展示会場の様子がわかる動画です。
会場を歩いてまず感じたこと
池袋サンシャインシティの会場に足を踏み入れた瞬間、印刷業界が確実に進化していることを実感しました。
page2026は、1988年の初回開催から数えて39回目を迎える印刷メディアビジネスの総合展示会です。
これほど長く続く展示会は珍しく、それだけ業界にとって必要とされ続けている証といえるでしょう。
今回の来場者数は3日間合計で27,478名となり、前回比111.1%という成長を見せています。
単なる数字の増加ではなく、会場を歩いていて感じたのは来場者の真剣さと熱量の高さです。
デジタル化やAI技術の進展によって、印刷業界は大きな転換期を迎えていると言われます。
しかし現場では、むしろその変化を前向きに受け止め、新しい価値創造に挑戦する姿勢が随所に見られました。
この展示会は、印刷というメディアが単なる紙への転写という枠を超えて、情報伝達とコミュニケーションの総合的なソリューションへと進化している様子を映し出す鏡のような存在です。
主催者である公益社団法人印刷技術協会の長年の努力と、出展各社の真摯な取り組みが、この展示会を支え続けています。
展示会基本情報
開催日時
2026年2月18日(水)から20日(金)までの3日間にわたって開催されました。
初日が7,642名、2日目が9,584名、最終日が10,252名と、日を追うごとに来場者数が増加しています。
これは展示会の評判が会期中に広がり、後半に向けて盛り上がっていったことを示しているのでしょう。
会場
会場はサンシャインシティ池袋です。
東京の主要ターミナルである池袋駅から徒歩圏内という立地は、全国から集まる来場者にとって非常にアクセスしやすい環境といえます。
複数フロアを使った展示構成は、出展ジャンルごとの回遊性を高める工夫が感じられました。
主催者
主催は公益社団法人印刷技術協会です。
業界団体が主催する展示会として、営利目的だけではなく、業界全体の技術向上と情報交流の場を提供するという明確な使命を持って運営されています。
この姿勢が、長年にわたって業界から信頼され続けている理由だと感じました。
公式サイト
公式サイトは https://page.jagat.or.jp/index.html です。
展示会の詳細情報や出展企業一覧、セミナー情報などが掲載されており、事前準備から事後フォローまで活用できる充実した内容となっています。
来場者層
現地で観察したところ、印刷会社の経営者や現場責任者、デザイン事務所のクリエイター、企業の宣伝広報担当者など、幅広い層が来場していました。
特に目立ったのは、中小規模の印刷会社の方々です。
新しい技術や設備の導入を真剣に検討している様子がうかがえました。
また、印刷の発注側である企業の担当者も多く、サプライヤーとバイヤーが直接対話できる貴重な場になっています。
年齢層も若手からベテランまで幅広く、業界全体で知識と経験の継承が進んでいることを感じさせました。
主な出展分野
出展分野は非常に多岐にわたっています。
印刷ビジネスそのものから、紙やサプライ、大判プロッタ、カラープリンタ、PODといった機材関連、さらにはカラーマネジメント、デジタルカメラ、電子書籍、ネットワーク、サーバ、ストレージといったデジタル領域まで、印刷を軸にした総合的なソリューション展示会となっています。
パッケージやラベル、バリアブルプリント、サイン&ディスプレイといった応用分野の展示も充実しており、印刷技術の応用可能性の広さを改めて認識しました。
AI、3D、クラウドサービス、Web to Printなど、最新のテクノロジーを取り入れた出展も増えており、業界が時代の変化に柔軟に対応していることがよくわかります。
展示会の特徴
page2026の最大の特徴は、印刷という伝統的な技術と最新のデジタル技術が融合した「ハイブリッド展示会」という点です。
単なる機械展示にとどまらず、ビジネスモデルやワークフロー全体の提案がなされている点が印象的でした。
会場内では、カンファレンスやセミナーが多数開催されており、知識習得の場としての役割も果たしています。
出展者と来場者が単に商談するだけでなく、業界全体の未来について語り合う場としての機能が強く感じられました。
また、会場レイアウトが出展分野ごとに整理されており、来場者が目的に応じて効率的に回遊できる設計になっていました。
小間割り図を見ると、関連する技術や製品が近接配置されており、比較検討がしやすい工夫がなされています。
