がお礼メールです。
この記事では、来場者1,089名への独自調査と、1,300社を超える展示会出展支援の経験をもとに、展示会のお礼メールの送るタイミング、件名、書き方、例文、商談につなげるポイント、継続フォローまで具体的に解説します。
こんなお礼メールはもったいない
まず、よくあるお礼メールを見てみましょう。
件名:〇〇展へのご来場ありがとうございました
株式会社〇〇
〇〇様
先日はお忙しい中、〇〇展にて弊社ブースへお立ち寄りいただき、誠にありがとうございました。
当日は十分なご説明ができなかった点もあったかと存じます。
展示商品についてご不明な点や資料のご要望等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともよろしくお願いいたします。
株式会社〇〇
営業部 〇〇
失礼な文面ではありません。むしろ、ビジネスメールとしてはきちんとしています。 それでも展示会後の営業メールとして弱いのは、読み手にとって必要な情報がほとんどないからです。
- どのブースだったのか思い出しにくい
- 何を話したのか書かれていない
- 自分が何に興味を示したのか分からない
- 次に何をすればよいか書かれていない
- 「問い合わせてください」と来場者側へボールを投げ返している
これでは「丁寧なお礼」で終わります。 展示会営業®で考えるなら、お礼メールは営業プロセスの一部です。 次の会話へつなげる情報が必要です。
展示会のお礼メールで絶対に外したくない4つのポイント
1.ブースの記憶を思い出してもらう
展示会の来場者は、一日に複数のブースを回っています。 送る側は「会ったばかりだから覚えているだろう」と思いがちですが、受け手には似たような会社から何通もメールが届きます。
そこで、お礼メールの冒頭で、
- 展示会名
- 自社ブースのキャッチコピー
- 見てもらった製品・サービス
- 可能であれば当日のブース写真
を示します。
「〇〇展でお会いした株式会社△△です」だけより、 「『検品人員を増やさず不良流出を減らしたい食品工場へ』と掲げていた△△ブースです」 と書いた方が、思い出してもらいやすくなります。
ブースキャッチコピーの作り方は、 展示会のキャッチコピー例・テンプレート集 や 人が集まる展示会ブースの作り方 も参考にしてください。
2.ブースでの「関心のテーマ」を外さない
ここが最も重要です。
展示会白書では、展示会後のフォローに不満やストレスを感じた来場者のうち、50.6%が「ブースで話した内容と無関係な営業をされた」と回答しています。
ただし、これは「ブースで交わした会話をすべて詳細に記録し、一人ひとりに完全に個別化したメールを送らなければならない」という意味ではありません。
展示会では、来場者は短時間で複数のブースを回り、出展者も多くの来場者に対応します。すべての会話を正確に記録し、全員に個別メールを作るのは現実的ではありません。
大切なのは、来場者が何に関心を持っていたのか、そのテーマを大きく外さないことです。
たとえば、飲食店向けの複数商材を展示していて、セルフ注文システムに関心を示した来場者に、展示会後いきなり食材仕入れ管理ソフトの営業メールを送れば、「自分が話した内容と違う」と感じるでしょう。
一方、ブース全体が「飲食店の人手不足を解決する」という一つのテーマで設計されていれば、その文脈に沿った事例や情報を届けることで、「あのブースで見た内容の続きだ」と感じてもらいやすくなります。
会話を一言一句記録する必要はありません。最低限、「何に困っていそうだったか」「どの展示物に反応したか」を残しておけば十分です。
そして、相手の言葉をただなぞるだけでなく、「御社にはこういう視点も役に立つかもしれません」と、専門家として一歩先の情報を届ける。それが展示会後のフォローです。
3.相手に役立つ「次の情報」を一つ届ける
お礼メールに会社案内、カタログ、製品ページ、動画、導入事例、価格表、セミナー案内を全部載せたくなるかもしれません。 しかし、リンクを十個並べるほど、相手は何を見ればよいか分からなくなります。
ブースでの会話から、「この人には次に何が役立つか」を一つ選んでください。
- 同業他社の導入事例
- 技術資料
- 比較表
- サンプル
- デモ動画
- FAQ
- チェックリスト
- 診断・点検・サーベイ
たとえば「導入後の運用が心配」と話していた人なら、製品カタログより導入後の運用事例の方が役立ちます。 「現場で使えるか確かめたい」と話していた人なら、資料を何冊送るよりデモの日程を提示する方が前へ進みます。
4.次の一歩を具体的にする
「ご不明点がございましたらご連絡ください」では、次の行動を相手任せにしています。
