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ネプコン ジャパン、オートモーティブ ワールド、ファクトリーイノベーション Week秋2026|現地観察レポート

展示会場の様子がわかる動画です。

会場を歩いてまず感じたこと

初日の朝、海浜幕張の駅を降りた時点で、すでに幕張メッセへ向かう人の帯ができていました。

この日、会場では性格の異なる三つの展示会が同時に開かれています。電子部品と実装技術、クルマの先端技術、そして工場の課題解決です。

ところが、実際に中を歩いてみると、その三つの境目がほとんど感じられません。

基板の実装ラインを覗いていた技術者が、そのまま隣のホールで協働ロボットの動きを確かめ、さらに車載向けのパワーデバイスのブースで足を止める。こうした回遊が、あちこちで自然に起きていました。

僕はこれまで数多くの産業展示会を歩いてきましたが、今回いちばん強く印象に残ったのは「分野で区切るのではなく、課題でつなぐ」という設計思想の強さでした。

展示会基本情報

開催日時

2026年9月9日(水)から9月11日(金)までの3日間、いずれも10時から17時までの開催でした。

秋のこの時期は、年度後半の設備投資や次期モデルの部品選定が本格的に動き出すタイミングにあたります。会期設定そのものに、来場者の意思決定サイクルを読み込んだ意図を感じました。

会場

会場は千葉市美浜区の幕張メッセです。国際展示場のホールを広く使い、三つの展示会が横につながる形で配置されていました。

ホールを移動するのにゲートをくぐり直す必要がなく、来場者は一枚のバッジのまま歩き続けられます。この「切れ目のなさ」が、後述する回遊の多さを生んでいたと僕は見ています。

主催者

主催はRX Japan合同会社です。

複数の専門展を束ねて一つの来場動機に育てていく手法は、同社が長年積み上げてきた運営の蓄積そのものだと思います。三展を同じ会期・同じ会場に置くという判断の裏側には、膨大な調整と準備があったはずで、あらためて敬意を覚えました。

公式サイト

ネプコン ジャパン[秋]の公式サイトはこちら

オートモーティブ ワールドの公式サイトはこちら

ファクトリーイノベーション Week[秋]の公式サイトはこちら

来場者層

中心になっていたのは、電子機器・半導体・センサ・電子部品メーカーの開発技術者と、自動車および車載部品メーカーの設計・調達担当者でした。

そこに、製造現場を預かる生産技術者、工場長、品質管理の担当者が重なります。現場の課題を抱えた方が、その課題のまま会場を歩いているという印象です。

中小製造業の経営者が、社員を数名連れて回っている姿も多く見かけました。海外からの来場者も目立ち、通訳を挟んだ商談が各所で成立していたのが印象的でした。

主な出展分野

ネプコン ジャパン[秋]では、インターネプコン ジャパン[秋]、電子部品・材料 EXPO[秋]、パワーデバイス&モジュール EXPO[秋]といった専門展が並び、実装装置、検査装置、EMS、プリント配線板、静電対策技術などが集まっていました。

オートモーティブ ワールドの側では、カーエレクトロニクス、電動化技術、自動運転、SDV、軽量化、クルマのサステナブル技術といった領域が扱われています。

そしてファクトリーイノベーション Week[秋]は、スマート工場 EXPO[秋]、ロボデックス[秋]、製造業カーボンニュートラル展[秋]、製造業 人手不足対策 EXPO[秋]、工場 安全・環境改善 EXPO[秋]という構成でした。

部品から完成車まで、そして部品をつくる工場そのものまでが、一本の線でつながって並んでいるわけです。

展示会の特徴

この三展を一体として見たときの最大の特徴は、サプライチェーンを縦に歩ける点にあります。

電子部品があり、それを実装する装置があり、実装されたユニットが載るクルマがあり、そのすべてをつくる工場の課題解決策がある。

通常であれば、別々の展示会に何度も足を運ばなければ集められない情報が、3日間の同じ屋根の下にそろっていました。

もう一つの特徴は、専門展の名前の付け方です。「人手不足対策」「安全・環境改善」「カーボンニュートラル」といった名称は、技術の分類名ではなく、来場者が実際に抱えている悩みの名前になっています。

