展示会での面白い企画を考えるポイント|工夫すべき点やコツを紹介

展示会には多くの企業が参加するため、自社をアピールするにはさまざまな工夫が必要になります。他社がマネできない面白い企画を立案し、実行に移していくことで、成果を得られる可能性が高まるでしょう。本記事では、展示会での面白い企画を考えるポイントや注意点、具体例などを解説します。

 

展示会では面白い企画が必要?

展示会で成果を残すには、ただ参加するだけでは足りない可能性があります。顧客から見て面白い企画を考えて実行することが、求める結果を引き出すきっかけになるでしょう。以下では、展示会で面白い企画が必要になる理由やメリットを解説します。

 

面白い企画は集客につながる

展示会で面白い企画を実行することで、多くの来場者を自社ブースに集客できる可能性が高まります。展示会出展企業のなかでも、特に面白い企画だったと思ってもらえれば、その後のアプローチも好意的に受け取ってもらえるでしょう。

 

ただ商品を展示したりサービスの内容を説明したりするのではなく、面白い企画と合わせてアピールするのがポイントです。どのような企画が展示会で面白いと思われるのか分析したり、スタッフ間で具体的な方法を話し合ったりすることが、必要な準備になります。

 

まずは展示会の目的や求める成果を明確にし、そこに到達するために役立つ面白い企画を考えてみましょう。

 

SNSで拡散される可能性も高い

展示会で面白い企画を行うと、SNSで拡散されるケースがあります。SNSを経由して自社の知名度が高まる可能性もあるため、長期的に見てもメリットとなるでしょう。展示会で何かしらの企画を行う際には、自社の公式SNSでも情報を発信するのが基本です。

 

しかし、企業が独自に発信する情報だけでは、そこまで広まらないケースが多いです。そのため展示会で面白い企画を実施し、来場者やSNSを閲覧しているユーザーが自発的に拡散してくれるように誘導するのが重要です。

 

SNSの情報はリアルタイムで共有されるため、展示会の会場にいる人が拡散された内容を見てブースに訪れてくれることもあります。集客からの営業活動につなげられるため、展示会で大きな成果を引き出せるでしょう。

 

自社の印象を残すきっかけにもなる

展示会で面白い企画を行うことは、自社の印象を顧客に残すきっかけになります。通常の展示方法だけでは、特別な印象を残せず顧客との関係性を構築できない可能性が高いです。そこで独自性のある面白い企画を実行し、顧客にインパクトを与えることが考えられます。

 

「展示会で〇〇をしていた企業だ」と覚えてもらえれば、その後の営業活動がスムーズに進められます。展示会において他社よりも目立つことは有効な施策となるため、面白い企画を積極的に考案していくのがおすすめです。

 

面白い企画を考えることで結束力が強まることも

展示会で面白い企画を実行するには、まず社内で話し合いを行う必要があります。どんな企画が面白いと思えるのか、どのような企画が自社にマッチするのかをスタッフ全員で考えて、具体的な企画としてかたちにしていくプロセスが重要です。面白い企画を考える過程のなかで、スタッフ同士の結束力が強まることにも期待できます。

 

結束力が高まってそれぞれの関係性が良好なものとなれば、展示会の当日に上手く連携して対応できるようになるでしょう。スタッフ同士の関係性を変える起点になるのも、展示会で面白い企画を考えるメリットの1つです。

 

展示会で面白い企画を考えるときのポイント

展示会で面白い企画を考える際には、事前にポイントを押さえておく必要があります。どのような点を重視して企画を考えるべきなのか把握できれば、面白くてかつ効果的なアイデアを引き出せます。以下では、展示会で面白い企画を考えるときのポイントを解説します。

 

遠くからでも何をしているかわかるようにする

展示会で面白い企画を考える際には、まず遠くから見ても内容がわかるものにするのがポイントです。ブースの周囲だけを対象にした企画では、アピールできる顧客の数が限られてしまいます。自社ブースから離れた位置にいる人にも面白さが伝わるように、見せ方を工夫するのが最初のポイントです。

 

