展示会が初めての方必見!出展の流れから成果を出すコツまでわかりやすく解説

展示会は、新たな顧客と出会い、自社の商品やサービスを効果的にアピールできる絶好の機会です。しかし、展示会に初めて出展する際には「何から準備を始めればよいか」「当日の動き方がわからない」などの不安を抱えることが多いのではないでしょうか。

 

本記事では、展示会出展の準備から実施までの流れや、成果を出すためのコツまで網羅して解説します。この記事を読むことで、初めての展示会出展でもスムーズに準備を進め、自信を持って当日に臨めるようになります。

 

 

初めての展示会出展に向けた事前準備

展示会の出展で成果を出すには、事前の準備が欠かせません。ここでは、展示会の出展において重要な「目的の明確化」と「ターゲットの整理」の2点について解説します。

 

目的を明確にする

展示会出展において、最初に取り組むべきことは「目的の明確化」です。目的が不明確だと、出展内容や期待する成果が曖昧になってしまいます。

 

まずは、「なぜ展示会に出展するのか」「自社が求める成果が何か」を自問自答し、目的を明確化しましょう。具体例として、以下の5つの目的が挙げられます。

 

  • 新製品や既存商品を紹介し、売上を伸ばす
  • 新たな見込み客と接点を持ち、新規顧客を獲得する
  • 既存顧客や代理店との関係を深める
  • 新製品やサービスのニーズを調査する
  • 業界内での知名度を高め、他の出展者と情報交換する

 

このように目的を明確にすることで、展示会で注力すべきポイントが明確になり、戦略的な出展計画を立てられるようになるでしょう。

 

ターゲットを整理する

展示会では、限られた時間のなかで、最大の成果を上げる必要があります。そのため、接点を持ちたいターゲット層を明確に定義することが重要です。

 

ターゲットの整理では、以下の観点から来場者を分類し、優先順位を付けましょう。

 

  • 意思決定権の有無(購買担当者や経営層など)
  • 業界や職種(製造業やサービス業、小売業など)
  • 課題やニーズ(コスト削減や業務効率化、売上拡大など)

 

たとえば、購買担当者や意思決定権を持つ方がターゲットの場合は、ROI(投資対効果)や導入効果を数値で示しながら、商談を行う準備が重要です。

 

一方で、業界関係者をターゲットにする場合は、製品の特徴や利点を明快に伝える展示物やツールを用意する必要があります。

 

 

展示会出展の具体的な流れ【7ステップ】

初めての展示会出展を成功させるために、具体的な手順を7つのステップに分けて解説します。それぞれのステップを1つずつ実行することで、効果的な展示会出展が実現できます。

 

1.ターゲット顧客が多く参加する展示会を選ぶ

展示会には大きく分けると4つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

 

種類

特徴

合同展示会

・複数の企業が集まって開催する展示会

・幅広い来場者と接点を持てる反面、競合他社も多く出展するため、差別化が重要

展示即売会・動員催事

・商品の即売を主な目的とした展示会

・BtoCビジネスや小売業に適している

プライベートショー

・特定の招待客向けに開催する展示会

・既存顧客や重要な見込み客に対して、じっくりと商品やサービスを説明できる

パブリックショー

・一般来場者向けの展示会

・ブランド認知度の向上や市場調査に適している

 

自社の目的とターゲットに合わせて、最適な展示会を選びましょう。

展示会の選定法については、「成果が出る展示会の選び方」や「どの展示会に出る?」をご参考になさってください。

 

2.出展にかかるコストとリターンを予測する

展示会の出展は、費用対効果を考慮して行う必要があります。そこで、まず発生する可能性のある費用をすべて洗い出し、具体的な金額を算出しましょう。主な費用としては、以下の6つが挙げられます。

 

  • 出展料(ブーススペース代)
  • ブース設営費(デザイン、施工、備品レンタル)
  • 展示物の制作費
  • 運搬費
  • 広告宣伝費(チラシ、ノベルティなど)
  • 人件費(スタッフの人件費、交通費、宿泊費)

 

これらの費用項目を考慮しつつ、展示会全体で必要となる総額を算出します。そのうえで、期待できるリターン(商談件数、受注見込み額、新規顧客獲得数など)を予測し、費用対効果を事前に検討することが重要です。

 

さらに、想定外の費用が発生する可能性も考慮し、余裕を持った予算設定を行うように心がけましょう。

 

3.企画書を作成して目的や目標を整理する

展示会への出展を成功させるには、事前に条件を整理し、明確な企画書を作成することが必要です。企画書をどれだけ綿密に練られるかによって、ブースの完成度やスタッフの動きが変わります。

 

企画書を作成するうえでは、下記の項目を明確に設定しましょう。

 

  • 目的(何のためにやるのか)
  • 目標(どのようになったら成功か)
  • 会場と開催日時(いつどこでやるか)
  • ターゲット(どんな相手と出会いたいか)
  • 担当者とサブ担当者(誰がやるか)
  • 出展コンセプト(どのように見せるか)
  • 展示内容(何をやるか)
  • スケジュール(いつまでにやるか)
  • 予算と費用対効果(いくらかかってどれだけリターンがあるか)

 

こうした項目をすべて網羅して企画書を作成する必要がありますが、初めて展示を企画する人にとっては難しく感じるでしょう。展示会の企画書で抑えるポイントについて、「通る展示会の企画書とは?に詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてください。
出展コンセプトについては、「展示会で成功を収めた出展コンセプト例」もご参考になさってください。

