展示会に出展することで、売り上げ増加や認知拡大などを効率的に実現することができます。しかし、ただ出展するだけでは、十分な効果を得られません。大きな成果を得るためにも、出展出展コンセプトを練り上げ、入念な準備を行うようにしましょう。
※出展コンセプトの練り上げ方については、「費用対効果を最大化する出展コンセプト検討とは?」もご覧ください。
さて、展示会出展を初めて経験する方は、具体的に何を準備すればよいのかわからない人も多いでしょう。
そこで本記事では、展示会の出展に必要なものをまとめて紹介します。展示会の出展が初めての方は、ぜひ参考にしてください。
目次
まずは、展示会に出展する前段階で必要なものを紹介します。
出展申込書は、展示会に参加するために必ず必要です。この書類は、自社の展示内容や目的を明確に記載する必要があります。誤った内容を記載しないように、責任者や関係者と確認しながら作成するようにしましょう。
出展申込書には、一般的に以下の項目を記載する必要があります。
早めに申し込みを行えば、角小間など、希望の場所を確保できる可能性が高まります。早めに申し込みを行い、好立地な場所を確保しましょう。
ブースのパース図面などは、展示会ブースの仕上がりに大きく影響します。
来場者の興味を惹くブースにするには、プロのブース施工会社に依頼するのが一般的です。パース図面をもとにレイアウトの打ち合わせを進めていきましょう。
また、展示会は安全や防災の観点から、規則・基準が定められています。設営に入る前に、書類を一式揃えた上で確認するようにしましょう。
展示会では、さまざまな許可書が必要です。具体的には、以下のような書類が必要となります。
これらは、展示会場に展示物や什器を運ぶために車両を停める場合や、関係者として出入りするために必要です。
許可取得には、時間がかかる場合があるため、早めに手続きを済ませておくことをおすすめします。
広報・宣伝素材は、集客効果を高める重要なツールです。展示会の開催3~4週間前に告知することで、効率的に集客できます。
なお、以下のような広報・宣伝素材を用意することをおすすめします。
これらのツールは、本番の展示ブースの外観と一貫性のある色、キャッチコピーにするとよいでしょう。集客から販促、企画まで幅広い用途で活用できるため、早めに作成しておきましょう。
次に、展示会出展でブースを設営するために必要なものを紹介します。
ブースの基本設備は、来場者に快適な空間を提供し、接客の質を高めるための土台です。主な基本設備には、以下のものがあります。
これらの設備は、展示会主催者から手配される場合もあります。しかし、成果の出るブースにするために、主催者任せにせず、自社で選定して用意するようにしましょう。
基本設備はブースの印象を左右します。素材や色などをブランドイメージと目的に合わせることが重要です。
什器は、展示品を並べたり接客したりするために必要な設備です。用意する際は、展示物や集めたい来場者の好み、ブースのイメージに合わせて選びましょう。
什器には、以下のようなものがあります。
什器は、安定感があり、展示会ブースの印象や広さに合っていれば、来場者に好印象を与えることができます。準備段階で、スタッフが来場者側の視点に立って客観的にチェックしましょう。
照明器具や電気関係のアイテムは、展示ブースの雰囲気作りや演出に欠かせません。必要な器具には、以下のものがあります。
照明は、展示物によって見せ方を変えるのがおすすめです。たとえば、繊細な色合いの展示品は、自然光に近い照明が適しています。
また、タブレットなどの端末を活用してプレゼンを行う場合は、Wi-Fi環境や予備の電源コードを整備しましょう。そうすることで、不測のトラブルにも対応できます。
展示会運営の安定感と質を高めるために、欠かさず準備しておきましょう。
展示物は、出展ブースのなかで最も目立たせるべき部分です。展示する際は、以下の点に注意して準備しましょう。
展示物は、魅力的に展示する工夫が大切です。たとえば、数多くの展示物を置くのではなく、数を絞ることで製品の魅力が引き立ちやすくなります。
また、展示物がトラブルで壊れてしまうリスクを想定して、予備やサンプルも準備しておくことをおすすめします。
展示補助ツールは、展示品の魅力を引き立て、来場者の理解を深めるために活用します。主な展示補助ツールには、以下のものがあります。
これらのツールは、言葉だけでは伝えきれない情報を、来場者に視覚的に理解させることができます。また、動画は来場者の興味を惹きやすく、集客効果を高めることが可能です。
展示会を成功させるには、前提として来場者の興味を惹くことが大切です。少しでも多くの来場者にブースへ訪れてもらうように、丁寧な接客を意識しましょう。ここでは、展示会の接客において、必要なものを紹介します。
配布物は、自社のPRや接客のきっかけを作る重要なツールです。配布物には、以下のものがあります。
これらの配布物を用意する際は、自社の魅力や理念、強みなどを明確に記載しましょう。また、来場者の負担とならないように、収納できるエコバッグを用意すると好印象を与えられます。
※展示会専用名刺については、「展示会名刺に盛り込むべき3つのポイントとは?」もご参照ください。
