こんにちは!展示会営業(R)コンサルタントの清永です。
コロナ禍の中、いかがお過ごしでしょうか?
東京、神奈川、大阪、京都、北海道などの8都道府県以外は、
緊急事態宣言が解除され、すでにウィズコロナ「新しい日常」がスタートしています。
また、大阪、京都、兵庫の関西3県は、本日2020年5月21日にも
緊急事態宣言が解除されるとの報道が出ています。
東京をはじめとした関東も時期は別として、いずれは緊急事態宣言が解除され
ウィズコロナ「新しい日常」が始まっていきます。
そこで、今回は、ウィズコロナ「新しい日常」の中で、
営業活動をどうしていくべきなのか?ということについて考えてみたいと思います。
目次
コロナ前の営業は、お客さんに会いに行くのが仕事でした。
「会いに行って、顔を見て、関係をつくり、買っていただく」
これが営業の仕事だったのです。
清永が、営業マンとして働き始めた20数年前、
社内でパソコンをいじっていようものなら、
「いつまで社内にいるんだ!それでも営業か!はやくお客さんのところに行ってこい!」
と上司から激しく怒鳴られました。
仕事が立て込んでいて訪問する余裕がないときに、
お客さんとの打ち合わせを電話でしようとすると、
「会いに来ないつもりか!電話で済ますのか!手抜きか!」
とお客さんから怒られましたし、
「たまには接待とかしてくれないと、他社に乗り換えちゃうよ」と
面と向かって言われたこともありました。
ところが、コロナが状況を一変させました。
「コロナが怖いから来ないでください」
「ごめんね。社外の人とは接触しないように言われちゃってね。」
「濃厚接触がいやだから、ZOOMにしてもらえるかな?」
とお客さん側が言ってくる、そんな時代になっているのです。
会いに行くのが仕事だったのに、それができない・・・
困りましたね。営業マン受難の時代、大ピンチです。
しかし、これは本当にピンチなのでしょうか?
ピンチはチャンスと表裏一体だと言われたりもします。
なんとかこの状況をチャンスに変えることができないでしょうか?
清永は、あることにメスを入れる大チャンスが到来していると考えます。
そのあることとは何でしょうか?
それは、移動時間です。
ランチェスター経営の竹田陽一先生もおっしゃっておられますが、
営業マンの業務時間は大きく分けると以下の3つになります。
このうちもっとも利益を生まないのが、「移動時間」です。
※余談ですが、竹田陽一先生と一緒にセミナーをやらせていただいたことは、
ぼくの一生の思い出です。
今回のコロナショックを移動時間にメスを入れるチャンスととらえるのです。
今までなら、会いに行かないと「手抜きだ」と怒られましたが、
今はお客さんが、「来ないでくれ」と言ってくれているのです。
だから堂々とこう言えばいいのです。
「お客様 本当はお伺いしてお話したいところなのですが、
コロナも怖いですし、政府もできるだけ人との接触を減らすようにと言っていますので
ZOOMで面談しましょう」
きっとお客さんも「いいよ」と言ってくれるはずです。
するとどうでしょうか?
これまで、往復で相当の時間がかかっていた移動時間がなんとゼロになります。
営業活動が超効率化するのです。
コロナのせいにしてしまえばよいのです。
あなたも、コロナ禍を移動時間にメスを入れるチャンスととらえてほしいと思います。
ここまでお読みいただいて、もしかするとあなたは、
「え!ZOOM?リモート面談?
いままで、『わざわざ会いに来てくれたのだから話くらい聞いてやろうか』
と思ってもらって、お客さんの恩情でなんとか商談ができていたんだぞ。
それを移動もせずにZOOMでやるなんて、そんな商談、成立するはずがないよ」
と思ったかもしれません。
でも、ここで考えてみてほしいのです。
そもそも、営業という仕事の本質は、何なのでしょうか?
営業の仕事は、わざわざ移動時間を費やして訪問したことと引き換えに
しぶしぶお客さんの時間をもらうことなのでしょうか?
対面で会うことができたのをいいことに、お客さんにとって必要ないものを、
お願いしたり、なだめたり、脅したり、心理テクニックを駆使したりして
無理やり売るのが営業マンの仕事なのでしょうか?
