展示会の集客を戦略的に取り組まず、単に展示会に出展するだけでは、なかなか結果につながりません。自社の製品やサービスの魅力について多くの人に知ってもらうためには、来場者を呼び込む必要があります。
今回は、展示会出展を検討している企業様向けに、展示会の集客を成功させるためのアイデアをご紹介します。
目次
展示会に出展してもブースに来場者を集客できず、成果が出ないとお困りの企業は少なくありません。展示会の集客が失敗してしまう要因は主に以下の5つに分類できます。
失敗の要因についてそれぞれ詳しく解説します。
展示会の集客は、開催日より前から始まっています。出展すること自体をしっかり告知して、当日の来場を促すことは展示会集客において重要なポイントです。
展示会の出展にあたって事前に集客の活動をしていなければ見込み顧客も既存顧客も展示会に出展していることを知ることができません。
開催日当日にブースを設置してから集客を始めていると、出たとこ勝負のような状態になり、失敗しやすくなります。
展示会に出展することを目的にしてしまうと、展示会ごとに異なる来場者のニーズの検討が疎かになってしまいます。展示会はそれぞれテーマが異なり、来場者のニーズも異なるため、どの展示会も同じようなブースで出展していては、集客はできません。
出展はあくまで「目標」ではなく「手段」です。無意識に出展することが目的にならないように注意しましょう。
来場者への対応マニュアルが徹底されていないことも集客に失敗する要因です。
展示会に訪れた人々は、ブースに並んでいる商品やサービスだけではなく、ブースの雰囲気も見ています。雰囲気が悪く話しかけづらいスタッフがいるとブースに足を踏み入れづらくなってしまいます。
何を取り扱っているブースであるかが分かりづらい設計であったり、狙ったターゲットに届くような設計でなければ興味を持ってもらえず、集客できません。
来場者は、限られた時間の中で数多くの出展のなかからじっくり話を聞くブースを選別しなければなりません。パッと見た瞬間に興味が沸かないブースにはなかなか来場してもらえません。
来場者へのアフターフォローを疎かにしてしまうと、せっかく来てくれた来場者であっても、今後の商談につながりにくくなってしまいます。展示会は出展して終わりではなく、今後に繋げることが大切です。
アフターフォローをしっかりしていれば、次回の出展時の来場につながる可能性も高まります。
展示会の集客を成功させる方法は複数ありますが、前述の失敗する要因を踏まえて特におすすめなのが以下の6つのアイデアです。
それぞれのアイデアについて詳しく解説します。
事前の集客では、既存顧客であれば案内状のメールやチラシを配布したり、自社サイトやSNSに出展の案内をすると見込み顧客にもアピールできます。
インターネットを使い慣れていない年代がターゲットの場合はチラシ配布をするなど、ターゲットに合った方法で事前に集客しましょう。
出展する際は誰に何を売るのか、来場者のニーズをしっかり見定めて、展示会ごとに戦略を変更する必要があります。「なぜ出展するのか」という目的を明確に設定すれば、どのような戦略を講じれば良いのかがはっきりします。
前述の通り展示会への出展は手段であり、出展自体を目的にしてはいけません。中長期的な顧客を獲得するためには出展した先の目的に沿って出展の準備を進めましょう。
※なぜ出展するのかを明確にするツール=「出展コンセプト検討シート」は「出展コンセプトはこうつくる!」をご覧ください。
展示会で集客するためには、ブースの設計だけではなく来場者対応マニュアルを統一し、スタッフの教育にも力を入れましょう。
ブースに足を踏み入れづらい雰囲気にならないように、元気に明るい声で接客することを指導したり、企業の雰囲気が分かりやすい制服を着用させる方法もあります。
また、分かりやすい説明ができるように、商品・サービスの説明について競合他社とどこが優れているか説明できるように研修をすることも有効です。
※効果的なスタッフ配置と声のかけ方については、「展示ブースではビシっと立ってはダメ」をご覧ください。