受付用品は、顧客情報を獲得・記録するために必要です。具体的には、以下のものを用意しましょう。
受付では、来場者の情報を正確に記録しながら、別のスタッフにつなぐ役割があります。スタッフ全員で来場者への対応や動線を確認し、スムーズに接客対応を行えるようにしましょう。
ノベルティは、接客のきっかけを生み出すために有効なツールです。用意する際は、以下の3点を考慮して選びましょう。
たとえば、エコバッグや文房具、うちわなどは使用頻度が高く使いやすいため、来場者に受け取ってもらいやすいです。接客のきっかけとなるノベルティを探し、来場者へ有効なアプローチを行いましょう。
※ノベルティについては、「展示会ノベルティの選び方」もご参照ください。
次に、展示会スタッフや運営に必要なものを解説します。運営をスムーズに進行できるかどうかで、展示会当日の接客やブース対応のパフォーマンスが変わるでしょう。
スタッフ用品を用意することは、ブース全体の統一感を出し、来場者から認識されやすくなります。
スタッフ用品には、具体的に以下のものがあります。
ユニフォームは、来場者に認識してもらいやすくするために、会社のブランドカラーや展示会のテーマに合わせたものにしましょう。名札は、遠くからでも読めるサイズで、名前と役職を明記することが大切です。
スタッフマニュアルは、メンバー全員の動きに一貫性をもたせ、それぞれの仕事のクオリティを高めます。
以下のポイントをおさえて、マニュアルを作成しましょう。
これらのポイントをおさえておけば、イレギュラーな事案やトラブルなどが発生した際に、自信をもって対応できるようになります。
また、事前にシミュレーションしておけば、来場者への接客対応の質が上がります。来場者とよいコミュニーケションを築くことで、商談や次アポにつながりやすくなるでしょう。
効率的なブース運営には、オペレーションツールが欠かせません。メンバー間で連携がとれるように、以下のツールを準備しましょう。
たとえば、インカムやチャットでメンバー同士が連絡をとれば、来場者を待たせることなく、スムーズに引き継げます。また、顧客の情報を効率よく管理できれば、展示会後のフォローアップにも活用可能です。
オペレーションを安定させることで、来場者の満足度は高まり、商談や次アポにつながりやすくなります。
展示会を円滑に進行するには、細かな備品も用意しましょう。ここからは、あると便利な備品を紹介します。
文具・事務用品は、展示会の運営をスムーズに進行するために必要です。
具体的には、以下の備品を用意しておきましょう。
これらの備品は、受付だけでなく展示ブース全体の運営で幅広く使えます。たとえば、展示ブースの軽微な修繕や、資料を緊急で作成する際などに役立ちます。
また、すぐに取り出せる収納ボックスを用意すると、管理に手間がかかりません。
清潔で整頓されたブースは、来場者に好印象を与えます。そのため、以下のような手軽に使える清掃用具を準備しておきましょう。
頻繁に触れるテーブルや椅子、展示物などは、清潔感を保つために定期的に清掃することが大切です。清潔感のあるブースを維持し、来場者からの印象もよくしましょう。
展示会には、多くの人が集まります。人混みのなかで立ち続けるケースもあるため、なかには体調不良になる人もいるでしょう。
そういった場合に対処できるように、以下のような救急・衛生用品を準備しておくことをおすすめします。
展示内容によっては怪我のリスクもあるため、絆創膏などの簡単な処置ができるものがあると安心です。
最後に、搬入作業で必要なものを紹介します。スムーズにブースを準備することで、当日の運営をスムーズに行えます。
搬入計画書は、展示品や機材を効率的かつ安全にブースへ運び込むために必要です。用意する際は、必ず以下の内容を記載しましょう。
搬入計画書を作成する際は、展示会場の規則や制限(搬入可能時間、使用可能な搬入口など)を必ず確認してください。
余裕のある計画を組み、スタッフと連携して安全に作業しましょう。
展示品や機材の運搬には、以下のような台車やキャリーカートが必要です。
台車やキャリーカートは、運搬する展示品のサイズや重量、会場の床面の状態などを考慮して選びましょう。
展示会の会場で借りられる場合もありますが、不足している可能性もあります。そのため、自前で用意するようにしましょう。
展示品を安全に運搬し、傷や汚れを防ぐために養生・梱包材が必要です。
ただし、高価な製品や精密機械などは、傷がつかないように専用のケースに入れましょう。また、搬入後は展示会後の搬出にも使えるように、梱包グッズを綺麗に保管しておくことをおすすめします。
展示会で十分な成果を得るには、全体を見渡した準備に意識を向ける必要があります。入念な準備を怠れば、当日の運営に支障をきたす危険性があります。
本記事を参考に、展示会に必要なものを揃えて、万全な状態で当日に臨みましょう。
とはいえ、展示会の準備を万全にしたとしても、必ず成果につながるとは限りません。展示会で成果を得るには、ブース装飾やブース対応などを工夫する必要があります。
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