展示会後に必要なのは、相手へ負担をかけない形で「次にできること」を示すことです。
- 15分のオンライン説明
- 技術担当を交えた質疑
- 無料診断
- サンプル送付
- デモ
- 工場見学
- セミナー
ポイントは、いきなり「商談してください」と迫るのではなく、相手の検討状況に合う次の一歩を提示することです。
展示会白書のデータ
来場者1,089名に理想的な展示会後フォローを尋ねると、「ブースで話した内容を踏まえた提案や情報提供があること」56.3%が最多でした。次いで、「自社の状況にあわせてカスタマイズされた事例の提供」38.9%、「継続的に役立つ情報の提供」32.4%でした。さらに、「展示会翌日~3日以内のタイミングで連絡がくること」25.0%、「次のアクションの具体的な提案」17.8%という回答もあります。
展示会のお礼メールを送るメリット
感謝の気持ちを伝えられる
まず当然ですが、ブースへ足を運び、時間を使って話を聞いてくれたことへの感謝を伝えられます。 会場では混雑していて、十分にお礼を言えないこともあります。 メールで改めて感謝を伝えることは、その後の関係をつくる第一歩になります。
自社を思い出してもらえる
来場者は多くの情報に触れています。 ブースのキャッチコピー、展示物、当日の写真、会話した内容をメールへ入れることで、「あの会社か」と思い出してもらいやすくなります。
商品説明をもう一度長々と書く必要はありません。 記憶を呼び戻す手がかりを短く入れることが大切です。
次のアクションにつなげられる
展示会で出会った相手が、自社の商品をその場ですぐ購入するとは限りません。 だからこそ、お礼メールで「次に何ができるか」を示します。
サンプル送付、技術回答、オンライン面談、デモ、診断など、相手にとって負担の小さい選択肢を示せば、展示会で始まった会話を継続できます。
継続的な情報提供のきっかけになる
展示会後すぐに案件化しない相手もいます。しかし、現時点で商談にならないからといって、関係を切る必要はありません。
将来、お役に立てる状況になったときに思い出してもらえるよう、役立つ情報を継続的に提供する方法があります。 ただし、ここでも一方的な売り込みにしないことが重要です。
展示会白書のデータ
名刺交換した出展企業から月1回程度のメールマガジンや情報提供が届く場合、来場者1,089名のうち「内容が自社の業務に関連する情報であれば目を通す」56.9%、「基本的に目を通す」28.2%でした。メールという手段そのものが嫌われているのではなく、「自分の業務に関係がある内容か」が重要だと考えられます。
展示会のお礼メールはいつ送るべきか
展示会のお礼メールは、基本的に名刺交換した当日の夕方に送ります。水曜日に会った人には水曜日、木曜日に会った人には木曜日、金曜日に会った人には金曜日です。
大切なのは、展示会が終わってから名刺を整理し、文面を考え始めないことです。会期後は通常業務もたまり、あっという間に数日が過ぎます。その間にも、来場者のブースでの記憶は薄れていきます。
そこで、全員に送る基本のお礼メールは展示会前に用意しておき、当日の夕方に送れる状態にしておきます。
さらに、ブースで話して「確実にお役に立てる」と感じた相手には、接客直後に個別メールを送るのも有効です。「先ほどお話しした〇〇の件です」と送れば、来場者にとっても自然な備忘録になります。
そして、「確実にお役に立てる」「工夫すればお役に立てるかもしれない」と判断した相手には、翌営業日に電話などで連絡し、会話の続きをつくります。
展示会白書では、理想的なフォローとして「展示会翌日~3日以内のタイミングで連絡がくること」25.0%という回答もありました。一方で、「しつこくなく、こちらのペースを尊重した連絡頻度」を求める回答も21.4%あります。
つまり、早ければよいのではなく、「会話の記憶が残っているうちに、脈絡のある連絡をする」ことが重要なのです。
件名には「展示会名」と「相手に関係する内容」を入れる
件名を見ただけで、何のメールか分かるようにします。
たとえば、
- 〖〇〇展〗ありがとうございました|△△の資料をお送りします
- 〖〇〇展〗□□についてお話しした株式会社△△です
- 〖〇〇展〗ご相談いただいた検品工程の事例について
- 〖〇〇展〗サンプル送付のご確認です
のように、展示会名と会話内容を短く入れます。
「ご来場ありがとうございました」だけでも意味は通りますが、ほかのお礼メールに埋もれやすくなります。 「相手が自分のメールだと気づく手がかり」を件名にも入れてください。
展示会のお礼メールで避けたい6つのこと
1.誰にでも使える「売り込みメール」を送る
一斉配信そのものが悪いわけではありません。数百枚の名刺を獲得した展示会で、一人ひとりにまったく違うメールを書くのは現実的ではありません。
