商品やサービスを紹介する場として有効な展示会は、オンライン環境を利用することでも開催できます。オンライン展示会には直接顧客と接するリアルの展示会にはない魅力があり、独自の成果を得られる可能性があります。本記事ではオンライン展示会の魅力やメリット・デメリット、準備の方法、成果を出すコツなどについてわかりやすく解説します。
オンライン展示会とは?
オンライン展示会を開催・参加するには、まず「オンライン展示会とはどんなものなのか?」といった基本を理解するのが重要です。以下では、オンライン展示会の基本と特徴を解説します。
インターネットを使ったオンライン上の展示会
オンライン展示会とは、インターネット環境を活用して開催する展示会のことを指します。バーチャル空間を利用して自社ブースを出展し、商品やサービスの紹介・アピールを行います。従来はリアルの展示会がメインでしたが、コロナ禍の影響で直接的なアプローチが難しくなった結果、オンライン展示会に注目が集まりました。
現在もオンライン展示会は開催されていて、リアルの展示会とは違う魅力を持つ方法として認知されています。リアルでの開催が可能な状況でも、あえてオンライン展示会を選ぶケースも少なくありません。リアル展示会に併設されているケースも増えてきました。今後もリアルの展示会と同じくらい、オンライン展示会を活用する機会が増える可能性があるでしょう。
オンライン展示会の目的とは?
オンライン展示会は、主にリアルの展示会ではアプローチできない顧客との接触が目的になり得ます。リアルの展示会は会場が1つに絞られるため、遠方の顧客は参加できない可能性があります。開催日も決められているので、時間を作れないと参加の意思があっても諦めざるを得ないことがあるでしょう。
その点、オンライン展示会はインターネット環境さえあれば、どこからでも参加が可能です。会場への移動時間や距離を考慮する必要がないため、普段は参加できない顧客と接点を作れる可能性に期待できます。新たな販路拡大やリード顧客の育成など、さまざまなメリットにつながると予想されるでしょう。
オンライン展示会の実績
オンライン展示会は、すでに多くの企業が参加した経験を持っています。多くのイベント会社がオンライン展示会の開催をサポートしているため、参加のハードルは下がっているのが現状です。例えば株式会社ストラーツは、合同開催型のオンライン展示会「IT&MARKETING EXPO」を開催しました。ITサービスやソリューションを展開する企業が参加し、2020年の開催時には4,000人以上が参加しています。そのほかにも、SoVeC社が開催した「組合まつり in TOKYO ~技と食の祭典!!~」も、多くの企業と来場者をオンラインで結びつけています。
リアルとオンラインの両方を活用したハイブリッド型展示会として、さまざまなメリットを提供しました。このように、オンライン展示会はすでに多くの企業が開催し、多数の来場者を集めています。その実績からオンライン展示会に参加することを検討する企業は、今後も増えると予想されるでしょう。
オンライン展示会に参加するメリット
オンライン展示会への参加には、特別なメリットが多数あります。オンライン展示会ならではのメリットを活用することで、リアルの展示会とは異なる成果を得られるでしょう。以下では、オンライン展示会に参加する主なメリットを解説します。
展示会の参加にかかるコストを削減できる
オンライン展示会は、一般的にリアル展示会と比較してコストが安くなります。展示会で使用するパネルやパンフレットなどの現物を用意する必要がないため、最小限のコストで成果を出せます。そのほか、当日に必要となるスタッフの数も少なくて済むため、人件費の削減にもつながります。
移動費や宿泊費もかからず、ブースの管理費や出展費用も安くなる点がメリットです。コスト面の課題が展示会への参加を妨げている際には、オンライン展示会の利用が優先されるでしょう。
顧客情報をスムーズに収集できる
オンライン展示会に参加すると、顧客情報をスムーズに収集できる点もメリットです。オンライン展示会を行う際には、専門のツールやプラットフォームを利用することになります。使用するツールやプラットフォームの機能によっては、来場者の情報を簡単に確認できたり、当日の行動データを取得できたりします。
簡単に顧客のデータを集められるため、次回の展示会の参考にしたり、終了後のアプローチに利用したりといった方法が考えられるでしょう。その顧客がどのようなブースに興味を持ったのか、どんな商品・サービスを求めているのかもデータから予測できるため、見込み顧客にリーチしやすくなる点がメリットです。
オンライン展示会でも名刺交換が可能
オンライン展示会でも、リアルの展示会と同様に名刺交換が可能です。ツールやプラットフォームによっては、あらかじめBtoB向けにオンラインでの名刺交換機能を搭載しているケースがあります。最初からデータとして名刺を受け取れるため、リアルの展示会のように後から紙の情報をデータ化する手間が省けます。
リアルの展示会の場合、もらった名刺を紛失してしまうリスクもあります。その点、オンライン展示会なら紛失の可能性がないため、確実に相手の情報を収集して管理できます。
会場に来られない顧客とも接触できる
先の解説通り、オンライン展示会は会場に来られない顧客とも接触できる点が大きなメリットです。リアルの展示会に訪れるのが難しい顧客も、オンライン展示会であれば時間を作って参加してくれる可能性があります。従来の方法では出会えない顧客に営業をかけて、商談につながるケースにも期待できます。
アプローチできる顧客の幅を広げられる点は、オンライン展示会ならではの魅力です。すでにリアルの展示会に複数回参加している場合などには、オンライン展示会で新たな顧客層の開拓を目指すのも1つの方法です。
当日の天候や交通機関の状況などに影響されない
オンライン展示会は、当日の天候や交通機関の状況に影響されない点もメリットです。悪天候に見舞われると、どうしても来場者数は減少してしまいます。運悪く台風などがやってきた場合には、中止の可能性も懸念されるでしょう。また、交通機関の乱れによって来場が間に合わず、参加を断念する参加者が出る可能性もあります。
予定していた来場者数を実現できないリスクがある点は、リアルの展示会の大きな悩みになるでしょう。その点、オンライン展示会なら天候や交通機関の状況に左右されず、来場者を集められます。仮に当日が悪天候だったとしても、会場に移動する必要がないため、問題なく展示会を開催できます。
オンラインならではの展示方法が試せる
オンライン展示会では、リアルの展示会ではできない独自の展示方法を試せます。例えば3Dを使ってオンラインの会場内を自由に閲覧してもらえる「3DCGブース」、ブースの中身を360°見回せる「360°画像ブース」、平面の画像にリンクなどを貼ってアピールする「2Dブース」などが利用可能です。
そのほか、セミナーやイベント展開をオンラインで開催する「ウェビナー」なども、オンライン展示会で活用できる方法の1つです。さまざまな開催方法を選べるため、自社の目的や商品の特徴に合わせやすいのがメリットです。
オンライン展示会のデメリット
オンライン展示会は独自のメリットがある一方で、デメリットになる部分もあります。デメリットを事前に把握し、対処法を考えておくのも重要です。以下では、オンライン展示会の参加時に想定されるデメリットを解説します。
実際に商品を手に取ってもらえない
オンライン展示会では、実際に商品を手に取ってもらうことができません。そのため自社商品の魅力を、すべて伝えきれない可能性がある点はオンライン展示会のデメリットです。手で触れて初めてよさがわかる商品や、その場で試してもらえるのが特徴である商品の場合、オンライン展示会とは相性が悪くなるでしょう。
少しでもオンライン展示会で商品の魅力が伝わるように、使用している様子を動画に撮影して放送するなど、オンライン環境に合わせた工夫が求められます。
能動的に接客ができない
オンライン展示会は、能動的な接客ができません。基本的に顧客の方から自社のオンラインブースに訪れてもらうしかないため、集客率が低下する恐れがあるでしょう。事前に自社のアピールをしたり、SNSを上手く活用できたりしないと、顧客と交流できる機会が減少する可能性があります。
リアルの展示会であれば、ブースの近くに来た顧客にチラシや試供品を渡して話をするなど、積極的な営業活動が行えます。オンライン展示会ではそういったアプローチが取れないので、受け身でいるしかない点はデメリットです。
オンラインに慣れていないと準備がなかなか進まないことも
オンライン展示会に不慣れだと、準備がなかなか進まないリスクもあります。基本的には専用ツールやプラットフォームの使い方を理解できれば、問題なくオンライン展示会に参加できます。
しかし、社内のITリテラシーが低い場合や、オンラインでの対応に慣れていないスタッフばかりだと、想定している成果を出せない可能性が高まります。オンライン展示会に参加する際には、事前に勉強会やセミナーでスタッフを育成するのも1つの方法となります。
自社に最適なオンライン展示会の方法を見つけるのが難しい
オンライン展示会に参加する場合、先に紹介したいくつかの方法から展示方法を選択することが求められます。3DCGブースや360°画像ブースには、それぞれメリット・デメリットがあります。そのため自社のコンセプトや商品の特性に合わせて、最適な展示方法を選ぶことが、オンライン展示会の成功につながります。
しかし、どの展示方法が自社に合っているのかを判断するのは、簡単ではありません。実際に試してみて初めて、各種展示方法と自社の相性がわかることもあるでしょう。オンライン展示会で成果を出すには、ある程度の経験が必要になることを事前に把握しておきましょう。
オンライン展示会に参加する際の準備について
オンライン展示会に参加する際には、事前に準備しておくべきポイントがあります。リアルの展示会と基本的な流れは同じですが、オンライン展示会用に内容を調整する必要があるでしょう。以下では、オンライン展示会への参加時における必要な準備を解説します。
コンセプトや出展内容を明確にする
オンライン展示会への参加時には、まず出店のコンセプトや具体的な内容を明確にします。何のためにオンライン展示会に参加するのか、どんな成果を得ることが目的になるのかを考えて、関係者と情報を共有するのが最初のステップです。展示会のコンセプトが曖昧だと、顧客の興味を引けない可能性があります。
出展内容に統一感がないと、自社の魅力を正確に伝えられないケースが懸念されます。そういったリスクを排除するためにも、オンライン展示会のコンセプトと出展内容は早めに決めておきましょう。
当日の運営とアフターフォローの方法を確立する
オンライン展示会でも、当日の運営方法とその後のアフターフォローの方法を確立しておく必要があります。リアルの展示会と異なり、オンライン展示会の当日は会場で動き回る必要はありません。その一方で、オンライン上のデータを管理・収集したり、顧客とチャットなどでコミュニケーションを取ったりするのが基本となります。
担当者や各作業を行う人員をあらかじめ確定させて、スムーズにオンラインでの対応ができるように備えましょう。オンライン展示会でも、アフタフォローはその後の商談につながる重要なポイントです。お礼メールの送信などを行い、オンライン展示会後もつながりを保てる方法を考えるのが重要となります。
オンライン展示会で失敗を避けるコツ
オンライン展示会での失敗を防ぐには、いくつかのコツがあります。以下を参考に、どのような点に注意すべきなのか、どんな対策をすべきなのか確認してみてください。
オンライン展示会の事例を収集しておく
オンライン展示会への参加時には、過去の事例を収集して確認するのがコツです。実際にオンライン展示会でどのような成果を出せたのか、どのような点に不満を感じたのかといったことを事前に把握できれば、それに合わせて展示方法などに工夫を加えられます。
オンライン展示会に適したコンテンツを用意する
オンライン展示会に参加するのなら、「オンライン展示会に適したコンテンツ」を用意するのが重要です。リアルの展示会と同じ内容では、オンラインで情報を正確に伝えられない可能性があります。例えば動画を撮影したり、オンラインでもインパクトのあるブースを構成したりして、専用の環境を整えるのが1つの方法です。
自社単独で自前オンライン展示会を開催する
オンライン展示会だからと言って、大規模に来場者を何千人も集めないといけないわけではありません。5人、10人などの小規模でも構いませんので、自社単独で開催する自前オンライン展示会にも挑戦してみるとよいでしょう。
自前オンライン展示会の開催方法については、「売上をつくる自前オンライン展示会開催ノウハウ」をご覧ください。
まとめ
オンライン展示会は、すでに多くの成果を出している展示会の方法です。今後もリアルの展示会と組み合わせたハイブリット展示会も含めて、オンラインでのアピールが有効な手段となるでしょう。この機会にオンライン展示会の基本を確認し、参加に必要な準備を進めてみるのがおすすめです。
参考記事:マーケティング手法としての展示会とは?出展を成功させる7つのコツ|kyozon
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
展示会で自社の存在をアピールするには、販促ツールを効果的に活用する方法がおすすめです。販促ツールにはさまざまな種類があり、それぞれにメリットが備わっています。基本的な種類と使い方を把握することで、展示会の成果を高めていきましょう。本記事では展示会で活用できるおすすめの販促ツールを10個に厳選してわかりやすく紹介します。
展示会における「販促ツール」とは?
