展示会後に送るフォローメールは、自社のブースを訪れた来場者に自社を思い出してもらい、次のアポイントにつなげるために重要な要素です。
ただし、展示会後は、多くの企業がブース来場者に対してフォローメールを送るため、他社と差別化した内容にしなければ効果は得ることは困難です。
そこでこの記事では、展示会後に送るフォローメールの効果を高める4つのコツについて解説します。質の高いフォローメールを送って、展示会の効果を高めていきましょう。
目次
展示会後にフォローメールを送る目的は、以下の3つです。
それぞれについて、以下で詳しくみていきましょう。
展示会後にフォローメールを送る目的として、自社のブースを思い出してもらうことが挙げられます。
展示会に訪れた人はさまざまなブースを回っているので、一つひとつの内容を明確に覚えている人は少ないでしょう。
そのような人に向けてフォローメールを送ることで、記憶を呼び起こすだけでなく、商談や別商品の提案など、次のアクションへつなげやすくなります。
信頼関係を構築する点も、フォローメールを送る目的の1つです。展示会の当日は、ブースで多くの来場者に対応する必要があるので、一人ひとりに個別対応する時間は取りにくいです。
そこで、フォローメールで個別に対応しながら、信頼を構築していくことが重要です。
次のアクションにつなげることは、フォローメールを送る、最も重要な目的です。自社ブースに訪れた人から問い合わせや資料請求が来るのを待つのではなく、こちらからアクションを促すことが大切です。
また、展示会で紹介した特典企画などがあれば、フォローメールで再度伝えることで自然にアピールできます。
※特典企画については、「目からウロコの展示会フォロー」をご覧ください。
フォローメールを書く際は、以下の手順で書きましょう。
フォローメールの書き方がわからない人は、これから紹介する手順を参考に書いてみてください。
件名はシンプルに記載しましょう。せっかく作成したメールでも、件名が長すぎると一目でどの展示会なのか認識してもらえません。
そのため、フォローメールが「どの展示会に関する」「どの会社から」なのか一目で理解できるように、シンプルに記載してください。
挨拶文は展示内容を思い出してもらいやすいように、以下を記載してください。
また、展示していた商材の案内ページなどがあればリンクを添付しておくことで、訪れた人が思い出しやすくなります。
挨拶文の下に展示ブースの写真を挿入すると、より明確に思い出してもらいやすいです。
テキストのみで説明するだけでは、よほど印象に残っていなければ思い出してもらえません。視覚的な情報のほうが訪れた人の記憶に残っている場合が多いため、テキスト説明の下に展示ブースの写真を挿入してください。
本文の内容は、相手の状況に合わせて変える必要があります。展示会で多くのブースを訪れた人には、各社から大量のメールが届く可能性が高く、的外れな内容だと読み進めてもらえません。
今すぐ客には打合せ日時の相談を連絡し、そのうち客には購買意欲を高めてもらうためのお役立ちコンテンツを添付するなど、来場者の状況に合わせて内容を変更しましょう。
最後は、以下のような自社情報を載せます。
情報が正確に記載していないと、迷惑メールや関係のないメールと判断する人もいます。また、気になった際に問い合わせるための情報がなければ、見込み客を逃してしまうのです。
フォローメールの最後には、必ず自社情報を記載するようにしてください。
※フォローメールの文例は、「展示会のお礼メールはこう書く(例文あり)」もご覧ください。
展示会後に送るフォローメールの効果を高めるコツは、以下の4つです。
それぞれ詳しくみていきましょう。
フォローメールは、展示会の出展後3日以内に送ってください。これは、展示会から日が浅いほうが記憶に残っているためです。
展示会に参加する際は、自社のスケジュールを考慮しながら、なるべく早くフォローメールを送るためにも、事前にフォーマットを準備することをおすすめします。
展示会で獲得した見込み客は、購買に対する意欲が高い顕在層(今すぐ客)から、まだ情報収集段階である潜在層(そのうち客)に分けられます。顕在層と潜在層では、次に取るべきアクションが異なるため、来場者をセグメント化して内容を変えなければなりません。
具体的には、以下の3つにセグメント化することをおすすめします。
また、名刺交換した担当者の役職や肩書などを参考にして、決裁権があるかないかで分けるのも良いでしょう。
展示会後のフォローメールでは、ブースに来てくれたお礼だけでなく、特典やお役立ち情報などのメリットを提供することが重要です。自社のサービスの紹介と絡めた内容にすると、自然な訴求も可能です。