デジタルサイネージを使って企画の内容を表示したり、パーテーションやバックパネルなどの販促ツールに企画の詳細を印刷したりして、遠目でも何をしているのかわかるようにするのが1つの方法です。1人でも多くの人にアピールできるかたちを整えるのが、展示会で面白い企画を考案するときのコツです。また、ハンディマイクとスピーカーを使って、大きな声で実況中継するのもよい方法です。

 

顧客側の視点を意識して企画を考案する

顧客側の視点を意識した企画作りも、重要なポイントです。企画を考える側だけが面白いと感じる内容だと、顧客に好印象を残すのは難しくなります。内輪ネタや特定の人にしか伝わらない話は使わず、大勢の人の共感を得られるように工夫しましょう。

 

展示会向けの面白い企画を考えたら、1度客観的な視点から内容を精査し、顧客が楽しめるものになっているか分析するのがポイントです。

 

SNSで拡散されやすい要素を取り入れる

先の解説通り、面白い企画はSNSで拡散される可能性があります。SNSで注目されやすい要素を取り入れて、拡散されるチャンスを作るのもポイントです。例えばSNS映えするエリアを作ったり、面白いノベルティを配布したりして、顧客が自発的に拡散してくれるきっかけを設定するのが1つの方法です。

 

看板や照明を使って華やかさを高める

展示会で面白い企画を実行する際には、看板や照明を上手く使って華やかな雰囲気を演出するのもコツです。どれだけ企画の内容が面白くても、ブースが暗かったり盛り上がっていなかったりすると、面白さを感じづらくなるでしょう。企画の内容に合わせて看板や照明を導入し、明るく楽しそうに魅せるのもポイントになります。

 

面白さのなかに商品紹介などの目的を添える

展示会で面白い企画を実行する場合、それ自体が目的にはなりません。面白い企画のなかに、しっかりと自社のアピールや商品紹介の時間を設けて、認知度拡大などの目的を達成するのが重要です。面白い企画を実行して終わりではなく、そこからどれくらいの成果を引き出せるのかが大切になります。

 

展示会における面白い企画は、あくまで目的を達成する手段の1つとして捉えるようにしましょう。

 

展示会で実践できる面白い企画の事例

展示会での面白い企画を考える際には、ある程度方向性を決めておくのがポイントです。展示会で実践できる具体的な事例を参考にして、企画の構成を組み立てるのもよいでしょう。以下では、展示会で実践できる面白い企画の事例を紹介します。

 

商品に触れてもらう体験型の企画

自社商品に直接触れてもらう体験を提供することは、展示会における面白い企画の1つです。実際に商品を使う機会を設けて、その体験をブース内にいるほかの顧客と共有できる企画を立てることで、多くの人に自社のアピールを行えます。

 

触れることで初めて商品の魅力がわかることも多いため、気軽に体験できるエリアをブースに設置し、なるべく多くの人に企画に参加してもらうとよいでしょう。体験型の企画の場合、顧客が増えて待ち時間が発生する可能性もあります。

 

その時間もノベルティの配布やアンケートへの回答、名刺交換などに利用することで、高い効果を引き出せるでしょう。

※体験アトラクションについては、「ブースで絶対に行うべき体験アトラクションとは?」をご覧ください。

 

VRやARを使ったデジタルな企画

VRやARなどの技術を使ったデジタルな企画も、展示会を面白くする方法になります。自社商品によっては展示会に持ち込めなかったり、実際の活用シーンをその場で再現できなかったりするでしょう。そんなときにはVRやARを活用し、デジタル技術で自社商品・サービスの魅力を伝える方法が有効です。

 

VRやARは日常生活にも馴染んでいる技術ですが、商品紹介に使うことでインパクトを残す力はあります。事前に専用のVR・ARシステムを構築して、展示会のブースで楽しんでもらうのもおすすめです。

 

対話形式で商品を紹介する企画

対話形式で商品を紹介する企画も、展示会で有効な手段となります。自社に興味のある顧客と直接対話し、会話で面白い体験をしてもらうのが主な手法です。パーテーションなどを使って、ゆっくりと話せるエリアを作り、一対一で商談のようなかたちを取ることも考えられます。

 

営業担当者がトーク力に自信がある場合、対話形式の企画は単純ながら有効な方法になり得ます。顧客と良好な関係性を構築し、その後のフォローにつなげやすくもなるため、高い成果に期待できるのも特徴です。

