展示会マーケティングは、企業のブランド認知度を高め、直接的な顧客接点を持つことができる貴重な場です。成功するためには、事前準備と戦略的なアプローチが欠かせません。
まず、ターゲットとなる顧客層を明確にし、展示会の目的を設定することが重要です。次に、参加する展示会の選定とブースデザインに力を入れましょう。魅力的なブースが来訪者の関心を引きつけます。
また、展示会中には体験アトラクションやデモンストレーションを行い、来場者にイメージを具体化してもらうことが効果的です。終了後にはブースで獲得したリードのフォローアップを忘れずに行い、関係構築を進めていくことが成功につながります。
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展示会マーケティング完全ガイド|準備・集客・接客・フォロー・効果測定まで
展示会マーケティングとは、展示会への出展を通じて、見込み客との接点をつくり、新規顧客の獲得やブランド認知、市場情報の収集、商談化などにつなげていくマーケティング活動です。
展示会は、ただ出展して商品を並べれば成果が出るものではありません。誰に出会いたいのか、何を伝えるのか、どのようにブースへ立ち寄ってもらうのか、当日どのように会話し、展示会後にどうフォローするのかまでを一連の流れとして設計することが重要です。
本記事では、展示会マーケティングの基本から、ターゲット設定、KPI、展示会選定、事前集客、ブースづくり、接客、フォローアップ、効果測定まで、展示会で成果を出すために必要な流れを体系的に解説します。
展示会マーケティングとは
展示会マーケティングとは、企業が展示会という場を活用し、自社の商品・サービスを来場者に伝えながら、見込み客との接点づくりや営業機会の創出、市場情報の収集などを行うマーケティング活動です。
展示会の特徴は、Webサイトや広告とは異なり、来場者と直接対話できることです。実物の商品を見せたり、デモンストレーションを行ったり、実際に触れてもらったりしながら、その場で質問や反応を得ることができます。
また、同じ業界に関心を持つ来場者や企業が集まるため、自社のターゲットとなる見込み客と効率的に接点を持てる可能性があります。
展示会マーケティングの目的
展示会マーケティングの目的は、単にブースへの来場者数や名刺枚数を増やすことではありません。
新規顧客との接点をつくり、展示会後の商談や継続的な関係につなげるための流れを構築することが重要です。
また、展示会では来場者との対話を通して、顧客が抱えている課題やニーズを直接聞くことができます。こうした情報は、今後の商品開発や営業活動、マーケティング戦略を考えるうえでも貴重な材料になります。
展示会に出展するメリット
見込み客と直接会話できる
展示会では、自社の商品・サービスに関心を持つ可能性のある来場者と直接対話できます。
来場者の反応を見ながら説明を変えたり、その場で質問に答えたりできるため、一方的な広告では得にくい深いコミュニケーションが可能です。
商品・サービスを実際に体験してもらえる
実物の商品を展示できる場合は、来場者に見てもらうだけでなく、触れる、動かす、比較する、試すといった体験を提供できます。
デモンストレーションや体験を通じて、文章や画像だけでは伝えにくい商品の特長や使い方を理解してもらいやすくなります。
市場や競合の動向を把握できる
展示会には同じ業界の企業や関係者が集まります。そのため、競合企業の展示内容や新しい製品・サービス、業界全体の動向を確認する機会にもなります。
来場者との会話から、顧客ニーズの変化や新しい課題を把握することもできます。
展示会マーケティングで最初に決めるべきこと
誰に出会いたいのかを明確にする
展示会マーケティングを考えるうえで、最初に明確にしたいのがターゲットです。
「できるだけ多くの人に来てほしい」と考えるだけでは、ブースのメッセージや展示物、接客方法が曖昧になりやすくなります。
どのような業種、立場、役職、課題を持つ人に出会いたいのかを具体的に考えましょう。
ターゲットの課題や来場目的を考える
ターゲットを決めたら、その人がどのような目的で展示会を訪れるのか、どのような課題を抱えているのかを考えます。
ターゲットの状況や心理を具体的にイメージすることで、ブースで何を訴求すべきか、どのような会話をすべきかが決めやすくなります。
展示会の目的とKPIを設定する
展示会に出展する際は、何をもって「成功」とするのかを事前に決めておくことが重要です。
例えば、次のような目標が考えられます。
- 見込み客との接点を増やす
- 商談につながるリードを獲得する
- 既存顧客との関係を深める
