展示会へ初めて出展する際は、展示品やパンフレットだけでなく、各種申請書類、ブース用品、接客ツール、スタッフ用品、搬入・設営用品まで準備する必要があります。
本記事では、展示会出展に必要なものを、事前準備、ブース設営、接客、スタッフ運営、備品、搬入の6つに分けて25項目紹介します。直前に慌てないよう、持ち物チェックリストとしてご活用ください。
なお、必要な申請書類や搬入ルールは展示会ごとに異なります。必ず主催者から配布される出展者マニュアルもあわせて確認してください。
※出展コンセプトの練り上げ方については、「費用対効果を最大化する出展コンセプト検討とは?」もご覧ください。
展示会出展に必要なもの25選一覧
- 出展申込書
- ブース設計・施工関連の書類
- 各種申請書類
- 広報・宣伝素材
- ブースの基本設備
- 什器
- 照明器具・電気用品
- 展示品
- 展示補助ツール
- 配布物
- 受付用品
- ノベルティ
- スタッフ用品
- スタッフマニュアル
- オペレーションツール
- 文具・事務用品
- 清掃用具
- 救急・衛生用品
- 搬入計画書
- 台車・キャリーカート
- 養生・梱包材
- 予備の電源・通信用品
- トラブル対応用品
- モバイル充電器
- 会場図・避難経路の確認資料
【事前準備】展示会出展前に必要なもの
1.出展申込書
出展申込書は、展示会へ正式に出展するために必要な書類です。主催者のWebサイトや出展者向けページから申し込みます。
一般的には、次の情報を登録します。
- 会社名、所在地、担当者名、連絡先
- 出展する製品・サービスの概要
- 希望する小間数や小間タイプ
- 共同出展者の有無
- 請求先情報
展示会によっては、申込順に小間位置が決まる場合や、早期申込割引が設定されている場合があります。出展が決まったら、早めに申し込みましょう。
2.ブース設計・施工関連の書類
ブースを施工する場合は、平面図、立面図、パース図などを用意します。これらの図面をもとに、展示物、什器、スタッフ、来場者の動線を確認します。
施工会社へ依頼する場合も、デザインを任せきりにするのではなく、次の内容を明確に伝えましょう。
- 出展コンセプト
- 出会いたい来場者
- ブースキャッチコピー
- 展示する製品やデモ
- 必要な電源や通信環境
- 収納スペース
- 接客スペースの有無
高さ制限、壁面の仕様、通路へのはみ出しなど、展示会ごとの施工規定も確認してください。
3.各種申請書類
展示内容や搬入方法によっては、主催者への各種申請が必要です。
- 搬入・搬出車両の申請
- 出展者証・作業員証の申請
- 電気・照明・通信工事の申請
- 火気・危険物・実演に関する申請
- 重量物や高所作業に関する申請
- 給排水や圧縮空気に関する申請
すべての出展者に同じ申請が必要なわけではありません。出展者マニュアルを確認し、自社に該当するものを期限までに提出しましょう。
4.広報・宣伝素材
展示会当日の来場者だけに頼るのではなく、開催前から既存顧客や見込み客へ出展を案内します。
主な広報・宣伝素材は次のとおりです。
- 招待メール
- 案内状・招待状
- Webサイト用の告知ページ
- SNS投稿用の画像や文章
- メールマガジン
- プレスリリース
- 営業担当者が案内するための資料
単に「展示会へ出展します」と伝えるのではなく、ブースで何を見られるのか、どのような課題を相談できるのかを具体的に伝えることが重要です。
【設営】展示会ブースに必要なもの
5.ブースの基本設備
ブースの基本設備には、次のようなものがあります。
- システムパネル・壁面
- 社名板
- パラペット
- カーペットや床材
- 照明
これらが基本小間料金に含まれるかどうかは、展示会によって異なります。主催者の出展案内を確認し、不足する設備を施工会社やレンタル会社へ手配します。
床材を選べる場合は、汚れや靴跡が目立ちにくい色を選ぶことも大切です。特にライトグレー系は、汚れが比較的目立ちにくい色です。
6.什器
什器は、展示品を見せたり、資料を置いたり、来場者と話したりするために必要です。
- 展示台
- 受付カウンター
- テーブル
- 椅子
- パンフレットスタンド
- 収納キャビネット
- 案内用看板
什器を置きすぎるとブースが狭くなり、来場者が入りにくくなります。展示内容と接客動線に必要なものだけを選びましょう。
什器については、「展示会什器の選び方はこれ!」もご覧ください。
7.照明器具・電気用品
展示品やパネルを見やすくするために、照明器具や電気用品を準備します。
- スポットライト
- LED照明