印刷業界は、紙媒体からデジタルへの移行という大きな流れの中で、自らの存在意義を問い直す時期を経験しました。
しかしこの展示会を見る限り、業界は単に守りに入るのではなく、新しい価値を積極的に創造しようとしています。
その前向きな姿勢が、この展示会全体に活気をもたらしているのだと思います。
今回の見どころ
今回の最大の見どころは、AI技術を活用した印刷ワークフローの自動化や効率化に関する提案が増えていたことです。
従来は人手に頼っていた工程をAIが支援することで、小ロット多品種への対応力が飛躍的に向上しています。
特にバリアブルプリントの分野では、顧客データに基づいてパーソナライズされた印刷物を効率的に生産する技術が注目を集めていました。
これは単なる技術的進化ではなく、印刷物の価値そのものを再定義する動きといえるでしょう。
また、環境対策に関する展示も充実しており、持続可能な印刷ビジネスの実現に向けた取り組みが随所に見られました。
再生紙の活用や、環境負荷の低いインク、省エネ型の印刷機械など、業界全体でSDGsへの対応が進んでいることが確認できます。
さらに、Web to PrintやEC連携といったオンライン受注システムの展示も増えており、印刷業界がデジタルトランスフォーメーション(DX)を本格的に推進していることがわかりました。
顧客が自らデザインを選び、オンラインで注文し、短納期で受け取るという新しいビジネスモデルが確立されつつあります。
パッケージやラベルの分野では、商品の差別化やブランディングに貢献する高付加価値な印刷技術の提案が目立ちました。
消費者の目を引く美しい印刷表現と、実用性を両立させる技術の進化には目を見張るものがあります。
注目ポイント
僕が特に注目したのは、中小印刷会社が生き残るための戦略的なソリューション提案が増えていた点です。
大量生産ではなく、小ロット高付加価値の印刷物に特化したビジネスモデルや、地域密着型のサービス展開を支援する仕組みが多数紹介されていました。
これは、業界全体が「量」から「質」へと価値軸を転換しつつあることの表れだと思います。
また、デジタルデータと印刷物を連携させるクロスメディア戦略の提案も注目に値します。
QRコードやARを活用して、紙媒体からデジタルコンテンツへシームレスに誘導する技術は、印刷物の価値を再定義する可能性を秘めています。
さらに、検査装置や品質管理システムの進化も見逃せません。
印刷品質の安定化と効率化を両立する技術は、顧客満足度の向上に直結するため、多くの来場者が関心を寄せていました。
カラーマネジメントやプルーフ、検版といった工程の精度向上は、最終製品の品質を大きく左右します。
ワークフロー全体を統合的に管理するMISやJDF対応システムの展示も充実しており、印刷ビジネスの効率化と収益性向上に貢献する提案が数多くなされていました。
会場の様子
会場の様子を撮影しました。現場の雰囲気を確認ください。




会場に足を踏み入れると、まず感じるのは活気あふれる雰囲気です。
各ブースでは、出展者と来場者が熱心に対話し、実機を動かしながら技術説明が行われていました。
特に大型の印刷機やプロッタを展示しているブースでは、実際に印刷デモンストレーションが行われており、多くの来場者が足を止めて見入っていました。
通路幅も十分に確保されており、混雑することなく快適に回遊できる設計になっています。
ブース装飾も各社工夫を凝らしており、単なる機械展示ではなく、ソリューション提案の場としてブース全体がデザインされていることがわかります。
セミナー会場も盛況で、立ち見が出るほどの人気セッションもありました。
業界の最新トレンドや成功事例を学びたいという来場者の熱意が感じられます。
また、名刺交換や商談が活発に行われており、新規取引のきっかけを掴もうとする真剣な姿勢があちこちで見られました。
会場全体を通じて、印刷業界が決して縮小産業ではなく、進化し続ける成長産業であることを実感できる空気が流れていました。
業界への意味
page2026が印刷業界に持つ意味は非常に大きいと感じます。
この展示会は、単なる商談の場ではなく、業界全体の方向性を確認し合う場としての役割を果たしています。
印刷業界は長らく、デジタル化の波によって市場縮小の危機に直面してきました。
しかしこの展示会を見る限り、業界はその危機を乗り越え、新しい価値創造のフェーズに入っていると言えるでしょう。
