展示会を失敗させないセミナー

国際物流展2026|現地観察レポート

展示会場の様子がわかる動画です。

会場を歩いてまず感じたこと

僕は今回、会期2日目と3日目に会場を訪れました。結論から申し上げると、とにかくすごかったです。

大きなスペースを縦横無尽に動き回るコンベアやフィジカルAI。そしてそれを実況中継する臨場感のあるMC。

パソコンの画面では決してわからないライブ体験を提供する、AI時代の見本のような展示会でした。

この「ライブ体験」という言葉が、今回の観察を通じて僕の頭から離れませんでした。物流機器は本来、カタログのスペック表で比較されがちな商材です。

ところが会場では、その機器が実際に荷物をつかみ、走り、仕分けていく姿が目の前で展開されます。しかも、その動きの意味をMCが言葉で補っていくわけです。

見る、聞く、感じるという三つの回路が同時に開かれる。だからこそ来場者の記憶に残ります。

展示会基本情報

開催日時

2026年9月8日(火)から9月11日(金)までの4日間、10時から17時までの開催でした。第17回目となる節目の回で、会期を通じて多くの来場者が会場を訪れていました。

会場

東京ビッグサイト(東京国際展示場)の東1から3ホール、東7・8ホール、西1から4ホールという広大な範囲を使った開催でした。東西にまたがる構成だったため、僕も2日に分けて回ることにしました。

1日で全体を把握しようとすると、正直なところ体力が持ちません。それだけの規模感があったということです。

主催者

日本産業機械工業会、日本産業車両協会、日本パレット協会、日本運搬車両機器協会、日本物流システム機器協会、日本ロジスティクスシステム協会、日本能率協会の7団体による合同主催です。

業界団体が横につながって一つの展示会を運営するというのは、実務としてかなり大変なはずです。それを長年続けてこられた主催者の皆さまのご努力には、あらためて敬意を覚えました。

公式サイト

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来場者層

運輸・倉庫業をはじめ、機械、電気・電子、化学、鉄鋼、小売・卸売、食品、EC・通販といった幅広い業種の方々が来場されていました。官庁・団体・学校関係の方も見受けられます。

興味深かったのは、来場者の職位の幅です。現場の物流担当者だけでなく、経営層の方が同行しているケースを何度も目にしました。

物流が現場課題から経営課題へ格上げされている。この変化が来場者の顔ぶれにそのまま表れていたように思います。

主な出展分野

搬送・仕分・ピッキング機器、産業車両、情報機器・ソフトウェア・AI、物流拠点施設開発、パレット・コンテナ・保管機器、3PL・コンサルティング、包装・梱包資材など、物流のほぼ全領域が網羅されていました。

出展規模は500社・団体を超え、小間数は3000を大きく上回ります。過去最大規模という言葉が、歩いてみると実感として伝わってきました。

展示会の特徴

この展示会の最大の特徴は、「動いているものを見せる展示会」だという点にあります。

多くの展示会では、パネルと試作品と説明員という三点セットがブースの基本形です。ところが国際物流総合展では、実機が実際に稼働します。

コンベアが荷物を流し、アームがケースを持ち上げ、AMR(自律走行搬送ロボット)が通路を滑るように行き交う。展示会場そのものが、一つの巨大な模擬倉庫になっているような感覚を覚えました。

もう一つの特徴は、テーマの明確さです。今回のテーマは「知恵と技術で、物流の未来を切り拓く。」でした。

物流業界が直面する人手不足という切実な課題に対して、知恵と技術で応えるという姿勢が会場全体から立ち上がっていた印象です。

今回のみどころ

僕が最も惹きつけられたのは、やはりフィジカルAIの展示でした。

フィジカルAIとは、AIが周囲の環境を認識し、ロボットや機器を自律的に制御する技術のことを指します。従来の自動化は「決められた動きを正確に繰り返す」ものでした。

しかし今回目にしたのは、状況を判断して動きを変える機器たちです。積み方の異なる荷物を見て掴み方を変える。人が近づけば速度を落とす。

この違いは、カタログの文字だけでは絶対に伝わりません。目の前で動く様子を見て初めて「なるほど、ここまで来たのか」と腹に落ちました。

そしてもう一つのみどころが、実演のMCです。機器が動いている間、MCが「今、ここでこういう判断をしています」と実況していく。

この解説があるかないかで、同じ機器でも理解度がまったく変わります。技術を伝えるのは技術ではなく言葉である、という当たり前の事実を再認識させられました。

注目ポイント

展示会営業の視点から注目したのは、ブースの「滞留設計」です。

実演型のブースには、来場者が自然に立ち止まる仕組みがあります。決まった時間に実演が始まり、人が集まり、MCが話し、質問が飛ぶ。

この流れの中で、出展者は売り込まなくても来場者と会話ができるわけです。売り込みではなく関係構築から入れる。これは展示会営業として理想的な構造です。

今回、来場者の足を止めていたブースには共通点がありました。それは「誰に、何を伝えるのか」が明確に設計されていることです。こうした成果の出る展示会営業は、決して偶然ではなく再現可能です。その具体的な考え方と手順は、展示会成功のための全体像で体系的にまとめています。