展示会で自社のアピールを行い、成果を出す手段のひとつとして、販促ツールの利用がおすすめです。まずは販促ツールの基本を確認し、その魅力を理解しましょう。以下では、展示会における販促ツールの基本を解説します。
自社商品・サービスをアピールするアイテム
展示会で使用される販促ツールは、自社商品・サービスをアピールするアイテムとして利用されるケースが多いです。商品を直接的に販促するだけでなく、企業の知名度アップや営業のきっかけになるのも、展示会における販促ツールの特徴です。
さまざまな成果に期待できるため、販促ツールの使い方次第で、多くのメリットを得られるでしょう。自社の知名度が足りない場合や、新商品を少しでも多くの人に見てもらいたいときなどには、積極的に販促ツールを使うことが検討されます。
展示物を保護しつつ魅力的にするのも役割の1つ
販促ツールは、展示物を保護する役割もあります。ブース内で顧客が入れる場所を制限したり、動線を確保したりする販促ツールを使うことで、展示物が破損するリスクを軽減できます。
トラブルが発生すると、その間は展示会の成果を得られません。貴重な時間を無駄にする結果になるため、販促ツールを使って商品の保護を行うのもポイントです。
また、展示する商品を魅力的にするのも販促ツールの役割です。ブースを販促ツールで彩り、コンセプトに統一感を持たせることで、展示物がより魅力的に見える可能性があります。
少しでも商品が顧客にとって魅力的に見えるように、販促ツールを活用して見せ方を工夫するのも1つの方法です。
顧客の興味や購買意欲を刺激するのも重要
展示会の販促ツールは、顧客の興味や購買意欲を刺激する役割を担います。展示会には多くの出展者が参加しているため、積極的なアピールがないと自社の印象が残らず、商品を覚えてもらえない可能性が高いです。そこで販促ツールを活用し、その場で興味や購買意欲を向上させることが重要となります。
商品の魅力を伝えたり、具体的な使い方やメリットを紹介することで、来場者の記憶に残りやすくなります。多種多様な販促ツールを有効活用して、展示会の当日に興味や購買意欲を引き出せるように備えましょう。
展示会で利用できるおすすめの販促ツール10選
展示会で使用できる販促ツールには、多くの種類があります。なかでも有効活用できる機会が多い販促ツールを、以下で紹介します。それぞれの特徴を確認し、実際に展示会で使用する方法を考えてみてください。
テーブルクロス
展示台にかぶせるテーブルクロスは、自社ブランドのアピールや商品を引き立てるために利用できる販促ツールです。自社イメージにマッチしたカラーやブランドのロゴを取り入れることで、視覚的に有効なアピールが行えます。デザインを工夫すれば、広告効果にも期待できるでしょう。
また、テーブルクロスのうえに展示物を設置することで、自社独自のものであることを自然なかたちで伝えられます。魅力的に商品を見せることにもつながるため、専用のテーブルクロスを作成するのもおすすめです。
さらに、テーブルクロスで覆えば、テーブルの下に荷物を置くことができます。その意味でもテーブルクロスは有用です。
カタログなどの配布物を設置するスタンド
カタログなどの配布物を設置するスタンドも、展示会で有効活用できる販促ツールの1つです。カタログやチラシなど自社商品・サービスの詳細が記載された冊子は、直接渡すのが理想です。直接渡せればそのままの流れで営業活動が行えるため、名刺交換などの成果につながりやすいでしょう。
しかし、展示会当日にすべての顧客に直接対応できるとは限らないため、状況次第では自社商品・サービスの情報が記載されたカタログなどを配れないケースも懸念されます。そこでカタログなどの配布物を設置できるスタンドを用意し、顧客に自由に持っていってもらえる環境を構築するのがおすすめです。
専用のスタンドがあれば、顧客側から能動的に自社の情報を取得してもらえます。「ご自由にお取りください」「カタログはこちら」などの看板を合わせて設置することで、より配布しやすくなるでしょう。
パーテーション
展示スペースを区切るパーテーションも、人気の販促ツールの1つです。複数のパーテーションを用意することで、周囲の目を気にせずに来場者と対話できます。また、パーテーションにポスターなどを貼ることで、商品の訴求にも利用できます。
パーテーションは自由に動かせるため、状況に合わせて使い方を工夫できるのもメリットです。
ベルトパーテーション
ベルトパーテーションとは、主に動線を作ったりエリアを区切ったりするために使用されるベルト型のパーテーションです。顧客が入れる場所を制限したり、商品を直接触って試せる場所を確保したりといった使い方が可能です。ベルトパーテーションも自由に移動が可能なので、そのときに応じた使用方法が考えられます。
バックパネル
大型のバックパネルをブースの背後に設置し、自社の存在をアピールするのも1つの方法です。バックパネルはパーテーション等と比較して大型なため、社名やブランドロゴを印刷することで、多くの顧客にアピールできます。ただし、展示会開催中の移動はサイズ的に困難となるため、計画的な利用が求められます。
ワイヤーフック
ワイヤーフックは、自社のアイテムや販促品などを引っ掛けてぶら下げられる販促ツールです。地面に設置せずにさまざまなものを展示できるため、最小限のスペースで販促効果を得られます。パーテーションなどと組み合わせて設置することで、ブースを華やかに彩ることも可能です。
カラーコーン
展示会においては、カラーコーンも立派な販促ツールとなります。自社のイメージカラーや社名を入れたカラーコーンを使うことで、顧客へのアピールが可能です。ブース内で並んでもらう必要があるときには、カラーコーンを使うことで列を整理しやすくなります。カラーコーンを設置しておくと、実は行列ができやすくなります。このような来場者心理も上手く活用するとよいでしょう。
イスに付けるカバー
セミナー形式で商品・サービスをアピールする際には、来場者向けに多数のイスを設置することになります。ただパイプ椅子を並べただけでは味気ないため、イスに付ける専用カバーを用意して、会社名やロゴをアピールすることがおすすめです。
カバーの背に社名やロゴを印刷しておけば、セミナーに参加していない人にも自社の存在を伝えられます。
スタッフウェア
展示会当日にスタッフが着用する服装を統一するのも、アピールにつながる戦略となります。スタッフウェアを用意して配布することで、スタッフが行動するだけで会社名やロゴを周囲に見せつけられます。同じスタッフウェアを着用することで結束力が高まり、スムーズな連携が実現する可能性も高まるでしょう。感染症対策でスタッフがマスクをつけないといけないときは、共通のデザインにし、一体感を高めましょう。自社のロゴが入ったものなどがおすすめです。
自社の商品に関するノベルティ
自社の商品に関するノベルティも、展示会で有効な販促ツールの1つです。自社のロゴや社名が入ったノベルティを配布することで、展示会後も自社のことを思い出すきっかけを作れます。日常的に利用できる商品をノベルティに選ぶことで、自社の評価を高められる可能性もあるでしょう。
例えば展示会で配るノベルティには、以下のものがあります。
・ボールペン
・付箋
・メモ帳
・エコバッグ
・うちわ(夏場の場合)
・カードケース
・タンブラー
など
上記のほかにも、さまざまなアイテムがノベルティとして考えられます。自社の商品やイメージと相性のよいものを選択し、アピールにつながるように工夫するのがコツです。また、カードケースに名刺を入れておくなど、営業活動も同時に行える方法を考えるのもおすすめです。
展示会で活用するノベルティについては、「展示会での成果を高めるノベルティはこれ」をご覧ください。
展示会で販促ツールを上手く使う方法
展示会で販促ツールを上手く活用するには、いくつかのコツやポイントを押さえておく必要があります。販促ツールの効果を高める工夫をこらし、展示会の成果を高められるように備えるとよいでしょう。以下では、展示会で販促ツールを上手く使う方法を解説します。
それぞれの販促ツールの特徴・メリットを把握する
展示会の販促ツールには、それぞれに特徴・メリットがあります。実際に使用する販促ツールの特徴とメリットは事前に確認し、効果を最大限に引き出せるように備えるのが1つの方法です。ただ販促ツールを導入するだけでは、高い効果を引き出せません。
販促ツールごとの使い方や具体的な活用方法を理解することが、最初のステップとなります。
必要最低限のもので抑える
展示会の販促ツールは、必要最低限のものをそろえるのもポイントです。あまりに多くの販促ツールを導入してしまうと、当日に管理しきれず紛失などにつながるリスクがあります。導入する販促ツールが多いと、単純にコストが大きくなる点も問題となります。
コストをかけた分だけの成果を得られないと、結果的にマイナスとなることも想定されます。実際に使用する販促ツールを選別し、必要最小限で抑えられるように工夫しましょう。
利用方法や使い方をスタッフ間で共有しておく
販促ツールの基本的な利用方法や使い方は、スタッフ間で共有しておくのがポイントです。販促ツールによってはどのように使うのが正しいのか、どういった用途で導入したのかわからないケースもあります。特定のスタッフだけが販促ツールを管理できる環境だと、いざというときに有効活用できない危険性があります。
すべてのスタッフが展示会の販促ツールを活用できるように、導入前に基本的な利用方法や使い方を共有する機会を作るのがおすすめです。
展示会で販促ツールを使用する際の注意点
展示会で販促ツールを使用する際には、いくつか注意すべき点もあります。注意点を踏まえたうえで利用することが、効果を引き出すポイントになります。以下では、展示会の販促ツールを使う際の注意点を解説します。
破損などに注意する
販促ツールのなかには、強度が不安視されるものもあります。そのため乱暴に扱ったり、人通りの多い場所に設置したりすると、破損の原因となる可能性もあるでしょう。販促ツールは破損すると、その後利用できなくなるだけでなく、ケガなどのトラブルにつながるリスクがあります。
問題が発生するとそちらの対処にリソースが割かれてしまい、営業のチャンスを逃すことになるでしょう。販促ツールを使う際には破損に注意し、丁寧に取り扱うことを意識するのがポイントです。
顧客の動きを邪魔しない場所に配置する
販促ツールは基本的に、顧客の動きを邪魔しない場所に配置しましょう。ブースに近づくための動線に配置すると、顧客に心理的な壁ができて集客に影響してしまう可能性があります。先の解説通り人通りが多い場所に置くと破損のリスクもあるため、設置場所は事前に考慮しておきましょう。
販促を目的とした展示会の開催事例
展示会のなかには、商品の販促を主な目的としたものも多数開催されています。商品の販促のために展示会に参加する際には、販促メインのイベントをチェックしておくのもおすすめです。以下では、販促を目的とした展示会の開催事例を解説します。
販促 EXPO
「販促 EXPO」は、ノベルティ・記念品・ギフトなどを提供するメーカーや商社が参加する展示会です。商品の受発注以外にも、OEM相談やプロモーション相談なども行える展示会として話題を集めました。
販促見本市
「販促見本市」は、日本プロモーショナル・マーケティング協会展が毎年秋に実施している展示会です。販促につながる商品・サービスが展示されていて、最近トレンドの把握にも利用できます。王道の販促ツールだけでなく、最新の技術を活用したツールも展開しているのが特徴です。
東京インターナショナル・ギフト・ショー
「東京インターナショナル・ギフト・ショー」は、東京ビッグサイトで開催される日本最大のギフトおよび生活雑貨の国際見本市です。展示会のなかでも最大級の規模を誇り、衣食住遊の多くを体験できる特別な空間となっています。国政的な交流が進められていて、2019年には海外から19か国・774社が出展しました。
最終的に2,987社が出展し、来場者は30万人にものぼっています。今後も国内を代表する展示会の1つとして、「東京インターナショナル・ギフト・ショー」の重要性は高まると予想されるでしょう。
まとめ
展示会に参加する際には、販促ツールを活用して周囲にアピールする方法が有効です。販促ツールには多くのメリットがあり、上手く使えれば多くの顧客に自社の存在を覚えてもらえるでしょう。この機会におすすめの販促ツールをチェックし、実際に展示会で使用するものを選別してみてはいかがでしょうか。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
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展示会には多くの企業が参加するため、自社をアピールするにはさまざまな工夫が必要になります。他社がマネできない面白い企画を立案し、実行に移していくことで、成果を得られる可能性が高まるでしょう。本記事では、展示会での面白い企画を考えるポイントや注意点、具体例などを解説します。
展示会では面白い企画が必要?
展示会で成果を残すには、ただ参加するだけでは足りない可能性があります。顧客から見て面白い企画を考えて実行することが、求める結果を引き出すきっかけになるでしょう。以下では、展示会で面白い企画が必要になる理由やメリットを解説します。
面白い企画は集客につながる
展示会で面白い企画を実行することで、多くの来場者を自社ブースに集客できる可能性が高まります。展示会出展企業のなかでも、特に面白い企画だったと思ってもらえれば、その後のアプローチも好意的に受け取ってもらえるでしょう。
ただ商品を展示したりサービスの内容を説明したりするのではなく、面白い企画と合わせてアピールするのがポイントです。どのような企画が展示会で面白いと思われるのか分析したり、スタッフ間で具体的な方法を話し合ったりすることが、必要な準備になります。
まずは展示会の目的や求める成果を明確にし、そこに到達するために役立つ面白い企画を考えてみましょう。
SNSで拡散される可能性も高い
展示会で面白い企画を行うと、SNSで拡散されるケースがあります。SNSを経由して自社の知名度が高まる可能性もあるため、長期的に見てもメリットとなるでしょう。展示会で何かしらの企画を行う際には、自社の公式SNSでも情報を発信するのが基本です。
しかし、企業が独自に発信する情報だけでは、そこまで広まらないケースが多いです。そのため展示会で面白い企画を実施し、来場者やSNSを閲覧しているユーザーが自発的に拡散してくれるように誘導するのが重要です。
SNSの情報はリアルタイムで共有されるため、展示会の会場にいる人が拡散された内容を見てブースに訪れてくれることもあります。集客からの営業活動につなげられるため、展示会で大きな成果を引き出せるでしょう。
自社の印象を残すきっかけにもなる
展示会で面白い企画を行うことは、自社の印象を顧客に残すきっかけになります。通常の展示方法だけでは、特別な印象を残せず顧客との関係性を構築できない可能性が高いです。そこで独自性のある面白い企画を実行し、顧客にインパクトを与えることが考えられます。
「展示会で〇〇をしていた企業だ」と覚えてもらえれば、その後の営業活動がスムーズに進められます。展示会において他社よりも目立つことは有効な施策となるため、面白い企画を積極的に考案していくのがおすすめです。
面白い企画を考えることで結束力が強まることも
展示会で面白い企画を実行するには、まず社内で話し合いを行う必要があります。どんな企画が面白いと思えるのか、どのような企画が自社にマッチするのかをスタッフ全員で考えて、具体的な企画としてかたちにしていくプロセスが重要です。面白い企画を考える過程のなかで、スタッフ同士の結束力が強まることにも期待できます。
結束力が高まってそれぞれの関係性が良好なものとなれば、展示会の当日に上手く連携して対応できるようになるでしょう。スタッフ同士の関係性を変える起点になるのも、展示会で面白い企画を考えるメリットの1つです。
展示会で面白い企画を考えるときのポイント
展示会で面白い企画を考える際には、事前にポイントを押さえておく必要があります。どのような点を重視して企画を考えるべきなのか把握できれば、面白くてかつ効果的なアイデアを引き出せます。以下では、展示会で面白い企画を考えるときのポイントを解説します。
遠くからでも何をしているかわかるようにする
展示会で面白い企画を考える際には、まず遠くから見ても内容がわかるものにするのがポイントです。ブースの周囲だけを対象にした企画では、アピールできる顧客の数が限られてしまいます。自社ブースから離れた位置にいる人にも面白さが伝わるように、見せ方を工夫するのが最初のポイントです。
デジタルサイネージを使って企画の内容を表示したり、パーテーションやバックパネルなどの販促ツールに企画の詳細を印刷したりして、遠目でも何をしているのかわかるようにするのが1つの方法です。1人でも多くの人にアピールできるかたちを整えるのが、展示会で面白い企画を考案するときのコツです。また、ハンディマイクとスピーカーを使って、大きな声で実況中継するのもよい方法です。
顧客側の視点を意識して企画を考案する
顧客側の視点を意識した企画作りも、重要なポイントです。企画を考える側だけが面白いと感じる内容だと、顧客に好印象を残すのは難しくなります。内輪ネタや特定の人にしか伝わらない話は使わず、大勢の人の共感を得られるように工夫しましょう。
展示会向けの面白い企画を考えたら、1度客観的な視点から内容を精査し、顧客が楽しめるものになっているか分析するのがポイントです。
SNSで拡散されやすい要素を取り入れる
先の解説通り、面白い企画はSNSで拡散される可能性があります。SNSで注目されやすい要素を取り入れて、拡散されるチャンスを作るのもポイントです。例えばSNS映えするエリアを作ったり、面白いノベルティを配布したりして、顧客が自発的に拡散してくれるきっかけを設定するのが1つの方法です。
看板や照明を使って華やかさを高める
展示会で面白い企画を実行する際には、看板や照明を上手く使って華やかな雰囲気を演出するのもコツです。どれだけ企画の内容が面白くても、ブースが暗かったり盛り上がっていなかったりすると、面白さを感じづらくなるでしょう。企画の内容に合わせて看板や照明を導入し、明るく楽しそうに魅せるのもポイントになります。
面白さのなかに商品紹介などの目的を添える
展示会で面白い企画を実行する場合、それ自体が目的にはなりません。面白い企画のなかに、しっかりと自社のアピールや商品紹介の時間を設けて、認知度拡大などの目的を達成するのが重要です。面白い企画を実行して終わりではなく、そこからどれくらいの成果を引き出せるのかが大切になります。
展示会における面白い企画は、あくまで目的を達成する手段の1つとして捉えるようにしましょう。
展示会で実践できる面白い企画の事例
展示会での面白い企画を考える際には、ある程度方向性を決めておくのがポイントです。展示会で実践できる具体的な事例を参考にして、企画の構成を組み立てるのもよいでしょう。以下では、展示会で実践できる面白い企画の事例を紹介します。
商品に触れてもらう体験型の企画
自社商品に直接触れてもらう体験を提供することは、展示会における面白い企画の1つです。実際に商品を使う機会を設けて、その体験をブース内にいるほかの顧客と共有できる企画を立てることで、多くの人に自社のアピールを行えます。
触れることで初めて商品の魅力がわかることも多いため、気軽に体験できるエリアをブースに設置し、なるべく多くの人に企画に参加してもらうとよいでしょう。体験型の企画の場合、顧客が増えて待ち時間が発生する可能性もあります。
その時間もノベルティの配布やアンケートへの回答、名刺交換などに利用することで、高い効果を引き出せるでしょう。
※体験アトラクションについては、「ブースで絶対に行うべき体験アトラクションとは?」をご覧ください。
VRやARを使ったデジタルな企画
VRやARなどの技術を使ったデジタルな企画も、展示会を面白くする方法になります。自社商品によっては展示会に持ち込めなかったり、実際の活用シーンをその場で再現できなかったりするでしょう。そんなときにはVRやARを活用し、デジタル技術で自社商品・サービスの魅力を伝える方法が有効です。
VRやARは日常生活にも馴染んでいる技術ですが、商品紹介に使うことでインパクトを残す力はあります。事前に専用のVR・ARシステムを構築して、展示会のブースで楽しんでもらうのもおすすめです。
対話形式で商品を紹介する企画
対話形式で商品を紹介する企画も、展示会で有効な手段となります。自社に興味のある顧客と直接対話し、会話で面白い体験をしてもらうのが主な手法です。パーテーションなどを使って、ゆっくりと話せるエリアを作り、一対一で商談のようなかたちを取ることも考えられます。
営業担当者がトーク力に自信がある場合、対話形式の企画は単純ながら有効な方法になり得ます。顧客と良好な関係性を構築し、その後のフォローにつなげやすくもなるため、高い成果に期待できるのも特徴です。
ショー形式で顧客にアピールする企画
ショー形式で顧客にアピールする企画も、面白さを重視した方法となります。スタッフが商品を使って実演したり、意外な使い方を紹介したりすることで、顧客の気を引くことが可能です。特別なショーを開催するイメージでブースを盛り上げることで、遠くにいる顧客にもアピールが可能です。
集客力を高めるきっかけにもなるため、上手くいけば多くの顧客に自社商品の特徴や具体的な使い方を伝えられるでしょう。
展示会での面白い企画を実施する際の注意点
展示会での面白い企画を実践する際には、注意すべきことがあります。注意点を把握しつつ、それを避けるように立ち回ることが、面白い企画を考えるためには必要です。以下では、展示会での面白い企画を実施する際の注意点を解説します。
不可能な企画を立てない
展示会で面白い企画を考える際には、何よりも現実性を重視しましょう。どれだけ魅力的で面白さがある企画でも、実現できないのなら意味がありません。実現不可能な企画を立てても時間の無駄になるだけなので、あくまで実行可能なラインからはみ出さないように意識して企画を立案しましょう。
展示会のルールから逸脱しないように注意する
展示会で面白い企画を考える際には、ルールを把握して守ることも重要です。展示会のルールから逸脱した行為は、問題視される可能性があります。企画が途中で止められたり、厳重注意を受けたりするケースも考えられるでしょう。
例えば、他社のブース前のスペースまで占有してしまう企画や公序良俗に反するイベントなどは、展示会のルール上問題となります。ルールを守らずに強行しても、企業に悪印象を残すだけで終わります。あくまで常識の範囲内で企画を考えて、実行に移していくのが基本です。
危険なアクションはNG
ルールを守るのと同じように、危険なアクションを交えた企画もNGになります。スタッフや顧客に少しでも危険性がある場合、その企画は練り直すべきです。仮に危険な目に遭う可能性がわずかでも、万が一ケガなどのリスクがあるのなら、別の企画を立てるようにしましょう。
仮に無理をしてケガなどの結果につながると、その後同じ展示会への参加が難しくなります。考えられる危険なリスクはすべて排除し、スタッフも顧客も安心できる企画を考えましょう。
スタッフと話し合って全員が納得できる企画を考える
展示会で面白い企画を考える際には、スタッフ全員と話し合い、全員が納得できるものを選ぶのが理想です。1人でも企画に反対のスタッフがいると、当日の企画運営に支障が出る可能性があります。
多数決で企画を決めてしまうと、否決された側のスタッフはモチベーションが低下し、当日のパフォーマンスに影響が出ることが予想されます。展示会で面白い企画を実行するのは、当日そこにいるスタッフです。だからこそ個々の意見を尊重し、最初は反対だったスタッフも最終的には賛成するというように、最終的には全員が納得できるものに仕上げるのが重要となります。
スタッフ間の意見がまとまらない場合には、企画の立て方から見直すのがポイントです。
コスト面も考慮する
展示会で面白い企画を考える場合、コスト面にも配慮が必要です。展示会に参加するだけでも、それなりのコストがかかります。販促ツールや当日の人件費、会場までの移動費や宿泊費などもかかるため、想定以上のコストに悩まされる可能性もあるでしょう。
そこに面白い企画を実行するためのコストが上乗せされると、コストパフォーマンスが悪くなる恐れがあります。全体のコストと予算を考慮しつつ、実現可能な範囲で面白い企画を立てるのが基本です。かけたコスト以上の成果を引き出すのが、企画の最終的な目的になります。その点を踏まえて、現実的な企画を構築しましょう。
まとめ
展示会で得られる成果を高めるには、他の企業がやらない面白い企画を考案するのもポイントです。面白い企画は顧客の興味・関心を引くきっかけになり、購買意欲を刺激することも可能です。
体験型の企画やショー型の企画など、さまざまな種類が考えられるので、自社のイメージや商品の特性に合わせて具体的な内容を構築してみるとよいでしょう。同時に注意点やコストについてもチェックし、現実的な範囲で企画を立てる必要もあります。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
展示会は多くの情報を収集できる貴重な機会として、さまざまなビジネスマンが活用しています。その日その場所でしか得られない情報・体験も多数あるため、積極的に参加して今後の事業に活かすとよいでしょう。展示会に来場者として参加し、ビジネスのヒントを得るには、効率的な回り方を把握するのが重要です。
本記事では、展示会の効率的な回り方と情報収集のコツ、注意点などを解説します。
展示会への参加時には「回り方」を考えておくのが重要?
