展示会場の様子がわかる動画です。
会場を歩いてまず感じたこと
2026年9月、東京ビッグサイト南3ホールで「第28回 自動認識総合展」が開催されました。
バーコード、RFID、画像認識、AI。どれも普段の生活では意識されにくい技術ですが、会場に一歩入ると、その存在感の大きさに驚かされます。
レジで商品を読み取る仕組みも、倉庫で荷物を仕分ける仕組みも、工場で部品を追跡する仕組みも、すべてはこの「認識する」という行為から始まっています。
いわば、社会のあらゆる現場を裏側で支えている技術が、ひとつのホールに集まっている状態です。
今回のテーマは「見える化から未来化へ。自動認識が拓くDXの現場」。
このテーマの通り、会場全体からは「データを集める段階」から「データで次の一手を決める段階」へと、業界が歩みを進めている空気が伝わってきました。
28回という長い歴史を積み重ね、この分野の情報交流の場を守り続けてこられた主催者の皆さまに、まず敬意を表したいと思います。
展示会基本情報
開催日時
2026年9月9日(水)~11日(金)10:00~17:00
会場
東京ビッグサイト 南3ホール
同時開催の「国際物流総合展2026」とは相互入場が実施されました。
主催者
一般社団法人日本自動認識システム協会
公式サイト
来場者層
製造業、物流、流通、サービス分野でDXを推進している担当者や、自動認識技術の導入を検討している方が中心です。
公式発表による来場者数は7,671名でした。国際物流総合展との相互入場もあり、物流現場の課題を抱えた方が多く足を運んでいた印象です。
情報システム部門の方だけでなく、現場改善を担う生産管理や物流管理の方が多いのも特徴といえます。
主な出展分野
出展規模は75社・団体、178小間です。
バーコード・二次元コード関連機器、RFIDタグ・リーダー、画像認識システム、AIを活用した認識ソリューション、さらにそれらを業務に組み込むためのソフトウェアやシステムインテグレーションまで、幅広い分野が並びました。
展示会の特徴
この展示会のいちばんの特徴は、「技術の展示会」でありながら、来場者の関心が常に「現場の課題」に向いている点にあります。
来場者は最新機器のスペックを見に来ているというより、「自社の現場で何が変えられるのか」を確かめに来ています。
そのため、ブースでの会話も製品説明より「どんな現場で、どう使われているか」という話題に自然と移っていきました。
業界団体が主催していることもあり、特定企業の宣伝の場ではなく、業界全体の知見を共有する場としての性格が強いのも印象的です。
無料の自動認識セミナーは全8セッション・16講座が用意され、学びの場としての厚みも感じられました。
今回のみどころ
今回のみどころのひとつは、GS1 Japanと共同開催された「2026 EPC RFID FORUM」です。
RFIDは長く「コストが課題」と言われてきた技術ですが、標準化の進展とともに、サプライチェーン全体で活用する段階に入りつつあります。
単独企業の効率化ではなく、企業間でデータをつなぐという視点が語られていたことに、この分野の成熟を感じました。
また、「自動認識システム大賞」の表彰式も見逃せない企画です。
優れた導入事例や技術が表彰される場は、出展者にとって大きな励みになると同時に、来場者にとっても「実際に成果が出ている事例」を知る貴重な機会になっています。
注目ポイント
僕が特に注目したのは、「画像認識×AIゾーン」と「事例でわかる自動認識」パネル展示です。
画像認識×AIゾーンでは、カメラとAIを組み合わせ、タグやコードを付けなくても対象物を識別できる技術が紹介されていました。
これは、「認識するためにモノに何かを付ける」という従来の前提そのものを変える可能性を持っています。
一方のパネル展示は、技術そのものではなく「使われ方」に焦点を当てた企画です。
導入前の課題、導入後の変化が具体的に示されているため、来場者が自社に置き換えて考えやすくなっていました。
技術展示と事例展示の両輪がそろっている点に、主催者の来場者目線の工夫が表れていると感じます。
会場の様子
南3ホールという、全体を見渡しやすいコンパクトな空間での開催でした。
