展示会は、企業が、自社の商品・サービスを出展し販路開拓を行うイベントで、効率的・効果的に顧客獲得できるというメリットがあります。
ただ、展示会出展には費用がかかるため、「予算が足りない」と悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、展示会に使える補助金や助成金の種類や受け取るまでの手順、注意点について解説します。
※展示会出展の際に必要となる費用については、「展示会出展!費用相場は?」をご覧ください。
目次
展示会に出展する際に利用できる補助金や助成金は、主に国や自治体が提供しています。
ここでは、補助金や助成金の種類についてお伝えします。
なお、経済産業省系のものを「補助金」、厚生労働省系のものを「助成金」と呼ぶことが多いです。
また、「補助金」は採択件数や金額が予め決まっているものが多く申請したからといって必ずしも受給できるわけではないのに対して、「助成金」は要件を満たせば受給できる可能性が高いです。
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者を対象にした補助金制度です。
小規模事業者の定義は、従業員の人数が5人以下の商業やサービス業(宿泊業や娯楽業は20人以下)。
従業員の人数が20人以下の製造業・その他です。
申請して採択された際には、最大で200万円の補助金を受けられます。
また、インボイス特例を満たしている際には、一律で上限額に50万円上乗せされます。
申請受付開始は、2025年5月1日(木)
中小企業新事業進出補助金は、新規事業への進出により企業の成長・拡大を図る中小企業の設備投資を促進する補助金制度です。
補助上限額は、従業員数20人以下 で2,500万円、従業員数21~50人で4,000万円、従業員数51~100人で5,500万円、従業員数101人以上で7,000万円です。
補助率は、2分の1です。
展示会に関わる経費を、広告宣伝費・販促費として補助対象経費として含めることができると思われますが、設備投資促進がメインの補助金なので、設備購入とセットでなければ補助されない可能性が高いです。
公募開始時期は調整中です。(2025年3月10日現在)
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業や小規模事業者などを対象にした補助金制度です。
働き方改革やインボイス制度導入などの制度変更や、最新の加工機の導入費、システムの構築費などを支援します。
申請して採択された際には、最大で5,000万円の補助金を得られます(従業員の人数、申請類型次第で変動)。
なお、電子申請システムを利用する際には、「GビズIDプライムアカウント」の取得が必須です。
ただし、展示会出展に活用できるのは、グローバル市場開発枠の海外市場開拓(JAPANブランド)類型のみです。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の募集期間は、以下の通りです。
公募開始:
2025年2月14日(金)
電子申請受付:
2025年4月11日(金)17:00~
申請締切:
2025年4月25日(金)17:00
採択公表:
2025年7月下旬頃予定
共同・協業販路開拓支援補助金は、複数の中小企業や小規模事業者などが共同・協業した地域振興機関を対象にした補助金制度です。
働き方改革の推進やインボイスの導入、新サービスや商品の展開を支援します。
申請して採択された際には、1申請者あたりに最大5,000万円の補助金を得られます。
令和7年3月1日より共同・協業販路開拓支援補助金の事務局を担う組織が全国商工会連合会から株式会社日本経営データ・センターに変更になりました。
共同・協業販路開拓支援補助金の募集期間は未定です。(2025年3月10日現在)
東京都中小企業振興公社は、さまざまな補助金・助成金を実施しています。
現在実施されている助成金は、以下の通りです。
助成率 :2/3以内
募集期間:2025年の募集は未定です
要件:東京都内の本店又は支店で実質的な事業活動を引き続き1年以上行っている中小企業者(個人事業主も可)。(他、細かい要件あり)
市場開拓助成事業
助成限度額:300万円
助成率:1/2以内
募集期間:2025年の募集は未定です
要件: 東京都内の本店又は支店で実質的な事業活動を引き続き1年以上行っている中小企業者(他、細かい要件あり)
都道府県や市町村単位で展示会に対する補助・助成を行う制度には以下があります。
国内で開催される大規模な展示商談会を活用し、販路開拓をめざす大阪のものづくり中小企業に対して、販路開拓に必要な技術や知識等を習得するための講習会と出展に対する経費補助を行います。
助成限度額:25万円