展示会へ参加する際には、事前に回り方について考えておくことが重要です。必要な情報を集め切るには、上手な回り方を実践する必要があります。以下では、展示会における回り方を考える重要性を解説します。
展示会のすべてを見て回るのは難しい
展示会の規模によっては、すべてを見て回るのが難しいケースがあります。無計画で展示会に参加すると、チェックする予定だった企業までたどり着けず、必要な情報を得られない可能性もあるでしょう。また、目的が曖昧な状態で参加すると、無駄な行動が増えて情報収集に使える時間が減ってしまいます。
そのため展示会に参加する際には、事前に回り方を考えておくことが重要です。どのようにブースを見て回るのか、何を重視するのかを明確にすることが、有益な成果につながるでしょう。
回り方を考えていないと目的を達成できない可能性も
展示会への回り方には、さまざまなポイント・コツがあります。具体的な回り方や工夫の仕方を考えておかないと、目的を達成できない可能性が高まります。展示会で得られる情報は、ビジネスマンにとって貴重かつ有益なものばかりです。そのため参加する際には計画的に見て回ることを考えて、チャンスを逃さないように動く必要があります。
展示会への参加経験がないと、「適当に回っても大丈夫」と考えてしまいがちです。しかし、実際には会場の大きさと人の多さから思うように行動できず、残念な結果に終わるケースが懸念されます。展示会来場の目的を達成するためにも、具体的な回り方を考える時間を作るのがポイントです。
展示会の効率的な回り方を考えるための準備
展示会への回り方を考える際には、事前準備も重要となります。効率的な回り方を考えるには、さまざまな準備が必要です。以下を参考に、どのような準備が求められるのかチェックしてみてください。
展示会の参加目的を明確にする
展示会に参加する目的を明確にすることが、効率的な回り方を考える基本です。目的が決まっていない状態では、何を優先すべきか判断できず、効率的な回り方も考案できません。そのためまずは展示会になぜ参加するのか、どのような結果を得るために動くのかを明確にしておきましょう。
事前にブースをチェックして目星をつけておく
展示会に参加する際には、事前にホームページやパンフレットなどを参考にして、どのような企業が出展しているのかを確認するのがポイントです。どのような企業がどのようなテーマで出展し、そのような商材を展示しているのか、そのブースはどこなのかを確認しておけば、当日の動線をスムーズに確保できます。
展示会の会場に入ってからも案内板などを見れば、全体の情報を把握可能です。しかし、その場で回る順番を考えていては、効率的かつ最適な道順を導き出すのは困難となるでしょう。事前に確認できる情報はすべてチェックし、当日になってから慌てて対応しなくても問題ないように備えるのも重要です。
動きやすい服装で参加する
展示会への参加時には、ある程度動きやすさを意識した服装を準備するのもコツです。展示会によっては大規模な会場を歩き回ることになるため、きっちりとした服が邪魔になることもあります。夏場などは汗の問題もあるため、失礼にならない範囲で身軽な服装を選ぶのがおすすめです。
また、長時間・長距離を歩くことを想定して、足に負担がかからない靴を用意するのもポイントです。スニーカーなどに履き替えて、疲れが溜まらないように備えるとよいでしょう。
荷物も減らして身軽な状態にしておく
展示会への参加時には、荷物も減らしておくのがコツです。服装と同じく、荷物も多いと展示会を見て回る邪魔になります。展示会ではたくさんのノベルティや資料を受け取ることになるため、最初から荷物が多いと大変なことになってしまいます。
もらったものを入れる簡易的なバッグだけにして、残りの荷物はコインロッカーなどに預けるのがおすすめです。また、両手が使えるように、バックは背負えるリュックタイプのものか、肩にかけられるトートバックなどがよいでしょう、
展示会場にいられる時間を把握する
展示会場にどのくらいの時間滞在できるのか、事前に把握しておくのも準備の一環です。遠方から参加している場合や、展示会の当日に別の用事がある場合には、滞在時間を決めてスケジュールを組む必要があります。帰りや次の現場への移動時間を考慮し、最長で何時間滞在できるのか計算しておきましょう。
計算した滞在時間を参考にして、見て回るブースを決めるのもコツです。無理なスケジュールにならないように注意しつつ、複数のパターンを考えるのがポイントになります。
展示会の効率的な回り方を紹介
展示会を効率的に回るには、いくつかのポイントを踏まえて動くのが重要です。以下を参考に、展示会で得るべき情報を余さず収集できるように、効率的な回り方を考えてみましょう。
まずは優先するブースをすべて見て回る
まず優先すべきブースに訪問するのが、展示会の効率的な回り方の基本です。展示会のすべてのブースを見て回るのは、現実的に難しいケースが多いです。そのため「絶対に見ておきたいブース」を決めて、そのブースに先に立ち寄るのが効率的な方法となります。
見るべきブースが複数ある場合には、優先順位を付けて高いものから順に回りましょう。優先するブースが離れている場合には、移動の間に気になる企業がないかチェックし、時間を有効活用するのもコツです。
気になるブースをチェックしてあとで立ち寄る時間を作る
優先するブースに向かう途中で、気になる企業をチェックしておくのも、効率的な回り方を実現するコツです。展示会に参加して初めて、存在を知る企業もたくさんあるでしょう。そのなかで気になる企業があった場合、あとで立ち寄れるようにブースの場所を把握しておくのがポイントです。
移動中は積極的にサンプルや資料をもらっておき、時間を見つけて内容を読み込んでおくのもおすすめです。資料を見た結果、「わざわざ立ち寄る必要はない」と判断できることもあります。貴重な時間を浪費することを防げるため、まずは企業が配布している資料をチェックしてみましょう。
ブースごとの滞在時間を決めておく
展示会を見て回る際には、ブースごとの滞在時間をあらかじめ決めておくのも重要です。優先度の高い企業では、詳しく話を聞くために滞在時間を長めに確保することが考えられます。逆に優先度の低い企業や、予定外の企業の場合には、「〇〇分まで」と滞在できる時間に制限を付けるのがコツです。
展示している企業は基本的に、少しでも長くブースに滞在してほしいと考えて、接客しています。すべて付き合っていると時間がいくらあっても足りないため、時間を決めて計画的に動けるように備えましょう。
興味のないブースからの誘いはキッパリと断る
展示会を見て回る際には、多くのブースから声をかけられます。ときにはノベルティを渡された流れで、そのままブースに誘導されるケースもあるでしょう。しかし、興味のないブースに時間を使うと、優先すべきブースの滞在時間が減少してしまいます。
そのため興味のないブースからの誘いに対しては、キッパリと断る勇気も必要です。中途半端に反応してしまうと、相手も話を聞いてくれる人だと判断し、本格的な商談に持ち込もうとする可能性があります。お互いに無駄な時間になってしまうため、はっきりと態度と言葉で断るのも展示会を効率的に回るコツです。
時間には常に余裕を持つ
常に時間に余裕を持って動くのも、展示会の回り方における重要なポイントです。展示会に参加している最中には、意外なことに時間を取られることもあります。そのためギリギリのスケジュールを組んでいると、少しのズレでブースを見て回れなくなる可能性があるでしょう。
展示会を見て回っているときには、トイレに行きたくなることもあれば、疲れて少し休みたくなることもあるでしょう。そういったイレギュラーな時間も考慮して、余裕のある時間を確保するのが基本です。
海外展示会の回り方
海外展示会に参加する際には、国内の展示会を回るときとは違ったコツがあります。海外展示会に最適な回り方を実践できるように、事前に情報を確認しておくのがおすすめです。以下では、海外展示会における効率的な回り方や準備について解説します。
出展者リストをチェックしてから参加する
海外展示会に参加する際には、出展者リストをチェックしておくのが鉄則です。言語や文化の異なる海外展示会を見て回るには、事前の情報収集が国内展示会よりも重要となります。言葉が上手く伝わらないと、当日に会場の情報を把握するのが難しくなる可能性もあります。
国内の展示会と比較して、コミュニケーションに時間がかかるケースがあるため、事前準備は万全に整えておきましょう。
航空券の確保から宿泊まで計画に組み込む
海外展示会への参加時には、航空券の確保から宿泊まで、すべて計画の一部として組み込むのが基本です。海外展示会の会場までどのようなルートを通るべきなのか、どこに宿泊するのが1番よいのかといった点も含めて考えることが、効率的な回り方を実現するポイントになります。
海外展示会に初参加する場合や、そもそも海外を訪れる機会が少ない場合には、入念に会場に行くまでの流れをシミュレートしておきましょう。
海外展示会は会場外がメインになることがある
海外展示会は、国内展示会とは違い、会場外を見て回るのがメインになるケースがあります。イベントや展示会場だけを見ても、海外展示会を体験しきれない可能性があるでしょう。海外では展示会会場の外の方が、盛り上がりを見せていることが多いです。
海外企業や団体が主催するパーティが催されていることもあるため、そこに積極的に参加するのが有益な情報を得るためのコツです。実際に会場外で開催されるイベント数は多く、展示会の公式ページで紹介されている準公式イベントだけでもかなりの数になります。
そのほか、展示会の近くの会議室などを使って行われているカンファレンスやワークショップも、参加する価値があります。業界に関する最新情報や、まだ製品化されていない技術をチェックできる可能性もあるため、そこでしか知れない情報を収集できることもあるでしょう。
展示会を回る際の注意点
展示会を回るときには、いくつか注意しておくべきポイントもあります。スムーズに展示会を回れるように、以下で注意点を確認しておきましょう。
取得した名刺や資料はきちんと管理する
展示会でもらった名刺や各社の資料は、きちんと管理しながら回りましょう。移動しながら名刺やノベルティを整理していると、別の企業のものが一緒になってしまったり、紛失したりする可能性があります。
企業ごとに管理できるように、クリアファイルを事前に用意しておくのもおすすめです。重要度に合わせてファイルの色を変えるなどの工夫を加えることで、展示会の最中でも管理がしやすくなるでしょう。
休憩時間を確保しておく
展示会に参加する際には、休憩時間を確保しておくのも重要です。長時間滞在する場合には、昼食を取って体力を回復する時間が不可欠です。休みを取らずに動き続けても、疲れてしまって、よい情報収集ができなくなる可能性があります。しっかりと休んで体力をキープし、最後まで適切な情報収集をして回れるように備えましょう。
夏場などは、こまめな水分補給も大切です。時間に追われて水分補給を怠ると、脱水症状を起こして展示会への参加どころではなくなってしまいます。身体の状況を把握しつつ、無理をしないように注意が必要です。万が一体調が悪くなったときのことも考慮して、相談できる場所や連絡先を確認しておきましょう。
時間が足りない場合には立ち寄るブースを見直す
どれだけ綿密にスケジュールを組んで回り方の準備をしても、当日になって時間が足りなくなる可能性はあります。時間が足りなくなることがわかったら、早めにスケジュールを見直して、立ち寄るブースを減らすなどの対応が必要です。予定外の動きになると焦ってしまいがちですが、冷静に立ち回るように意識しましょう。
無理をして駆け足で移動するなどの方法は、体力的にキツくなるほか、事故の原因にもなるため避ける方がよいです。残っている時間を確認し、それに合わせてスケジュールを組み直す柔軟性も大切です。事前に時間が足りなくなるパターンを想定して、切り捨てるブースを決めておくのも1つの方法です。
まとめ
展示会に参加する際には、効率的な回り方について確認しておくのが重要です。展示会で得られる情報を適切に収集していくには、極力まで無駄を省いた効率重視のスケジュールを組み立てるのがコツです。どのような回り方が展示会において有効となるのか、この機会にチェックしてみてください。
また、海外展示会の回り方も、別途確認しておくのがおすすめです。海外展示会は内容も国内のものとは大きく異なるため、必要な準備や当日の動きが変わります。海外展示会への参加時には、専用の回り方を予習しておくのがコツです。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
展示会に参加する際には、展示会パネルを上手く活用して顧客にアピールすることが重要です。展示会パネルの完成度次第で、集客率やアピール力は大きく変わります。自社にとっての理想的な展示会パネルについて考え、制作に取りかかる必要があります。本記事では、展示会パネルの役割や制作時のポイントを解説します。
展示会パネルの基本について
展示会に参加するのなら、展示会パネルの準備は欠かせません。展示会パネルは顧客の興味を引き、自社商品・サービスの情報を一目で伝える重要なアイテムです。以下では、展示会パネルの基本的な役割について解説します。
展示会パネルの役割
展示会パネルには、複数の役割があります。例えば魅力的でインパクトのある展示会パネルを作って、集客力を高めることが1つの役割です。遠目からでも興味を引ける展示会パネルを制作することで、来場者への視認性を高め、自然と自社のブースを加えることが可能です。
思わず足を止めてしまう展示会パネルをデザインすることが、集客力を高めるポイントになるでしょう。そのほか、商品・サービスの特徴やメリットについて、一言でズバっと端的に説明することが展示会パネルの役割になります。サイズの大きな展示会パネルを使うことで、他にはない魅力などを正確に伝えられます。
口頭で説明しなくても、商品・サービスの基本的な魅力が伝わるようにするのも、展示会パネルを使用する際のコツです。このように展示会パネルには、さまざまな役割があります。それぞれの役割を果たせるように、デザインや記載情報を工夫して、有効活用するのが展示会を成功させるカギになります。
展示会パネルの必要性
「そもそも展示会パネルは必要なのか?」という疑問を持たれることもありますが、多数の企業が参加する展示会において、展示会パネルは必須のアイテムだと言えます。仮に展示会パネルを使わない場合、「どこの会社なのか?」「どんな商品・サービスを扱っているのか」といった情報をスムーズに伝えられません。
最初から具体的な目的を持って展示会に参加している来場者も多いため、情報が上手く伝わらないと興味を持ってくれる可能性が低くなります。展示会パネルは自社の存在をアピールするアイテムとして活用でき、展示会後も「あのときの企業だ」と思い出してくれるきっかけにもなります。
将来の顧客を生み出す可能性もあるため、展示会への参加時には展示会パネルを制作・活用するのがおすすめです。
展示会パネルは自作する?制作を依頼する?