ターゲットが興味を引きそうなブース設計にすることも集客につながります。例えば、社名を大きく打ち出すよりも、製品やサービスのメリットが一目で伝わるようなコピーをアピールする方が効果的な場合もあります。レイアウトやデザインには「来場者からどう見えているか」「製品の良さが伝わっているか」を客観的に検討する必要があります。
顧客の質をとるか、もしくは量をとるかによっても適切なブース設計が変わります。ブースを設計する前に、顧客の質と量のどちらを優先するのかを明確にしておきましょう。
※訴求力のあるブースキャッチコピーのつくり方については、「ブースキャッチコピー3つの鉄則」、「ブースキャッチコピーの裏技」をご覧ください。
来場者へのアフターフォローをしっかりと行うことも大切です。例えば、ブースを訪れてくれた見込み顧客に対して数日以内に連絡したり更なる案内をしましょう。
展示会で集客できても、見込み顧客のままで終わっては意味がありません。見込み顧客を逃さないためにアフターフォローは重要です。
展示ブースに来てくれた見込み顧客が顧客になるためには、その日または翌日までにメールや郵便で連絡してアプローチをする必要があります。
アフターフォローがしっかりしていれば、新規顧客につながる可能性が高まり、既存顧客に対しては信頼度向上に寄与するでしょう。
※アフターフォローを効率的に行う方法については、「フォローをがんばいるようでは負け」もご覧ください。
ノベルティやフライヤーなど、当日の配布物を準備しておくことも集客につながります。なぜなら、ノベルティやフライヤーをきっかけに見込み顧客がブースに興味をもってくれる可能性もあります。
ただし、ノベルティだけがブース来訪目的になるとその後の集客につながりません。ノベルティだけがブース来訪の目的にならないように、当日の配布物を準備しながらブース内への誘引方法を検討する必要があります。
※当日の配布物として最も有効な展示会専用名刺については、「展示会最強の配布物」をご覧ください。
※ブースへの誘因方法の例は、「来場者の記憶に残すにはこうやる」をご覧ください。
展示会で集客するためには事前集客が大切ですが、事前集客の主な方法は以下の4つが挙げられます。
それぞれの集客方法の特徴をご紹介します。
既存顧客にアピールしたい場合は、ダイレクトメールを使った案内状が有効です。なぜなら、元々顧客データを持っている相手へ送るため見込みが高い顧客となり得るからです。
ダイレクトメールは、どのような出展内容を予定しているかすぐに伝わるように作成すればより興味を持ってもらえます。
案内状の開封率を高めたい場合は、メールやメールマガジンでの開催告知がおすすめです。特に、案内状を送付した後に合わせてメールを送るとよりアピールできます。
メール配信ツールを活用している場合は、開封の有無が確認できるため、開封していない顧客に再度メールを送るとさらに集客が期待できます。
幅広い層にアピールしたい場合はFacebookや Twitter、InstagramなどのSNSがおすすめです。現在、SNSは効率の良いマーケティングの一種として重要視されていますが、展示会の集客にも高い効果が期待できます。
リツイートやいいねなどをしてもらい情報が拡散すれば、さらに多くの人に展示会出展のことを知ってもらえるでしょう。
自社サイトをお持ちの場合は、自社サイトでのアプローチも有効です。
自社サイトで事前集客すれば、自社に興味がある人へのアピールにつながり、見込み顧客へのアプローチも可能です。
郵便やメール、SNS、Web広告などの他の集客方法と連動して自社サイトへ誘導しても良いでしょう。
コロナウイルスの影響により、ブース設営において感染症対策が求められています。消毒用アルコールの設置やパーテーションの用意など、コロナ感染症対策も万全に行いましょう。来場人数が制限される可能性もある点に留意しておきましょう。
また、最近ではオンライン展示会が増加しています。オンライン展示会への開催も検討しても良いでしょう。
展示会の集客は単に出展すれば良いというものではなく、出展コンセプトの設定、事前の集客やスタッフの教育、ブース設計などが重要です。展示会の集客にお悩みの方は、毎月定期開催している以下のセミナーにご参加ください。
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