- 新商品・サービスを認知してもらう
- 市場ニーズや顧客の声を収集する
- 商談数や受注数を増やす
そのうえで、目標に合ったKPIを設定します。
名刺枚数やブース来訪者数だけではなく、商談化数や有望な見込み客数など、展示会後の成果につながる指標も設定しておくと、振り返りがしやすくなります。
展示会の目標設定については、展示会で成果を上げる目標設定法もご覧ください。
出展する展示会を選ぶ
どの展示会に出展するかは、展示会マーケティングの成果を大きく左右します。
自社の商品・サービスと展示会のテーマが合っているかだけではなく、どのような来場者が集まるのかを確認することが重要です。
自社が出会いたいターゲットと展示会の来場者層が合っていなければ、ブースづくりや接客を工夫しても成果につながりにくくなります。
展示会を選ぶ際には、来場者の業種、部署、役職、来場目的なども確認しましょう。
展示会選びについては、成果が出る展示会の選び方も参考にしてください。
展示会前に事前集客を行う
展示会マーケティングは、会期当日だけの活動ではありません。展示会が始まる前から、自社の出展を知ってもらうことが重要です。
ホームページやSNSで告知する
自社のホームページやSNSを使って、出展する展示会名、開催日、会場、ブース番号、展示内容などを案内します。
「何を展示するのか」「どのような人に見てほしいのか」が伝わる情報を発信することで、来場予定者にブースを訪れてもらうきっかけをつくることができます。
既存顧客や見込み客へ案内する
既存顧客や過去に接点のあった見込み客には、メールや案内状などで直接知らせる方法もあります。
すでに関係性のある顧客に来場してもらうことで、商談の機会をつくったり、新しい商品・サービスを紹介したりすることもできます。
展示会の案内状については、展示会の案内状はこう書くもご覧ください。
魅力的な展示ブースをつくる
展示会場には数多くのブースが並びます。そのなかで来場者に立ち止まってもらうためには、「何の会社なのか」「誰のための展示なのか」「どんなメリットがあるのか」が短時間で伝わるブースにすることが重要です。
ターゲットに伝わるメッセージをつくる
ブースでは会社名や商品名だけを大きく見せるのではなく、来場者にとってどのような価値があるのかを伝える必要があります。
ターゲットが抱える課題や得られるメリットを意識しながら、キャッチコピーやパネルの内容を決めましょう。
来場者が体験できる展示をつくる
商品に触れられる場合は、実際に触れる、動かす、比較する、試すなどの体験を用意すると、来場者の理解が深まりやすくなります。
デモンストレーションも有効です。商品の特徴をすべて説明するのではなく、来場者が「自分に関係がある」と感じやすいポイントを短時間で伝えることが重要です。
体験型の展示については、展示会で来場者に強烈な印象を残す体験アトラクションもご覧ください。
ポスターやパネルで内容を伝える
ポスターやパネルも、来場者の興味を引くための重要な要素です。
文字を詰め込みすぎるのではなく、遠くからでも内容が理解できるように、伝えたいポイントを絞ることが大切です。
展示会ポスターについては、展示会ポスターはこうつくるも参考にしてください。
展示会当日の接客・営業方法を設計する
展示会当日は、多くの来場者が限られた時間のなかで複数のブースを回っています。
そのため、通常の営業と同じように長時間説明するのではなく、短時間で相手の関心や課題を確認し、必要な情報を伝えることが重要です。
展示会用の営業トークを準備する
ブーススタッフごとに話す内容が大きく異なると、来場者への対応品質にも差が出ます。
どのように声をかけるのか、どのような質問をするのか、どのタイミングで商品説明をするのかなど、基本的な流れを事前に共有しておきましょう。
展示会での営業トークについては、展示会を成功させる営業トーク術もご覧ください。
強引な呼び込みをしない
来場者に声をかけることは重要ですが、強引な呼び込みは逆効果になることがあります。
相手の様子を見ながら自然に声をかけ、興味や課題を確認してから会話を進めることが大切です。
スタッフ全員で方針を共有する
展示会マーケティングの目的やターゲット、訴求内容、接客方法は、事前にブーススタッフ全員で共有しておきましょう。
一部の担当者だけが方針を理解している状態では、ブース全体として一貫した対応ができません。
役割分担も事前に決めておくと、展示会当日の運営がスムーズになります。
アンケートを会話のきっかけに活用する
来場者との会話を始める方法の1つとして、アンケートを活用する方法があります。