展示会パネルを使用する際には、自作と外注の2択が考えられます。展示会パネルのサイズが小さめであり、社内に本格的なデザインを行える環境がある場合には、自作することが検討できます。自作であればコストを抑えられるため、展示会にかかる費用を削減できるメリットがあります。
社内でスムーズに展示会パネルの完成イメージを共有できて制作時間がかからない点も魅力です。一方で、プロのデザイナーの制作したものと比較すると、どうしても見劣りする可能性が高いです。他社がデザイナーを使った本格的な展示会パネルを使用している場合、悪目立ちしてしまうケースも懸念されるでしょう。
展示会パネルの制作を外注する場合には、専門家の知識・技術を活用して完成度の高いデザインを利用できるのがメリットです。積極的に提案・アドバイスをもらえれば、想定していたクオリティ以上のものを完成させることができます。
しかし、外注の場合には費用がかかるほか、自社が求める展示会パネルのイメージを正確に理解してもらうまで時間がかかるというデメリットがあります。
展示会パネルを制作・準備するときのポイント
展示会パネルを制作・準備するときには、いくつか意識すべきポイントがあります。高クオリティの展示会パネルを制作するには、ポイントを押さえておくのが重要です。以下では、展示会パネルの制作時におけるポイントを解説します。
全体のバランスを意識してデザインする
展示会パネルを制作する際には、全体のバランスを意識してデザインを考えるのがポイントです。展示会パネルに記載できる情報量は、決して多くはありません。限られたスペースを上手く利用して、優先して伝えたいことを目立つように配置していくのが重要となります。
どのくらいのサイズの画像を使うのか、文字の配置やフォントをどうするか、メインとするカラーは何色にするかなど、決めておくべき要素は多数あります。全体のバランスを考慮しながら決定しないと、チグハグな印象を与える展示会パネルになる恐れがあります。
まずは伝えたい情報やイメージの方向性を明確にして、完成図を構築することから始めてみましょう。
あれもこれもと情報を詰め込みすぎてはいけません。情報量が多いと、文字を小さくせざるを得ないからです。小さい文字は、通路を歩く来場者からは見えません。
パネルの文字は、人間の顔くらいのサイズ(=A4用紙1枚に一文字)でつくるのがベストだと考えましょう。
使用目的を明確にする
使用目的を明確にすることも、展示会パネルの制作時におけるポイントの1つです。展示会パネルの役割は、先に紹介したように複数あります。すべての役割を担える展示会パネルを制作するのが理想ですが、商品・サービスの性質や情報量次第では、すべてを備えた完璧なデザインを作るのが難しい可能性があります。
そこで1番の使用目的を決定して、「〇〇の役割を達成する展示会パネルを作る」といった方針を決めるのがポイントです。展示会パネルの方針が決まれば、優先して記載する情報やデザインの雰囲気をイメージしやすくなります。
必要な情報を正確に記載する
展示会パネルに記載する情報は、正確性を重視する必要があります。例えば商品のサイズ・価格・アピールするポイントなどの情報に、間違いがないことを複数人でチェックすることが求められます。展示会パネルの情報に誤りがあると、自社の信頼が落ちるリスクがあります。
せっかく興味を持ってくれた来場者も、情報に間違いがあるとわかると、商談につなげられなくなる可能性があります。制作してから間違いに気づいても遅い場合が多いので、実際にかたちにする前にミスがないことは複数回にわけて確認しておきましょう。
見やすくてかつインパクトのあるものにする
展示会パネルは、「見やすくてかつインパクトのあるもの」にするのがポイントです。特に大きな会場で行われる展示会の場合、展示会パネルのインパクトが不足していると、顧客に気づいてもらえない可能性があります。思わず目を止めてしまうデザインを意識して、多くの顧客にアピールできるように工夫しましょう。
インパクトを重視するあまり、内容がわかりにくくなってしまうケースも多いです。5メートル先からでも見やすくなるように、配色やフォント選びには時間をかけて、さまざまなパターンを試してみるのがコツです。見やすさとインパクトを両立した展示会パネルを制作することが、成果を出すポイントです。
インパクトのあるキャッチコピーを活用する
展示会パネルには、キャッチコピーを活用するのも1つの方法です。商品・サービスの魅力を表現する魅力的なキャッチコピーがあれば、顧客の興味を引きやすくなるでしょう。社内で展示会パネルに記載するキャッチコピーを公募したり、コピーライターに依頼したりする方法が考えられます。
キャッチコピーをつくる際の鉄則は、メリット提示、具体性、TO MEメッセージです。詳細は、「ブースキャッチコピー3つの鉄則」をご覧ください。
会場規模やブースの広さを考慮してサイズを決定する
展示会パネルの制作時には、会場の規模や使用できるブースの広さを考慮してサイズを決める必要があります。展示会の会場が広い場合、なるべく大きなサイズを使用して遠目にもアピールできる展示会パネルを使用するのがおすすめです。大きなサイズを制作する場合、搬入時の方法なども同時に考えておく必要があります。
ブースの広さが制限されている場合には、来場者の邪魔にならない程度のサイズを選ぶのがポイントです。机の上に置けるサイズの展示会パネルと、ディスプレイとして機能する大きめのサイズを、2つ用意する方法もあります。
展示会パネルを制作する基本的な流れ
展示会パネルを制作する際には、基本となる流れがあります。具体的な流れを把握しておくことで、スムーズに展示会パネルの制作に取りかかれるでしょう。以下では、展示会パネルの制作工程について解説します。
展示会に参加する人のペルソナを設定する
展示会パネルを制作するには、まず展示会の来場者の内、自社が出会いたい相手を具体的に設定します。どんな人が展示会に参加するのか、どのような目的を持っているのか、どういった情報を優先して収集したいと考えているのかといった点を、具体的に想定します。設定した見込み客像を踏まえて、必要な情報とパネルデザインを考案します。
この来場者像の設定が実際に出会いたい相手とズレてしまうと、展示会パネルの効果を引き出せなくなる可能性があります。そのため最初の段階で理想の来場者像の設定には時間をかけて、展示会パネルの方向性を間違わないように備えるのが重要です。
展示会に合わせて展示パネルのコンセプトを確定させる
展示会の規模や出展する企業に合わせて、展示会パネルのコンセプトを確定させます。「自社の認知度を高める」「商品・サービスに興味のある顧客を増やす」といった目的を軸にして、展示会パネルのコンセプトを考えるのが1つの方法です。
コンセプトが曖昧なままだと、伝えたいことが不明瞭な展示会パネルになる可能性があります。展示会で成果を出すためにも、コンセプト案は複数提案して最適なものを選べるように備えましょう。
使用するサイズを決定する
コンセプトが決まったら、実際に使用する展示会パネルのサイズを決めます。ブースで手軽に扱えるサイズから、看板のように扱える大きなサイズまで多数の種類があります。展示会の状況をイメージして、どのサイズがもっとも有効に扱えるのか考えてみるのがポイントです。
また、縦向きで使うのか横向きで使うのかによっても、デザインの方向性が変わります。展示会パネルの設置場所を想定したうえで、縦・横のどちらを採用するか検討するのもポイントです。
記載する情報を選択する
展示会パネルのサイズを決めたら、記載する情報を選択します。サイズや文字の大きさによって、記載できる情報量は変わります。あまりに多くの情報を記載しても、文字が見づらくなってインパクトを残せない可能性が高まります。
まずは伝えたい情報の優先度を確認し、記載することにメリットのあるものから順に載せてデザインのバランスを取りましょう。
具体的なデザインを構築する
展示会パネルのコンセプト・サイズ・記載する情報を決定したら、いよいよ具体的なデザインの構築に移ります。使用するフォントやカラーを決めつつ、実際にかたちにしてバランスを見ていきます。最初に完成図をラフ画で作っておくと、ゴールが明確になるためデザインを作りやすくなります。
一方で、最初の完成図にこだわりすぎるのではなく、臨機応変にデザインを変化させていくのもコツです。実際にデザインを制作していく過程で、「もっと〇〇を強調したい」「〇〇のカラーをメインにしたい」と、考え方が変わっていくこともあります。
そういった変化にも柔軟に対応し、最適な展示会パネルを構築するのがポイントです。
展示会パネルを制作するときの注意点
展示会パネルの制作時には、いくつか注意すべきポイントがあります。事前に注意点を確認し、完成度を高めるのも重要です。
以下では、展示会パネルの制作時における注意点を解説します。
著作権に十分注意する
展示会パネルを制作する際には、著作権に注意が必要です。有名キャラクターやロゴを使用すると、著作権上の問題に抵触する恐れがあります。完全に同じものでなくても、特定のキャラクターや製品を想起させるデザインの場合、問題視される可能性があるでしょう。
あくまで展示会パネルのデザインは、オリジナリティを重視するのが基本です。
遠距離から見ても内容がわかるようにする
展示会パネルは、遠距離から見てもらうことを前提に制作するのもポイントです。遠目からでも内容がわかるようにデザインすることで、多くの顧客にアピールができます。周回予定がなかった顧客の集客につながる可能性もあるため、実際に遠距離から展示会パネルをチェックして魅力的に見えるか確認しておきましょう。
情報を引き算することも重要
展示会パネルの制作時には、情報を引き算していくのも重要です。一般的に展示会パネルで伝えたい情報は多く、できるならすべてを記載したいと考えるでしょう。しかし、展示会パネルのサイズには限界があるため、すべての情報を記載するのは困難です。
そのため情報を引き算し、優先度の低いものや口頭の方が伝えやすいものは、あえて記載しないように意識しましょう。
まとめ
展示会パネルは、展示会を成功させるためのアイテムの1つです。展示会パネルの目的や制作方法を把握し、魅力的なデザインを構築できるように備えることが、展示会で成果を出すコツになるでしょう。この機会に展示会パネルの基本について確認し、実際に使用するデザインについて考えてみてください。
成果につながる展示会のコツを詳細に知りたい方は、展示会で成果を出すためのノウハウを提供するオンライン展示会営業セミナー(本コラムからのお申込みは無料となります)にご参加ください。
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このセミナーに参加すると、展示会で成果を出すコツがわかります。

展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
展示会もグローバル化が進み英語を使う海外の顧客が訪れる機会が増えています。国内の展示会に出展する場合でも、英語を活用してコミュニケーションを取り海外市場の開拓チャンスを獲得することができるのです。本記事では、展示会を海外展開の第一歩とするべく、展示会で使用頻度の高い英語のフレーズや、英語営業のコツ・注意点を解説します。
展示会で英語力は必要?
「そもそも展示会において、英語力は必要なの?」と、疑問を持つこともあるでしょう。昨今は、コロナも収まり、海外からの来場者も増えているため、英語を使う機会は多いと考えられます。まずは以下で、展示会における英語の必要性について解説します。
アジアをはじめとした海外顧客も増えている
昨今はアジアをはじめとした海外の顧客が、展示会に訪れる機会が増えています。円安もありインバウンド需要で海外から日本に訪れる外国人が増加していますが、そのなかには商談目的の人も多く含まれます。そのため展示会の開催時には、海外の顧客と接する機会も珍しくなくなっています。
海外向けの展示会でない限り、基本的に国内の顧客の方が数は多いです。しかし、海外顧客の数も軽視できないものになっているため、英語を使ったコミュニケーションを通して対話することも重要視されています。
英語でコミュニケーションが取れると有利になる
展示会で英語を使ったコミュニケーションが取れると、他社と差別化して自社を認知してもらえるチャンスが作れます。英語をまったく話せないブースと、英語でのコミュニケーションが可能なブースでは、海外顧客の集客率が大きく変わります。
海外顧客にも需要のある商品・サービスを取り扱っている場合には、英語を活用して積極的な対応を行うことを検討されるとよいでしょう。単純に集客の面で他社ブースよりアドバンテージが取れるため、展示会の成功を近づけるきっかけになります。
グローバルな市場を開拓するきっかけになる
展示会で英語を使ったコミュニケーションを積極的に実施すると、グローバルな市場を開拓するきっかけを作れます。これまで国内需要だけだった商品・サービスが、展示会をきっかけに海外への販路を作れる可能性もあるでしょう。自社商品・サービスが、海外に対して意外なニーズを持っているケースもあります。
展示会はそういったニーズを確かめるチャンスでもあるため、積極的に英語によるコミュニケーションを通して海外顧客から情報を集めるのもおすすめです。
展示会における英語コミュニケーションのコツ
展示会で英語のコミュニケーションを取る際には、いくつかコツとなる要素があります。海外顧客との信頼関係を築き、その後の交流につなげるためにも、コミュニケーション方法を工夫するのは重要です。以下では、展示会での英語コミュニケーションのコツを解説します。
相手としっかり目を合わせて会話をする
展示会で海外顧客とコミュニケーションを取る際には、しっかりと目を合わせて会話をしましょう。海外の文化では目を合わせない行為が、失礼に当たる可能性があります。目を合わせることで会話・営業を始めるきっかけを作れるため、まずは目をしっかりと見る習慣を身につけましょう。
また、目を見るだけでなく、笑顔を作るのも重要です。真面目な顔で営業をかけると、海外顧客に不自然な印象を与える可能性があります。常に微笑を欠かさずに、笑顔を主軸にした表情で臨むのもコミュニケーションのコツです。
自己紹介と挨拶を欠かさない
海外顧客とのコミュニケーション時にも、自己紹介と挨拶を欠かせません。「自分がどの企業に所属する誰なのか」を明確にすることで、相手に話を聞く準備をさせることが可能です。特に海外顧客は自社のことをまったく知らないケースも考えられるため、企業情報を詳細に英語で説明するのもポイントです。
挨拶は単純なものでかまいませんが、笑顔でかつ元気な声で話す必要があります。ローテンションでの挨拶は、相手に不快感を与える可能性もあるため、意識して高いテンションをキープするとよいでしょう。
ゆっくり・はっきりと話す
英語でのコミュニケーション時には、ゆっくり・はっきりと話すのが基本です。焦って早く口になると、言葉が伝わらずコミュニケーションに失敗する可能性があります。最初につまずくとそのまま立て直しができずに、顧客が離れてしまうケースが多いです。
まずはゆっくり・はっきりと話すことを意識して、相手との正確な意思疎通を目指しましょう。海外顧客もゆっくり・はっきりと話せば、多少間違った英語でも意味を理解してくれる可能性があります。無理にネイティブな話し方をするのではなく、会話を継続することを意識して確実に言葉を紡ぎましょう。
会話が上手くいかないときには無理せずツールに頼る
英語でのコミュニケーションが上手くいかず、会話が続かないときには無理せずツールに頼りましょう。スマートフォンやタブレットにインストールしたアプリなどを用いて、日本語を英語に変換してもらい、会話を行うのも1つの方法です。会話の主軸さえわかれば、あとは簡単な英語だけで話が通じる可能性もあります。
また、身振り手振りも積極的に活用し、自分の感情や意思を相手に全身で伝えるのもコツです。
普段から英語を使って会話に慣れておく
展示会で英語でのコミュニケーションを実施する予定があるのなら、普段から会話に慣れておくのが重要です。社内で英語を使う時間帯を決めたり、セミナーや研修を通して英語でのコミュニケーション方法を学んでもらったりすることで、展示会でもスムーズな会話が可能となります。
普段使わない言語をいきなり本番で試しても、上手く利用できない可能性が高いです。海外顧客もターゲットにした展示会を実施するのなら、前もって英語のコミュニケーション力を高める工夫を行うのがおすすめです。
展示会で役立つ英語のフレーズ
展示会で英語のコミュニケーションを行う場合、定番のフレーズを覚えておくのがコツです。よくあるフレーズをスムーズに話せるようにしておけば、会話の進めやすくなるでしょう。以下では、展示会で役立つ英語のフレーズを紹介します。
緊張感を解きほぐすフレーズ
展示会では海外顧客も、不慣れな空間に緊張している可能性があります。そこでまずは緊張感を解きほぐすフレーズを使い、コミュニケーションを取る準備をするのがポイントです。例えば以下のフレーズを使うことで、相手の緊張感を緩和できる可能性があります。
・Please allow me to introduce myself. (自己紹介をさせてください)
・My name is ◯◯ and I am a ◯◯(役職) at ◯◯(会社名).
