展示会で獲得した名刺へのアポ取り電話はこうやる!即使えるトークスクリプトあり

展示会で多くの名刺を獲得したものの、その後のフォローに悩んでいませんか?せっかく時間とコストをかけて出展したのに、名刺をそのまま放置してしまっては意味がありません。展示会後のフォローアップこそが、成果を左右する重要なポイントなのです。

本記事では、展示会で獲得した名刺に対する効果的なアポ取り電話の方法を、実践的なフローチャートとともに詳しく解説します。初めて電話をかける方でも、この手順に従えば自信を持ってアプローチできるはずです。

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展示会後のフォローアップはなぜ重要か

展示会で名刺交換をした見込み客は、あなたの商品やサービスに少なからず興味を持っています。しかし、展示会では多くのブースを回るため、時間が経つとあなたの会社のことを忘れてしまう可能性があります。

展示会後48時間以内にフォローアップを行った場合、商談化率が大幅に向上するとされています。鉄は熱いうちに打て、という言葉の通り、早めのアクションが成功の鍵となります。

電話をかける前の準備

アポ取り電話を成功させるには、事前準備が欠かせません。以下のポイントを確認しましょう。

名刺情報の整理

まず、獲得した名刺を整理し、以下の情報を確認します。

  •  会社名、部署名、役職
  •  携帯電話番号の有無
  •  展示会でどのような話をしたか
  •  相手の関心度合い
  • 当社としてフォローしたいか否か

当日の会話内容を思い出せるように、名刺の裏などに簡単にメモしておくとよいでしょう。

即使えるトークスクリプト

電話でスムーズに話せるよう、基本的なトークスクリプトを用意しておくことをおすすめします。ただし、棒読みにならないよう注意が必要です。また、名刺に携帯電話番号が記載されているかどうかで、アプローチ方法が大きく変わります。

携帯電話番号がある場合

携帯電話番号が記載されている場合は、直接本人につながる可能性が高いため、優先的にアプローチすべき顧客と言えます。携帯電話が留守電になった場合は、簡潔かつ丁寧なメッセージを残しましょう。

「○○社の○○でございます。先日の展示会で(商材名〇〇)をご紹介させていただきました。その際はありがとうございました。また、わたしから改めますのでよろしくお願いいたします」

携帯電話番号がない場合

会社の代表電話にかける場合は、受付や他の社員が電話に出る可能性が高くなります。この場合、取り次いでもらうための工夫が必要です。

パターン1:本人以外が出た場合

「先日の展示会で〇〇様とお話させていただいた〇〇社の〇〇と申します。その際に、後日、この電話番号に
お電話するように、と〇〇様からご指示いただきましたので、お電話しています。〇〇様はおられますでしょうか?」

このトークのポイントは、展示会で面談したという正当性を示しつつ、「電話するように指示された」という表現で、取り次ぎのハードルを下げることです。

そして、本人が不在と言われた場合は、以下のように対応します。

「では、改めます。何時ごろお戻りでしょうか?〇〇社の〇〇からお電話差し上げた旨と
『先日の展示会ではありがとうございました』とだけご伝言いただけますと幸いです。」

このように、単なる営業電話ではなく、すでに面識があることを明確に伝えることが重要です。

パターン2:本人が出た場合

本人が直接電話に出た場合は、以下のようにお伝えするとよいでしょう。

このトーク例は、携帯電話に架電し、本人に受電した場合もまったく同じように使えます。

「〇〇社の〇〇です。先日の展示会ではありがとうございました。
 うれしいことに、先日の展示会で思った以上に反響がありまして、
『説明に来てくれ』とのご希望をたくさんいただいております。

 〇〇様へも30分ほどご説明させていただければ・・・と思い、 お電話させていただきました。

 御社のお客様は、〇〇などですよね。であれば、お役に立てると思います。
 30分ほどでご説明させてください。

 たとえば、〇月〇日の〇時はいかがでしょうか?」

「展示会ではありがとうございました。」と伝えることで、すでに面識があることを思い出してもらいます。

そして、「うれしいことに、先日の展示会で思った以上に反響がありまして、『説明に来てくれ』とのご要望をたくさんいただいております。」と伝えることで、「他の会社も興味を持っている人気のサービス」という印象を与えることができます。これは社会的証明の原理を活用した効果的な手法です。

さらに、「○○様へも30分ほどご説明させていただければ…と思い、お電話させていただきました。」と言います。
ここでのポイントは、具体的な時間を提示することです。「30分ほど」という表現により、相手は時間のイメージがしやすくなり、承諾のハードルが下がります。