 

4.出展のブースや人員、備品などを用意する

展示会の出展には、場所や内容に応じて異なる準備が必要です。あらかじめ作成した企画に基づき、ブースデザインや必要な備品、人員をリストアップしましょう。出展準備において考慮すべき項目は、以下の3つが挙げられます。

 

ブースデザイン

・来場者の導線を考慮したレイアウト

・商品やサービスを効果的に見せる展示方法

・自社ブランドを印象付ける装飾やディスプレイ

必要な備品

・展示台や商談スペース

・映像機器(モニター、プロジェクター)

・パンフレットスタンド

・名刺ホルダーや筆記用具

・ストック品の保管スペース

人員配置

・受付担当

・説明員

・商談担当

・撮影・記録担当

 

これらの準備は、展示会の2~3ヶ月前から計画的に進めるのがおすすめです。特に備品のレンタルや制作物の発注は、納期に余裕を持って手配しましょう。

 

展示会の準備について、「展示会準備はこうやる!チェックリスト付き」でチェックリスト付きで解説しています。ぜひ参考にして、準備を進めてみてください。

 

5.集客活動やスタッフの役割分担を行う

展示会で成果を得るには、事前の集客やPR活動、当日のスタッフの役割分担や動きを想定した準備が必要です。展示会での成果を最大化するため、下記の準備を進めましょう。

 

事前集客

・既存顧客への案内状送付

・メールマガジンでの告知

・SNSやWebサイトでの情報発信

・プレスリリースの配信

・招待券の配布

スタッフの役割分担

・来場者の受付と誘導

・製品、サービスの説明

・商談対応

・アンケート回収

・写真・動画撮影

 

展示会で重要視されるのは、リードの獲得と商談件数です。そのため、どれだけ集客を図れるかが重要といえます。

 

展示会の集客については、「展示会の集客で失敗する要因」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

 

6.ブース設営とスタッフの最終確認を行う

展示会直前の準備は、本番での成功を左右する重要なステップです。以下の7つのポイントを確認し、万全の態勢を整えましょう。

 

確認項目

詳細

ブース設営の確認

ブースのレイアウトや装飾品が、設計図通りに設置されているか

展示物や装飾の配置

製品やパネルなどが、適切な場所に設置されているか

電源や照明の動作確認

照明器具やコンセントが正常に動作するか

映像・音響機器のテスト

モニターやプロジェクター、スピーカーなどが正常に動作するか

Wi-FiやPCの接続確認

Wi-Fiやインターネット回線が正常に接続できるか

商談スペースの有無と快適性

商談スペースが必要か否かの判断、必要な場合は、椅子やテーブルの状態、商談スペースの広さに問題はないか

スタッフ準備の確認

製品の知識を習得しているか

接客マニュアル、緊急時の対応手順を把握しているか

時間割や担当エリアを確認しているか

 

展示会前日には、必ずスタッフ全員でリハーサルを実施し、想定される状況への対応に備えましょう。

 

7.当日の来客対応・アフターフォローを実施する

展示会当日の対応と事後のフォローは、展示会の成功に直結する重要なプロセスです。展示会で得たリードを無駄にしないためにも、名刺交換後にしっかりと連絡を取り、商談につなげましょう。展示会当日と事後の動きは、以下の通りです。

 

展示会当日の動き

展示会当日は、スタッフの役割に沿った動きと連携が重要です。声掛けや案内の方法については、事前にマニュアル化し、練習を重ねておきましょう。

 

下記は、成果につながりやすい部分なので、必ず実施するようにしてください。

 

基本的な来場者対応

・積極的な声掛けと誘導を行う

・わかりやすい製品説明を心がける

・名刺交換とヒアリングをする

・アンケート記入を依頼する

商談対応のポイント

・来場者の課題やニーズを把握する

・具体的な提案と解決策を提示する

・次回アポイントを設定する

・資料請求に対応する

 

展示会当日のスタッフの声掛けについて、「展示会トークスクリプト必勝法」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

 

展示会後のフォロー

来場者は展示会場で時間が限られており、長時間の商談や説明を受けられない状況が多くあります。そのため、展示会後にアプローチを行い、商談や契約につなげましょう。例として、以下のようなフォローを行います。

 

  • お礼状やメールを3日以内に送付する
  • 資料の送付や追加情報を提供する

 

展示会後のフォローを効率化する方法については、「目からウロコの展示会フォロー」をご参考になさってください。

お礼のメールやフォローの早さ・丁寧さが、そのあとの契約につながります。フォローメールの書き方については、「展示会のフォローメールはこう書く」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

 

 

まとめ

展示会には準備から実施、アフターフォローまで多くの作業が必要となります。十分な成果を得るためにも、手順やポイントを押さえたうえで、計画的に取り組むようにしてください。本記事で解説した内容を活用し、初めての展示会出展を成功させましょう。

 

展示会で成果を出すためのノウハウを提供するオンライン展示会営業セミナー(本コラムからのお申込みは無料となります)を毎月1回定期開催しています。ぜひこちらからご参加ください。

 

展示会で成果を出すコツを知りたい方へ

このセミナーに参加すると、展示会で成果を出すコツがわかります。

オンライン展示会営業Rセミナーの詳細はこちらをクリック

展示会営業セミナー