(私の名前は ◯◯で、 ◯◯会社で ◯◯を担当しています)
・Where are you from?(どちらから来日されたのですか?)
・what brings you this exhibition today?(本日はなぜ展示会に来られたのですか?)
・Hello, can I help you?(はじめまして。何かお手伝いをしましょうか?)
簡単な挨拶や自己紹介を交えつつ、相手のことを知るためのフレーズを使うのがコツです。
自社商品の魅力を説明するフレーズ
展示会で紹介している自社商品・サービスの魅力を英語で伝えることで、よりその特徴や価値が伝わりやすくなります。会話を通して商品・サービスの魅力が伝われば、より興味をもってもらいやすくなるでしょう。例えば以下のフレーズで、自社商品・サービスの魅力を説明できます。
・We’re making ◯◯.(私たちは◯◯を作っています)
・We produce applications related to entertainment.(私たちはエンタメに関するアプリを制作しています)
・Our products are also useful overseas.(私たちの商品は海外でも役立ちます)
・Please try our products.(ぜひ商品をお試しください)
事前に商品ごとのメリットや特徴をフレーズ化して、展示会中に説明できるように備えるのもポイントです。
相手のニーズを探るフレーズ
展示会で海外顧客と接する際には、相手のニーズを正確に探る必要もあります。ニーズがわかればそれに合わせて、自社の商品を紹介して商談につなげることも可能です。相手のニーズを探るフレーズとしては、以下のものが考えられます。
・What kind of product are you looking for?(どのような商品をお探しですか)
・What features would be useful?(どんな機能があると便利ですか)
・Let us know what you need help with.(困っていることを教えてください)
今後の関係性を構築するためのフレーズ
展示会で出会った関係性をその後も継続するには、英語のコミュニケーションを通して積極的に話をつなぎ止めるのが有効です。例えば以下のフレーズで、今後の関係性の構築を目指すことが考えられます。
・May I give you my business card?(名刺をお渡ししてもよろしいですか)
・Please feel free to contact us.(お気軽にご相談ください)
・Are you interested in future transactions?(今後の取引に興味がありますか)
会話を終了させる基本フレーズ
英語でのコミュニケーション時には、きちんと会話を終了させるのも重要です。ただ話を打ち切るのではなく、「また話がしたい」という意思を取り入れることで、今後の関係性を構築しやすくなります。例えば、以下のフレーズが有効に活用できます。
・Thank you very much. If you would like to visit our website, please feel free to do so.
(ありがとうございました。もしよろしければ我が社のホームページをご覧ください)
・If you need anything else, please contact us anytime.(何かありましたら、いつでもご連絡ください)
展示会で英語のコミュニケーションを行う際の注意点
展示会で英語のコミュニケーションを行う際には、さまざまな注意点があります。文化の異なる相手との会話に備えて、準備を進めておくことが重要となるでしょう。以下では、展示会で英語のコミュニケーションを取る際の注意点を解説します。
事前に社内で研修をしておく
展示会で英語のコミュニケーションが必要になる場合、事前に社内で研修を行っておきましょう。仮に英語能力の高い人材がいても、いきなり海外顧客とスムーズなコミュニケーションが取れるとは限りません。事前にコミュニケーションの取り方を学び、展示会に最適なスキルを獲得するのが重要です。
英語力の高い人材を確保する
展示会で英語を活用する場合、英語力の高い人材を優先して確保しておくのが大切です。あらかじめ英語ができる人材が多ければ、当日さまざまなかたちでコミュニケーションをサポートしてもらえます。展示会に参加する人員を選ぶ際には、英語力を基準にするのも1つの方法です。
途中で会話を切り上げない
展示会で英語が上手く通じなかったとしても、いきなり会話を切り上げるのはNGです。会話ができないからと顧客を切るような行動を取ると、会社の印象が悪くなります。会話が上手くいかないことを謝罪し、名刺やパンフレットだけでも渡すのが基本です。
複数人で対応する
展示会で英語のコミュニケーションを行う際には、複数人で対応するのも1つの方法になります。仮に片方の英語が通じなくても、もう片方の言葉が通じる可能性があります。また、2人いると相手の英語も聞きやすくなるため、スムーズな会話のキャッチボールが成立しやすくなります。
外注して支援を頼むことも考える
展示会で英語のコミュニケーションをするのなら、プロに外注する方法がおすすめです。社内に英語を使える人材が少ないと、付け焼き刃で学んでもスムーズな交流ができない可能性があります。
それなら最初から英語をサポートしてくれるサービスを活用し、自社の従業員は簡単なフレーズだけで会話をする形式にする方がメリットがあるでしょう。
まとめ
展示会も近年はグローバル化が進み、海外顧客の参加も増えています。そのため英語を使ったコミュニケーションの重要性は、現在も高まり続けているのです。この機会に展示会で役立つ英語のフレーズを確認し、スムーズなコミュニケーションを実践する準備を進めてみてはいかがでしょうか。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
展示会に出展する際には、ブースのデザインや構成について考える必要があります。ブースは顧客を出迎える場所であり、自社の魅力をアピールする大事なエリアであり舞台装置です。さまざまな工夫を通してブースを構成することは、展示会による効果を引き出す結果につながるでしょう。
本記事では、展示会のブースを魅力的にする方法や注意点を解説します。
展示会におけるブースの重要性
展示会のブースは、重要性の高い要素となります。展示会を成功させるためには、ブースについての理解を深め、きちんと準備をすることが求められるでしょう。以下では、展示会のブースにおける重要性について解説します。
ブースの完成度が集客力などに影響する
展示会のブースの完成度次第で、当日の運営に大きな影響を及ぼします。ブースの完成度が高ければ、多くの顧客の興味を引くことができ、集客力を高められるでしょう。逆にブースに設営に力を入れず、デザインも平凡なものだと、顧客の注目を集められない危険性があります。
ブースは顧客との接点を作り出す、重要な舞台装置です。そのため展示会の出展時には、積極的にブース作りに力を入れる必要があるでしょう。これから展示会の開催や参加を検討するのなら、ブースの重要性をしっかりと理解しておくのがおすすめです。
ブースの設営をスムーズに行えるように備える
展示会のブースをデザイン・構成する際には、設営をスムーズに行えるように備えるのも重要です。ブースのデザインに凝りすぎた結果、スムーズな設営が難しくなる可能性があります。設営に時間がかかると、当日の運営に支障が出たり、片付けに多くの労力がかかってコストオーバーになる懸念があるでしょう。
そのため展示会のブースを考案する際には、実際に設営するときのことを考えておくのが重要です。実現できる範囲内に抑えつつ、魅力的なブースを構築するのがポイントになります。
さまざまなパターンを考えておくとよい
展示会のブースを構築する際には、さまざまなパターンを考案しておくのもおすすめです。展示会のテーマや出展する場所によって、最適なブースは変わります。そのため複数パターンを用意しておけば、あらゆるケースに臨機応変に対応可能です。
複数パターンを作ることは、ブースについての理解を深め、よりよいデザインを作るための練習にもなります。展示会への参加経験が浅い場合には、複数のブースデザインに挑戦するのもよいでしょう。
展示会のブースでチェックすべきポイント
展示会のブースを構成する際には、チェックすべきポイントがいくつかあります。事前にチェックポイントを確認し、スムーズにデザインや内容を決められるように備えるとよいでしょう。以下では、展示会のブースでチェックすべきポイントについて解説します。
ブース全体のイメージ・テーマ
展示会のブースを構築する際には、出展コンセプトから落とし込んだブース全体のイメージやテーマを踏まえてデザインを考えるのが基本です。その場の思いつきでデザインを決めてしまうと、チグハグなブースになってしまう恐れがあります。また、展示会のテーマから外れたブースデザインになると、自社だけ浮いてしまって悪目立ちする可能性もあります。
(出展コンセプトの構築の仕方は、「出展コンセプトはこうつくる!」をご覧ください。
展示会そのもののテーマを確認しつつ、自社が押し出したいイメージを明確にすることで、ブースの構成を最適なかたちに整えられるでしょう。
自社イメージとのマッチ率
展示会のブースを考える際には、自社イメージとのマッチ率をチェックするのも重要です。どれだけ独創的で魅力のあるブースデザインが作れても、それが自社イメージカラ乖離していると、想定している効果を得られない可能性があります。
例えば落ち着いた冷静な企業イメージを売りにしているのに、インパクト重視でカラフルなブースを採用してしまうと、企業イメージが損なわれる可能性があります。自社の印象が変わってしまうケースも懸念されるため、展示会のブースは自社イメージと合わせるように意識しましょう。
ブースのレイアウト
ブースは全体のレイアウトを意識して、デザインを決める必要もあります。出展商材の質や展示会の目標などを軸にレイアウトを決めるのが、一般的な方法です。例えば展示会のブースレイアウトには、顧客と個別で会話がしやすい「商談型」、商品を陳列したり自由に触れてもらえる「展示型」、大勢の顧客に話ができる「セミナー型」などがあります。
自社がどのような展示会を行うのかを考えてから、レイアウトの基本を決めることで、最適なかたちを構築できるでしょう。
会場におけるブースの位置
展示会への参加時には、自社ブースがどの位置になるのか計算したうえでデザインを構築するのがポイントです。集客率を重視するのであれば、広い通路に面した場所にブースを設置し、「ついで」に足を運んでもらえるブースを構築するのがおすすめです。
狭い場所にブースを設置することになった場合には、少しでも顧客の興味を引けるように遠目からでも気になる何かがあることをブースキャッチコピーなどでアピールできるインパクト重視のブースを作ることがおすすめです。ブースの位置は自由に決められない可能性があるため、さまざまな状況を想定してデザインや構成を考えておくのがコツです。
(ブースキャッチコピーについては、「ブースキャッチコピー3つの鉄則」をご覧ください。)
最終的なブースの形状
最終的にどのような形状のブースを作るのか、早い段階で決めておくのも重要です。ブースの形状が決まっていないと、内装やデザインを決定するのが難しくなります。最初にブースの全体像をイメージし、形状を決めてしまうのがおすすめの方法です。
例えばブースの形状には、多くの人が同時に見やすい長方形、展示物が目立ちやすい長方形、角小間の利点を活かした対角線型、複数の面にわけてそれぞれテーマや内装を変える複数面の形状などが考えられます。
魅力的な展示会ブースを作成するコツ
展示会ブースを魅力的に仕上げるには、いくつかのコツを踏まえて準備をするのがポイントです。少しでも他社と違う印象を与えられるように、展示会ブースの構築方法やデザインの方法を考えておくのがおすすめです。以下では、魅力的な展示会ブースを作るためのコツについて解説します。
差別化を意識したデザインを採用する
展示会ブースは、他社との差別化を意識したデザインを採用するのがポイントです。よくある無難なブースに整えるのも1つの方法ですが、参加企業の多い展示会の場合、自社の魅力が埋もれてしまう可能性もあります。そこで他社ができない自社ならではのデザイン性を意識して、特徴的なブースデザインを考案するのがコツです。
一方で、先に解説したように自社イメージとかけ離れたデザインになると、企業イメージが損なわれるリスクがあります。差別化を意識しつつ自社イメージを守ることが、よい展示会ブースを作り上げる方法となります。
顧客の興味を引けるブースデザインを作る
展示会ブースは、何よりも顧客の興味を引けるデザインに調整するのが重要です。自社の社員の好みを尊重するのではなく、客観的に見て魅力的なブースを構築することで、展示会での集客力を高められます。
展示会ブースを作成する際には自社のターゲットとなる具体的な顧客像=ペルソナを設定し、興味を引きやすいデザインを複数パターン考える方法がおすすめです。
入りやすい雰囲気を意識する
展示会ブースの構成時には、「入りやすさ」を意識するのも重要です。新規顧客が入りづらい雰囲気や形状になっていると、展示会での営業活動に支障が出る可能性があります。気軽に入れるブースを構築することを意識して、デザインや見た目を整えるのも重要なポイントです。
例えば自由に取れるパンフレットを前面に置いたり、どのようなブースなのかを説明するディスプレイを設置したりすると、気軽に足を運びやすくなります。また、従業員が積極的に声がけを行い、興味のありそうな顧客を誘導するのも1つの方法です。
入りやすいブースを構築しつつ、顧客を招く工夫を行うのが、展示会の成功を導くコツになります。
(来場者が入りやすくなるスタッフの立ち方は、「即実践!マル秘テクニック」をご覧ください。)
開放感を演出する
展示会ブースの構築時には、開放感を演出するのもポイントです。開放感がなく、狭苦しいブースになってしまうと、せっかく顧客が訪れても短時間で離れてしまう可能性があります。開放感がないとじっくりと話をする機会も少なくなるため、営業活動も困難となるでしょう。
そのため展示会ブースを作成する際には、余裕のあるスペースを確保して、顧客が長く滞在しやすい環境を構成するのがポイントです。あまり多くのものを置かずに、人が入りやすいスペースの確保を優先するのも1つの方法となります。
さまざまなアイテムで装飾する
展示会ブースの構成時には、複数のアイテムで装飾する方法もあります。例えばテーブルクロス・タペストリー・バックパネル・フロアマット・バナースタンド・のぼり・カウンターテーブル・エアーポップバルーンなどを使い、ブースを華やかに装飾する方法が考えられます。
どのようなアイテムがブースにマッチするのか考えて、具体的な構成をイメージするのもコツです。アイテムの発注には時間がかかる可能性があるため、必要に応じて早めに対応しましょう。
展示会のブースを考案・設営する際の注意点
展示会ブースの考案・設営時には、注意すべきポイントもいくつかあります。注意点を踏まえたうえで展示会ブースを構築できれば、よりよいデザイン・雰囲気を作り上げられるでしょう。以下では、展示会ブースの考案・設営時における注意点を解説します。
コスト面を考慮する
展示会ブースを作成する際には、コスト面への配慮が重要です。展示会ブースのデザインや構成には、ある程度のコストがかかります。コストを度外視して自由にデザインを行うと、予想以上の費用がかかってコストパフォーマンスが悪化する可能性があるでしょう。
展示会ブースのデザインとコストのバランスを考慮しつつ、最適な環境を作るのがポイントです。特にデザインや設営準備を外注する際には、事前に必要なコストを計算しておきましょう。
設営準備にかかる時間を確認しておく
展示会ブースの設営準備にかかる時間も、しっかりと確認しておきましょう。展示会ブースのデザインや形状が複雑になるほど、設営時に時間がかかりやすくなります。設営時間が足りずに、予定していたかたちにできず当日を迎えてしまうケースも珍しくありません。
事前に設営時間をシミュレートし、余裕を持ってブースを構築できるように備えるのも重要です。
ブース設営と運営に必要な人員を計算する
展示会ブースの設営時には、多くの人員が必要になります。必要な人員を確保しつつ、それぞれに役割を与える準備をしておくことが、スムーズな設営を実現します。また、展示会を運営するための人員確保も大切な準備になります。展示会ブースが広くなるほど、運営に必要な人員も多くなります。
人員が足りないと顧客への対応が間に合わず、営業チャンスを逃すことにもなりかねません。余裕を持って当日の運営ができるように、必要な従業員数は事前に計算しておきましょう。
複数パターンを考案しておく
展示会ブースの構成は、複数パターンを考案しておくのもポイントです。先の解説通り展示会ブースの位置は、自由に決められない可能性があります。そのためどこに出展することになっても対応できるように、パターンごとのデザインやレイアウトを先に考えておくのがおすすめです。
展示会の準備・当日の運営を任せられるサービスを活用する
展示会ブースのデザインや構成、当日の設営から運営には、専門的な知識や技術が求められるケースが多いです。そこで展示会の準備・当日の運営を任せられるサービスを活用し、プロの力を借りるのも1つの方法です。専門家の支援やアドバイスを受けることで、より理想的なブースを構築できる可能性があります。
自社の人員だけで展示会を成功させられるか不安な場合には、展示会の準備・当日の運営を任せられるサービスの利用をぜひご検討ください。
まとめ
展示会にとってブースは、集客や営業の成功に影響する重要なポイントです。展示会のブースデザインを工夫し、魅力的なかたちに仕上げられれば、成果を高めるきっかけにできるでしょう。この機会に展示会のブースについての基本やデザインの方法を確認し、当日に向けての準備を進めてみてはいかがでしょうか。
展示会で成果を出すコツを知りたい方へ
このセミナーに参加すると、
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
商品・サービスを不特定多数の来場者に訴求することができる展示会は、当日の対応や事前の準備次第でその成果が大きく変わります。マーケティング手法を取り入れて積極的な活動を行うことで、展示会で得られる効果を高められるでしょう。本記事では、展示会マーケティングの基本と具体的な方法、準備すべきことや注意点を解説します。
展示会マーケティングとは?
