展示会を失敗させないセミナー

国際福祉機器展H.C.R2026|現地観察レポート

展示会場の様子がわかる動画です。

会場を歩いてまず感じたこと

東京ビッグサイトの東展示ホールに足を踏み入れた瞬間、僕がまず感じたのは「この展示会は、人の暮らしそのものを扱っている」という手触りでした。

車いすに試乗する方、介護ベッドの操作を確かめる方、福祉用具の使い心地をご家族で話し合う方。会場のあちこちで、製品を「見る」だけでなく「確かめる」姿が見られます。

H.C.R.は、半世紀以上の歴史を持つアジア最大級の福祉機器展です。

53回という回数を重ねてきた背景には、主催者の方々の地道な積み重ねと、毎年出展し続ける企業の真摯な姿勢があるのだと思います。会場の空気からは、その歴史の厚みが静かに伝わってきました。

展示会基本情報

開催日時

2026年10月7日(水)~9日(金)10:00~17:00(最終日は16:00まで)

なお、Web展は2026年9月1日から11月13日まで開催されています。

会場

東京ビッグサイト 東展示ホール1・2・3・7・8(東京都江東区有明3-11-1)

主催者

社会福祉法人 全国社会福祉協議会、一般財団法人 保健福祉広報協会

公式サイト

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来場者層

介護施設や医療機関、福祉用具の販売・レンタル事業者など、福祉の仕事に携わる方が中心です。

加えて、家族の介護をしている方、障害のある方やシニアの方、こどもの発達支援に関心のある方、さらに福祉を学ぶ高校生や専門学生、大学生まで、来場者の幅は非常に広くなっています。

主な出展分野

移動、食事、排泄、入浴、コミュニケーションなど、日常生活を支える福祉機器や介護テクノロジーが中心です。出展者数は382社で、そのうち44社が海外企業となっています。

展示会の特徴

H.C.R.の最大の特徴は、「みて、ふれて、たしかめる」という体験型の展示会である点にあります。

福祉機器は、カタログのスペックだけでは良し悪しが判断できません。座り心地、操作のしやすさ、介助する側の負担感。こうした要素は、実際に触れてみて初めてわかるものです。

もう一つの特徴は、展示とフォーラムが一体になっていることでしょう。

国際シンポジウムや福祉機器の利活用ステップアップ講座、リスクマネジメント講座、社会福祉経営セミナーなど、学びの場が充実しています。製品を知るだけでなく、「どう活かすか」まで持ち帰れる設計になっているのは、主催者の深い配慮の表れだと感じました。

今回のみどころ

今回特に印象に残ったのは、企画展の充実ぶりです。

「テクノロジー×ケア展」では、介護現場を支える最先端の技術が集まり、多くの来場者が足を止めていました。「排泄ケア情報プラザ」のように、日常のケアの中でも特に悩みの深いテーマに正面から向き合った展示も見られます。

さらに、「“もしも”に備える防災展」や「脳にやさしい福祉施設環境のイメージ」、「こども広場」、「ほじょ犬コーナー」など、福祉を多面的に捉える企画が並んでいました。

福祉機器展という枠を超え、暮らしと社会のあり方を考える場へと広がっているのが、今回のH.C.R.の大きなみどころです。

注目ポイント

僕が展示会営業の視点から注目したのは、来場目的別の「タイプ別ガイド」が用意されていた点です。

来場者の層がこれほど幅広い展示会では、目的が定まらないまま会場を歩くと、情報の多さに圧倒されてしまいます。ガイドによって来場者が自分に合った見どころを事前に把握できる仕組みは、来場体験の質を高める優れた工夫といえます。

これは出展者にとっても示唆に富んでいます。

主催者が来場者をタイプ別に整理しているということは、出展者も「自社のブースは、どのタイプの来場者に向けたものか」を明確にすべきだということです。誰に向けたブースなのかがはっきりしているほど、来場者は迷わず足を止めてくれます。

