展示会に出展することで、売り上げ増加や認知拡大などを効率的に実現することができます。しかし、ただ出展するだけでは、十分な効果を得られません。大きな成果を得るためにも、出展出展コンセプトを練り上げ、入念な準備を行うようにしましょう。
※出展コンセプトの練り上げ方については、「費用対効果を最大化する出展コンセプト検討とは?」もご覧ください。
さて、展示会出展を初めて経験する方は、具体的に何を準備すればよいのかわからない人も多いでしょう。
そこで本記事では、展示会の出展に必要なものをまとめて紹介します。展示会の出展が初めての方は、ぜひ参考にしてください。
目次
【事前準備】展示会出展前に必要なもの
まずは、展示会に出展する前段階で必要なものを紹介します。
1.出展申込書
出展申込書は、展示会に参加するために必ず必要です。この書類は、自社の展示内容や目的を明確に記載する必要があります。誤った内容を記載しないように、責任者や関係者と確認しながら作成するようにしましょう。
出展申込書には、一般的に以下の項目を記載する必要があります。
- 会社名、担当者名、連絡先
- 出展内容の概要
- 希望ブースサイズや位置
- 必要な設備や電源の詳細
- 会社カタログや出展者マニュアル
早めに申し込みを行えば、角小間など、希望の場所を確保できる可能性が高まります。早めに申し込みを行い、好立地な場所を確保しましょう。
2.ブース設計・施工関連の書類
ブースのパース図面などは、展示会ブースの仕上がりに大きく影響します。
来場者の興味を惹くブースにするには、プロのブース施工会社に依頼するのが一般的です。パース図面をもとにレイアウトの打ち合わせを進めていきましょう。
また、展示会は安全や防災の観点から、規則・基準が定められています。設営に入る前に、書類を一式揃えた上で確認するようにしましょう。
3.各種許可書
展示会では、さまざまな許可書が必要です。具体的には、以下のような書類が必要となります。
- 危険物取扱許可書
- 搬入出許可書
- 車両証
- 作業者証
これらは、展示会場に展示物や什器を運ぶために車両を停める場合や、関係者として出入りするために必要です。
許可取得には、時間がかかる場合があるため、早めに手続きを済ませておくことをおすすめします。
4.広報・宣伝素材
広報・宣伝素材は、集客効果を高める重要なツールです。展示会の開催3~4週間前に告知することで、効率的に集客できます。
なお、以下のような広報・宣伝素材を用意することをおすすめします。
- プレスリリース
- SNS用の投稿素材
- Webサイト用のバナーやランディングページ
- 案内状・招待状
- POP・ポスター・チラシ
これらのツールは、本番の展示ブースの外観と一貫性のある色、キャッチコピーにするとよいでしょう。集客から販促、企画まで幅広い用途で活用できるため、早めに作成しておきましょう。
【設営】展示会出展でブースに必要なもの
次に、展示会出展でブースを設営するために必要なものを紹介します。
5.ブースの基本設備
ブースの基本設備は、来場者に快適な空間を提供し、接客の質を高めるための土台です。主な基本設備には、以下のものがあります。
- パーティション(壁面)
- カーペットやフローリング
- パネル(展示用)
- パラペット
これらの設備は、展示会主催者から手配される場合もあります。しかし、成果の出るブースにするために、主催者任せにせず、自社で選定して用意するようにしましょう。
カーペットはパンチカーペットとして、様々な色から選べる場合があります。カラフルな色を選びたくなるでしょうがお勧めしません。なぜなら、靴の跡の汚れが目立つからです。パンチカーペットはライトグレーにすると最も汚れが目立たないのでお勧めです。
基本設備はブースの印象を左右します。素材や色などをブランドイメージと目的に合わせることが重要です。
6.什器関係
什器は、展示品を並べたり接客したりするために必要な設備です。用意する際は、展示物や集めたい来場者の好み、ブースのイメージに合わせて選びましょう。
什器には、以下のようなものがあります。
- 展示台や受付カウンター
- テーブルや椅子
- パンフレットスタンド
- 収納キャビネット
- 案内用看板
