展示会場の様子がわかる動画です。
会場を歩いてまず感じたこと
2026年11月、浅草の東京都立産業貿易センター台東館で開催された「台東区産業フェア下町のアイディア展2026」を見てきました。
今年のテーマは「下町のアイデア展」です。
会場に入ってまず感じたのは、ものづくりのまちとして歩んできた台東区の層の厚さでした。
ジュエリー、靴、革小物、桐箱、箸、紙製品、人形。地域の産業の顔ぶれが、ひとつのフロアに凝縮されています。
大型の見本市とは違い、作り手の顔が見える距離感があるのも、この展示会ならではの魅力と言えるでしょう。
僕はこれまで、展示会営業の専門家として全国のさまざまな展示会を見てきました。
そのなかで、地域の産業フェアには大型展示会にはない「濃さ」があると考えています。今回も、その手応えを改めて受け取ることができました。
展示会基本情報
開催日時
2026年11月5日(木)・6日(金)の2日間、10時から17時まで開催されました。
会場
東京都立産業貿易センター台東館 5階(東京都台東区花川戸2-6-5)です。
浅草駅から徒歩5分から9分ほどの場所にあります。同じ建物の6階では「東京くらしのフェスティバル2026展示・商談会」が同時開催されていました。
主催者
主催は台東区、台東区産業フェア実行委員会です。
経済産業省関東経済産業局、公益財団法人東京都中小企業振興公社、東京商工会議所台東支部、朝日信用金庫、公益財団法人台東区産業振興事業団が後援に名を連ねています。さらに、地域の業界団体や法人会など多くの団体が協力しており、まち全体で支えている展示会であることが伝わってきます。
公式サイト
来場者層
公式サイトには、バイヤーなどビジネス目的の方、一般の方、台東区内の事業者という3つの来場者向けの導線が用意されています。
商談を目的とする来場者と、ものづくりに関心を持つ一般の来場者が同じ空間に集まる構成です。BtoBとBtoCが自然に混ざり合う点は、この展示会の大きな特徴と言えます。
主な出展分野
出展者は70社で、ファッション19社、ライフスタイル25社、ビジネスサポート20社、姉妹・友好・連携都市等6社の4分野で構成されています。
ジュエリーや靴、革製品などの服飾雑貨。桐箱、箸、人形、紙製品といった暮らしの道具。そして、セキュリティや人材、デザイン、はんこ、ロープなどの事業者向けサービスや資材まで、幅広い分野が並びました。
展示会の特徴
台東区産業フェアの最大の特徴は、地域の産業そのものが一つの展示会として可視化されていることです。
台東区は、皮革、靴、バッグ、ジュエリー、伝統工芸など、多様なものづくりが集積してきた地域です。出展者の顔ぶれを見ると、そうした地場産業の系譜がそのまま会場に表れていることがわかります。
もうひとつの特徴は、ものづくり企業と事業者支援の企業が同じ場に並んでいる点です。
作り手と、それを支える側が出会える構成になっているのは、地域主催の展示会ならではの設計だと感じました。
また、台東区と縁のある他地域の事業者も出展しており、区内にとどまらない交流の場としての役割も担っています。
今回のみどころ
今回のみどころは、テーマである「下町のアイデア展」が示すとおり、創意工夫の詰まった商品やユニークな取り組みに直接触れられることです。
出展者による物販やワークショップなど、見て、聞いて、体験できるコンテンツが用意されていました。
ステージでは注目ゲストによるトークショーも企画されており、会場に足を運ぶ理由をつくる工夫が随所に見られます。主催者の方々が、来場者に楽しんでもらうための仕掛けを丁寧に準備されてきたことが伝わってきました。
注目ポイント
僕が特に注目したのは、公式サイト上で出展者との商談を事前に予約できる仕組みです。
来場者が出展者にメッセージを送り、日時を調整できるようになっています。
展示会営業の視点から見ると、これは非常に価値のある機能です。展示会の成果の大半は準備段階で決まりますが、事前に商談の約束が入っていれば、当日の時間を確実に意味のある対話に使えるからです。
もうひとつの注目点は、老舗と新しいブランドが同じフロアに並んでいることでした。
長い歴史を持つ企業と、若い作り手の個人ブランドが隣り合う光景は、下町のものづくりが世代を超えて受け継がれ、更新され続けていることを感じさせてくれます。
会場の様子
会場は台東館の5階、ワンフロアにまとまったコンパクトな構成です。