展示会で実施されるマーケティング活動は、「展示会マーケティング」と呼ばれています。展示会マーケティングの基本を理解し、具体的な手法を確立することは、展示会の効果を高める結果につながります。以下では、展示会マーケティングの基本について解説します。
展示会で行われるマーケティング活動のこと
展示会マーケティングとは、その名の通り展示会で実施されるマーケティング活動です。展示会の準備期間と当日において、マーケティング活動を通して特定の成果を引き出すのが目的となります。展示会は開催することで多くの成果を得られますが、何の工夫もせずにメリットを享受できるほど簡単なものではありません。
そのため展示会の開催時には展示会マーケティングを考案し、実行に移していく必要があります。例えば展示会マーケティングには、以下の特徴・目的があります。
展示会で新規顧客を獲得するための流れを構築する
展示会で新規顧客の獲得を目的としたマーケティングを実施するのも、展示会マーケティングの1つです。展示会ではこれまで自社と接する機会がなかった、多くの人とコミュニケーションを取ることが可能です。なかにはこれから長い取引を行うことになる見込み顧客と、展示会をきっかけに関係性を深められる可能性もあるでしょう。
しかし、展示会当日には大勢の来場者が訪れるため、簡単に新規顧客を獲得できるとは限りません。そこで展示会マーケティングを実施し、具体的な計画を軸にして新規顧客獲得に乗り出すのがポイントです。
展示会での集客効率を高める
展示会での集客率を高めるのも、展示会マーケティングの目的になります。展示会には多くの企業が参加するため、集客力がないと他のブースに遅れを取る可能性があります。そこで展示会マーケティングを実施して計画的な集客を実行し、展示会で多くの人と接する機会を作るのがポイントです。
集客率が高まると、それだけ営業を行う機会が増えます。それは結果的に展示会での利益・メリットの増加につながるため、展示会出展に意味があったと考えられるようになるでしょう。展示会の集客が課題になっているのなら、展示会マーケティングによる考え方を取り入れるのも1つの方法です。
また、展示会では企業のビジョンや働き方を紹介することで、自社に興味を持つ求職者を集めることも可能です。
おすすめの記事:採用マーケティングとは?メリットとデメリットや導入事例について解説!| Kaiketsu
展示会マーケティングにおける新規顧客の獲得方法
展示会マーケティングで新規顧客の獲得を目指すのなら、いくつかの方法を実践することが重要です。事前に展示会マーケティングの基本を把握しつつ、具体的な手法を展開していくことが求められるでしょう。以下では、展示会マーケティングにおける新規顧客の獲得方法を解説します。
新規顧客のペルソナを設定する
新規顧客の獲得を目標にする際には、展示会マーケティングのターゲットとなる顧客の具体的な属性=ペルソナを設定します。どのような人が自社に興味を持つのか、どんな人を対象にマーケティングを行うべきなのかを明確化するためにも、ペルソナを設定してイメージを構築するのがコツです。
新規顧客の状況や心理、展示会に来場する目的や抱えている課題などを可視化し、具体的なアプローチ方法を導き出すのが展示会マーケティングにおける基本です。
具体的な目標を決めておく
展示会マーケティングで新規顧客の獲得を目指すのなら、具体的な数字を決めておくのもポイントです。1日に何人以上に声をかける、新規顧客となり得る人の名刺を何枚獲得するなど、複数の目標を設定することでマーケティング戦略を立てやすくなります。
目標設定は「実現可能な範囲」を見極めて、ちょうどよい数値に調整するのがポイントです。最初から達成が不可能と思われる目標を掲げても、従業員のモチベーションが高まらず展示会マーケティングの成功にはつながりません。かといって、簡単すぎる目標を設定してしまうと、その後の課題を見つけるのが困難となるでしょう。
目標設定は多角的な視点を持って行い、さまざまなパターンを考案するのがコツです。
新規顧客向けの営業方法を確立する
展示会マーケティングを行う際には、新規顧客向けの営業方法を確立するのも重要です。展示会には多くの人が訪れるため、効率よく会話をしないと自社商品・サービスをアピールできず、顧客獲得につながらない可能性が高まります。
そこで事前に新規顧客に対する営業方法を考案し、スムーズに話を進めるための準備を整えておくのがコツです。例えばトークスクリプトを作成して、ブース対応を効率化するのも1つの方法です。新規顧客が求める情報をスムーズに伝えるトークスクリプトがあれば、展示会の慌ただしい環境でもきちんとした顧客対応が可能となるでしょう。
アンケートなど手軽にできる方法からコミュニケーションを取る
展示会マーケティングでは、まずアンケートなど顧客が手を出しやすい方法をきっかけにして、コミュニケーションを進めていくのも1つの手法です。いきなり商談につながるような話は難しくても、商品・サービスに関する簡単なアンケートなら対応してくれる可能性が高くなります。
アンケート記入後にパンフレットを渡したり、商品に直接触れてもらったりすることで、新規顧客獲得につながるきっかけを作れるでしょう。相手の心理的なハードルが低い行動を優先することで、結果的に深い関係性を構築しやすくなります。
なかなかマーケティングにつながらないという場合には、アンケートなどをきっかけとしたアプローチを考えてみましょう。
(展示会で活用するアンケートについては、「展示会アンケート(例文付き)」もご覧ください。)
展示会終了後のフォローアップ方法を考えておく
展示会マーケティングで新規顧客の獲得を目的にする際には、展示会終了後のフォローアップについて考えておくのも重要です。展示会で交換した名刺などに記載されているメールアドレスに、展示会のときのお礼メールを送ることで、その後も関係性を継続できる可能性があります。
(展示会後のお礼メールについては、「展示会のお礼メールはこう書く」をご覧ください。)
会話の感触がよかった新規顧客に対しては、より直接的なアプローチを結構し、商談まで話を進めることも考えられます。いずれにしても展示会でつながった縁を大切にできるように、フォローアップを積極的に行うのもポイントです。
展示会マーケティングにおける集客率の向上方法
展示会マーケティングでは、集客率を向上させることも目的になります。集客力が高まれば、多くの顧客に対して自社商品・サービスのよさをアピールできるでしょう。以下では、展示会マーケティングにおける集客率向上の方法について解説します。
魅力的なブースを構築する
展示会マーケティングでは、魅力的なブースを構築しておくことが集客率アップにつながります。自社ブースが簡素すぎる作りだったり、何をテーマとしているのかわかりづらかったりすると、集客が上手くいかなくなる可能性があるでしょう。まずはブースを整えて、顧客が足を運びやすい環境を構築するのが重要です。
印象に残る展示会ポスターを作成する
展示会マーケティングで集客率を高めるには、印象に残る展示会ポスターの作成も必要です。展示会ポスターが他企業と差別化できていると、自然と参加者の興味を引きやすくなります。展示会のなかで自社のブースに足を運んでくれる可能性を高められるため、ポスター制作にも力を入れるのがおすすめです。
(展示会のポスターは、「展示会ポスターはこうつくる」もご覧ください。)
従業員の接客方法を指導しておく
展示会に出展する際には、スタッフの接客方法を細かく指導しておくのも1つのポイントです。展示会では普段の環境とは異なる場所で、多くの人と接することになります。従来と同じ方法でトークを展開していると、話を聞いてもらえなくなることも懸念されるでしょう。
そこで展示会時の環境を考慮して、特別な接客方法を従業員に教えるのがコツです。接客方法を展示会用に切り替えることで、その場で有効なアプローチが行いやすくなるでしょう。結果的に集客率も高まり、効率よく営業を進めやすくなります。
積極的な声がけを行う
展示会でのマーケティングでは、積極的な声がけが基本となります。展示会は限られた時間で多くのブースを回りたいと考える参加者が多いため、受け身でいるとなかなか足を止めてくれなくなる可能性があります。
そのため従業員の一部を声がけ係として任命し、少しでも自社ブースに興味がありそうな人にアプローチするのがコツです。声がけの際には強引な方法は避けて、あくまで自社ブースの紹介程度にとどめましょう。強引さが目立つとイメージが悪くなり、展示会後にも悪影響が出る恐れがあります。
(声掛けの際のスタッフの立ち方は、「即実践!立ち位置マル秘テクニック」をご覧ください。)
商品に触れる機会などを設ける
展示会マーケティングを実施する際には、直接商品に触れる機会を設けるかたちで集客する方法もあります。展示会はWeb上のコミュニケーションとは異なり、直接会話して商品に触れられる貴重な機会となります。
参加者も企業の商品をその目で見て、触れたいと考えている人も多いため、積極的に商品との交流機会を作るのもポイントです。
(商品に触れてもらうコツは、「ブースで絶対に行うべき体験アトラクションとは?」をご覧ください。)
展示会マーケティングを行う際に必要な準備
展示会マーケティングを行う際には、事前に必要な準備を進めておくのもポイントです。準備が万全にできていれば、スムーズに展示会マーケティングを実行に移せるでしょう。以下では、展示会マーケティングを行う際に必要となる準備について解説します。
ホームページやSNSで展示会の情報をこまめに発信する
展示会マーケティングを開催する際には、事前にホームページやSNSで展示会の情報をこまめに発信しておきましょう。展示会出展に関する情報を提供することで、展示会の来場者や自社ブースの集客を増やせる可能性が高まります。少しでも多くの人にお越しいただけるように、積極的な情報発信に努めるとよいでしょう。
既存顧客には案内メールなどを直接送付し、当日の参加を促すのもポイントです。既存顧客である程度ブースが賑わっていれば、新規顧客も自然とその輪に入りやすくなります。
(展示会の案内状は、「展示会の案内状はこう書く」をご覧ください。)
展示会マーケティングの詳細をスタッフと共有しておく
展示会マーケティングに関する詳細な情報は、自社のスタッフと共有しておきましょう。一部の人だけが展示会マーケティングを理解している状態では、会社全体で目標達成に向けた動きができない危険性あります。
展示会マーケティングとは何なのか、具体的にどのようなことをするのかを説明し、従業員ごとに役割をふるのもポイントになります。
パンフレットやサンプルなどを準備する
展示会は、自社商品・サービス・会社説明などを記載したパンフレットの配布チャンスです。自社の魅力をパンフレットを使って詳しく紹介できるので、可能な限りわかりやすくて中身が充実したものを制作して準備するとよいでしょう。また、商品の性質によってはサンプルを用意して、試供品として配布する方法もあります。
その場で試してもらうだけでなく、持ち帰って周囲の人にも宣伝してもらうことで、新規顧客の獲得につながる可能性が高まります。パンフレットやサンプルの準備も、展示会マーケティングの一環です。
※展示会で活用するノベルティについては、「展示会ノベルティのおすすめ」をご覧ください。
展示会マーケティングを実践する際の注意点
展示会マーケティングを実践する際には、いくつか注意点もあります。リスクを回避できるように注意点をチェックし、展示会に備えるのもポイントです。以下では、展示会マーケティングを実践するうえで注意すべきことを解説します。
スタッフに負担をかけすぎないように注意する
展示会マーケティングおよび展示会出展時には、スタッフの負担に注意が必要です。展示会マーケティングの成功にばかり気が向いていると、社員の心身にかかる負担を見過ごしてしまいます。最悪の場合展示会当日に欠員が出るなど、トラブルに発展する可能性もあるでしょう。
展示会マーケティングの準備を進めつつ、社員のマネジメントを行うのが重要です。
準備期間は長めに取る
展示会の開催・参加にかける準備期間は、なるべく長めに取るのがコツです。準備期間が短いと、肝心な部分を詰めきれず当日に問題は発生するケースが考えられます。展示会マーケティングの失敗原因にもなりかねないため、可能な限り余裕のある準備期間を確立するのがコツです。
展示会の主催やサポートのプロに相談しておく
展示会マーケティングに関する問題は、展示会の主催やサポートを仕事とするプロに相談するのがおすすめです。展示会やイベント開催に関するプロフェッショナルの意見を活用することで、より効果的な展示会マーケティングの実施が可能となります。
特に初めて展示会を開催する企業は、プロのサポートを借りつつ準備を行うのがおすすめです。
まとめ
展示会マーケティングは、展示会における効果を最大限に引き出すための手法の1つです。マーケティングの取り組みを展示会の現場に持ち込むことで、新規顧客の獲得や集客率のアップなどにつなげられます。展示会開催の目標の1つになり得るため、この機会に展示会マーケティングの基本を確認してみてはいかがでしょうか。
参考記事:マーケティングとは?意味や具体的な施策の立て方をわかりやすく解説 | よむしる
参考記事:リード獲得施策とは?見込み客の獲得方法を一覧で紹介 | どこコレ
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
展示会に出展する際には、自社の存在をアピールするポスターの作成が有効です。完成度の高いポスターを前面に押し出すことで、自社の認知度拡大や高い集客効果を期待できるでしょう。展示会の出展準備の一環として、ポスター作成に力を入れることがポイントです。
本記事では展示会におけるポスターの重要性や役割、制作方法や魅力的なデザインの作り方などを解説します。
展示会におけるポスターの役割とは?