助成率:1/2以内
募集期間:2025年4月ごろ詳細告知予定。
要件:大阪府内に事務所、事業所がある中小企業で、業種が製造業またはソフトウェア業のものが以下の展示会のいずれかに出展した場合に補助する。
対象となる展示会
花巻市農商工連携事業補助金
助成限度額:200万円
助成率:1/2
申請期間:予算が尽きるまで
詳細:https://www.city.hanamaki.iwate.jp/business/norinchikusan/1000249/1008454/1014525.html
募集を締め切っている展示会の補助金や助成金もあります。これらは、募集を再開するケースもあるので、チェックしてみてください。
展示会等のイベント産業高度化推進事業費補助金は、先進的なサービスや技術など、新しいビジネスモデルに取り組む展示会やイベントにおいて、開催にかかる費用の一部を補助します。
展示会を主催することが条件で、出品者として参加する場合は対象外です。
補助上限額:1,000万円
申込期限:2022年9月6日(火)から、2022年9月30日(金)17時
次回の募集は未定です。
JAPANブランド育成支援等事業は、新サービスや新商品の開発や、既存製品の改良などの取り組みに伴う経費の一部を補助します。
補助金額:500万円以内(下限は200万円)
申込期限:2022年6月20日(月)から2022年8月1日(月)17時
JAPANブランド育成支援等事業は、「ものづくり補助金(グローバル市場開拓枠の海外市場開拓(JAPANブランド)類型)」に統合されています。
ものづくり補助金14次締切:2023年3月24日(金) 17時から、2023年4月19日(水) 17時
事業再構築補助金は、中小企業や中堅企業を対象にした補助金制度です。
新分野への進出や事業転換などの大規模な事業の再編を支援します。
申請して採択された際には、中小企業は最大1億円、中堅企業では1.5憶円の補助金を受けられます。
電子申請システムでのみ申請を受け付けており、その際には、GビズIDプライムアカウントの取得が必須です。
事業再構築補助金の募集期間は、以下の通りです。
公募開始:2025年1月10日
申請締切日:2025年3月26日18:00まで
市場開拓助成事業は、新規取引先の開拓や販路開拓のため、展示会に出展する費用の一部を助成します。
助成の対象となる商品は、2022年5月31日時点で商品化が完了しており、販売が可能な状態にある自社の商品です。
補助金額:300万円
申込期限:2022年4月25日(月)10時から、2022年5月19日(木)17時
Jグランツの電子申請:2022年6月10日(金)10時から、2022年6月23日(木)17時
次回の募集は未定です。
専門展示会出展助成金は、販路拡大を目的として展示会への出展に伴う費用の一部を支援する助成金です。
島根県内に事務所・事業所がある中小企業者が、島根県外の国内で開催する展示会を対象としています。
補助金額:30万円(承認企業は90万円)
申込期限:2022年4月1日から、2023年3月31日
次回の募集は未定です。
補助金や助成金は、申請をしただけで受け取れるわけではありません。
ここからは、補助金や助成金の探し方と、申請してから受け取るまでの手順について解説します。
補助金や助成金を探すには、インターネットで「都道府県名・展示会・補助金」で検索したり「市町村名・展示会・補助金」で検索したりするほか、都道府県や市町村のホームページをチェックする方法があります。
他にも、中小企業基盤整備機構が運営する「J-Net21」があります。
「J-Net21」は、中小企業経営者の課題解決をサポートするサイトです。
補助金・助成金の探し方については、下記でさらに詳しく解説します。
補助金や助成金の種類によって差はありますが、始めは申請書を提出します。
このとき、事前エントリーが必要なこともあるため、申請する補助金や助成金の申請方法や資格についてはしっかりと確認しましょう。
申請をした後は審査を受け、審査に通ると交付決定通知が届きます。
交付が決定された場合、展示会が開催された後に、かかった経費の証拠書類を提出します。
補助金額が決定したら補助金請求書を提出すると、その後補助金が振り込まれます。
展示会で使える補助金・助成金には、多くの種類があります。さまざまな特徴・条件を持つ補助金・助成金のなかから、自社にマッチしたものを選ぶには、基本的な探し方を確認するのがポイントです。以下では、補助金・助成金の探し方を解説します。
補助金・助成金を探す際には、まず関連する情報収集から始めましょう。補助金・助成金についての情報は、基本的にインターネットを経由して確認できます。今現在どのような補助金・助成金制度に申請できるのか、過去にはどんな補助金・助成金があったのかと言った情報を集めて、データ化する方法がおすすめです。