断じてそんなことはないはずです。
営業という仕事の本質は、
お客さんの問題解決によって対価を得ること
です。
問題解決における「問題」とは、現状と理想の間にあるギャップのことです。
こう考えると営業マンの役割は超重要です。
なぜなら、多くの場合お客さんは、
自社が置かれている現状やこうなれるという理想を
正確に把握していないからです。
営業マンの役割は、
そういうお客さんに対して、現状と理想を教えて差し上げることによって、
お客さんに問題を認識してもらい、
そしてその問題を解決するため手段としての商材を提供し対価をもらうことなのです。
このように考えると、
実際に会いに行くのか、それともZOOMなどを使ってオンラインやるのかは
大きな問題ではないことに気づくのです。
ここでは、コロナ前とウィズコロナ「新しい日常」の営業を
プロセスごとに分けて考えてみましょう。
まず、営業活動の一連の流れをプロセスごとに分解してみます。
営業プロセスは、
の3つに分解できますね。
アプローチ(興味喚起)フェーズのテーマは、
なんと言っても営業先の確保です。
営業先確保のためにすることとして、
パっと思いつくのは、TELアポです。
コロナ前なら、
営業マン「明日、ちょうど近くに行くんです。ご挨拶だけでもさせていただいていいですか?」
お客さん「しかたないなぁ。15分だけならいいよ」
というような会話が成り立ちました。
がんばってTELアポすれば、営業先を確保することができたのです。
しかし、コロナがこの状況を一変させました。
緊急事態宣言が解除され、外出自粛が緩和され、でも接触自粛状態の
ウィズコロナ「新しい日常」では、
「不要不急の接触は禁止されているのでお断りします。」
と言われてしまうのです。
面談自体はOKだったとしても、
「接触は無理です。ZOOMにしてください。」
と言われてしまうことでしょう。
営業先確保のためのイベントとして、
展示会出展という方法があります。
展示会に出展して、見込み客の名刺を集めて、
そこに対して営業するという方法です。
これは効率的かつ効果的なやり方ですから
コロナ前には、10万社以上もの企業が
展示会に出展していました。
しかし、ウィズコロナ「新しい日常」では、どうでしょうか?
清永は、展示会営業Ⓡコンサルタントですから、
展示会が一刻も早く再開されてほしいと心から願っています。
ウィズコロナ「新しい日常」下でオンライン全盛の世の中になると、
むしろ展示会の価値が高まる、とぼくは思っています。
リアルとオンラインでは受け取る情報の量がまったく異なります。
リアルの方が圧倒的に多いのです。
たとえば、リアル展示会のブースで触ってみて
「この商品はこういう質感なのだなぁ」と感心したり、
ブーススタッフが不意に発した一言が妙に心に残ったり、
展示ブースで画期的な商材を目の当たりにして衝撃を受けたり・・・
展示会場を回遊していると、当初全く想定していなかった商材を見つけて、
つい話込んでしまい、その結果、自分でも気づかなかった自分の潜在ニーズに気づいたり・・・
こうした体験をあなたもしたことがあるのではないでしょうか?
ウィズコロナ「新しい日常」はオンラインが主流になりますから、
リアル展示会のこうした、リアルならではの良さが「非日常」として、
これまで以上に意味と価値を持つようになると考えるからです。
ただし、3密(密閉、密集、密接)の環境になりやすい展示会を
ウィズコロナ「新しい日常」の時代に、
以前のままの考え方で開催することはむずかしいかもしれません。
開催にあたってのガイドラインなどを整備していく必要があるでしょう。
つづいて、セールスフェーズはどのようになるでしょうか?
セールスフェーズでは、見込み客の「現状」と「理想」を
お教えして価値教育をするのが王道です。
しかし、コロナ前は、純粋な価値教育をするのではなく、
『営業のGNP』も有効でした。
『営業GNP』とは、
のことです、
しかし、この営業GNPは、リアルに会うことが前提です。
ウィズコロナ「新しい日常」では、セールスフェーズは、
ZOOMなどによるリモート商談ですから、営業GNPは通用しません。
純粋に価値教育をするしかないのです。
ところがこれがむずかしい。
なぜなら、リモート商談では雑談をしにくいからです。
価値教育とは、前述の通り、
お客さんに「現状」と「理想」を正しく把握してもらうことです。
もっともむずかしいのは、
「現状」をゼロ地点(良くも悪くもないだろう)とか
プラス2(非常に良いわけではないだろうがマシだろう)とだと考えているお客さんに対して、
「いいえ。違います。お客様の現状はマイナス5です」
と言う必要がある点です。
価値教育とは、お客さんの考えを変えることなのです。
しかし、いきなり、「お客さん あなた、まちがってますよ。」と言ったら
どうなるでしょうか?