 

ショー形式で顧客にアピールする企画

ショー形式で顧客にアピールする企画も、面白さを重視した方法となります。スタッフが商品を使って実演したり、意外な使い方を紹介したりすることで、顧客の気を引くことが可能です。特別なショーを開催するイメージでブースを盛り上げることで、遠くにいる顧客にもアピールが可能です。

 

集客力を高めるきっかけにもなるため、上手くいけば多くの顧客に自社商品の特徴や具体的な使い方を伝えられるでしょう。

 

展示会での面白い企画を実施する際の注意点

展示会での面白い企画を実践する際には、注意すべきことがあります。注意点を把握しつつ、それを避けるように立ち回ることが、面白い企画を考えるためには必要です。以下では、展示会での面白い企画を実施する際の注意点を解説します。

 

不可能な企画を立てない

展示会で面白い企画を考える際には、何よりも現実性を重視しましょう。どれだけ魅力的で面白さがある企画でも、実現できないのなら意味がありません。実現不可能な企画を立てても時間の無駄になるだけなので、あくまで実行可能なラインからはみ出さないように意識して企画を立案しましょう。

 

展示会のルールから逸脱しないように注意する

展示会で面白い企画を考える際には、ルールを把握して守ることも重要です。展示会のルールから逸脱した行為は、問題視される可能性があります。企画が途中で止められたり、厳重注意を受けたりするケースも考えられるでしょう。

 

例えば、他社のブース前のスペースまで占有してしまう企画や公序良俗に反するイベントなどは、展示会のルール上問題となります。ルールを守らずに強行しても、企業に悪印象を残すだけで終わります。あくまで常識の範囲内で企画を考えて、実行に移していくのが基本です。

 

危険なアクションはNG

ルールを守るのと同じように、危険なアクションを交えた企画もNGになります。スタッフや顧客に少しでも危険性がある場合、その企画は練り直すべきです。仮に危険な目に遭う可能性がわずかでも、万が一ケガなどのリスクがあるのなら、別の企画を立てるようにしましょう。

 

仮に無理をしてケガなどの結果につながると、その後同じ展示会への参加が難しくなります。考えられる危険なリスクはすべて排除し、スタッフも顧客も安心できる企画を考えましょう。

 

スタッフと話し合って全員が納得できる企画を考える

展示会で面白い企画を考える際には、スタッフ全員と話し合い、全員が納得できるものを選ぶのが理想です。1人でも企画に反対のスタッフがいると、当日の企画運営に支障が出る可能性があります。

 

多数決で企画を決めてしまうと、否決された側のスタッフはモチベーションが低下し、当日のパフォーマンスに影響が出ることが予想されます。展示会で面白い企画を実行するのは、当日そこにいるスタッフです。だからこそ個々の意見を尊重し、最初は反対だったスタッフも最終的には賛成するというように、最終的には全員が納得できるものに仕上げるのが重要となります。

 

スタッフ間の意見がまとまらない場合には、企画の立て方から見直すのがポイントです。

 

コスト面も考慮する

展示会で面白い企画を考える場合、コスト面にも配慮が必要です。展示会に参加するだけでも、それなりのコストがかかります。販促ツールや当日の人件費、会場までの移動費や宿泊費などもかかるため、想定以上のコストに悩まされる可能性もあるでしょう。

 

そこに面白い企画を実行するためのコストが上乗せされると、コストパフォーマンスが悪くなる恐れがあります。全体のコストと予算を考慮しつつ、実現可能な範囲で面白い企画を立てるのが基本です。かけたコスト以上の成果を引き出すのが、企画の最終的な目的になります。その点を踏まえて、現実的な企画を構築しましょう。

 

まとめ

展示会で得られる成果を高めるには、他の企業がやらない面白い企画を考案するのもポイントです。面白い企画は顧客の興味・関心を引くきっかけになり、購買意欲を刺激することも可能です。

 

体験型の企画やショー型の企画など、さまざまな種類が考えられるので、自社のイメージや商品の特性に合わせて具体的な内容を構築してみるとよいでしょう。同時に注意点やコストについてもチェックし、現実的な範囲で企画を立てる必要もあります。