展示会を失敗させないセミナー

国際ホテル・レストランショー・フード・ケータリングショー・厨房設備機器展(HCJ)2026|現地観察レポート

展示会場の様子がわかる動画です。

会場を歩いてまず感じたこと

東京ビッグサイトの東西展示棟を使った大規模な会場に足を踏み入れた瞬間、僕が感じたのは「この業界の変革への真剣さ」でした。

開場前から長蛇の列を作る来場者の姿は、単なる情報収集ではなく、深刻な経営課題の解決策を求める切実さの表れだと感じます。

人手不足、薄利構造、そして変化する顧客ニーズへの対応という、宿泊・外食業界が直面する三重苦に対し、この展示会は具体的な処方箋を提示する場として機能していました。

特に印象的だったのは、AI・ロボット・DXといったテクノロジーの提案が、もはや「未来の話」ではなく「今すぐ導入すべき現実解」として扱われている点です。

調理ロボットの前で試食をしながら真剣に導入を検討する経営者の表情からは、業界全体が大きな転換点を迎えていることがうかがえました。

展示会基本情報

開催日時

2026年2月17日(火)から2月20日(金)までの4日間にわたって開催されました。

初日の来場者数は12,901名を記録し、会期全体を通じて高い関心を集めました。

会場

東京ビッグサイトの東展示棟4〜6ホール、および西展示棟1〜4ホールという広大なスペースを使用しています。

850社、2,400ブースという規模は、この分野における国内最大級の専門展示会であることを物語っています。

主催者

一般社団法人日本能率協会(JMA)が主催し、観光・宿泊・外食業界の4団体が共催する形で運営されています。

業界団体との連携により、現場のニーズに即した展示内容が実現されていることが特徴です。

公式サイト

https://hcj.jma.or.jp/

来場者層

会場を歩いて観察した範囲では、シティホテルやビジネスホテルの経営層、レストランや給食施設の運営責任者、温浴施設やスパの関係者など、幅広い業態からの来場が見られました。

特に目立ったのは、複数名でチームを組んで訪れている企業が多かったことで、単なる情報収集ではなく具体的な導入検討を目的とした来場者が多いことがうかがえます。

また、設計事務所や設備関連の専門家の姿も多く、新規開業や改装を控えた案件の相談が活発に行われていました。

主な出展分野

厨房設備・機器、調理機器・器具、業務用食材・飲料、テーブルウェア、客室備品、ITシステム、AI・ロボティクス、クリンネス関連、内装材・外装材、温浴関連設備など、ホスピタリティ産業に必要な設備・サービスが網羅的に展示されていました。

今回は特にAI/TECH/DX INNOVATION ZONEの拡充と、ペットツーリズムコーナーの新設が注目を集めていました。

展示会の特徴

HCJ2026の最大の特徴は、宿泊・外食・給食といったサービス産業全体をカバーする総合性と、現場の課題解決に直結する実践性の両立にあります。

会場を歩いていて強く感じたのは、単なる製品展示ではなく「経営課題を解決するソリューション」として提案されている点です。

例えば厨房機器のブースでは、製品スペックの説明だけでなく、導入によって何人分の人手が削減できるのか、投資回収期間はどれくらいかといった経営指標を明示している出展社が目立ちました。

また、東西の展示棟を使った広大な会場構成により、来場者は自社の課題に応じて効率的に回れるゾーニングが実現されています。

AI/TECH/DX INNOVATION ZONEのような新しい技術領域と、厨房設備のような伝統的な分野が共存し、業界の「今」と「これから」を同時に体感できる構成になっているのです。

さらに特筆すべきは、デモンストレーションの充実度でしょう。

調理ロボットが実際に寿司を握る様子、清掃ロボットがエレベーターと連携して移動する様子など、実際の動作を見ることで導入後のイメージが具体的に描けるような工夫が随所に見られました。

今回の見どころ

今回のHCJ2026で最も注目を集めていたのは、間違いなく「AI/TECH/DX INNOVATION ZONE」です。

人手不足という喫緊の課題に対する具体的な解決策として、多種多様なロボットが一堂に会していました。

エレベーターと連携して自律的に複数フロアを移動できる清掃ロボット、複数台が連携して効率的に配膳を行う配膳ロボット、そして自動配送ロボットなど、従来は人手に頼っていた業務を代替する技術の進化に、多くの来場者が足を止めていました。

厨房設備・機器ゾーンでは、自動調理機や調理ロボットのデモンストレーションが人気を集めていました。

にぎり寿司、のり巻き、おにぎり、中華料理といった定番メニューを、人と変わらない品質で調理するロボットの実演に、来場者は驚きと納得の表情を見せていました。

試食した来場者からは「人が作ったものと変わらない」という感想が漏れ、技術の成熟度の高さを実感できました。

また、新設された「ペットツーリズム」コーナーも大きな見どころの一つです。

ペット同伴旅行という新しい市場に対応するための設備やアメニティが紹介され、宿泊施設の新たな収益機会として注目を集めていました。

西展示棟アトリウムで開催されている「HCJスペシャルセッションステージ」では、業界リーダーやスタートアップ企業の代表が登壇し、最新のテクノロジー活用事例や経営戦略について語っていました。

注目ポイント

僕が特に注目したのは、テクノロジーの提案が「省人化」だけでなく「サービス品質の向上」にも焦点を当てている点です。

配膳ロボットを例に取ると、単に人手を減らすだけでなく、スタッフが接客により多くの時間を割けるようになることで、顧客満足度が向上するという文脈で提案されていました。