問題なのは、誰にでも使える商品案内を一斉に送ってしまうことです。
出展コンセプトから落とし込んだ基本のお礼メールを事前に用意し、そのうえで、「確実にお役に立てる」と感じた相手には、接客直後の個別メールを加える。この二段構えにすれば、スピードと質を両立できます。
2.ブースで話していない商品を次々に売り込む
相手は展示会で興味を示した内容の続きを期待しています。 「せっかく名刺をもらったから」と別商品の営業まで始めると、会場での会話が引き継がれていない印象になります。
3.リンクを大量に並べる
会社案内、製品A、製品B、動画、ブログ、SNS、YouTube、セミナー……と全部載せると、何を見ればよいか分からなくなります。 会話内容に最も関係するものを優先してください。
4.長すぎる商品説明を書く
お礼メールはカタログではありません。 詳細説明が必要なら、資料やWebページへ誘導します。 本文では、何を話したか、何が役立つか、次に何ができるかを短く伝えます。
5.「お問い合わせください」で終える
問い合わせるかどうかを相手へ丸投げせず、こちらから役立てる次の一歩を提示します。
6.相手が望まない連絡を続ける
継続的に情報提供する場合は、配信停止方法を明確にし、相手の意思を尊重してください。 営業上の都合だけで送り続けると、展示会でつくった好印象を失う可能性があります。
展示会のお礼メールが書けないときの対処法
まず、会場で何を話したかを思い出す
文章から考え始めるのではなく、その人との会話を思い出してください。
- 相手は何を見て足を止めたか
- どんな質問をしたか
- どんな課題を話したか
- こちらは何を約束したか
- 次に何をすると役立てそうか
この5つのうち2~3個が分かれば、お礼メールの内容は決まります。
テンプレートは展示会前につくっておく
毎回ゼロから書く必要はありません。むしろ、展示会後に文面を考え始めるのでは遅すぎます。
出展コンセプトをもとに、全員に送っても違和感のない基本のお礼メールを展示会前につくっておきます。
そのうえで、「確実にお役に立てる」と感じた相手には、会場での会話や関心テーマを踏まえた個別メールを加えます。
「全員に個別メール」ではなく、「基本メール+必要な相手への個別メール」と考えると、無理なく続けられます。
スタッフ全員で会話メモのルールをそろえる
メール担当者だけが頑張っても、ブース担当者が会話内容を残していなければ良いフォローはできません。 展示会前に「何を記録するか」を決めておく必要があります。
展示会後フォロー全体については、 展示会後のフォローメールの考え方 もあわせてご覧ください。
〖例文〗商談につながりやすい展示会のお礼メール
以下は、会場で具体的な会話ができた相手へ送る例です。 自社の商品、相手の課題、会場での会話に合わせて書き換えてください。
件名:〖〇〇展〗検品工程のお話を伺った株式会社△△です
株式会社〇〇
製造部 〇〇様
〇〇展では、弊社ブースへお立ち寄りいただき、ありがとうございました。
「検品人員を増やさず、見逃しを減らしたい」という展示をしていた株式会社△△の清永です。
ブースでは、現在3名で目視検査をされており、繁忙期の人員確保が課題だと伺いました。
その際にお話しした、同規模工場での導入事例をこちらにまとめています。
〇〇様の検討材料になれば幸いです。
もしご関心があれば、実際のワークを使ったオンラインデモを15分ほどで実施できます。
今週ですと、〇日午後、〇日午前が空いております。
ご都合が合わなければ、別日でも大丈夫です。
改めまして、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
株式会社△△
〇〇部 〇〇
Mail:
Tel:
この例文で重要なのは、文章の上手さではありません。
- どのブースだったか思い出せる
- 何を話したかが入っている
- 相手の課題に合う情報が一つある
- 次の一歩が具体的
- 無理に売り込んでいない
という点です。
工夫すればお役に立てるかもしれない相手への例文
展示会で出会った人すべてが、すぐに商談へ進むわけではありません。 その場合でも、無理にアポを迫る必要はありません。
件名:〖〇〇展〗ありがとうございました|〇〇事例をお送りします
株式会社〇〇
〇〇様
〇〇展では、弊社ブースへお立ち寄りいただきありがとうございました。
〇〇について情報収集中と伺いましたので、お話しした導入事例をお送りします。
まずはご検討の材料としてお役立てください。
今後、「この点をもう少し詳しく知りたい」ということがありましたら、このメールへご返信ください。
弊社では〇〇に関する事例や技術情報も定期的に発信しております。