展示会において、ポスターは欠かせない存在です。魅力的なポスターを作成できるかどうかで、展示会での成果が変わる可能性もあるでしょう。以下では、展示会でポスターがいかに重要なのか、その役割を軸に解説します。
展示会の集客につなげる
展示会のポスターは、集客につなげるという役割があります。多くの人の興味を引けるポスターを作成できれば、展示会中に大勢の来場者と接点を持てます。
ポスターを見てブースに訪れた人に営業をかけたり、パンフレットを渡して商品・サービスの説明をしたり、実際に自社商品に触れてもらったりと、さまざまなアクションにつなげられます。結果的に自社の存在をアピールできるため、ポスターによる集客効果は展示会において重要視されます。
展示会への参加時には、ポスター作成に時間を割き、魅力的なデザインを提供できるように備えましょう。
自社の認知度を高める
展示会のポスターには、自社の認知度を高める役割もあります。ポスターに記載した会社名を覚えてくれた人が、展示会後に連絡をくれるパターンもあります。インパクトのあるポスターを作成できれば、「あのポスターの会社だ」というかたちで、自社を記憶してくれる可能性にも期待できます。
自社の認知度や商品・サービスの知名度がまだまだだと感じる際には、展示会のポスターをきっかけに課題解決を目指すのも1つの方法です。
自社商品やサービスの印象を強く残す
展示会のポスターを作成することで、自社商品・サービスの印象が残りやすくなります。展示会には多くの企業が参加しているため、きっかけがないと商品・サービスの存在感は顧客のなかで薄くなってしまうでしょう。そこでポスターをきっかけに自社商品・サービスの印象付けを行い、長く記憶してもらう方法が考えられます。
Web広告が台頭している現代でも、実際に目で見るポスターには独自の魅力が備わっています。特に展示会のように多くの企業が自社商品・サービスを紹介する場所では、ポスターの効果がその後の印象に大きく影響するでしょう。そのため展示会出展時には、魅力的なポスターを作るプロセスが重要になります。
展示会ポスターの作り方・流れ
展示会のポスターを作成する際には、基本となる作り方や流れがあります。具体的な流れを把握しておけば、スムーズに展示会用のポスター作りを進められるでしょう。以下では、展示会ポスターの作り方と流れについて解説します。
ポスターの基本テーマを決める
展示会のポスターを作成する際には、まず基本となるテーマを決めます。どんな目的を達成するためのポスターなのか、どのような効果を引き出したいのかを考えて、具体的なイメージを膨らませましょう。具体的に、出会いたい顧客像=ペルソナを設定して、客観的な視点からどのようなポスターが有効なのか検証するのも1つの方法です。
自社の顧客となり得る人がどんなデザインに興味を引かれやすいのか、どんな見た目に好印象を持ちやすいのかを分析して、テーマを固めていくことが最初のステップになります。
記載する情報をまとめる
基本となるテーマを決めたら、展示会のポスターに記載する情報をまとめます。ポスターの大きさには限りがあるため、すべての情報を掲載することは難しいです。伝えるべき内容を厳選したうえで、わかりやすい言葉に落とし込む作業が必要になります。
ここでも先に設定したペルソナを参考にして、情報を精査するのがポイントです。自社の顧客になる人がどんな情報を求めているのかを考察し、必要な情報と優先度を決定します。優先して記載すべき情報からポスターに載せていき、バランスを見ながら調整するのが展示会におけるポスター作りの基本です。
ポスターのサイズを決める
ポスターに記載する情報をまとめたら、実際に展示するサイズを決定します。基本的に展示会のポスターは、遠目からでも見える大型のものと、ブースに設置する小型のものを作成します。来場した人にアピールできる大型のポスターには、B0(1030mm × 1456mm)サイズやA0(841mm × 1189mm)サイズが使用されることが多いです。
展示ブースに置くポスターには、B2(515mm × 728mm)サイズやA2(420mm × 594mm)サイズが選ばれます。ポスターのサイズによって役割が異なるため、展示会会場の大きさなどを考慮して複数のパターンを検討しておきましょう。
見やすさやインパクトを重視してフォントなどを作成する
展示会で表に出すポスターには、インパクトを重視した画像やフォントを作成して使用します。一目でどんな企業なのか、どのような商品・サービスを扱っているのかがわかるように、印象深いデザインを意識するとよいでしょう。
ただ大きな文字や目立つ色を使うのではなく、画像とフォントのバランスを考慮したり、配置を工夫して一目で視認しやすいデザインを目指すのも重要です。ポスター作りの経験がない場合には、プロのデザイナーなどに依頼して、基本的なかたちを構成してもらうのもおすすめです。
完成したポスターを共有して修正点を洗い出す
完成したポスターは、まず社内で共有します。ポスターの完成度を客観的に評価してもらい、問題点や修正点を洗い出す作業を行いましょう。どれだけ完璧に思えるポスターにも、客観的な視点から見ると違和感を覚えるケースがあります。
遠慮なく多くの意見を社内からもらいつつ、必要に応じて修正を行って完成度を高めていくのも、ポスター作りにおける作業の1つです。修正に時間がかかることを考慮して、展示会のポスター作りは余裕のあるスケジュールで対応するのがポイントです。
展示会のポスターを魅力的に引き立てるポイント
展示会のポスターをより魅力的に引き立てるには、いくつかのポイントを理解することが重要です。どのような工夫がポスターの完成度を高めるのか知ることで、より効果が見込めるデザインを展示会で利用できるでしょう。以下では、展示会ポスターの魅力を引き出すポイントを解説します。
遠目からでも目を引くデザインにする
展示会で使用するポスターは、遠目からでも目を引くデザインにするのがポイントです。展示会に参加する企業のほとんどが独自のポスターを展開しているため、デザインが控えめだと印象を残せない可能性があります。特に遠くからでも見える大型のポスターを使用する際には、目を引くことを意識したデザインの構成が求められます。
遠くから見ても何が書いてあるのかわかるフォントや色使いを意識したり、印象的なキーワードを大きく掲載したりといった方法が、展示会ポスターの魅力を引き立てます。3m先からでも文字を読めるようにするために、一文字の大きさを人間の顔程度(A4サイズ1枚に一文字が目安)にするとよいでしょう。文字を目立させることが重要なので背景のデザインに凝りすぎず、濃紺に白抜き文字などで表現する方が効果的なケースが多いです。
企業イメージとマッチするポスターを作成する
展示会のポスターは、なるべく企業イメージにマッチする内容に調整するのもポイントです。インパクトを重視するあまり、普段自社がお足だしているイメージとは異なるポスターになってしまうと、その後の印象が変わってしまう恐れがあります。
そのため展示会のポスター作りの際には、自社イメージを尊重しつつ周囲と差別化できる要素を取り入れるのがコツです。企業イメージを尊重するロゴやカラーを積極的に取り入れて、自社のイメージを強く持たせるとよいでしょう。
シンプルかつわかりやすいものが基本
展示会のポスターは、「シンプルでわかりやすい」を基準に構築するのが基本です。どれだけ迫力を出せても、ごちゃごちゃとした見た目をしていると、何のポスターなのか判別が難しくなります。内容が伝わらないと展示会のポスターとしての役割を果たせないため、そのメリットを活かせない可能性が高まるでしょう。
展示会のポスター作りの際には、「シンプルさ」と「わかりやすさ」を特に重視して、客観的な視点を取り入れるのがコツです。
印象的なキャッチコピーを使う
展示会のポスターには、印象的なキャッチコピーを記載する方法もあります。人の心をぐっとつかめるようなキャッチコピーがあると、自社の印象が残りやすくなるでしょう。キャッチコピーは長くなりすぎないように、短めで納めるのがコツです。
社内でキャッチコピーを公募し、ポスターに最適な言葉を選別するのもよいでしょう。そのほか、コピーライターやイベント企画会社に、キャッチコピーについて相談する方法も考えられます。(キャッチコピーのつくり方については、「キャッチコピー3つの鉄則」をご覧ください。)
自社の魅力をきちんと伝える内容にまとめる
展示会のポスターをかたちにする際には、自社の魅力を伝えるという本来の役割を、改めて確認するのも重要です。ポスターは展示会においてさまざまな情報を伝え、自社のブースをアピールする存在です。そのため気づかないうちにインパクト重視の考えに偏り、肝心の企業情報や魅力が掲載されていないケースもあります。
そういったミスを防げるように、展示会のポスターには企業情報および魅力を記載する枠を作り、簡単に自社のよさを説明できるように構成するのがポイントです。
展示会のポスター作成における注意点
展示会のポスターを作成する際には、いくつか注意すべきポイントもあります。注意点をおろそかにしてしまうと、思わぬミスやトラブルを生む原因にもなりかねません。以下では、展示会のポスター作成時における注意点を解説します。
凝りすぎたデザインは逆効果になることも
展示会のポスターは、先に解説したようにシンプルさとわかりやすさが重要です。そのため例えばフォントのデザインにこだわり過ぎてしまうと、その見た目ばかりに注意が向いてしまい、肝心の情報を伝えきれない可能性があります。
凝ったデザインを作るのには時間もかかるため、マイナスの効果になると大きな損害に発展するでしょう。ポスター作成時には改めて基本を確認し、凝りすぎたデザインは逆効果になる可能性があることを理解しておきましょう。
色のバランスに注意する
展示会のポスター作成時には、つい複数の色を使いたくなります。しかし、色が多すぎたり配色に不自然さがあったりすると、ポスターとしての完成度は下がる可能性があります。色彩のバランスを考えつつ、無駄に色を使いすぎないように注意することも重要です。
基本となる色を1つ決めて、それに合う色を周囲に配置していくイメージで制作すると、見た目が整いやすいのでおすすめです。
著作権について理解しておく
展示会のポスターを作成する際には、著作権に注意が必要です。例えば有名な漫画キャラクターの画像をポスターに使うと、著作権違反となって問題になる可能性があります。問題視されればそのポスターは撤去せざるを得ないため、展示会当日にポスターなしで対応するかたちになってしまいます。
著作権についてはよく内容を確認し、無意識のうちに権利問題を発生させないように従業員と情報を共有しましょう。
情報を詰め込みすぎない
ポスターのサイズには限りがあるため、必要な情報をすべて記載できない可能性もあります。情報を詰め込みすぎると、文字が小さくなって読みづらくなったり、一目でどんな企業なのかわからないデザインになったりするケースも懸念されるでしょう。
展示会のポスターはあくまでシンプル・わかりやすさを意識し、情報の記載は最小限に抑えるとよいでしょう。ポスターに記載しきれなかった情報は、ブースに来てくれた人に直接伝えたり、詳しい情報を記載したパンフレットを渡したりするかたちでカバーする方法があります。
まとめ
展示会のポスターには、多くの役割があります。ポスターの完成度次第で集客力や自社の認知度の拡大に影響が出るため、時間をかけてでも制作に力を入れるのがおすすめです。まずは展示会のポスターの基本や魅力を引き出す方法を確認し、具体的なイメージを立ち上げてみましょう。
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商品やサービスを五感を使って訴求できる展示会には、多くのメリットがあります。特に営業、顧客獲得に関する効果が高く、大きな成果につながる可能性があるでしょう。展示会に出展する際には営業活動を重視し、成功させるための準備を進めておくのがコツです。本記事では、展示会の営業に関するポイントや注意点について解説します。
展示会は営業のチャンス!
展示会は自社の商品やサービスを詳しく提案したり、実際に触れて体験してもらったりできる貴重なイベントです。その特徴から営業活動と相性がよく、利益につながるチャンスとなるでしょう。以下では、展示会と営業の関係性について解説します。
展示会では多くの出会いがある
展示会では、さまざまな人たちとの出会いに期待できます。新しい商品やサービスについて知りたい人、現在抱えている課題・問題を解決する手段を探している人など、さまざまな目的を持つ相手とコミュニケーションが取れます。上手く営業ができれば、新規顧客の獲得や既存顧客との関係を深めることも可能です。
BtoBの展示会の場合、経営者やそのポジションに近い地位にいる人と接触できる機会も多いです。会社のトップ層に直接営業ができるため、素早い商談成立につながる可能性にも期待できます。展示会での出会いを上手く活用し、営業の成果として確保していくことが1つのポイントです。
展示会の雰囲気が営業を後押しする
展示会では、営業活動がしやすい雰囲気が作られています。これが日常の一場面だと、いきなり声をかけても話を聞いてもらうことすら困難でしょう。しかし、展示会には商品・サービス・企業に興味のある人が集まっているため、積極的な営業がしやすい環境にあります。
営業を受けることを前提として参加している人が多いので、自然な流れで営業商談に進めるでしょう。本来の営業では必須となるアイスブレイクや関係構築などの複数のステップをとばして、いきなり新規顧客と具体的な商談について話すことも可能です。営業しやすい展示会ならではの雰囲気を利用して、成果を引き出すことができるのです。
営業の準備をして展示会に臨むのがコツ
展示会で営業をする際には、事前の準備が欠かせません。準備なしで営業に臨んでも、展示会の雰囲気を活かすのが難しくなります。せっかくの展示会で営業の成果が出ないと、今後続けての開催ができなくなる可能性もあるでしょう。展示会を出展する際には、事前に営業のための準備を進めておくのが重要です。
展示会の出展準備にかける時間と同じくらい、営業準備にも力を入れて、成果を出せるように備えるとよいでしょう。
展示会で営業を行うメリットとは?