什器は、安定感があり、展示会ブースの印象や広さに合っていれば、来場者に好印象を与えることができます。準備段階で、スタッフが来場者側の視点に立って客観的にチェックしましょう。
7.照明器具・電気関係
照明器具や電気関係のアイテムは、展示ブースの雰囲気作りや演出に欠かせません。必要な器具には、以下のものがあります。
- スポットライト
- LED照明
- 電源タップ
- 配線コード
- Wi-Fi機器
照明は、展示物によって見せ方を変えるのがおすすめです。たとえば、繊細な色合いの展示品は、自然光に近い照明が適しています。
また、タブレットなどの端末を活用してプレゼンを行う場合は、Wi-Fi環境や予備の電源コードを整備しましょう。そうすることで、不測のトラブルにも対応できます。
展示会運営の安定感と質を高めるために、欠かさず準備しておきましょう。
8.展示品
展示物は、出展ブースのなかで最も目立たせるべき部分です。展示する際は、以下の点に注意して準備しましょう。
- 主力製品や新作などの訴求力の高いものを選ぶ
- デモや実演用の展示も用意する
- 予備や交換部品などを準備する
展示物は、魅力的に展示する工夫が大切です。たとえば、数多くの展示物を置くのではなく、数を絞ることで製品の魅力が引き立ちやすくなります。
また、展示物がトラブルで壊れてしまうリスクを想定して、予備やサンプルも準備しておくことをおすすめします。
9.展示補助ツール
展示補助ツールは、展示品の魅力を引き立て、来場者の理解を深めるために活用します。主な展示補助ツールには、以下のものがあります。
- タブレット
- 展示用モニター
- プロジェクター
- デジタルサイネージ
これらのツールは、言葉だけでは伝えきれない情報を、来場者に視覚的に理解させることができます。また、動画は来場者の興味を惹きやすく、集客効果を高めることが可能です。
【接客】展示会出展の来場者対応で必要なもの
展示会を成功させるには、前提として来場者の興味を惹くことが大切です。少しでも多くの来場者にブースへ訪れてもらうように、丁寧な接客を意識しましょう。ここでは、展示会の接客において、必要なものを紹介します。
10.配布物
配布物は、自社のPRや接客のきっかけを作る重要なツールです。配布物には、以下のものがあります。
- 会社案内パンフレット
- 製品カタログ
- 技術資料やホワイトペーパー
- 名刺
これらの配布物を用意する際は、自社の魅力や理念、強みなどを明確に記載しましょう。また、来場者の負担とならないように、収納できるエコバッグを用意すると好印象を与えられます。
※展示会専用名刺については、「展示会名刺に盛り込むべき3つのポイントとは?」もご参照ください。
11.受付用品
受付用品は、顧客情報を獲得・記録するために必要です。具体的には、以下のものを用意しましょう。
- 名刺入れ
- 受付名簿
- 貴名受け
- 筆記用具
- アンケート用紙
受付では、来場者の情報を正確に記録しながら、別のスタッフにつなぐ役割があります。スタッフ全員で来場者への対応や動線を確認し、スムーズに接客対応を行えるようにしましょう。
12.ノベルティ
ノベルティは、接客のきっかけを生み出すために有効なツールです。用意する際は、以下の3点を考慮して選びましょう。
- 実用性と使用頻度の高いもの
- 自社のブランドや製品のPRにつながるもの
- 来場者が受け取りやすいもの
たとえば、エコバッグや文房具、うちわなどは使用頻度が高く使いやすいため、来場者に受け取ってもらいやすいです。接客のきっかけとなるノベルティを探し、来場者へ有効なアプローチを行いましょう。
※ノベルティについては、「展示会ノベルティの選び方」もご参照ください。
【運営・スタッフ】展示会出展のメンバー管理に必要なもの
次に、展示会スタッフや運営に必要なものを解説します。運営をスムーズに進行できるかどうかで、展示会当日の接客やブース対応のパフォーマンスが変わるでしょう。
13.スタッフ用品
スタッフ用品を用意することは、ブース全体の統一感を出し、来場者から認識されやすくなります。
スタッフ用品には、具体的に以下のものがあります。
- スタッフユニフォーム
- 名札
- スタッフ専用の社員証
ユニフォームは、来場者に認識してもらいやすくするために、会社のブランドカラーや展示会のテーマに合わせたものにしましょう。名札は、遠くからでも読めるサイズで、名前と役職を明記することが大切です。