必要なタイミングでお役立ていただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
今すぐ商談になるかどうかではなく、自社がこの相手にどうすれば役立てるかを考えます。工夫すればお役に立てそうな相手には、受注を急がず、情報収集を助ける材料を届けながら関係を続けていきます。
展示会来場者限定の「次の一歩」を用意しておく
展示会後のアポ率を高めたいなら、お礼メールを書く段階で考えるのでは遅い場合があります。 展示会前から、来場者が次に進みやすい企画を準備しておきます。
たとえば、
- 無料診断
- 現状チェック
- サンプル評価
- 簡易シミュレーション
- 技術相談
- 工場見学
- オンラインデモ
などです。
ここでの「特典」は、値引きである必要はありません。 展示会後の営業プロセスで通常聞いていること、確認していること、試していることを、来場者向けの分かりやすい企画にすればよいのです。
詳しくは、 展示会終了後のフォローで見逃しやすいポイント をご覧ください。
すぐに案件化しない相手にはフォローイベントを用意する
展示会時点では「まだ情報収集段階」という相手もいます。 その人たちへ毎週営業電話をかけるのではなく、参加しやすいイベントを準備しておく方法があります。
- オンラインセミナー
- 事例勉強会
- 工場見学
- 製品体験会
- 技術相談会
検討が具体化したタイミングでこうしたイベントへ参加してもらえれば、自然に再接点をつくれます。 展示会後の営業方法については、 展示会終了後の営業方法 も参考にしてください。
一斉配信と個別メールを使い分ける
展示会では数百枚の名刺を獲得することもあります。すべてのお礼メールを一人ずつ手作業で送る必要はありません。
基本のお礼メールは一斉配信ツールを使って構いません。大切なのは、一斉配信と個別フォローの役割を分けることです。
その判断基準になるのが、「買ってくれそうか」ではなく、「自社がどの程度お役に立てそうか」という貢献可能性です。
- 確実にお役に立てる相手
- 工夫すればお役に立てるかもしれない相手
- 今はお役に立つのが難しい相手
「確実にお役に立てる」相手には、基本のお礼メールだけで終わらせず、接客直後の個別メールや翌営業日の電話で会話を続けます。
「工夫すればお役に立てるかもしれない」相手には、事例やチェックリスト、業界動向など、相手の情報収集を助ける内容を届けます。
「今はお役に立つのが難しい」相手には、無理に商談を持ちかけません。ただし、将来自社の商品が進化したり、相手の状況が変わったりすれば、お役に立てる日が来るかもしれません。メルマガなどで、ゆるやかに関係をつないでおきます。
展示会フォローは、「買いそうな人を追いかける活動」ではなく、「相手ごとに、今お役に立てることを考える活動」です。
AIを使うなら「来場者の関心」を渡して下書きを作らせる
AIを使えば、お礼メールの下書きを短時間で作れます。しかし、「展示会のお礼メールを書いて」とだけ指示すると、誰にでも送れる無難な文章になりがちです。
かといって、ブースで交わした会話を一言一句記録してAIに渡す必要もありません。
最低限、
- 相手が何に困っていそうだったか
- どの展示物やテーマに反応したか
- こちらが約束したことがあるか
- 次にどんな情報を届けると役立ちそうか
といった情報があれば十分です。
その情報をAIに渡し、「この相手の情報収集を助けるには、どんな情報を届ければよいか」という視点で下書きをつくらせます。
重要なのは、来場者の言葉をそのまま文章にすることではありません。来場者の関心を受け止めたうえで、専門家として「こういう視点も役に立つかもしれません」と一歩先の情報を提示することです。
清永式の考え方
AIに「いい文章」を書かせるのではなく、展示会で得た一次情報を、相手に役立つ情報へ変換させる。AIは文章作成を助けますが、何が相手の役に立つかを考えるのは出展者です。
展示会のお礼メール送信前チェックリスト
- 件名に展示会名が入っているか
- どのブースだったか思い出せるか
- 来場者が関心を示したテーマから外れていないか
- 関係のない商品の売り込みになっていないか
- 相手に役立つ情報が入っているか
- 次の一歩が具体的か
- 「買ってくれそうか」ではなく「自社が役立てそうか」で考えているか
- 無理にアポを迫っていないか
- 約束した資料・回答があれば反映しているか
- 誤字、社名、氏名を確認したか
- 継続配信なら配信停止方法が明確か
- 送信担当者と送信期限が決まっているか
展示会のお礼メールに関するよくある質問
展示会のお礼メールは当日と翌日、どちらがよいですか?
