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スマートエネルギーWeek【秋】2026|現地観察レポート

展示会場の様子がわかる動画です。

会場を歩いてまず感じたこと

海浜幕張の駅を出ると、まだ夏の余熱が残る日差しの中を、スーツ姿の人の流れが一直線に幕張メッセへと伸びていました。2026年9月9日、初日の朝のことです。

会場に入ってまず感じたのは、この展示会に流れている空気が「見学」ではなく「仕事」でできているということでした。

通路で交わされている会話が、感想ではなく数字と条件なのです。出力、容量、耐久年数、そして調達時期。そういう単語が、あちこちのブース前で飛び交っていました。

展示ホール4から8までを使い切った会場は、歩いているだけで一日が終わってしまう広さがあります。それでも来場者の多くが地図を握りしめて目的地へ向かっていく姿に、僕はこの展示会の成熟を見た気がしました。

展示会基本情報

開催日時

2026年9月9日(水)から9月11日(金)までの3日間、開場時間は10時から17時までとなっていました。

SMART ENERGY WEEKは春・秋・関西と年3回の開催体制をとっており、この秋展は下半期で最大規模となる回にあたります。

会場

会場は幕張メッセ 国際展示場の展示ホール4から8です。

東京ビッグサイトではなく幕張という立地は、一見すると不便に感じられるかもしれません。ところが実際に歩いてみると、ホールが横一列に連なる幕張の構造は、複数の専門展を横断して見て回るこの展示会の性格と、とても相性が良いのだと気づきます。

主催者

主催はRX Japan合同会社です。

専門展を束ねて大きな来場動機をつくり、そのうえで来場者が自分の課題から入り口を選べるようにする。この設計を長年かけて磨いてきた主催者の手腕には、率直に敬服します。

公式サイト

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来場者層

来場者の中心は、電力・ガス会社、発電事業者やデベロッパー、官公庁・自治体、金融・投資機関といった層です。

加えて、ゼネコンや設備工事会社、製造業のエネルギー部門や環境部門の担当者も数多く訪れていました。

つまり、決めることができる人、あるいは決める人の隣にいる人が歩いている会場だということになります。この点は出展を検討する企業にとって、非常に重要な事実でしょう。

主な出展分野

構成は、H2 & FC EXPO(水素・燃料電池展)、PV EXPO(太陽光発電展)、BATTERY JAPAN(二次電池展)、SMART GRID EXPO(スマートグリッド展)、WIND EXPO(風力発電展)、CCUS EXPO(CO2分離・回収・利用・貯蔵技術展)という6つの専門展が軸になっています。

そこに特別企画としてFUSION POWER WORLD(核融合発電ワールド)、BIPV WORLD(建材一体型太陽光発電ワールド)、浮体式洋上風力ワールド、ESS World(エネルギー貯蔵技術ワールド)が加わりました。

さらに[国際]熱エネルギー展【秋】-I-TEX JAPAN-、そして同時開催のサステナブル経営WEEK【秋】として脱炭素経営EXPO、サーキュラー・エコノミーEXPO、SCMワールドが並びます。