14.スタッフマニュアル
スタッフマニュアルは、メンバー全員の動きに一貫性をもたせ、それぞれの仕事のクオリティを高めます。
以下のポイントをおさえて、マニュアルを作成しましょう。
- 展示会の目的と目標
- 製品・サービスの説明ポイント
- 想定Q&Aと対応方法
- トラブル時の対処法
- スタッフ配置図
- スタッフ系統図
- タイムスケジュール
これらのポイントをおさえておけば、イレギュラーな事案やトラブルなどが発生した際に、自信をもって対応できるようになります。
また、事前にシミュレーションしておけば、来場者への接客対応の質が上がります。来場者とよいコミュニーケションを築くことで、商談や次アポにつながりやすくなるでしょう。
15.オペレーションツール
効率的なブース運営には、オペレーションツールが欠かせません。メンバー間で連携がとれるように、以下のツールを準備しましょう。
- インカム
- 顧客管理システム(CRM)
- 来場者カウンター
- 商談記録用紙(アプリ)
- チャットツール
- アンケートフォーム
たとえば、インカムやチャットでメンバー同士が連絡をとれば、来場者を待たせることなく、スムーズに引き継げます。また、顧客の情報を効率よく管理できれば、展示会後のフォローアップにも活用可能です。
オペレーションを安定させることで、来場者の満足度は高まり、商談や次アポにつながりやすくなります。
【備品】展示会出展であると便利なツール
展示会を円滑に進行するには、細かな備品も用意しましょう。ここからは、あると便利な備品を紹介します。
16.文具・事務用品
文具・事務用品は、展示会の運営をスムーズに進行するために必要です。
具体的には、以下の備品を用意しておきましょう。
- ペン(複数色)とメモ帳
- ハサミ・カッター
- テープ(セロハン、ガムテープ)
- ホチキス
- クリップボード
- 付箋
これらの備品は、受付だけでなく展示ブース全体の運営で幅広く使えます。たとえば、展示ブースの軽微な修繕や、資料を緊急で作成する際などに役立ちます。
また、すぐに取り出せる収納ボックスを用意すると、管理に手間がかかりません。
17.清掃用具
清潔で整頓されたブースは、来場者に好印象を与えます。そのため、以下のような手軽に使える清掃用具を準備しておきましょう。
- ハンディクリーナー
- 雑巾やタオル
- 除菌スプレーや消毒液
- ゴミ袋
- ウェットティッシュ
頻繁に触れるテーブルや椅子、展示物などは、清潔感を保つために定期的に清掃することが大切です。清潔感のあるブースを維持し、来場者からの印象もよくしましょう。
18.救急・衛生用品
展示会には、多くの人が集まります。人混みのなかで立ち続けるケースもあるため、なかには体調不良になる人もいるでしょう。
そういった場合に対処できるように、以下のような救急・衛生用品を準備しておくことをおすすめします。
- 救急箱(絆創膏やガーゼ、消毒液など)
- ティッシュやタオル
- テーピング
- 冷却スプレー
展示内容によっては怪我のリスクもあるため、絆創膏などの簡単な処置ができるものがあると安心です。
【搬入】展示会出展の搬入作業で必要なもの
最後に、搬入作業で必要なものを紹介します。スムーズにブースを準備することで、当日の運営をスムーズに行えます。
19.搬入計画書
搬入計画書は、展示品や機材を効率的かつ安全にブースへ運び込むために必要です。用意する際は、必ず以下の内容を記載しましょう。
- タイムスケジュール
- 必要な人員と役割分担
- 搬入・搬出ルートの確認
- 大型展示物の取り扱い手順
搬入計画書を作成する際は、展示会場の規則や制限(搬入可能時間、使用可能な搬入口など)を必ず確認してください。
余裕のある計画を組み、スタッフと連携して安全に作業しましょう。
20.台車やキャリーカート
展示品や機材の運搬には、以下のような台車やキャリーカートが必要です。
- 台車(大型の展示品や重量物用)
- 折りたたみ式キャリーカート(小型の展示品や資材用)
- 階段昇降台車(会場に段差がある場合)
台車やキャリーカートは、運搬する展示品のサイズや重量、会場の床面の状態などを考慮して選びましょう。