もう一つ注目したのは、実演の後の動線です。優れたブースは、実演を見終えた来場者が自然に説明員と一対一で話せる場所へ流れる設計になっていました。

見せて終わりにしない。ここに出展者の経験値が表れていたと感じます。

会場の様子

東西のホールをまたぐ構成だったため、館内は常に人の流れがありました。特に大型機器を出展する企業のブースは、実演時間になると人垣ができていました。

印象的だったのは、来場者の表情です。スマートフォンを構えて動画を撮る方、メモを取る方、同僚と指差しながら議論する方。

皆さん一様に、真剣でありながら少し楽しそうでした。展示会という場が持つ独特の熱量を、あらためて感じた瞬間です。

また、学生向けのツアー企画も実施されていました。物流業界が次世代への接点を意識的に設けている点は、業界の未来に向けた前向きな取り組みだと受け止めました。

同時開催のロジスティクスフォーラムやGlobal Logistics Conference、自動認識総合展とあわせて、会場全体が一つの学習空間として機能していたように思います。

国際物流展2026の会場の様子_展示会営業術 国際物流展2026の会場の様子_展示会営業術 (4) 国際物流展2026の会場の様子_展示会営業術 (3) 国際物流展2026の会場の様子_展示会営業術 (2)

業界への意味

物流業界は人手不足という構造的な課題を抱えています。そして、その課題は時間の経過とともに軽くなるものではありません。

だからこそ自動化が必要になるわけですが、ここで難しいのは投資判断です。自動化機器は決して安いものではありません。

経営者としては「本当に自社で使えるのか」を確かめたい。その確認欲求に応える場が、この展示会だったのだと思います。

カタログや動画では、どうしても「うまくいっている場面」しか見えません。しかし現地では、機器が実際に動く様子を、荷姿を変えながら何度も観察できます。

この一次情報の価値は、AIがどれほど進化しても代替できません。AIが扱うのは公開済みの二次情報だからです。

現場に足を運んだ人だけが、市場の温度感と技術の実力を自分の感覚で掴めます。AI時代に展示会の価値が上がると僕が言い続けている理由が、まさにここにあります。

今年の展示会トレンド

今回の観察から、三つの流れを読み取りました。

一つ目は、自動化の対象が「作業」から「判断」へ移りつつあることです。フィジカルAIという言葉が示すとおり、機器が自ら状況を読む段階に入っています。

二つ目は、単体機器からシステム提案への移行です。コンベア単体、フォークリフト単体ではなく、倉庫全体をどう設計するかという提案が増えていました。

三つ目は、体験価値の重視です。これは物流業界に限らず、あらゆる展示会に共通する潮流だと考えています。

情報がネット上に溢れかえった結果、わざわざ会場に足を運ぶ理由が問われるようになりました。その答えが体験です。

動くものを見る。音を聞く。担当者と話す。この三つは画面越しには成立しません。今回の展示会は、その事実を最も雄弁に示していた事例だったと言えるでしょう。

今後の展示会は、情報提供の場から体験提供の場へと軸足を移していくはずです。その未来を先取りしている点で、この展示会は業界を越えて参考になると感じました。

過去のレポート

同じ展示会の過去のレポートを公開しています。業界の流れや変化を立体的に見る定点観測の材料になさってください。

国際物流展2024|現地観察レポート

国際物流展2023

国際物流総合展2022

国際物流総合展 INNOVATION EXPO2021

展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス

今回の展示会から、中小企業の皆さまに持ち帰っていただきたい実務的なポイントを三つお伝えします。

一つ目は、動きを見せるという発想です。大型機器を持ち込める企業は限られますが、規模の大小は本質ではありません。

手のひらサイズの実演でも、紙の上の説明とはまったく違う印象を残せます。自社の商品やサービスの中で「動かせる部分」はどこかを、一度洗い出してみてください。

二つ目は、実況する人を置くことです。今回のMCがそうであったように、動いているものには解説が必要になります。

説明員を「質問されたら答える人」ではなく「見どころを語る人」として配置する。この役割定義を変えるだけで、ブースの滞留時間は確実に伸びます。

三つ目は、体験の後に会話を置く設計です。体験させて満足させるだけでは、名刺は増えても関係は生まれません。

展示会の目的は、その場で売ることではなく見込み顧客との関係を築くことです。体験の直後は、来場者の関心が最も高まっている瞬間です。

その熱があるうちに課題を聞き出す。そして会期後のフォローへつなげる。この一連の流れを事前に設計しておくことが、成果を分ける最大の要因になります。

今回の会場には、物流の未来を本気で切り拓こうとする方々の熱意が満ちていました。主催者の皆さま、出展者の皆さま、そして貴重な時間を割いて足を運ばれた来場者の皆さまに、心から敬意を表したいと思います。

展示会は、確実に進化しています。そして中小企業にとって、この場は今なお最強の営業装置です。ぜひ次の一歩を踏み出してみてください。

※この記事はAIを活用して作成しました。

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