さて、クチコミという行為と比較して
営業という活動の本質をあぶり出そうとしています。
前回は、営業とクチコミの共通点について考えました。
今回は、ちがいについて考えてみましょう。
「営業」と「クチコミ」ちがいは何でしょうか?
清永は、研修の際に受講者によくこの質問をします。
すると、ちがいの一つ目は比較的すんなり出てきます。
それは、対価をもらうかどうか、ということです。
営業は必ず対価をもらうことを前提としています。
一方、クチコミの場合は、そうではありません。
「あそこのカレー屋さんはおいしいよ」と伝えて、
「はい。じゃぁ情報料として500円ちょうだい!」
とでも言おうものなら友人をなくしてしまいます。
クチコミは対価をもらうことを前提としていないのです。
私は、研修中、さらにこう聞きます。
「他にありませんか?」
すると、もう一つの回答が受講者から
出てくることがあります。
「情報の信頼度が違う、
クチコミは信ぴょう性が高いけれど、
営業は嘘くさい」
というのです。
営業が、自分が売りたい商品やサービスについて、
良いところ、ポジティブな点しか説明しないのに対して、
クチコミは、ポジティブな点についても説明する一方で
悪いところ、ネガティブな点も同様に伝えるのだと言うのです。
たしかに
「あそこのカレー屋さんは
不味いから絶対に行かない方がいいぞ」
というクチコミはありそうです。
でも、自社商材を
「うちの商品はここがダメだから
買わない方がいいですよ」
と言う営業マンはあまり見かけません。
だから、クチコミの方が営業より信頼度が高いのだ、
と言うのです。
清永は、この考え方こそが
営業という仕事のイメージを悪くしている
元凶なのだと思うのです。
自分の扱っている商品・サービスに
欠点や使い勝手が悪いところがあるのに、
それを隠していいところだけを並べ立てて
売ろうとするような行為には良心の呵責が伴います。
つらくて当然なのです。
もし、あなたが社長として
そのような営業をしたり、させたりしているなら
今日を限りにそういう営業はやめにしましょう。
「ん?じゃぁどうすればいいんだ?
うちの営業部門のやり方を変えるのは結構難しいぞ!」
と思われたあなた。
大丈夫です!
そういう方のためにエンタテイメント営業が
あるのです。そしてこのコラムでは
エンタテイメント営業の考え方を段階的に
分かりやすくお伝えしていきます。
実は、答えはシンプルで簡単です。
自社の営業部隊が営業の本質を体得し、
お客さんを魅了しながら
売上を上げていくことができると信じて下さい。
清永も、あなたの会社がお客さんから尊敬され、
営業部隊が目をキラキラ輝かせながら
活動するようになることを信じています。