きっと、お客さんは怒りだしてしますでしょうね。
お客さんの考えを変えるのはむずかしいです。
だから、
「会いに行って、雑談して、お客さんの気持ちをほぐして、それからやっと価値教育を始める」
というやり方をしていたのです。
そういうやり方をしてさえ、お客さんの考えを変えるのはなかなかむずかしいわけです。
ところが、リモート商談では、雑談もできない。
会いに行って面と向かって、雑談を交えてでさえむずかしいこの価値教育を
ZOOMなどのリモート商談でやるのは至難の業です。
暗い話ばかりしていても事態は好転しませんので、
リモート商談のよい面も考えてみたいと思います。
それは、他のメンバーに同席してもらいやすい、という点です。
技術者や開発者を社外に連れ出し客先同行させるのは、
コロナ前はハードルが高かったのです。
しょっちゅう連れ出すわけにはいきませんし、
会社によっては、申請などの手続きが必要なケースもあるかもしれません。
しかし、ZOOMなどのリモート商談なら、
移動時間なく在社しながら商談に同席できます。
これまでより、開発部、設計部、技術部などの非営業部門の
商談同席が容易になるはずです。
ウィズコロナ「新しい日常」では、
営業部門だけでなく部門横断のチーム戦でセールス=価値教育をしていく、
というスタンスを持つことが重要です。
最後のフェーズであるクロージング(行動要請)は
どうなるでしょうか?
コロナ前なら、お客さんと会えますから、
泣き落としが通用しました。
「絶対損はさせません!この通りです!お願いします!」
というやつです。
清永も営業マン時代は、よく泣き落としを使ったものです。
しかし、これは、同じ場を共有しているからこそできる技です。
ウィズコロナ「新しい日常」下のリモート商談では、泣き落としを使うのは
むずかしいと言わざるをえません。
一方で、セールスフェーズの時と同様、
移動時間のないリモート商談の良さを活かして、上司を投入する、
というのは有効な手段になるでしょうね。
これまでは、時間の制約もあり頻繁にはできなかった上司同行が
リモート商談ではやりやすくなります。
しかし、実際に時間をかけて会いにいくわけではないので、
「偉い人がわざわざ来てくれた。この会社、当社に対して本気だぞ。」
とは思ってもらいにくいでしょうね。
だからこそ、
上司は上司で、どう上司としての自分の価値を発揮するかを問われる
ことになります。
ウィズコロナ「新しい日常」は、営業マン受難の時代であるとともに、
上司受難の時代と言えるかもしれません。
しかし、ピンチはチャンスです。
営業マンも上司も、ウィズコロナ「新しい日常」下の制約のある営業活動を
どのように自分の価値を発揮するかを改めて見つめなおす機会にしてほしいと思います。
ここまで見てきたようにウィズコロナ「新しい日常」下では、
営業活動、特に、新規顧客獲得の動きはさまざまな制約を受けます。
しかし、だからと言って、営業活動を止めるわけにはいきません。
営業は企業経営の根幹です。そして、営業の基本は新規顧客の開拓です。
新規顧客開拓の動きを止めてはいけないのです。
では、どうするべきか?
清永はそこに明確は答えを持っています。
その答えとは、
自社でオンライン展示会を開催することです。
※オンライン展示会の開催ノウハウについては、
このコラム:「オンライン展示会開催ノウハウと具体的な手順_全部書きます
をご覧ください。
オンライン展示会を開催し、2か月に一回程度オンラインセミナーを開催することで、
ウィズコロナ「新しい日常」下でも新規顧客開拓を継続的に行うことができます。
アプローチ(興味喚起)フェーズでは、優良な見込み客のメールアドレスを獲得できます。
そして、セールス(価値教育)フェーズでは、オンラインセミナーによって、
聞く体制になった相手に対して自社商材の価値を順序立てて伝えることができます。
さらに、クロージング(行動要請)フェーズでは、動画講座なども駆使しながら、
ZOOMなどのリモート商談でも成約することができます。
オンライン展示会をうまく活用すれば「買わせてください」とお願いされるような売り方
ができるようになります。
あなたも、ぜひ、オンライン展示会を開催し、
ウィズコロナ「新しい日常」下でも
新規顧客開拓を成功させてほしいと強く思います。
あなたの会社の業績向上を心から応援しています。
このセミナーに参加すると、成果の出るオンライン展示会営業(R)のコツがわかります。