展示会に足を運ぶ人は、製品を探しに来ているようでいて、その実は課題の答えを探しに来ています。課題の言葉でゾーニングされた会場は、それだけで来場者の歩き方を変えるのだと実感しました。

今回のみどころ

僕がみどころとして挙げたいのは、電動化と省人化という二つの潮流が、同じ会場で交わっていた点です。

クルマが電動化すれば、必要になる電子部品とパワーデバイスの量は増えます。ところがそれをつくる工場では、人が足りていません。

この矛盾を、どの企業も正面から扱っていました。増える需要に、減る人手でどう応えるか。この問いが、三展を貫く共通テーマになっていたように思います。

実際、パワーデバイス関連のブースで生産能力の話を聞いた来場者が、その足でロボットや自動検査のエリアに向かう場面を何度も目にしました。

展示会の構成が、来場者の思考の順番とぴったり重なっている。これは偶然ではなく、設計の成果だと僕は受け取りました。

注目ポイント

もっとも時間をかけて観察したのは、数小間規模の中小企業ブースが並ぶ一角です。

大手のブースが照明と大型モニターで存在感を出すなか、小さなブースは何で勝負しているのか。そこに興味がありました。

結論から申し上げると、人が集まっていたのは装飾が立派なブースではなく、掲げている一文が具体的なブースでした。

たとえば「微細はんだ付け、0.3mmピッチまで対応します」「検査工程の目視を一人減らせます」といった表現です。数字と、解決される状態が、通路から一目で読み取れます。

逆に「総合エンジニアリング」「高品質・高信頼」といった言葉だけのブースは、前を通り過ぎられていました。努力の量ではなく、伝え方の設計が結果を分けていたわけです。

今回の展示会でも感じたのは、成果が出ている企業ほど「その場の対応」ではなく、事前・当日・事後までを一貫した設計で動いているという点です。この全体像を理解せずに出展してしまうと、どうしても場当たり的な営業になりがちです。展示会で成果を出すための考え方と具体的な進め方は、展示会営業 of 成功ガイドで体系的に解説しています。

もう一点、注目したのが実演の質でした。装置を動かして見せるだけでなく、来場者が持参したサンプルをその場で加工したり測定したりするブースが増えています。

来場者が自分の課題を持ち込める仕掛けがあると、会話は説明から相談へと変わります。この転換が起きたブースでは、ほぼ例外なく商談テーブルが埋まっていました。

会場の様子

初日の午前中から通路の密度は高く、昼を過ぎても途切れませんでした。

会場の空気は、華やかというよりも実務的です。スーツ姿と作業着姿が入り混じり、図面やサンプルを手にした方が、その場で担当者と詰めた話をしています。

特に印象に残ったのは、人手不足対策のエリアでした。採用支援、外国人材、多能工化の仕組み、そして省人化装置。性格の異なる解決策が隣り合って並び、経営者らしき来場者が真剣な表情でメモを取っていました。

この光景は、日本の製造業がいま何に直面しているかを、そのまま映し出していたと思います。

一方で、会場には重たさがありませんでした。出展者の表情は明るく、来場者が「それ、うちでも使えそうだ」と口にした瞬間に、スタッフの声が一段はずむ。

課題が深刻であっても、解決策を持ち寄る場は前向きになれる。展示会という装置の価値を、あらためて感じた三日間でした。

ネプコン・オートモーティブ・ファクトリーイノベーションWorld秋2026の会場の様子_展示会営業術 (2) ネプコン・オートモーティブ・ファクトリーイノベーションWorld秋2026の会場の様子_展示会営業術 ネプコン・オートモーティブ・ファクトリーイノベーションWorld秋2026の会場の様子_展示会営業術 (3) ネプコン・オートモーティブ・ファクトリーイノベーションWorld秋2026の会場の様子_展示会営業術 (4)