70社という規模は、来場者が無理なく全体を見て回れる大きさと言えるでしょう。大型展示会のように歩き疲れることが少ないぶん、一つひとつのブースでじっくり話を聞くことができます。
小規模な事業者が中心の展示会では、作り手自身がブースに立って説明することが多くなります。
製品に込めた思いや技術のこだわりを、本人の言葉で聞ける。これは来場者にとって大きな価値であり、出展者にとっても顧客の反応を直接受け取れる貴重な機会です。
同じ建物の6階で別の展示・商談会が開かれていたことも、館内に回遊の流れを生む要素になっていたと思います。

業界への意味
地域の産業フェアは、中小企業にとって「展示会営業の入口」として大きな意味を持っています。
大型展示会への出展は、費用や準備の負担が大きく、最初の一歩を踏み出しにくいものです。その点、地域主催の展示会は、出展のハードルを下げながら、展示会で顧客と出会う経験を積める場になります。
さらに、展示会は一次情報の宝庫です。
AIやインターネットで手に入る情報は、すでに誰かが発信した二次情報にすぎません。一方で、来場者の率直な反応や、隣のブースの工夫、自社製品に対する生の声は、現場に立たなければ得られないものです。
地域のものづくり企業がこうした一次情報を蓄積していくことは、商品開発や販路開拓の確かな土台になるはずです。
今年の展示会トレンド
出展者の顔ぶれから読み取れる今年のトレンドは、大きく3つあります。
1つ目は、職人の技術を自社ブランドとして発信する動きです。受託や下請けにとどまらず、自らの名前で商品を世に出す作り手が増えていることがうかがえます。
2つ目は、体験型コンテンツの広がりでした。物販やワークショップを通じて、来場者に「触れてもらう」ことを重視する姿勢が、展示会全体に表れています。
3つ目は、商談のデジタル化です。事前の商談予約やメッセージ機能など、会期前から来場者と出展者をつなぐ仕組みが整いつつあります。
いずれも、展示会を「当日だけのイベント」から「前後を含めた営業活動」へと進化させる流れであり、今後さらに加速していくと考えています。
展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス
最後に、こうした地域の産業フェアに出展する企業の方へ、実務的なアドバイスをお伝えします。
まず準備段階では、出展目的を明確にすることが欠かせません。
「バイヤーとの商談を3件つくる」「新商品の反応を50人から聞く」など、具体的な目標を決めておきましょう。今回のように商談予約の仕組みがある展示会では、既存顧客や見込み顧客に事前に案内を送り、会期中のアポイントを入れておくことが成果への近道になります。
次に当日は、売り込みではなく対話を意識してください。
来場者は情報を集めるために会場に来ています。「何かお探しですか」と商品説明から入るのではなく、来場者の困りごとや関心を先に聞くことで、自然と相談の空気が生まれます。
一般の来場者との会話も、決して無駄にはなりません。製品への率直な感想は、商品改善やキャッチコピーづくりに直結する一次情報です。
もし今回の内容に「自社も同じ状況かもしれない」と感じた場合は、一度、自社の展示会営業を見直してみることをおすすめします。成果が出る企業には共通した設計があります。そのチェックポイントと具体的な進め方は、展示会営業の成功ガイドで確認できます。
そして何より大切なのが、会期後のフォローです。
展示会の成果は、名刺の枚数ではなく、そこから生まれた関係性で決まります。会期が終わったら、なるべく早くお礼の連絡を入れ、会場で聞いた課題に対する提案へとつなげていきましょう。
台東区産業フェアは、下町のものづくりの力と、それを支える人々の熱意が詰まった展示会でした。出展者の皆さん、主催者の皆さん、そして足を運ばれた来場者の皆さんの今後の出会いが、地域の産業の新しい可能性につながっていくことを心から応援しています。
※この記事はAIを活用して作成しました。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした著書5冊を含む合計7冊を執筆し、すべてAmazon部門1位を獲得している。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。