いきなり詳しい商品説明や商談を持ちかけるよりも、簡単な質問やアンケートの方が来場者にとって参加しやすい場合があります。
ただし、アンケートを集めること自体が目的にならないように注意しましょう。
回答内容から来場者の課題や関心を把握し、その後の会話やフォローにつなげることが重要です。
展示会アンケートについては、展示会アンケートの作り方・例文もご覧ください。
パンフレット・サンプル・配布物を準備する
展示会では、パンフレットやサンプルなどの配布物も活用できます。
ただし、配布すること自体を目的にするのではなく、展示会後に商品やサービスを思い出してもらうための材料として設計することが重要です。
商品の性質によっては、実際に持ち帰って試してもらえるサンプルも有効です。
展示会ノベルティについては、展示会ノベルティの選び方も参考にしてください。
展示会後のフォローアップまで事前に設計する
展示会マーケティングは、展示会が終了した時点で終わりではありません。
展示会で獲得した見込み客との関係を、商談や受注につなげるためには、その後のフォローアップが重要です。
展示会中の会話内容や相手の関心度を記録しておき、展示会後に適切なアプローチができるようにしましょう。
すべての名刺を同じように追わない
展示会で交換した名刺のなかには、商談につながる可能性が高い人もいれば、情報収集だけを目的としている人もいます。
そのため、すべての相手に同じ内容を送るのではなく、会話内容や関心度に応じて優先順位をつけることが大切です。
展示会での会話を踏まえて連絡する
フォローアップでは、展示会で話した内容や相手が関心を示したポイントを踏まえて連絡すると、その後の会話につながりやすくなります。
展示会後のお礼メールについては、展示会のお礼メールはこう書くもご覧ください。
展示会マーケティングの効果を測定する
展示会終了後は、設定したKPIに対してどのような成果が出たのかを確認します。
例えば、次のような項目を振り返ります。
- ブースへの来訪者数
- 獲得した見込み客数
- 商談につながった件数
- 提案件数
- 受注件数
- 来場者から得られた意見や要望
- 効果の高かった展示物やデモ
- 反応のよかったキャッチコピーや営業トーク
数字だけではなく、展示会現場で得られた顧客の声や反応も記録しておくことで、次回以降の出展改善につなげることができます。
展示会マーケティングを成功させるための注意点
準備期間を十分に確保する
展示会では、展示物、ブース、販促物、接客方法、事前集客、フォローアップなど、多くの準備が必要です。
直前になってから準備を始めると、訴求内容や営業方法を十分に検討できないまま当日を迎える可能性があります。
出展が決まった段階から、逆算して準備スケジュールを作成しましょう。
スタッフに負担を集中させない
展示会準備や会期中の対応は、担当者に大きな負担がかかることがあります。
一部の担当者だけに準備や運営を集中させず、役割分担を行いながら進めることが重要です。
ブースづくりだけで満足しない
見栄えのよいブースをつくることは重要ですが、展示会マーケティングはブースデザインだけで完結するものではありません。
ターゲット設定、訴求内容、接客、見込み客の見極め、展示会後のフォローまでがつながって初めて、展示会で得た接点を成果につなげることができます。
展示会マーケティングは「出展前・当日・展示会後」を一体で考える
展示会マーケティングで重要なのは、展示会当日だけを考えないことです。
出展前には、ターゲットや目的を明確にし、展示会選定、事前集客、ブース、展示物、営業方法を準備します。
当日は、来場者との対話を通じて課題やニーズを把握し、自社が役に立てる相手との接点をつくります。
そして展示会後は、獲得した見込み客を整理し、商談や継続的な関係につなげます。
この一連の流れを最初から設計しておくことが、展示会マーケティングを成果につなげるための基本です。
展示会で成果を出すためのノウハウを体系的に知りたい方へ
展示会の準備、ブースづくり、接客、名刺獲得、展示会後のフォローなどについては、当サイトの 展示会成功の強化書 でも体系的に解説しています。
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この記事では展示会マーケティングについて解説しました。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした著書5冊を含む合計7冊を執筆し、すべてAmazon部門1位を獲得している。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。