展示会で営業を行うことには、多くのメリットがあります。事前にメリットを把握し、それを活かせるように立ち回ることが、展示会での営業を成功させる秘訣になるでしょう。以下では、展示会で営業をするメリットについて解説します。
見込み顧客にアプローチしやすい
展示会の営業は、見込み顧客にアプローチしやすいというメリットがあります。展示会の来場者の多くは、その展示会のテーマに興味のある人です。最初から自社商品・サービスと相性がよいケースに期待でき、見込み顧客に分類される可能性が高いでしょう。
そのため展示会の来場者に積極的な営業を行うことで、案件化し、受注までスムーズに商談を進められるケースがあり得ます。多数の見込み顧客にアプローチしやすいという点は、展示会での営業におけるメリットだと言えるでしょう。
商品やサービスを直接体験してもらえる
展示会は、自社の商品やサービスを直接体験してもらえる場所です。パソコンやスマートフォンの画面越しでは伝わらないリアルな魅力を提供できるため、営業を進めやすいメリットがあります。商品やサービスのデモ体験を実施することで、積極的に自社のアピールも行えます。
商品・サービスを体験してもらうことは、リアルな感想や意見を収集するチャンスにもなります。試作品を利用してもらい、その感想を軸に改善・改修を加えることも考えられるでしょう。展示会の場を最大限に有効活用できれば、営業だけでなく商品・サービス開発・改良にもメリットがあります。
営業を行いつつ顧客ニーズの分析が行える
展示会での営業は、顧客ニーズの把握・分析の機会にもなります。実際に顧客とコミュニケーションを取ることで、従来とは異なるニーズを発見できる可能性があります。これまで把握していた情報をアップデートして、営業活動に活かすことも考えられるでしょう。
展示会での営業時にはただ商品・サービスを一方的に売り込むのではなく、来場者の意見をもらいながら積極的に情報収集を行うことで顧客の隠れたニーズをキャッチすることができます。確認した顧客ニーズは、トーク時の参考にして翌日からの営業方法を見直したり、チラシや提案資料などの営業ツールを改良するなど、素早く活用することがポイントです。
営業しやすい環境が整っている
展示会には、最初から営業しやすい環境が整っている点もメリットの1つです。営業の準備ができている出展者側と、営業されることを想定している来場者側の認識がマッチしているため、スムーズに営業トークに移行できます。
そこまで自社商品・サービスに興味がなかった人も、展示会という雰囲気によって「話を聞いてもいい」という気持ちになっていくケースは多いです。そういった顧客心理を活用して営業を行うのも、展示会の機会を有効に利用する手段になります。
展示会後につながる関係の構築も狙える
展示会では、展示会後につながる関係の構築を進めることが重要です。実際に展示会の場で営業をしても、その場で成約となるケースは多くありません。しかし、名刺交換やSNSアカウントの登録など、「次」につながるアクションを起こすことで、展示会後を見据えた関係構築を行いましょう。(展示会後のフォローをスムーズに行う方法については、「目からウロコの展示会フォロー」もご覧ください。)
そこからメールのやり取りやお役立ち情報の提供などを行い、顧客を育成していくことも考えられるでしょう。展示会における営業は、その場だけでなく、展示会後を意識して行える点もメリットになります。
展示会での営業を成功に導くポイント
展示会における営業を成功に導くには、いくつかのポイントがあります。成功のポイントを踏まえて準備を行い、営業の成果を高めるのも重要です。以下では、展示会の営業を成功に導くポイントを解説します。
展示会での営業目標を明確にする
展示会での営業の目標を明確にしておくのが、成功のポイントです。展示会に出展する場合には、「何のための展示会出展なのか」「どのような目的を持って行うのか」を明確にする必要があります。展示会出展の目的を軸にして、営業目標を明確にすることで、成功の確率を高められるでしょう。
展示会では数多くの人に、声をかけるチャンスがあります。しかし、ただ数をこなすだけでは、営業の成果を引き出せない可能性も考えられるでしょう。営業を成功させるにはまず目標を設定し、その達成に必要なポイントを明確にしていくのが重要です。(展示会での営業目標の設定については「展示会出展で成果をあげるための目標設定法」もご覧ください。)
事前に資料を作成しておく
展示会での営業時には、顧客に渡すための資料を事前に作成しておくのがポイントです。営業を行うには、コミュニケーションを開始するためのきっかけが必要です。いきなり声をかける方法だけでは、営業トークまで進めない可能性も懸念されます。
そこで自社商品・サービスの詳細をまとめた資料を作成し、渡すのをきっかけに営業をかける方法が有効となります。商品・サービスのイラストや説明が書かれたパンフレットなどを渡せば、顧客は視覚から情報をスムーズに収集できます。プラスして言葉による営業をかければ、より興味関心を引ける可能性が高まるでしょう。
資料作りに時間をかけるのも、展示会での営業を成功させる1つのコツになります。
(展示会で活用する資料として、展示会専用名刺が有効です。展示会専用名刺については、「超おすすめの展示会販促物はこれ」もご参照ください。)
営業しやすい展示状況を構築する
営業しやすい展示ブースを構築し、話がしやすい環境を作っておくのも成功の秘訣になります。警戒感をやわらげ営業の話を聞けるようにレイアウトを工夫したり、商品に気軽に触れられる展示台を設置したりすることで、営業がしやすくなるでしょう。
自由に取れるパンフレットを複数配置して、来場者側からアプローチしてもらえる可能性を高めるのもポイントです。展示場所が雑然としていると、集中して営業の話を聞いてもらうのが難しくなります。来場者側の視点に立ち、どのような環境なら営業の話を聞きやすいか考えて展示環境を作るのがポイントです。
また、自社がどのような会社なのか、どんな商品・サービスを扱っているのかが遠目からでもわかるように、シンプルかつ情報をまとめたディスプレイの設置なども営業の成否に関わります。遠目からも自社が何を扱っているのかがパッと見てわかるようにブースキャッチコピーを大きな文字で掲げることが重要です。ブースキャッチコピーについては、「ブースキャッチコピー3つの鉄則」をご覧ください。
既存顧客に展示会の情報を共有しておく
展示会では、なるべく多くの顧客と接することが重要です。ブースが閑散としていると、新規顧客が入りづらくなり、営業のチャンスが減る可能性があります。そこで展示会の開催を既存顧客に伝えて、当日に参加してもらえるように促すのがコツです。
既存顧客のなかにも、「実際に新商品に触れてみたい」「直接会って話をしてみたい」と考えている人がいます。そういった人たちへのアプローチを行いつつ、安定した集客率をキープできれば、新規顧客への営業もしやすくなります。
展示会の開催日時が決定したら、メールやSNSなどで情報を発信し、既存顧客にアピールしましょう。(展示会の案内文の書き方は「展示会案内状のポイント」をご参照ください。)
営業の内容や成果を可視化して次回に活かす
展示会での営業内容や成果は、データとして収集して可視化し、次回以降に活かすのもポイントです。営業は1回きりの行動ですべてが決まるわけではなく、複数回の積み重ねによって成果が出ることが多いです。展示会の営業も同様に、次回に活かせるように内容を分析して反省し、改善を進めるのがポイントになります。
展示会で営業を行う際の注意点
展示会で営業を行う際には、いくつか注意すべき点もあります。大きな失敗を回避するためにも、基本的な注意点は事前に把握しておくのがよいでしょう。以下では、展示会で営業をする際の注意点を解説します。
コストパフォーマンスを考慮しておく
展示会で営業をする際には、コストパフォーマンスを考慮することも重要です。仮に営業が上手くいっても、展示会にかけたコストが多すぎると、足し引きでマイナスの結果になる可能性があります。展示会の出展には、どうしてもコストがかかります。それを上回る成果を出せるように、営業の目標を設定する必要があります。
十分な準備期間を用意する
展示会に出展する際には、十分な準備期間を用意することが重要です。準備期間が短すぎると、必要な環境を整えることができないリスクが高まります。中途半端な状態で展示会の営業に臨むことになると、本来のパフォーマンスを発揮できずに不発に終わるケースも懸念されるでしょう。
展示会の開催日から逆算して、余裕を持って準備期間を設定できるように備えるのが重要です。
どの程度の人員を確保すべきか早めに確認する
展示会では、ある程度の人員が欠かせません。スムーズに準備と当日の運営ができる人員を早めに把握して、時間を確保するのも重要です。必要な人員の設定を見誤ると、準備と当日の運営に人が足りず営業に支障が出る可能性があります。逆に人が多すぎても、コストが高くなるリスクが考えられます。
ちょうど良い人数を複数のパターンから計算し、確実に確保できるように備えましょう。
トークスクリプトを作成してスムーズな営業を目指す
展示会での営業時には、専用のトークスクリプトを作成するのも1つの方法です。展示会での営業に慣れていないと、なかなか会話が噛み合わず重要な話ができないケースも想定されます。そこでトークスクリプトを作成して、会話の流れをあらかじめ決めてしまうのがおすすめです。
顧客の反応パターンや属性ごとにトークスクリプトを作成しておけば、あらゆるケースで最適な営業対応が可能になります。
従業員同士でこまめに情報共有をしておく
展示会の準備期間や当日の運営時には、従業員同士でこまめな情報共有を行う必要があります。情報が共有されていないと、営業状況がどうなっているのかがわからず、フォローが必要な場面で対応しきれない可能性が高まります。営業の進捗や状況はこまめに確認し、共有するタイミングを作るように取り計らいましょう。
まとめ
展示会における営業活動には、他の営業手段にはないメリットが多数あります。展示会ならではの環境を活用できれば、営業成果を劇的に高めることも可能です。この機会に展示会の営業の基本や成功のポイントを確認し、具体的な計画を立ててみてはいかがでしょうか。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
展示会で自社の魅力や商品・サービスの特徴をスムーズに伝えるために、動画を制作するという方法があります。魅力的な動画を制作できれば、展示会で他社との差別化につながり、自社独自の魅力をアピールするチャンスが生まれます。本記事では、展示会における動画制作のメリットやコツ、注意点などについて解説します。
展示会で活用できる動画とは?
展示会では、さまざまな動画が活用されています。動画の内容によって得られる効果が異なるため、事前にどのような種類があるのか把握しておくとよいでしょう。以下では、展示会で活用できる動画の種類について解説します。
自社商品・サービスを紹介する動画
自社商品やサービスをわかりやすく紹介する動画は、展示会でも役立ちます。自社がどのような商品・サービスを取り扱っているのか、どのような実績があるのかを動画で説明できれば、新規顧客にもスムーズに魅力を伝えられます。特に商品数が多い場合には、動画にまとめることで素早く必要な情報を提供できます。
自社商品・サービスの魅力を理解してもらうために、動画制作を行うことは1つの方法です。
商品・サービスのデモ動画
展示会で紹介する商品・サービスのデモ動画を放送するのも、戦略として有効です。商品やサービスの性質によっては、展示会の場で実物を展示できないものもあります。そこで事前に動画制作を行い、デモ動画として展示会の会場で流すことが考えられます。
商品・サービスが実際に使われている動画を観ることで、顧客は導入後のシミュレーションが可能となります。それは商談をスムーズに進めるきっかけにもなるため、デモ動画を制作して活用するのは展示会におけるおすすめの方法です。
自社のことを紹介する動画
展示会では商品・サービスだけでなく、自社のことを紹介する動画を流す方法もあります。展示会を訪れる人のなかには、まだ自社のことをよく知らない人も大勢います。そういった人たちへのアピールになる動画制作を行うことで、自社の認知度拡大を狙えます。
自社の紹介動画をきっかけに、新規顧客の獲得が叶うケースもあります。展示会で新規顧客を増やすことを目的とするのなら、自社にスポットを当てた紹介動画の制作も検討してみましょう。
展示会で動画を活用する目的・メリット
展示会で使用する動画制作を行い、実際に活用することには多くのメリットがあります。事前に目的を定めて動画制作に臨めれば、さまざまな効果を引き出せる可能性があるでしょう。以下では、展示会で動画を活用する主な目的やメリットを解説します。
顧客の興味を引くきっかけを作る
展示会で動画制作を行うと、顧客の興味を引くきっかけを作れるのがメリットです。展示会で動画が流れていると、顧客は無意識のうちにそこで流れている情報を視覚的にキャッチします。結果的に自社商品・サービスへの興味がわきあがり、ブースを訪れる理由を生み出せるでしょう。
動画は流しておくだけでも一定の効果があるため、事前に魅力的な作品を制作して展示会で活用するのがおすすめです。
自社商品・サービスの魅力をわかりやすく伝える
展示会に使う動画には、自社商品・サービスの魅力をわかりやすく伝えるという目的もあります。先の解説通り、自社商品・サービスの性質によってはその魅力を展示会の場で伝えきれない可能性があります。そこで動画制作を行い、自社商品・サービスの特徴や便利な使い方、導入事例などを紹介する方法を検討するとよいでしょう。
導入事例を紹介できれば、新規顧客が自社で商品・サービスを活用する際の状況をイメージしやすくなります。商談において具体的に話を進めやすくなるため、構成の1つに導入事例を盛り込む方法もおすすめです。
複数の顧客に同時にアピールする
展示会のブースで放映する動画は、複数の顧客に同時にアピールできるというメリットがあります。パンフレットなどを使った接客は、基本的に顧客一人ひとりに対して行います。そのため対応できる数に限りがあり、タイミングが悪いと顧客へのアピールチャンスを逃すケースも懸念されます。
その点、動画は常に多くの顧客に対して情報を提供し続けられるため、展示ブースでの来場者対応のサポートとして有効な手法となります。集客した顧客に余すことなく自社商品・サービスをアピールするためにも、動画制作に力を入れるのは重要です。
展示会で使う動画制作を行う方法
展示会で使用する動画制作を行う方法には、いくつかのパターンがあります。自社の環境や商品・サービスによって最適な動画制作方法は変わるため、複数パターンをチェックしておくのがコツです。以下では、展示会で使う動画制作を行う方法について解説します。
実写形式で動画を撮影する
展示会で使用する動画の多くは、実写形式で撮影されています。商品・サービスを実際に撮影し、使用しているシーンや役立っている場面を流すのが基本となるでしょう。実写の動画撮影はある程度の機能性を持つスマートフォンがあれば、簡単に実践できるのもメリットです。
編集ソフトを扱えるスタッフが社内にいれば、魅力的な動画制作も可能となるでしょう。手軽さを重視して動画制作を行うのなら、実写形式を採用するのがおすすめです。
アニメーション動画を制作する
展示会で使う動画を、アニメーションで制作する方法も考えられます。商品・サービスをアニメ調に変更することで、インパクトのある動画制作が可能です。アニメの雰囲気と自社商品・サービスがマッチする場合には、実写ではなくアニメ調の動画制作も検討されるでしょう。
一方で、アニメーション動画は素人では簡単に作れないという問題があります。基本的には動画制作のプロに任せて、オリジナル動画を制作してもらう必要があるでしょう。また、アニメ動画の制作時には著作権に注意が必要です。既存キャラクターをそのまま登場させると、著作権の問題に発展して動画を使えなくなる可能性があります。
本格的な動画制作がプロに依頼することも検討
アニメーション動画に限らず、ハイクオリティな動画制作を目指すのなら、プロに外注する方法も検討しましょう。昨今はスマートフォンの性能向上や便利な動画編集ソフトの普及などによって、素人でも動画制作がしやすくなっています。しかし、展示会で紹介する動画は、企業を代表する大切な作品になります。
個人の趣味レベルの動画クオリティでは、目的とする成果を引き出せない可能性も懸念されるでしょう。そのため展示会での動画制作で高い効果を出すには、その道のプロに依頼して動画を作ってもらうことも検討するとよいでしょう。
展示会の動画制作におけるコツ
展示会で使用する動画制作を行う際には、いくつか把握しておくべきコツがあります。具体的なコツを理解したうえで動画制作を行えれば、展示会当日に多くのメリットを得られるでしょう。以下では、展示会の動画制作における主なコツを解説します。
動画の目的を明確にしておく
展示会における動画制作では、まず動画を使う目的を明確にする必要があります。動画によってどのような効果を引き出し、どんな成果を得たいのかを明確にすることで、内容の方向性や構成がイメージしやすくなります。動画の目的が曖昧なままで制作を進めても、成果の出せる作品を作るのは難しいです。
まずは社内で会議を重ねて、展示会における動画制作の目的やゴール、KPIの設定などを進めるのがコツです。
インパクトのある動画構成を考える
展示会における動画制作の際には、インパクトを重視するのも1つのコツです。淡々と流れるだけの動画では、最後まで観てもらうことはできません。動画の途中に興味を引けるようなインパクトを挿入し、思わず最後まで見入ってしまう構成を考えるのがコツです。
その際には動画にストーリー性を持たせて、最後まで観たくなるように制作するのがおすすめです。起承転結を意識して動画制作を行うことで、1つの作品として魅力的なものが完成するでしょう。
BGMにもこだわりを入れる
展示会には大勢の人が訪れるため、BGMにもこだわりが必要です。音が小さすぎたり、逆に大きすぎたりすると、動画を観る意欲を削いでしまう恐れがあります。展示会の会場規模や自社ブースの位置を考慮して、最適なBGMを計算しておくのもポイントです。エンタメプレゼンという手法も効果的です。
また、BGMに関しても、アニメーション動画と同様に著作権に注意が必要です。基本的にBGMには著作権があるため、勝手に使用することはNGです。著作権フリーのBGMをまとめたWebサイトがあるので、そこから使用するものを選別するとよいでしょう。
テロップを使って視覚的に訴求する
展示会における動画制作時には、テロップを上手く活用て視覚的に訴求することもポイントです。展示会の雰囲気や顧客のいる位置によっては、動画の音声が聞き取りづらくなる可能性があります。そこで動画内の会話や説明文をテロップにすることで、音が聞こえなくても内容を理解できるようになります。
最近は動画編集ソフトにAIが導入され、撮影した音声を自動で書き起こしてくれるものもあります。テロップ作成にはそれほど労力がかからないため、動画制作時には積極的に取り入れるのがおすすめです。
繰り返し流す構成を意識する
展示会で流す動画は、繰り返し放送するのが基本です。リピート再生しても違和感がない構成を意識して制作するのも、効果的な動画を作るコツです。繰り返し流す動画を制作する際には、始まりと終わりをスムーズにつなげるのがポイントになります。
動画終了後にそのまま冒頭に戻るように構成することで、終盤から観始めた人も続けて観やすいものになります。動画を視聴するタイミングは顧客によって異なるため、どこから観ても問題ない構成にするとよいでしょう。
展示会の動画制作時の注意点
展示会で使用する動画制作時には、注意すべきポイントも複数あります。注意点を考慮せずに動画制作を行うと、最初から作り直しになるリスクも懸念されるでしょう。実際に動画制作を始める前に、まずは以下の注意点を確認してみてください。
余裕を持って動画制作のスケジュールを構築する
展示会で動画を使用すると決めたなら、制作スケジュールを構成する必要があります。その際にはなるべく余裕のある期間を設定し、動画制作に妥協せずに済むように備えるのが重要です。制作期間が短すぎると、クオリティを高めるのが難しくなります。
また、動画に修正が必要になった際に、間に合わず丸々カットせざるを得ないケースも懸念されるでしょう。動画制作のスケジュールは長めに設定し、焦らずじっくりと作れる体制を構築するのがおすすめです。
低クオリティの動画は逆効果になることも
展示会で使用する動画は、クオリティが低いと逆効果になる可能性もあります。スマートフォンで撮影した動画をそのまま流したり、内容がわかりづらいものを使ったりすると、企業の評価が下がるケースも懸念されます。
そのため展示会で動画を使うと決めたなら、最低限外に出しても恥ずかしくないレベルのクオリティを保つのが重要です。自社の従業員だけで高クオリティの動画を作るのが難しいのなら、外注してプロのスキルを活用することも検討しましょう。
動画制作にかかるコストを見積もっておく
展示会で使用する動画の制作時には、ある程度のコストがかかる場合があります。外注してプロに動画制作を任せる際には、その分のコストを計算しておく必要があるでしょう。動画制作で使用するソフトを新規で導入したり、撮影のための機材を購入したりする場合にも、別途コストを考えなければなりません。
必要なコストと動画に期待できる効果を測定し、プラスになるように調整するのも1つのポイントです。
展示会に最適な動画制作はその道のプロに相談する
展示会に最適な動画制作を目指す際には、内製するとしても、そのディレクションをプロに依頼する方法がおすすめです。動画制作のプロに任せる方法もありますが、その人に必ずしも展示会という環境についての理解があるとは限りません。そのため動画としてのクオリティが高くても、展示会で流すには不向きな内容になってしまうケースもあるでしょう。
そこでおすすめなのが、展示会の開催やサポートを専門とするプロへの依頼です。展示会やイベントについて豊富な知識・経験のあるサービスに依頼し、動画制作のアドバイスをもらうことで、最適な制作活動が進められます。
まとめ
展示会では動画を作成して、多くの顧客にアピールする戦略が有効とされています。魅力的な動画制作が行えれば、自社商品やサービスをスムーズに紹介し、認知度の拡大を進められるでしょう。この機会に展示会における動画の重要性や制作方法を確認し、実際に作品を作ってみてはいかがでしょうか。
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