基本のお礼メールは、名刺交換した当日の夕方に送ることをおすすめします。さらに、「確実にお役に立てる」と感じた相手には、接客直後に個別メールを送るのも有効です。「確実にお役に立てる」「工夫すればお役に立てるかもしれない」相手には、翌営業日に電話などで会話の続きをつくります。
お礼メールは何文字くらいがよいですか?
文字数だけで決める必要はありません。 長い会社紹介を入れるより、会話内容、相手に役立つ情報、次の一歩を短くまとめてください。 詳細はリンク先の資料やWebページで読めるようにします。
展示会で名刺交換した全員に送るべきですか?
基本のお礼メールは幅広く送って構いません。ただし、その後のフォローでは全員を同じ営業対象として扱いません。「買ってくれそうか」ではなく、「自社がどの程度お役に立てそうか」という貢献可能性で考え、その後の連絡方法や届ける情報を変えます。
お礼メールに資料を何個まで付ければよいですか?
「何個まで」という決まりはありませんが、相手が迷わないことを優先します。 会話内容に最も関係する資料を一つ、必要なら補足を一つ程度に絞ると分かりやすくなります。
メールにブース写真は必要ですか?
必須ではありませんが、複数ブースを回った来場者に思い出してもらう手がかりになります。 写真を使う場合は、無人のブースだけでなく、当日の雰囲気が伝わるものも有効です。
お礼メールからすぐアポを取るべきですか?
全員にアポを求める必要はありません。 会場で具体的な課題が確認でき、自社が役立てそうなら次回面談を提案します。 まだ情報収集段階なら、事例やセミナーなど次の情報接点を提案します。
一斉メールと個別メールはどう使い分ければよいですか?
基本のお礼メールは一斉配信でも構いません。出展コンセプトから落とし込んだ、全員に送っても違和感のない文面を展示会前に用意しておきます。そのうえで、「確実にお役に立てる」と感じた相手には、接客直後の個別メールを加えます。「全員に個別メール」ではなく、「基本メール+必要な相手への個別メール」という二段構えです。
展示会のお礼メールは「会話の続き」を送る
展示会のお礼メールは、礼儀として「ありがとうございました」と伝えるだけのメールではありません。展示会で始まった会話を続け、相手に役立つ情報を届けるための最初の一通です。
重要なのは、全員に違う文章を書くことではありません。
- ブースを思い出してもらう
- 来場者が関心を示したテーマを外さない
- 相手に役立つ情報を届ける
- 次の一歩を具体的に示す
- 相手のペースを尊重する
そして、その後のフォローでは、相手を「ホット」「ウォーム」「コールド」や「今すぐ客」「そのうち客」といった売り手都合で見るのではなく、「自社がこの相手にどのくらい役立てそうか」で考えます。
確実にお役に立てるなら、こちらから一歩踏み込む。工夫すれば役立てそうなら、検討材料になる情報を届ける。今は難しいなら、無理に売り込まず、ゆるやかに関係をつないでおく。
展示会フォローは、「買いそうな人を追いかける活動」ではありません。「お役に立てる相手に、プロとして次の一歩を示す活動」です。
その最初の一歩が、お礼メールなのです。
展示会後のフォロー全体については、 展示会後フォローメールの考え方、 展示会の準備から商談化までの全体像は 展示会成功の強化書 をご覧ください。
この記事で使用した調査結果の全体は、 展示会白書 で無料公開しています。
展示会後のフォローまで含めて成果を高めたい方へ
「お礼メールを送っても商談につながらない」 「獲得した名刺をどうフォローすればよいか分からない」 「展示会後の営業を仕組み化したい」 という方は、 展示会を失敗させないセミナー をご活用ください。

展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
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