展示会場の様子がわかる動画
町工場見本市2026の会場の様子を撮影しています。現場の雰囲気を感じていただけると思います。ぜひご覧ください。
会場を歩いてまず感じたこと
東京国際フォーラム ホールE1に入った瞬間、会場の空気がほかの展示会とまったく違うことに気づきました。
華やかな装飾も、大手企業の巨大ブースもありません。しかしそこには、確かな「もの」がありました。磨き上げられた金属部品、精緻な加工サンプル、長年の技術が凝縮された製品たち。それを並べる職人さんたちの目が、静かな誇りに満ちていました。
町工場見本市は、そういう場です。派手さではなく、実力で語る展示会。僕はこういう展示会がとても好きです。
展示会基本情報
開催日時
2026年2月19日(木)〜 20日(金)の2日間開催でした。
会場
東京国際フォーラム ホールE1(東京都千代田区丸の内3丁目5-1)
主催者
葛飾区、東京商工会議所葛飾支部
公式サイト
https://machikouba.jp/
来場者層
企業の購買・調達担当者、官公庁、事業開発機関、金融機関の方々が中心です。
「発注先を探している」「新たな技術パートナーを見つけたい」という明確な目的を持った方が多く、会場内の対話は最初から商談色が強い印象でした。展示会としての目的がはっきりしているぶん、来場者と出展者のマッチングが生まれやすい設計になっていると感じます。
主な出展分野
機械・機器、金属加工、めっき、ゴム・プラスチック、ガラス、皮革、紙・印刷、繊維など、製造業の多彩な分野が揃っていました。葛飾区を中心とした東京城東エリアおよび近隣地域の中小製造業が出展しており、地域の「ものづくりの底力」が一堂に会する場となっています。
展示会の特徴
今年で第12回を迎えた町工場見本市は、葛飾区と東京商工会議所葛飾支部が主催する地域密着型の展示会です。
規模よりも「深さ」を重視した展示会だと感じます。大規模な展示会では埋もれてしまいがちな中小製造業の技術が、ここでは正面から評価される場として機能しています。官公庁や金融機関も来場するという構造は、単なる営業展示会にとどまらず、地域の産業全体を支えるプラットフォームとしての役割を担っているといえます。
出展対象は葛飾区及び近隣地域の中小製造業(食品を除く)に絞られており、地域の技術力を集約して発信するという明確なコンセプトがあります。この「絞り込み」が展示会の個性と信頼を生んでいます。
今回の見どころ
今年の見どころは複数ありましたが、なかでも注目したのは「アトツギ甲子園出場者によるピッチ大会」です。
後継者問題は、日本の中小製造業が直面する最も切実な課題のひとつです。技術はあっても、それを次の世代に渡せるかどうかが問われている時代に、若い後継者たちが自社の技術と未来を語る姿は、会場に集まった人々の心を動かしていました。
また「町工場応援プロジェクト」として学生が企業訪問を行い、記事として発信する取り組みも印象に残りました。外の目で町工場の魅力を言語化する試みは、発信が苦手な中小製造業にとって大きなヒントになると思います。
東京理科大学との産学連携展示も、アカデミアと現場をつなぐ意味で興味深い取り組みでした。
注目ポイント
展示会営業の視点から見てとくに気になったのは、出展者の「伝え方」の差です。
技術力は高い。しかしその技術が「誰の、どんな課題を解決するのか」を言葉にできているブースと、そうでないブースでは、来場者の反応に明らかな差がありました。職人気質の方が多いため、「技術を語る」ことは得意でも、「価値を語る」ことに慣れていない方が少なくありません。
展示会の現場に立つと、「頑張っているのに成果が出ない」企業が少なくありません。その原因は、努力不足ではなく「設計」の問題であることがほとんどです。展示会営業は、正しい順番と考え方で取り組めば結果が大きく変わります。その本質については、展示会営業の成功ガイドで詳しく解説しています。
今後、町工場の技術者の方々が「伝える力」を身につけていくことで、この展示会の成果はさらに大きくなると感じています。
小間割り
小間割り図面は以下の通りです。

業界への意味
この展示会が持つ意味は、中小製造業の世界においてとても大きいと思っています。
日本のものづくりを支えてきた町工場は、いま大きな転換期を迎えています。後継者不足、受注先の変化、デジタル化への対応。課題は多い。しかしこの展示会で出会った出展者の方々の顔には、課題を前にして諦めた様子はありませんでした。
官公庁や金融機関が来場するという構造は、この展示会が単なる商談の場を超えて、地域の産業政策と連動していることを示しています。出展することで行政や金融との接点が生まれるというのは、中小製造業にとってほかでは得にくい機会です。
展示会は、一次情報の宝庫です。業界のリアルな温度、技術の最前線、課題の実態。こうした情報はインターネットで調べても手に入りません。現場に足を運んだ者だけが持ち帰れる情報があります。
今年の展示会トレンド
今年の町工場見本市を通じて感じたトレンドをまとめます。
まず、後継者・事業承継への関心が一段と高まっていること。アトツギ甲子園の取り組みに象徴されるように、「技術を残す」ことへの危機感と熱量が、会場のあちこちに感じられました。
次に、産学連携への期待の高まりです。大学との連携展示が設けられていたことは、技術革新と人材育成の両面で、製造業と教育機関の関係が深まっていることを示しています。
そして、地域ブランドの発信強化です。「葛飾町工場物語」のような取り組みは、個社の営業活動ではなく地域全体の価値を高める試みであり、中小製造業が集まることで生まれる相乗効果の好例といえます。
WEBサイト
WEBサイトは以下です。
https://machikouba.jp/
会場の様子(写真)
東京国際フォーラムという都心の洗練された会場に、職人さんたちの手仕事が並ぶ光景は独特の雰囲気を生み出していました。
来場者との会話は、ほかの展示会に比べて「深い」と感じました。製品のスペックではなく、「どこまでの精度が出せるか」「こういう素材には対応できるか」という具体的な技術相談が、ブースのあちこちで行われていました。これはまさに、展示会が「商談の場」として機能している証拠です。
葛飾ブランド「葛飾町工場物語」の展示コーナーでは、地域の製造業の歴史と現在を伝えるパネルが並び、来場者が足を止めて見入る場面も多くありました。地域の誇りを可視化する取り組みとして、とても丁寧に作られていると感じます。

過去のレポート(定点観測用)
過去のレポートは以下の通りです。定点観測などにお役立てください。
展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス
町工場見本市のような展示会こそ、展示会営業の力が最も発揮される場です。
技術力は本物です。製品の品質も確かです。あとは「伝える設計」があるかどうか。来場者に自社の技術が「自分ごと」として届くかどうかは、準備の質で決まります。
具体的には、ブースのキャッチコピーを「何ができるか」ではなく「誰の何の課題を解決するか」に変えるだけで、来場者の反応は大きく変わります。「精度±0.01mmの金属加工」ではなく「医療機器メーカーの品質要求に応える精密加工」という言葉のほうが、相手の心に刺さります。
展示会後のフォローも重要です。名刺を受け取ったあと、どのタイミングで、何を伝えるかを事前に設計しておくこと。この準備があるかないかで、商談化率は大きく変わります。
次回の出展を検討されている方は、ぜひ今から準備を始めてください。準備に早すぎることはありません。町工場の技術が、もっと多くの人に届くことを応援しています。
※この記事はAIを活用して作成しました。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。