展示会に訪れた人にとって魅力的な特典や役立つ情報を記載することで、継続的に自社と関わるメリットを感じてくれるでしょう。なお、魅力的な特典には無料トライアルや無料診断などが挙げられます。魅力的な特典のつくり方については、「目からウロコの展示会フォロー」をご覧ください。
展示会後のフォローメールではシンプルな文面が基本で、過度な訴求はNGです。
展示会に訪れた人は他社からも猛烈なアピールを受けている可能性が高いため、過度に訴求しすぎると読み進めるのを面倒に感じられてしまいます。
フォローメールだけで商談を決めるのではなく、継続的な発信で自社に興味を持ってもらう意識を持ちましょう。
展示会で名刺を渡した来場者のうち、すぐにでも商談に進みたいと考えている方はそれほど多くありません。弊社の経験だと、全体の25%しかいない感覚です。
面談を望んでいない顧客に対して、何度もしつこくメールを送ったり、営業電話をかけたりすると、自社にマイナスなイメージを持たれてしまいます。
ここでは、来場者のうちのそのうち客を優良な見込み客にする方法について、詳しく解説します。
現状ではアポが取れない来場者を優良見込み客にするには、相手がメリットを感じる情報を発信する必要があります。
見込み客が喜ぶ情報を提供するには「自社が何屋か」を追求するのがおすすめです。例えば、印刷屋で販売促進支援業を行う会社だとすると、以下の内容が考えられます。
※「自社が何屋か?」を深堀するには、「来場者が展示会に求めているものとは?」をご覧ください。
自社が何屋かを再定義したうえで、見込み客に対して有益な情報を提供しましょう。
継続的に見込み客に情報提供を行う際は、メールマガジンやニュースレター、動画などを活用しましょう。
情報発信は単発で終わるのではなく、継続的に行うことが大切です。文章を書くことや動画撮影を好きな人が担当したり、メンバーで持ち回りにしたりしながら、長く継続させましょう。
特に、営業担当者が普段の業務のなかでお客さまから質問される内容をメモして、メールマガジンやニュースレターで発信するのがおすすめです。リアルな声をもとにして作成しているため、見込み客からの反応は格段に上がります。
フォローメールを送ることで、見込み客との起点を作れます。徐々に信頼関係を築きあげれば、最終的には長いお付き合いとなる顧客にできるでしょう。そのためには、フォローメールを送るだけでなく、その後のアプローチも行わなければなりません。ここからは、フォローメールを送った後に行うアプローチ方法ついて解説します。
アプローチの代表的な手法として「見込み客育成(リードナーチャリング)」が挙げられます。見込み客育成(リードナーチャリング)とは、段階を踏んで見込み客の関心や購買意欲を高め、顧客へと育成していくための方法のことです。
フォローメールに何かしらの反応があった場合、購買意欲を高めるための次のステップへ進みましょう。さらに反応があった場合は、次のステップへといった徐々に顧客へと成長させていくことが大切です。
なお、見込み客育成(リードナーチャリング)は、過去に見込み客となったものの顧客にはつながらなかった人に対して行うことも重要です。例えば、過去の展示会で顧客にならなかった人が、展示会に再度訪れた場合は積極的にアプローチしましょう。
「見込み客選定(リードクオリフィケーション)」もフォローメールを送った後に行うアプローチの方法です。見込み客選定(リードクオリフィケーション)とは、顕在化している見込み客のなかから購入する可能性が高い見込み客を選別することです。これにより購入する可能性が高い見込み客を優先してアプローチできるようになります。
そのためには、見込み客が商品に対してどのくらい期待しているのか、見込み客がかかえている悩みに対して商品がどのくらいの有用性があるのか見極めることが大切です。こうしたデータを活用しながら、優先順位の高い見込み客にアプローチを行うようしましょう。
展示会後のフォローメールは、獲得したリードを有効に活用し、次の具体的なアクションへつなげるために重要です。ただ送るだけではなく、他社と内容を差別化したうえで自社を選んでもらう必要があります。見込み客育成(リードナーチャリング)や見込み客選定(リードクオリフィケーション)など、フォローメールを送った後の対応についても覚えておくことが大切です。
本記事で紹介した内容を参考にして、展示会後の問い合わせにつなげましょう。
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