特に注目すべきは、印刷技術が他の産業と融合し始めていることです。
パッケージやラベル、サイン&ディスプレイといった分野では、印刷技術がマーケティングやブランディングの重要な手段として再評価されています。
また、AI技術やクラウドサービスとの連携により、印刷ビジネスの効率化と高付加価値化が同時に実現されつつあります。
中小印刷会社にとっても、この展示会は大きな意味を持ちます。
最新技術や設備を一堂に見ることができ、自社の今後の投資判断に役立つ情報が得られるからです。
さらに、同業他社や関連企業との交流を通じて、協業や連携の可能性を探ることもできます。
業界全体が、競争だけでなく協力し合うことで生き残りを図ろうとする姿勢が感じられました。
印刷という技術は、決して古いものではありません。
むしろ、デジタル時代だからこそ、物理的な印刷物が持つ独自の価値が再認識されつつあります。
この展示会は、そうした業界の未来への希望を感じさせる場となっています。
今年の展示会トレンド
今年の展示会全体のトレンドとして、最も顕著だったのはAI技術の活用です。
印刷業界に限らず、製造業全体でAIを活用した業務効率化や品質向上の取り組みが進んでいますが、page2026でもその流れがはっきりと見て取れました。
画像認識技術を使った検査装置や、AIによる色調管理、自動レイアウト生成など、人の経験や勘に頼っていた部分を技術で補完する動きが加速しています。
また、環境への配慮も大きなトレンドです。
SDGsやカーボンニュートラルへの対応が、企業の社会的責任としてだけでなく、ビジネスチャンスとしても捉えられるようになってきました。
環境負荷の低い素材や工程を採用することで、顧客企業のブランド価値向上に貢献できるという提案が増えています。
さらに、オンライン化やリモート化の流れも継続しています。
Web to Printシステムやオンライン校正システムなど、物理的な距離を超えて仕事ができる環境整備が進んでいます。
これはコロナ禍を経験した業界が学んだ教訓を、しっかりと未来に活かしている証拠でしょう。
小ロット多品種への対応力強化も、明確なトレンドです。
大量生産型のビジネスモデルから、顧客ごとにカスタマイズされた製品を効率的に提供するモデルへの転換が、印刷業界全体で進んでいます。
デジタル印刷技術の進化が、この転換を可能にしているのです。
総じて、今年の展示会トレンドは「技術革新」「環境配慮」「効率化」「カスタマイゼーション」という4つのキーワードで整理できると思います。
過去のレポート
過去にも関連する展示会レポートを公開しているため、あわせて読むと業界の流れや変化がより立体的に見えてきます。
展示会営業の専門家 清永健一のワンポイントアドバイス
page2026を観察して改めて感じたのは、ブース設計と接客の重要性です。
素晴らしい技術や製品を持っていても、それを来場者に正しく伝えられなければ、せっかくの出展が無駄になってしまいます。
今回の会場でも、いくつかのブースでもったいない状況を見かけました。
たとえば、スタッフがブース前に壁のように立ってしまい、通路を歩く来場者からブース内が見えなくなっているケースです。
これでは、どんなに魅力的な展示をしていても、来場者の興味を引くことができません。
ブースを遠目から見るように立ち、自分とブースの間のスペースに来場者を通すようにすることが重要です。
また、全国から印刷関連の来場者が多数集まる良質な展示会だからこそ、ブースで対話し名刺交換して終わっているだけではもったいないと感じました。
特典企画を準備し、そこに誘導する流れをつくるだけで大きく成果が変わってくると思われます。今回の展示会でも、設計の有無で成果に大きな差が出ていると感じました。展示会営業の全体像については、こちらのガイドで整理しています。
せっかく熱心に対応しているのに、その後のフォローで損をしているブースも少なくありません。
展示会は名刺交換の場ではなく、成果を生み出す起点です。
そのためには、事前準備から事後フォローまで、一貫した設計が不可欠なのです。
【展示会現場観察レポート】
展示会営業(R)コンサルタント
清永健一
展示会を通じて中小企業の可能性を広げることを ライフワークとして活動しています。
※この記事はAIを活用して作成しました。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。