- 延長コード
- 電源タップ
- 変換アダプター
- 予備の接続ケーブル
必要な電気容量を超えると、ブレーカーが落ちたり、機器が正常に動かなかったりする可能性があります。使用機器の消費電力を確認し、必要な電気工事を事前に申請しましょう。
8.展示品
展示品は、出展コンセプトと来場者の課題に合うものを選びます。
- 製品やサンプル
- 加工事例
- 導入前後を比較できる展示物
- デモや実演に使用するもの
- 交換用部品や予備品
自社の商品をすべて並べるのではなく、ブースで最も伝えたい内容に合わせて絞ることが重要です。
機械や精密機器を展示する場合は、故障や破損に備えて、予備部品や代替手段も準備しておきましょう。
9.展示補助ツール
実物だけでは伝わりにくい内容を説明するために、展示補助ツールを活用します。
- タブレット
- 展示用モニター
- プロジェクター
- デジタルサイネージ
- デモ動画
- 説明用スライド
会場のWi-Fiは、混雑によって不安定になることがあります。動画や資料は、インターネットに接続しなくても表示できる状態にしておきましょう。
【接客】来場者対応に必要なもの
10.配布物
来場者へ渡す配布物には、次のようなものがあります。
- 会社案内
- 製品カタログ
- 導入事例
- 技術資料
- ホワイトペーパー
- 料金表
- 名刺
すべての来場者へ同じ資料を渡すのではなく、相手の課題や関心に応じて渡す資料を変えると、その後のフォローがしやすくなります。
展示会専用名刺については、「展示会名刺に盛り込むべき3つのポイントとは?」もご覧ください。
11.受付用品
受付や名刺管理に必要なものを準備します。
- 名刺受け
- 名刺を分類するケース
- 受付名簿
- アンケート用紙
- 商談記録用紙
- クリップボード
- 筆記用具
名刺を受け取るだけでは、展示会後に何を話した相手なのか分からなくなります。相手の課題、関心、次に行うことを記録できるようにしましょう。
12.ノベルティ
ノベルティは、来場者との会話を始めるきっかけとして活用できます。
- 実用性があるもの
- 自社の商品やサービスと関連するもの
- 持ち帰りやすいもの
- ターゲットが使いたくなるもの
ノベルティだけを目的とする来場者が集まらないよう、配布方法も工夫しましょう。
詳しくは、「展示会ノベルティの選び方」をご覧ください。
【運営・スタッフ】展示会のメンバー管理に必要なもの
13.スタッフ用品
来場者がスタッフを見分けやすくするために、服装や名札をそろえます。
- スタッフユニフォーム
- 名札
- 出展者証
- スタッフ用名刺
- 動きやすい靴
スタッフ全員が同じ服装である必要はありませんが、色や雰囲気をそろえるとブース全体に統一感が生まれます。
14.スタッフマニュアル
スタッフによって接客方法や説明内容がばらばらにならないよう、マニュアルを用意します。
- 展示会の目的と目標
- 出会いたい来場者
- 出展コンセプト
- 製品・サービスの説明ポイント
- 基本的な声かけ
- 来場者へ聞く質問
- 想定される質問と回答
- 担当者への引継ぎ方法
- スタッフ配置図
- 休憩時間
- 緊急時の連絡先
マニュアルを配るだけでなく、展示会前に接客のロールプレイを行うことも重要です。
15.オペレーションツール
来場者対応やスタッフ間の連携を円滑にするため、必要に応じて次のツールを用意します。
- インカム
- チャットツール
- 商談記録アプリ
- 顧客管理システム
- アンケートフォーム
- 来場者カウンター
- 日報・振り返りシート
名刺情報と会話内容をその日のうちに整理できる仕組みを作っておくと、展示会後のフォローが早くなります。
【備品】展示会出展であると便利なもの
16.文具・事務用品
- ボールペン
- 油性ペン
- メモ帳
- 付箋
- ハサミ
- カッター
- ホチキス
- クリップ
- クリップボード
- 輪ゴム
必要なときにすぐ使えるよう、収納ボックスへまとめておきましょう。
17.清掃用具
- ウェットティッシュ
- 雑巾・クロス
- ハンディモップ
- クリーナー
- ゴミ袋
- 粘着クリーナー
展示台、モニター、製品、受付カウンターなどは、会期中もこまめに清掃しましょう。
18.救急・衛生用品
- 絆創膏
- ガーゼ
- 消毒用品
- ティッシュ
- マスク
- タオル
体調不良やケガが発生した場合は、無理に社内だけで対応せず、会場の救護室や主催者へ連絡してください。
【搬入・設営】展示会出展で必要なもの
19.搬入計画書
搬入計画書には、次の内容を記載します。