会場の様子

会場は終始、落ち着いた熱気に包まれていました。

派手な呼び込みよりも、一人ひとりの来場者とじっくり向き合う対話が目立ちます。来場者が自分や家族の状況を話し、出展者が丁寧に耳を傾ける。そんな「相談」の光景が、あちこちのブースで生まれていました。

試乗や試用のスペースを広く取ったブースには、自然と人が集まっていたように思います。

また、セルプカフェ&ショップや福祉用具相談のコーナーなど、来場者がひと息つきながら情報を得られる場所が設けられていたのも印象的でした。会場全体に、訪れる人への温かいまなざしを感じます。

国際福祉機器展H.C.R2026の会場の様子_展示会営業術 国際福祉機器展H.C.R2026の会場の様子_展示会営業術 (2) 国際福祉機器展H.C.R2026の会場の様子_展示会営業術 (3) 国際福祉機器展H.C.R2026の会場の様子_展示会営業術 (4)

業界への意味

高齢化が進み、介護の担い手不足が深刻さを増すなかで、福祉機器の役割はますます大きくなっています。

機器やテクノロジーは、介護を受ける方の自立を支えるだけでなく、介護する側の負担を軽くする力も持っています。その最新の姿を一堂に見られるH.C.R.は、業界全体にとって欠かせない情報交流の拠点といえるでしょう。

福祉を学ぶ学生が多く来場していることにも、大きな意味があります。

未来の担い手が最新の福祉機器に触れ、現場の可能性を肌で感じる。その体験は、福祉の仕事の魅力を伝え、業界の人材確保にもつながっていくはずです。「ふくしの魅力発見ゾーン」のような企画は、まさにその役割を担っていました。

今年の展示会トレンド

今年の会場から読み取れたトレンドは、大きく三つあります。

一つ目は、介護テクノロジーの実装段階への移行です。センサーや見守り、移乗支援などの技術が「未来の話」ではなく、現場ですぐに使える形で提案されるようになってきました。

二つ目は、防災への意識の高まりです。災害時に配慮が必要な方をどう支えるかというテーマは、福祉施設や家庭にとって切実な課題になっています。

三つ目は、環境づくりへの視点です。

機器単体ではなく、空間や環境全体で人を支えるという考え方が広がっています。「脳にやさしい福祉施設環境」という企画は、その流れを象徴するものでした。

過去のレポート

同じ展示会の過去のレポートを公開しています。業界の流れや変化を立体的に見る定点観測の材料になさってください。

国際福祉機器展H.C.R2025|現地観察レポート

国際福祉機器展2024

国際福祉機器展2023

国際介護福祉展2022

展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス

H.C.R.に出展する企業にとって、最大の武器は「体験」です。

来場者は課題を抱え、それを解決する手がかりを探しに会場へ来ています。だからこそ、ブースでは売り込むのではなく、まず来場者の状況を聞くことから始めてみてください。

「どなたの介護に使われる予定ですか」「いま一番困っていることは何ですか」。この一言から始まる対話が、製品説明の何倍も信頼を生みます。

今回、来場者の足を止めていたブースには共通点がありました。それは「誰に、何を伝えるのか」が明確に設計されていることです。こうした成果の出る展示会営業は、決して偶然ではなく再現可能です。その具体的な考え方と手順は、展示会成功のための全体像で体系的にまとめています。

もう一つ大切なのが、会期後のフォローです。

福祉機器は、導入までに施設内での検討やご家族との相談を経ることが少なくありません。展示会で聞いた課題を記録しておき、会期後に「先日お話しされていた移乗の件ですが」と具体的に連絡すると、関係性は一気に深まります。

展示会の成果は、名刺の枚数ではなく、どれだけ深い関係を築けたかで決まります。

そしてH.C.R.のような展示会は、来場者の本音という一次情報の宝庫でもあります。現場の声を製品開発やサービス改善に活かせば、展示会は営業の場を超えて、会社を成長させる場になっていくはずです。

福祉の未来を支える出展者の皆さまの挑戦を、僕は心から応援しています。

※この記事はAIを活用して作成しました。

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