展示会で成果を出すために最も重要なのが「見込み客の名刺を獲得すること」です。ところが、実際には「展示会では、来場者との名刺交換が上手くできない」と悩んでおられる方が非常に多いのです。そこで本稿では、展示会で名刺交換する際のポイントや優良な見込み客の名刺を獲得するコツについてお伝えします。
目次
まず展示会で名刺を渡す際に意識すべきポイントについてみていきましょう。
展示会で名刺交換をする際には、スムーズなやり取りが大切です。具体的には、出しやすい場所に名刺を持っておくことが重要です。展示会では多くの人々が集まるため、名刺を渡すのに時間がかかってしまうと相手に不信感を与えてしまいかねません。
例えば、名刺入れをかばんに入れていると、取り出すのに時間がかかってしまいます。一方で名刺入れを手元に用意しておくとスムーズに名刺を渡せます。多くの来場者がたくさん訪れる展示会では、相手にスムーズに名刺を渡せるように工夫を凝らしましょう。
展示会で名刺を交換する場面で、積極的に声をかけることは非常に重要です。参加者とうまくコミュニケーションをとることができれば新しいビジネスチャンスにつながります。積極的なアプローチを心がけましょう。
ただし、相手にとって不快だと感じられてしまえば逆効果になってしまうことがあります。相手が求めていることをしっかりと理解し、相手に不快感を与えないよう声をかけることが重要です。また、声をかけることで興味関心度合いの高いお客様に名刺を渡すことができるため、結果として成約率向上につながることもあります。
※効果的な声のかけ方は「目からウロコのスタッフ配置」もご覧ください。
展示会で名刺を交換する場合、まずは相手に対して気持ちの良い挨拶をすることが大切です。当たり前のことだと考える方も多いですが、展示会場には外国人を含めてさまざまな人が集まるため、相手に好印象を与えるためには笑顔を見せることはとても重要なポイントとなります。笑顔を見せることで相手との親近感を生み出し、良好なコミュニケーションを築くことができます。また、さりげなく相手の部署や従事している業務を聞いて覚えておくことで、後日のフォローアップにも役立つでしょう。
次に、展示会の名刺交換で効果を高めるために大切なポイントについて紹介します。
展示会で名刺交換をする際に、もらった名刺に一言メモをすることは非常に効果的です。もらった名刺に一言メモをしておくことで、その人がどんな人だったか、どんな目的で商品・サービスを使用したいと考えているかを思い出すきっかけになります。このメモによって次回の商談や打ち合わせの際に、前回の会話内容を振り返りながら進めることができるのです。
メモの内容には、相手の抱えている課題、興味を持っている商品・サービス、その他印象的だったことなど、フォロー訪問の際、商談のネタに使えそうな情報を書き込むとよいでしょう。ただし、名刺へのメモを相手の前で行うのは失礼ですから、話終えた後、相手から見えないところでがメモしましょう。
展示会での名刺交換において、興味関心度合いをチェックすることは非常に重要です。相手の興味・関心を知ることで、最適なアプローチ方法を考え、効果的なコミュニケーションを築くことができます。具体的には、名刺交換の際に、まず相手にどのような業種や職種であるか、またなぜその展示会に参加したのかを聞きましょう。その流れで、自社の出展商材のどの部分にどのように関心があるかを確認し、相手の見込み度合い、興味・関心の程度を把握します。
興味・関心を掴む際には、相手にとって有益な情報を提供することが重要です。売り込むのではなく、相手が求めている情報を提供することで、「このブースは、役に立つぞ」と思ってもらうことができます。
展示会終了後、名刺を電子データで保管することも大切なポイントの一つです。名刺をデータ化することで、お客様リストを作成することができます。これにより、一括メール配信などの効率的な営業アプローチが可能となります。また、データ化された名刺を社内の誰でもアクセスできるようにすることで、クロスセルを促進させるなど、組織的な営業活動を行うことができます。ただし、名刺をデータで保管する際には、セキュリティの観点から、管理方法や保管場所などについて配慮する必要があります。また、データ化する際には個人情報保護に十分注意することが必要です。
展示会での名刺交換は、単なる名刺を交換するだけでなく、相手の興味・関心や見込み度を把握し、データで保管することによってより高い効果を発揮できるようになります。
展示会の名刺交換では、来場者であるお客様の負担を限りなく減らすことが重要です。お客様が名刺を受け取る際に、負担だと感じる要素を可能な限り排除するとよいでしょう。例えば、分厚すぎる名刺は、名刺入れの中でかさばってしまい、お客様の負担になります。また、名刺交換のタイミングにも注意が必要であり、自分が名刺を渡したいと思うタイミングではなく、相手が名刺を受け取りたいと思うタイミングを見極めるようにしましょう。