探し出した補助金・助成金制度ごとに申請条件や期日をチェックし、エクセルの表などにまとめるとよいでしょう。複数の補助金・助成金の情報をまとめた表を自作することで、自社に合った制度を比較検討しやすくなります。
補助金・助成金を探す時には、国や自治体のホームページをこまめにチェックすることも重要です。補助金・助成金に関する情報は、随時更新されています。毎年実施されている補助金・助成金制度も、年度ごとに詳細な情報がホームページで公開されます。
昨年とは異なる内容になっている可能性もあるため、過去の情報ではなく最新の情報をチェックするように心がけましょう。気になる補助金・助成金制度のホームページはまとめてブックマークし、簡単に更新を確認できるように備える方法がおすすめです。
補助金・助成金制度は先で紹介したように多数あるため、まとめて更新状況を把握できる体制作りが重要です。
補助金・助成金を探す際には、「J-Net21」を活用するのもおすすめです。「J-Net21」とは、中小企業経営者の課題解決をサポートするための、最新の支援情報や事例を紹介しているサイトです。課題別に必要な情報を掲載したり、地域ごとの支援情報のヘッドラインを完備していたりと、便利な情報発信サイトとなっています。
「J-Net21」では、補助金・助成金についての最新情報も簡単にチェックできます。支援情報ヘッドラインから補助金・助成金の情報を検索すれば、最新の動向をすぐに確認可能です。補助金・助成金情報のほかにも、経営に役立つ情報収集なども同時に進めたい場合には、「J-Net21」の活用を検討してみましょう。
補助金・助成金の情報だけでなく、展示会に関する情報収集を定期的に行うのもポイントです。展示会についての情報発信を行っているサービスが、補助金・助成金に関する詳細を説明するケースも多いです。関連サービスやサイトをブックマークしたり、SNSに登録したりしておけば、スムーズな情報収集が進められるでしょう。
展示会に関する情報収集は、単純にノウハウの蓄積にもつながります。出展準備の方法を学んだり、展示会を成功させるコツを把握したりといったことも可能になるため、展示会に初参加する企業や、出展に向けて本格的な準備を進めたい企業は、補助金・助成金の情報に加えて展示会の情報も収集するのがおすすめです。
補助金・助成金に関する業務を行う専任の担当者を設定し、情報収集や手続きなどを任せるのも1つの方法です。自社にマッチする補助金・助成金を探し出し、申請手続きまで済ませるには、長いプロセスが必要です。
複数人で対応していると、誰がどこまで対応したのかがわからなくなり、期日までに申請が間に合わないケースも考えられます。そこで補助金・助成金の担当者を決めて、最新の情報獲得から実際の申請までの流れを、一元化することがおすすめです。担当者がわかっていれば、進捗確認もスムーズに行えます。
補助金・助成金の情報収集・申請が滞るリスクを回避しやすくなるため、社内から担当として業務を遂行できる適任者を探し出しておくとよいでしょう。
補助金・助成金の情報を収集し、申請まで済ませるには意外なほど手間と時間がかかります。通常の業務を進めつつ、同時に補助金・助成金に関する対応を行う場合、従業員の負担が大きくなる可能性も懸念されます。そこで補助金・助成金の申請をサポートしてくれるサービスを活用し、負担を抑えるのがおすすめです。
展示会の補助金・助成金についてのアドバイスを受けたり、申請代行を依頼したりすることで、スムーズな対応が可能となります。補助金・助成金制度を活用したことがない場合、自社ですべて内製するのが難しくなる可能性があります。
そういった場合には積極的に補助金・助成金の申請サポートを活用して、プロに任せてしまう方法を実践してみましょう。
展示会営業(R)コンサルタントの清永がもっとも信頼する友人が運営しているビジネス処方箋では、補助金申請のサポートを行っています。ビジネス処方箋の補助金申請サポートのスタッフは全員が中小企業診断士の資格を保有しており、通常の補助金採択率が30〜40%であるのに対し、ビジネス処方箋がサポートすることで80%という高い採択率を実現しています。30分間の無料相談も行っておりますので、補助金の活用をお考えの方は、ビジネス処方箋無料相談受付フォームからご相談されることをお奨めします。
展示会に使える補助金・助成金を選ぶ際には、いくつかの方法・コツがあります。選び方もチェックしておくことで、スムーズに補助金・助成金の申請まで進められるでしょう。以下では、展示会に使える補助金・助成金の選び方を解説します。