業界への意味

電子部品、自動車、工場という三つの領域を一つの会場に置くことには、業界にとって大きな意味があります。

いま起きている変化は、一つの業界の中だけでは完結しません。クルマの電動化は電子部品業界の話であり、同時に工場の生産体制の話でもあります。

自社の業界だけを見ていると、変化の半分しか見えません。隣の業界の動きを自分の目で確かめられる場があることは、それ自体が価値になります。

そしてここで得られるものは、記事や調査レポートでは手に入らない一次情報です。

どの技術に予算が向いているのか、担当者が本当に困っているのはどの工程なのか、競合はどんな言葉で自社を説明しているのか。会場に立った人だけが、その温度を持ち帰れます。

AIがあらゆる二次情報を整理してくれる時代になったからこそ、一次情報を自分の足で集めた企業が強くなります。今回の幕張メッセは、その宝庫でした。

今年の展示会トレンド

今回の現地観察から、業種を越えて通じるトレンドが四つ見えてきました。

一つめは、課題名によるゾーニングの定着です。技術の分類ではなく、来場者の悩みの言葉で会場を区切る手法が、明確に成果を上げていました。

二つめは、実演の高度化です。動かして見せる段階から、来場者のサンプルをその場で扱う段階へと進んでいます。

三つめは、省人化の主役化でしょう。かつて省人化は生産性向上の一手段でしたが、いまや出展テーマの中心に据えられています。

四つめは、AIの扱い方の変化です。昨年までは個別の検査や予知保全といった単機能の提案が中心でした。今回は、ライン全体や工場全体をどう見るかという文脈でAIを語るブースが増えています。

この四つは、いずれも製造業に限った話ではありません。来場者の課題を起点に組み立てるという姿勢は、どの業界の展示会にも応用できる考え方だと思います。

過去のレポート

同じ展示会の過去のレポートを公開しています。業界の流れや変化を立体的に見る定点観測の材料になさってください。

ネプコン・オートモーティブ・ファクトリーイノベーションWorld秋2025|現地レポート

オートモーティブジャパン・ネプコンジャパン・スマート工場EXPO・ロボデックス2024

オートモーティブジャパン・ネプコンジャパン・スマート工場EXPO・ロボデックス2022

展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス

今回の現場から、中小企業がすぐに持ち帰れる実務ポイントを三つお伝えします。

一つめは、キャッチコピーを「技術名」から「解決される状態」に書き換えることです。

来場者が通路を歩きながらブースを判断する時間は、わずか数秒しかありません。その数秒で伝わるのは、自社が何を持っているかではなく、来場者の何が解決するかです。「高精度加工」ではなく「試作三日、図面のままで届きます」と書く。この一手間で、足の止まり方は明らかに変わります。

二つめは、来場者が課題を持ち込める仕掛けを一つ用意することです。

サンプルを持参してもらう、現場写真を見せてもらう、図面を広げてもらう。方法は何でも構いません。来場者が自分の課題を差し出した瞬間に、会話は売り込みから相談へと切り替わります。展示会の目的はその場で売ることではなく、関係を築くことですから、この切り替えこそが最大の成果になるのです。

三つめは、会期後のフォロー設計を、出展前に決めておくことです。

誰が、いつまでに、どんな内容で連絡するのか。この段取りを会期前に紙に落としておけば、集めた名刺は関係性に変わっていきます。逆にここが決まっていないと、三日間の努力の大半が会場に置き去りになってしまいます。

展示会は単なる営業イベントではありません。社員の目線がそろい、自社の強みが言語化され、新しい商品の種が見つかる会社成長イベントです。

三つの展示会を一体として設計した主催者の工夫、限られた小間で勝負した出展者の知恵、そして課題を抱えて足を運んだ来場者の真剣さ。その三つが重なって、今回の熱量は生まれていました。

同じ構造は、規模を問わずどんな展示会でも再現できます。次の出展が、あなたの会社を一段強くする機会になることを願っています。

※この記事はAIを活用して作成しました。

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