展示会の会場で借りられる場合もありますが、不足している可能性もあります。そのため、自前で用意するようにしましょう。
21.養生・梱包材
展示品を安全に運搬し、傷や汚れを防ぐために養生・梱包材が必要です。
- 気泡緩衝材(プチプチ)
- 養生テープ
- 段ボール
- 毛布やタオル
ただし、高価な製品や精密機械などは、傷がつかないように専用のケースに入れましょう。また、搬入後は展示会後の搬出にも使えるように、梱包グッズを綺麗に保管しておくことをおすすめします。
スムーズな運営のために
展示会を成功させるためには、スムーズな運営が不可欠です。そのためには、会場のレイアウトや展示物の配置を事前に計画しておくことが重要です。ようになります。運営マニュアルを整備することで、参加者全員が安心して任務を遂行できる環境が整います。
22. 清掃用具
展示会のブースを整え、清潔を保つことは非常に重要です。そのため、清掃用具を持参することをお勧めします。
具体的には、雑巾やスプレータイプのクリーナー、ゴミ袋などが役立ちます。展示物やカウンターを清掃することで、訪問者に良い印象を与えられます。
また、展示会中は来客が多いため、こまめな清掃が求められます。運営がスムーズに行えるよう、清掃用具の準備を忘れないようにしましょう。
23.緊急対応グッズ
展示会においては、予期せぬトラブルが発生することがあります。そのため、緊急対応グッズを持参することは非常に重要です。
まず、基本的な応急処置キットを用意しておくと安心です。絆創膏や消毒液、痛み止めなどが含まれていると、万が一の事故や体調不良時に対応できます。
さらに、トラブル発生時の連絡手段を確保するために、モバイルバッテリーや予備の充電器も持っておくと良いでしょう。これにより、スムーズな運営を守ることができます。
その他便利アイテム
展示会においては、想定外の事態にも備えることが重要です。そのため、その他の便利アイテムを準備しておくと安心です。
例えば、延長コードやタップ、予備のバッテリーは必需品です。電源が限られている場合、これらがあればスムーズに対応できます。また、柔らかい素材の椅子やクッションも用意しておくと、来場者をより快適にお迎えできます。
さらに、化粧道具やリフレッシュ用のミストなども持参すると、急な出張でも安心です。これらのアイテムを用意して、展示会当日を快適に過ごしましょう。
24. モバイル充電器
展示会では、スマートフォンやタブレットを活用する場面が多くあります。そのため、モバイル充電器は欠かせないアイテムとなります。
充電が切れると、連絡手段や情報収集に支障が出るため予備のバッテリーを準備しておくことをお勧めします。また、選ぶ際は、容量や充電速度を考慮すると良いでしょう。
特に、複数端末を充電する必要がある場合は、急速充電機能を搭載したものがおすすめです。これにより、スムーズに展示会を進めることができます。
25.避難経路マップ
展示会の会場では、避難経路マップの準備も重要です。特に混雑が予想されるイベントでは、迅速に避難するための喚起が必要です。
事前に会場の避難経路を確認し、マップを作成しておくことで、万が一の際に冷静に行動できるようになります。出展者はこの情報をブース内に掲示することで、来場者にも意識してもらうことが可能です。
安全対策のひとつとして、避難経路マップを忘れずに用意し、安心して展示会を楽しむ基盤を築きましょう。
まとめ
展示会で十分な成果を得るには、全体を見渡した準備に意識を向ける必要があります。入念な準備を怠れば、当日の運営に支障をきたす危険性があります。
本記事を参考に、展示会に必要なものを揃えて、万全な状態で当日に臨みましょう。
この記事では展示会持ち物リストについて解説しました。
展示会を単発で終わらせず、準備・当日・フォローまで一気通貫で成果を出す方法は、「展示会成功の強化書」で体系的に解説しています。
とはいえ、展示会の準備を万全にしたとしても、必ず成果につながるとは限りません。展示会で成果を得るには、ブース装飾やブース対応などを工夫する必要があります。
プロ直伝の成果を出せる展示会のノウハウを知りたい方は、ぜひ、「展示会営業セミナー(限定無料)」にご参加ください。

展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。