出展規模はおよそ500社。エネルギーをつくる技術から、貯める、運ぶ、使い切る、そして経営に組み込むところまでが、ひとつの会場に収まっていました。

展示会の特徴

この展示会の最大の特徴は、単独の大型展ではなく、専門展の集合体として組み立てられている点にあります。

来場者は「エネルギー全般を見に来た」のではありません。「自社の蓄電池の課題を解きに来た」「水素の調達先を探しに来た」という具体的な目的を持って入場してきます。

だからこそ、ブースの前に立った来場者の関心は最初からかなり絞られているのです。ここは、専門性の高い会話が成立しやすい会場だと言えます。

もうひとつの特徴は、来場者と出展者の立場が入れ替わりやすいことでした。太陽光の出展社が隣のホールで蓄電池を探している、そういう光景が普通に起きています。

エネルギー産業がすでに単独完結型ではなく、組み合わせの産業になっていることの証しなのだと思います。

今回のみどころ

今回、僕がいちばん足を止めたのはFUSION POWER WORLDでした。

核融合はこれまで研究の言葉で語られる領域でした。それが今回は、真空容器や超伝導コイル、計測機器といった部品や加工技術の話として展示されていたのです。

つまり核融合が、産業のサプライチェーンの話になり始めている。この変化は非常に大きな意味を持ちます。

浮体式洋上風力ワールドも印象的でした。係留や電力ケーブル、メンテナンス船といった周辺技術の展示が厚くなっており、実装フェーズへの移行が伝わってきました。

初日の開会式にはエネルギー分野のトップが数十名規模で参列し、会場全体が引き締まった空気で始まりました。こうした演出は、主催者が業界の求心点をつくろうとしている意志の表れでしょう。

注目ポイント

会場全体を歩いて強く感じたのは、関心の重心が「つくる」から「貯める・運ぶ・使い切る」へ確実に移っているということでした。

ESS Worldや熱エネルギー展の前に人が滞留し、説明員の前に順番待ちができていた時間帯もありました。発電量を増やす話より、余った電力や捨てられている熱をどう活かすかという話に、来場者の質問が集中していたのです。

今回、来場者の足を止めていたブースには共通点がありました。それは「誰に、何を伝えるのか」が明確に設計されていることです。こうした成果の出る展示会営業は、決して偶然ではなく再現可能です。その具体的な考え方と手順は、展示会成功のための全体像で体系的にまとめています。

もう一点、僕が注目したのは金融・投資機関の来場者の存在感です。パネルの前で事業性の質問を重ねる姿を何度も目にしました。技術の展示会でありながら、同時に資金の流れをつくる場にもなってきているのだと感じます。

会場の様子

会場の音の質が、一般的な展示会とは違っていました。呼び込みの声よりも、技術者同士の低い話し声のほうが大きいのです。

大手のブースでは商談テーブルがほぼ埋まり、通訳を介した会話も随所で行われていました。海外からの来場者の比率はかなり高いと見受けられます。

一方で、小間数の限られた中小企業のブースにも、しっかりと人が集まっている場所がありました。その多くは、パネルの一番上に自社名ではなく「解決できる課題」を書いていたブースです。

逆に、精緻な装飾にコストをかけているのに来場者が素通りしてしまうブースも見かけました。何を扱う会社なのかが3秒で伝わらないと、この広い会場では立ち止まってもらえません。

ネットワーキング交流会の会場も活気に満ちていて、名刺を交換しながら真剣に話し込む姿が印象に残りました。

スマートエネルギーWeek秋2026の会場の様子_展示会営業術 スマートエネルギーWeek秋2026の会場の様子_展示会営業術 (2) スマートエネルギーWeek秋2026の会場の様子_展示会営業術 (3) スマートエネルギーWeek秋2026の会場の様子_展示会営業術 (4) スマートエネルギーWeek秋2026の会場小間割り_展示会営業術

業界への意味

この展示会が持つ業界的な意味は、日本のエネルギー転換における「部品と技術の見本市」になっているところにあります。

脱炭素は、政策やスローガンだけでは一歩も進みません。実際に動かすのは、素材、加工、計測、制御、施工といった地道な技術の積み重ねです。

そしてその一つひとつを担っているのは、多くの場合、社員数十名規模の中小企業なのです。僕はこの展示会を歩くたびに、そのことを再確認します。

大企業のブースの脇で、小さな加工部品を並べた企業が海外バイヤーと熱心に話し込んでいる。そういう場面が成立するのは、この展示会が技術の中身で評価される場だからでしょう。