大規模展示会のように「どこから回ればいいかわからない」ということがなく、来場者が一つひとつのブースにじっくり向き合っている姿が多く見られます。
実機デモを行っているブースでは、読み取りの速さや精度を自分の目で確かめようと、来場者が手元をのぞき込む場面が何度もありました。
自動認識の技術は、カタログの数字だけでは伝わりにくいものです。だからこそ、目の前で「読める」「見分けられる」を体験できる実演の力は大きいと改めて感じました。
同時開催の国際物流総合展から流れてくる来場者も多く、会場には落ち着きの中にも活発な対話が生まれていました。

業界への意味
自動認識は、DXの「入口」にあたる技術です。
どれほど高度なAIやシステムがあっても、現場の情報を正確に、途切れなく取り込めなければ意味を持ちません。
人手不足が深刻化する製造・物流の現場では、「人が目で見て、手で記録する」作業をいかに減らすかが大きな課題になっています。
その課題に正面から応えるのが自動認識の技術であり、この展示会はその最前線を一度に見渡せる場として、業界にとって欠かせない存在になっています。
さらに言えば、ここで得られる情報は、ネット検索では手に入らない一次情報です。
どんな現場で何が困りごとになっているのか。その生の声が、出展者と来場者の対話の中に詰まっています。
今年の展示会トレンド
今年のトレンドを一言で表すなら、「認識から判断へ」ではないでしょうか。
これまでの自動認識は、バーコードやRFIDで「正確に読み取ること」が主な役割でした。
しかし今回の会場では、読み取ったデータをAIで分析し、異常の検知や作業の最適化につなげる提案が目立っていました。
テーマにある「見える化から未来化へ」という言葉は、まさにこの流れを示しています。
もうひとつの流れは、単体の機器から「つながる仕組み」への移行です。
EPC RFID FORUMで語られていたような、企業の垣根を越えたデータ連携は、今後の業界の大きなテーマになっていくはずです。
過去のレポート
同じ展示会の過去のレポートを公開しています。業界の流れや変化を立体的に見る定点観測の材料になさってください。
展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス
自動認識総合展のような専門性の高いBtoB展示会では、出展者がつい「技術の説明」に力を注ぎがちです。
もちろん技術力は大切ですが、来場者が本当に知りたいのは「自分の現場の困りごとが解決できるかどうか」です。
そこで僕がおすすめしたいのは、ブースのキャッチコピーを「製品名」や「性能」ではなく、「解決できる現場の課題」で表現することです。
たとえば「高速読み取りRFIDリーダー」と書くよりも、「棚卸し作業を数日から数時間に」と書いたほうが、通路を歩く来場者の足は止まりやすくなります。
今回、来場者の足を止めていたブースには共通点がありました。それは「誰に、何を伝えるのか」が明確に設計されていることです。こうした成果の出る展示会営業は、決して偶然ではなく再現可能です。その具体的な考え方と手順は、展示会成功のための全体像で体系的にまとめています。
また、ブースでの会話では、売り込むよりも来場者の現場の話を聞くことを優先してみてください。
「今、どのように管理されていますか」という一言から始まる対話は、来場者の課題を知る貴重な機会になります。
そして何より大切なのが、会期後のフォローです。
展示会で交換した名刺は、それだけでは単なる紙にすぎません。聞き取った課題をもとに、一人ひとりに合った情報を届けることで、名刺は初めて「関係性」へと変わっていきます。
自動認識の技術が現場の見える化を進めているように、展示会営業もまた、準備・当日・フォローを一貫して設計することで成果が見えるようになります。
第28回を迎えたこの展示会が、これからも多くの出会いと現場の変革を生み出していくことを、心から応援しています。
※この記事はAIを活用して作成しました。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした著書5冊を含む合計7冊を執筆し、すべてAmazon部門1位を獲得している。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。