また、「御社のお客様は、○○などですよね。であれば、お役に立てると思います。30分ほどご説明させてください。」と相手の業界や顧客層を理解していることを示すことで、「この営業担当者は自社のことをよく調べている」という好印象を与えられます。

最後に、「たとえば、○月○日の○時はいかがでしょうか?」と伝えます。日程調整では、こちらから具体的な候補日を提示することが重要です。「いつがよろしいですか?」という漠然とした質問よりも、具体的な日時を提案する方が、相手は答えやすくなります。もし最初の提案が都合悪い場合は、「では、○月○日の午前中はいかがでしょうか?」と代替案を用意するようにしましょう。

電話をかけるベストタイミング

アポ取り電話の成功率を高めるには、タイミングも重要です。理想は、展示会終了後24~48時間以内です。それが無理でも、どんなに遅くとも:1週間以内にフォロー電話を完了するようにしましょう。

時間が経つほど、相手の記憶は薄れていきます。展示会の熱が冷めないうちにアプローチしましょう。

また、電話をするタイミングは、 10時~11時30分や 14時~16時などがよいでしょう。逆に午前9時~10時(朝の忙しい時間)、12時~13時(昼休み)、 17時以降(終業時間)は避けた方が無難です。ただし、業界や職種によって最適な時間は異なります。相手の業種を考慮して判断しましょう。

また、中小企業の比較的ご高齢の社長あての架電は、朝の7時30分にかけてみてもよいでしょう。意外と社内にお一人でおられるため、直接受電してくれるケースがあります。

よくある断り文句への対処法

よくある断り文句への対処法をあらかじめ考えておくことも重要です。

たとえば、

「忙しいので時間がない」という断り文句に対して、

「承知いたしました。30分だけで結構ですので、○月○日の△△時などいかがでしょうか?お役に立てる情報をお伝えできると確信しております。」

などと具体的な短い時間を提示し、相手にとってのメリットを強調するとよいでしょう。

「資料を送ってください」に対しては、

「かしこまりました。資料をお送りいたします。ただ、御社の状況に合わせたご提案をしたいので、30分ほどお時間をいただけますと、より具体的なお話ができると思います。」

資料送付を承諾しつつ、対面での説明の価値を伝えましょう。

「(面談するかどうかを)検討します」という反応に対しては、

「ありがとうございます。それでは、○月○日に改めてお電話させていただいてもよろしいでしょうか?」

と次回の連絡についての許可を取り、関係を継続しましょう。

電話後のフォローアップ

電話をした後の対応も非常に重要です。アポイントが取れた場合には、即座にメールで日時と場所を確認し、 前日にリマインドメールを送りましょう。アポイントが取れなかった場合にも、お礼メールを送信し、資料を送付(約束していた場合)、2週間後に再度連絡する予定を自分のカレンダーに登録するとよいでしょう。

成功率を高めるための心構え

アポ取り電話の成功率を高めるためには、断られることを恐れないことです。すべての電話でアポイントが取れるわけではありません。展示会で名刺交換をしたといっても、断られることは当然あります。一般的に、展示会後のフォローアップでアポイントが取れる確率は20~30%程度と言われています。

アポ取り電話は、数をこなすことでスキルが向上します。最初はうまくいかなくても、経験を積むことで必ず自然な会話ができるようになります。

電話をかけた日時、相手の反応、次回のアクション予定などを必ず記録しましょう。CRMツールやスプレッドシートを活用することで、効率的な管理が可能になります。

まとめ

展示会で獲得した名刺へのアポ取り電話は、以下のポイントを押さえることで成功率が高まります。

  1. スピードが命:展示会後はできるだけ早くフォローアップする
  2. 携帯番号の有無で戦略を変える:直接本人につながるルートを優先する
  3. 展示会での会話を思い出してもらう:単なる営業電話ではないことを示す
  4. 具体的な提案をする:時間や日程を明確に伝える
  5. 相手の立場を理解する:業界や課題を踏まえた提案をする
  6. 諦めずに継続する:1回で断られても、適切な間隔で再アプローチする

展示会は新規顧客開拓の絶好の機会です。獲得した名刺を活かすも殺すも、その後のフォローアップ次第。本記事で紹介した手法を実践し、展示会の投資対効果を最大化しましょう。

最初は緊張するかもしれませんが、場数を踏めば必ず上達します。まずは1本、電話をかけてみることから始めてみてください。あなたの営業活動の成功を心から応援しています!

 

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