これは「ロボットが人を置き換える」のではなく「ロボットと人が協働する」という、より前向きな業界の未来像を示していると感じました。

調理時間の短縮を実現する製品群も見逃せません。

十割そばを短時間で製麺する機械、ケーキの粉糖を瞬時にキャラメリゼする電気キャラメライザー、30秒でホットサンドを完成させる高速調理機など、「時短」を通じて回転率を上げ、収益性を改善する提案が充実していました。

また、HACCP対応の衛生関連設備も、食の安全に対する意識の高まりを反映して充実しており、規制対応だけでなくブランド価値向上の観点からも注目されていました。

ITシステムのブースでは、予約システムやWEBサービス、働き方改革支援ツールなど、バックオフィス業務の効率化に貢献するソリューションが紹介されていました。

フロント業務とバックオフィス業務の両面から生産性向上を図る提案が揃っているのも、この展示会の強みだと言えるでしょう。

会場の様子

会場の様子を撮影しました。現場の雰囲気を確認ください。

業界への意味

HCJ2026は、ホスピタリティ産業が大きな転換期を迎えていることを明確に示す展示会でした。

人手不足という構造的な課題に対し、この展示会は「テクノロジーとの協働」という解決の方向性を示しています。

これは単なる効率化ではなく、サービス産業のあり方そのものを再定義する動きだと僕は考えます。

調理ロボットや清掃ロボットの導入により、スタッフはより付加価値の高い業務、つまり顧客との対話や創造的なサービスの提供に時間を使えるようになります。

これは「おもてなし」という日本のホスピタリティの本質を、より高いレベルで実現する可能性を秘めているのです。

また、ペットツーリズムという新しい市場への対応は、業界が多様化する顧客ニーズに柔軟に応える姿勢を示しています。

少子高齢化が進む中で、ペットを家族の一員として扱う層の増加は顕著であり、この市場を取り込むことは宿泊施設にとって重要な戦略となるでしょう。

さらに、HACCP対応や衛生管理の強化は、コロナ禍を経て「安全・安心」が顧客選択の重要な基準になったことを反映しています。

この展示会で提案されている技術やサービスは、業界全体の信頼性向上に貢献するものだと評価できます。

今年の展示会トレンド

2026年の展示会全体を通じて感じられる大きなトレンドは、「自動化・省人化」と「顧客体験の向上」の両立を目指す動きです。

HCJ2026では、このトレンドが特に鮮明に表れていました。

まず、AIやロボティクスの活用が「試験的導入」から「本格導入」のフェーズに移行していることが挙げられます。

展示されているロボットは、すでに複数の施設で稼働実績を持つものが多く、導入事例や運用ノウハウが蓄積されてきていることがうかがえました。

出展社の提案も、製品機能の説明だけでなく、導入後のサポート体制やメンテナンス体制まで含めた総合的なソリューション提案にシフトしています。

次に、DX(デジタルトランスフォーメーション)が単なるIT化ではなく、業務プロセス全体の再設計を伴う取り組みとして捉えられるようになっています。

今回の展示会でも感じたのは、成果が出ている企業ほど「その場の対応」ではなく、事前・当日・事後までを一貫した設計で動いているという点です。この全体像を理解せずに出展してしまうと、どうしても場当たり的な営業になりがちです。展示会で成果を出すための考え方と具体的な進め方は、展示会営業の成功ガイドで体系的に解説しています。

また、サステナビリティへの配慮も明確なトレンドです。

省エネルギー型の厨房機器、フードロス削減につながる在庫管理システム、環境負荷の低い洗剤や清掃用品など、持続可能性を重視した製品・サービスが目立ちました。

さらに、「体験価値」の向上を支援する提案も増えています。

単に効率を上げるだけでなく、顧客がより豊かな時間を過ごせるような空間づくり、演出、サービス設計を支援する製品やシステムが充実していました。

これらのトレンドは、ホスピタリティ産業が「効率」と「心」のバランスを取りながら進化していく道筋を示していると言えるでしょう。

過去のレポート

過去にも関連する展示会レポートを公開しているため、あわせて読むと業界の流れや変化がより立体的に見えてきます。

国際ホテル・レストランショー・フード・ケータリングショー・厨房設備機器展(HCJ)2025

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国際ホテル・レストランショー(HCJ)2021【コロナ後】

展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス

全国から、ホテル・レストラン関連の来場者が多数集まる良質な展示会です。

僕が会場を歩いて感じたのは、製品やサービスが来場者にとってどう役に立つのかを伝えることが何より重要だということでした。

そのためには、ブース前でミニセミナーを行うことが非常に有効だと考えています。

通りすがりの来場者に製品スペックを説明するよりも、「この製品が解決する課題」や「導入による具体的な成果」をミニセミナー形式で伝えることで、本当に必要としている来場者が自然と集まってくるのです。

さらに、ブースで対話し、名刺交換してそれで終わっているブースが多く、とてももったいないと感じました。

特典企画を準備し、そこに誘導する流れをつくるだけで大きく成果が変わってくるはずです。

例えば、「無料診断」「お試しサンプル」「限定資料」など、来場者が欲しくなる特典を用意し、その申し込みページへ誘導する仕組みを作ることで、展示会後のフォローがスムーズになり、商談化率が大きく向上します。

この展示会に出展している企業の皆さんは、素晴らしい製品・サービスを持っているのですから、それを正しく伝える「設計」をすることで、もっと大きな成果を生み出せるはずです。

【展示会現場観察レポート】
展示会営業(R)コンサルタント
清永健一

展示会を通じて中小企業の可能性を広げることをライフワークとして活動しています。

※この記事はAIを活用して作成しました。

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