- 搬入・搬出日時
- 搬入する荷物の一覧
- 担当者と役割分担
- 車両情報
- 搬入口と搬入ルート
- 設営の順番
- 撤収の順番
大型製品や重量物がある場合は、施工会社、運送会社、主催者と事前に搬入方法を確認してください。
20.台車・キャリーカート
- 大型台車
- 折りたたみ式キャリーカート
- 荷締めベルト
- 滑り止め用品
会場で借りられる場合もありますが、搬入時間帯には不足する可能性があります。必要な台数を自社で確保しておくと安心です。
21.養生・梱包材
- 段ボール
- 気泡緩衝材
- 養生テープ
- 布テープ
- 毛布
- 結束バンド
- 荷札
展示会終了後の搬出でも使用するため、空箱や梱包材を捨てずに保管しておきます。
会場の壁や床へ使用できるテープは決められている場合があります。出展者マニュアルを確認してください。
22.予備の電源・通信用品
- 延長コード
- 電源タップ
- 予備の充電器
- USBケーブル
- HDMIケーブル
- 変換アダプター
- 必要に応じてモバイルWi-Fi
使用する機器の端子を事前に確認し、必要なケーブルや変換アダプターをそろえましょう。
23.トラブル対応用品
- 予備の展示品
- 交換用部品
- ドライバーなどの工具
- 養生テープ
- 両面テープ
- 結束バンド
- 主催者・施工会社の緊急連絡先
展示品の故障、パネルの剥がれ、機器の接続不良など、起こりやすいトラブルを想定して準備します。
24.モバイル充電器
展示会では、スマートフォンやタブレットを長時間使用します。
- モバイルバッテリー
- 予備バッテリー
- 急速充電器
- 複数端末対応の充電ケーブル
スタッフ全員が同時に使用できるよう、必要な数と容量を準備しましょう。
25.会場図・避難経路の確認資料
会場図には、次の場所を書き込んでおくと便利です。
- 自社ブース
- 搬入口
- 主催者事務局
- トイレ
- 救護室
- 非常口
- 避難経路
- 宅配便受付
- 休憩場所
避難経路は、主催者や会場が定めたものをスタッフ全員で共有します。独自の避難経路を作るのではなく、会場の案内と主催者の指示に従ってください。
展示会の持ち物で忘れやすいもの
特に忘れやすいものは、次のとおりです。
- 出展者証・作業員証
- スマートフォンやタブレットの充電器
- 変換アダプター
- デモデータの予備
- 名刺
- 商談記録用紙
- 延長コード
- 養生テープ
- 展示品の予備部品
- 搬出用の段ボールや梱包材
持ち物を準備する際は、担当者名を記載したチェックリストを作り、誰が何を持参するのかを明確にしておきましょう。
展示会出展の持ち物に関するよくある質問
展示会の持ち物はいつまでに準備すればよいですか?
申請書類や施工関係は数か月前から準備し、持ち込み備品は遅くとも1週間前までに確認するのが理想です。展示会前日になって初めて確認すると、購入や配送が間に合わない可能性があります。
展示会へカタログは何部持っていけばよいですか?
想定する接客数、会期日数、配布対象に応じて決めます。来場者全員へ無差別に配るのではなく、相手の関心に合う資料を渡す方が効果的です。
会場のWi-Fiだけで問題ありませんか?
会場Wi-Fiは、混雑によって接続しにくくなる可能性があります。重要なデモや動画は、インターネット接続がなくても使える状態にしておきましょう。
ノベルティは必ず必要ですか?
必須ではありません。ノベルティを配る目的と、どのような来場者との会話につなげたいのかを明確にした上で判断しましょう。
展示会の持ち物は誰が管理すればよいですか?
持ち物ごとに担当者を決め、準備状況を一覧で管理します。出展責任者がすべてを一人で用意するのではなく、展示品、配布物、備品、物流などに分けて担当すると漏れを防げます。
まとめ
展示会へ出展する際は、展示品やパンフレットだけでなく、申請書類、ブース設備、接客用品、スタッフ用品、搬入用品まで幅広く準備する必要があります。
特に初めて出展する場合は、必要なものを一覧にし、担当者と準備期限を決めておくことが重要です。
また、持ち物をそろえるだけで展示会の成果が決まるわけではありません。誰と出会い、どのような会話を行い、展示会後に何につなげるのかまで準備しておきましょう。

展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした著書5冊を含む合計7冊を執筆し、すべてAmazon部門1位を獲得している。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。