お客様が名刺を受け取る際に、負担を感じないようにすることで、良い印象を与えることができます。お客様が良い印象を持つことで、商談が前に進む可能性が高まります。負担を限りなく減らすことについて深く考える方は少ないかもしれませんが、展示会の名刺交換の場面では非常に重要なポイントなのです。
※効果的な名刺デザインについては、「展示会名刺 3つのポイント」もご参照ください。
展示会の名刺交換で効果を高めるために、交換した人に継続的にメールでアプローチすることも大切です。交換した名刺をデータ化し、お客様リストを作成することで、一斉送信メールなどのアプローチが可能になります。
また、フォローメールを送る際には、先方の類似業種の事例・顧客の声など、相手にとって役立つ情報を提供することが重要です。ただし、あまりにも頻繁にメールを送りすぎるとスパムメールと思われてしまう危険性があります。注意しましょう。メールを送る際には、タイトルや本文の内容にも気を配り、相手の興味を引くようにすると効果が高まります。
展示会で名刺を渡す際の注意点についてもみていきましょう。
名刺交換の流れの中で、展示会でメインで訴求している商材をうまく印象付けることが成功のカギとなります。名刺交換の際には、商材の特徴や強みを簡潔に伝えることが大切です。ただし、複数の商品をアピールすると、相手にとってはどれが本当に重要なのかわかりづらくなるため、アピールする商品を絞り込みましょう。
また、名刺のデザインや配色にも目を向けましょう。商材のイメージに合わせたカラーや、相手に興味を引くデザインを取り入れることで、印象に残りやすくなります。また、名刺を交換したお客様にはメールを送付し、ブースでは話しきれなかった、商材の開発ストーリー等を伝えると効果的です。
※効果的な名刺デザインについては、「展示会名刺 3つのポイント」もご参照ください。
展示会では名刺獲得に力を入れましょう。名刺は、見込み客そのものです。自分から積極的に声をかけるなど積極的に名刺交換を行うようにしましょう。
ただし、とにかくたくさんの名刺を集めようとして、やみくもに誰彼構わず名刺交換をすると、まったく自社の見込み客ではない人の名刺が大量に集まってしまいます。それでは、展示会後のフォローがむずかしくなるだけで、成果にはつながりません。注意しましょう。展示会での名刺交換は、相手との対話を通じて行い、自然なかたちで行うようにしましょう。
展示会で獲得した名刺は、見込み客そのものですから、名刺を集めることは非常に重要です、ただし、名刺を獲得するだけでは不十分で、継続的な連絡が必要です。継続的に接点を持つことで、見込み客との関係を築き、成果につなげていきましょう。
いただいた名刺には、相手との会話の内容や興味を持ったポイントなどをメモしておくことが重要です。後でメールを送る際のネタとして役立てることができます。
また、フォローメールを送るタイミングは「展示会後すぐ」が、おすすめです。わたしがお手伝いしたある食品系の企業では、実際に、メール送付のタイミングを、従来の1週間後から、展示会終了後、即時に変更したところ、受注率が7ポイントも向上しました。
名刺交換のタイミングとしておすすめなのは、相手との会話の中で自然な流れで行うことです。そうすることで、お客様から好印象を持たれやすくなります。一般的に、相手の関心が高まっているときや、自社の商品やサービスについて質問されたときなどが適切なタイミングであり、話が長くなるにつれて少しずつ興味関心が薄れていってしまうと考えられています。
そのため、名刺交換できるタイミングを常に見計らい、適切なタイミングで渡すことを意識しましょう。また、名刺交換後は相手との会話を続け、次のアクションを伝えることで成約につながりやすくなります。
展示会の営業には、いくつかの注意点があります。
まず、相手のニーズを掴み、的確な情報提供を行うことが大切です。展示会ではすぐ隣にライバルのブースがひしめいています。展示会での営業は、多くの競合相手がいる環境で行われますから、自社の商品・サービスのベネフィットや独自性を的確に伝えることが成功の鍵となります。誤った情報を伝えてしまうとお客様に不信感を与えてしまいます。注意しましょう。ブースでの説明には分かりやすく簡潔な言葉を用い、相手が理解しやすいように工夫する必要があります。
展示会では多くの人と接することになります。真摯な姿勢で接し、来場者との信頼関係を築くことが重要です。展示会場で信頼関係を築くことができれば、フォロー営業の成功率も高まります。展示会の会場で当日、売れることはほぼないので、展示会では、売り込むのではなく、来場者の役に立つ情報提供を真摯な態度で行うことに注力しましょう。
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