展示会に使える補助金・助成金を選ぶ際には、まず対象事業者の項目を確認しましょう。対象事業者に自社が該当することを確認したうえで、申請方法などの詳細をチェックしていくのが基本です。申請の準備を進めてから、自社が対象事業者でないことがわかると、そこまでにかけた手間と時間が無駄になります。
補助金・助成金の対象事業者であるかどうかは、最初に確認しておきましょう。
期日に余裕のある補助金・助成金を選ぶのも、1つのコツです。申請期日が迫っている補助金・助成金制度を利用する場合、計画的に準備ができない可能性があります。準備が不十分だと採択されない可能性が高まり、結果的に最初から補助金・助成金を探し直しになるケースも懸念されます。
時間をかけて情報収集や申請の準備ができるように、応募期日をチェックして余裕のある補助金・助成金制度を選ぶのもおすすめです。
補助金・助成金を選ぶ際には、対象経費について確認しておくのも重要です。補助金・助成金によって、対象経費の種類や補助される金額の上限が変わります。展示会の出展・準備に必要な経費のすべてが対象になるとは限らないため、対象経費の詳細を確認して計画的に利用することがポイントです。
展示会に使える補助金・助成金の対象経費には、出展手数料・会場使用料・展示の装飾に使った経費・出展する商品の運搬費・オンライン展示会への出展費用・会場への移動費・展示会参加の際にかかる宿泊費などがあります。
なるべく広い範囲が対象になっている補助金・助成金を選ぶことで、経費を抑えて展示会へ参加できるでしょう。
展示会に使用できる補助金・助成金は、知名度で選ぶのも1つの方法です。有名な補助金・助成金であれば、特徴や申請手順などに関する情報を収集しやすいです。実際に補助金・助成金を活用した事例も把握できるため、スムーズに必要な対応を済ませられるでしょう。
補助金・助成金の利用経験がまだない場合には、有名な補助金・助成金を優先して選ぶのもおすすめです。
展示会の補助金・助成金を利用する際には、詳細を把握しているサービスを活用して選ぶ方法もあります。補助金・助成金の申請支援を行っているサービスや、展示会の出展・開催を支援しているサービスを活用することで、補助金・助成金に関する情報収集と最適な選択ができる可能性が高まります。
困ったことやわからないことがあっても、すぐに相談して解決できるため、展示会の補助金・助成金に詳しいサービスをこの機会にチェックしてみるのもよいでしょう。
展示会の補助金や助成金を受ける際には、注意する点が4つあります。
ここでは、4つの注意点について詳しく紹介します。
補助金や助成金の申請が採択されたとしても、展示会の開催前に現金で補助金や助成金が得られる訳ではありません。
補助金や助成金が得られるのは、展示会の開催後のため、開催時点では展示会の参加費用を全額自社で準備する必要があります。
補助金や助成金を元手に展示会に参加しようとすると、費用が捻出できない危険性がありますので注意してください。
補助金や助成金を申請する際には、自社が対象事業所であるかを確認しましょう。
補助金や助成金ごとに、対象となる事業所の条件が異なるためです。
また、各都道府県での補助金や助成金は、その地域内に本社や事務所があることが条件とされる傾向があります。
補助金や助成金は、行政や都道府県だけでなく、市区町村でも実施しています。
そのため、別の制度で審査に落ちても、他の制度に申請した際には採択される可能性もあります。
ただし、市区町村の制度では金額の少ないことがあるため、申請する際にはしっかりと金額を確認しましょう。
補助金や助成金を申請しても、必ず採択されるわけではありません。
予定枠が埋まり、募集が締め切られたり、審査に通らなかったりするためです。
そのため、申請する際には各項目をしっかりと確認し、応募が開始されたら早めに申請することをおすすめします。
展示会に対する助成金は、展示会の開催後に振り込まれます。そのため、自社のサービスや商品を紹介する展示会に参加するには、展示会の前に参加費用を全額準備しなければなりません。
また、補助金や助成金には制度ごとに対象の事業者となる条件が定められていたり、予定枠が設定されていたりします。
申請する際には、自社が対象事業所であるかを確認し、余裕をもって申請をしましょう。
詳細はこちらからご覧ください。
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展示会営業(R)コンサルタント。経済産業大臣登録中小企業診断士。詳細はウィキペディアご参照。
展示会をテーマとした書籍を5冊執筆している展示会の専門家。執筆書籍は、すべてamazon部門1位を獲得しており、「日経MJ」、「NHKラジオ総合第一」他、多くのメディアで取材を受けている。1300社を超える展示会出展支援経験に基づく実践的なアドバイスが好評を博している。ほぼ毎週、東京ビッグサイトに出没する自称 展示会オタク。