会社の規模ではなく技術の解像度で勝負できる。中小企業にとって、これほど有利な舞台はそう多くありません。

今年の展示会トレンド

今回の会場から読み取れたトレンドを、僕は4つに整理しました。

1つ目は核融合の産業化です。研究段階の話題から、調達と製造の話題へと語り方が変わってきました。

2つ目は熱の再評価です。電気に偏っていた議論に、熱の回収と再利用という視点が本格的に合流してきています。

3つ目は貯蔵の主役化でした。ESSや二次電池のエリアは、来場者の滞留時間が明らかに長かったのです。

4つ目はサプライチェーンと循環経済の接続です。同時開催のSCMワールドやサーキュラー・エコノミーEXPOへ足を運ぶ来場者が多く、エネルギーの話が調達や資源循環の話と地続きになっていました。

いずれのトレンドにも共通しているのは、単体の技術ではなく組み合わせで価値をつくるという方向性です。

来場者との会話から見えたこと

通路で何人かの来場者と短く言葉を交わしました。印象的だったのは「カタログはあとで見るので、まず何ができるのかを教えてほしい」という声です。

来場者は情報が足りないのではなく、情報が多すぎて困っています。ですから求めているのは資料ではなく、自社の課題に効くかどうかの判断材料なのです。

ここに、多くの出展企業がもったいない思いをしている原因が潜んでいます。丁寧に製品説明を尽くすほど、来場者の頭の中では判断が遠のいてしまうことがあるのですから。

会場で感じた雰囲気

会場全体の雰囲気は、熱気というより静かな集中に近いものでした。お祭り的な高揚感ではなく、それぞれが仕事を進めに来ている落ち着きがあります。

そのぶん、来場者が本当に関心を持ったときの反応は素直で速い。パネルの一行に目を留めた人が、そのまま説明員に声をかけていく場面を何度も見ました。

出展者の皆さんも、3日間を立ち続けながら真摯に応対されていました。会場の質は、こうした一人ひとりの努力の総和でできているのだと改めて思います。

展示会の未来への示唆

この展示会を歩いて、僕は展示会という場そのものの未来についても考えさせられました。

生成AIによって、製品情報の収集はかつてなく簡単になりました。けれども会場に集まる人の数は減っていません。むしろ専門性の高い来場者が増えている実感があります。

理由ははっきりしています。AIが扱えるのは、すでに公開された二次情報だけだからです。

まだ言葉になっていない顧客の本音、来期の予算感、競合の動きの速さ。そうした一次情報は、現場に立った人だけが手にできます。

AIの時代だからこそ、展示会の価値は上がっていく。僕はそう確信しています。エネルギー産業のように変化の速い領域では、なおさらそうでしょう。

過去のレポート

同じ展示会の過去のレポートを公開しています。業界の流れや変化を立体的に見る定点観測の材料になさってください。

スマートエネルギーWeek【秋】2024

スマートエネルギーWeek【秋】2023

スマートエネルギーウィーク秋2022

スマートエネルギーWeek【秋】2021

展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス

この展示会に出展される企業へ、実務の観点から3つお伝えします。

1つ目は、出展目的を「誰の、どの課題を解くために来てもらうのか」という一文にまで絞り込むことです。会社PRや認知向上といった目的では、この広い会場で立ち止まってもらえません。

2つ目は、パネルの最上段に自社名ではなく課題を書くことをおすすめします。「〇〇株式会社」ではなく「捨てている排熱を電力に変えたい方へ」と書くだけで、通路からの見え方は決定的に変わるのです。

3つ目はフォローの設計でした。この展示会の来場者は検討期間が長い層が中心ですから、名刺を集めた時点では何も終わっていません。会期後2週間の動き方を、出展前にあらかじめ決めておいてください。

そして最後にもうひとつ。展示会の3日間で得られる最大の資産は、名刺の枚数ではなく顧客理解です。

来場者がどんな言葉で悩みを語ったのか。それを社内に持ち帰って共有できた企業は、次の一年の商品開発まで変わっていきます。展示会は営業イベントであると同時に、会社を成長させるイベントなのだと思います。

SMART ENERGY WEEK【秋】は、中小企業が技術の中身で正面から勝負できる、貴重な舞台です。準備・当日・フォローを一本の線でつなげば、必ず成果は返ってくるはずです。

※この記事はAIを活用して作成しました。

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