展示会の効率的な回り方とは?情報を収集するコツと注意点を解説

展示会は多くの情報を収集できる貴重な機会として、さまざまなビジネスマンが活用しています。その日その場所でしか得られない情報・体験も多数あるため、積極的に参加して今後の事業に活かすとよいでしょう。展示会に来場者として参加し、ビジネスのヒントを得るには、効率的な回り方を把握するのが重要です。

本記事では、展示会の効率的な回り方と情報収集のコツ、注意点などを解説します。

 

展示会への参加時には「回り方」を考えておくのが重要?

展示会へ参加する際には、事前に回り方について考えておくことが重要です。必要な情報を集め切るには、上手な回り方を実践する必要があります。以下では、展示会における回り方を考える重要性を解説します。

 

展示会のすべてを見て回るのは難しい

展示会の規模によっては、すべてを見て回るのが難しいケースがあります。無計画で展示会に参加すると、チェックする予定だった企業までたどり着けず、必要な情報を得られない可能性もあるでしょう。また、目的が曖昧な状態で参加すると、無駄な行動が増えて情報収集に使える時間が減ってしまいます。

 

そのため展示会に参加する際には、事前に回り方を考えておくことが重要です。どのようにブースを見て回るのか、何を重視するのかを明確にすることが、有益な成果につながるでしょう。

 

回り方を考えていないと目的を達成できない可能性も

展示会への回り方には、さまざまなポイント・コツがあります。具体的な回り方や工夫の仕方を考えておかないと、目的を達成できない可能性が高まります。展示会で得られる情報は、ビジネスマンにとって貴重かつ有益なものばかりです。そのため参加する際には計画的に見て回ることを考えて、チャンスを逃さないように動く必要があります。

 

展示会への参加経験がないと、「適当に回っても大丈夫」と考えてしまいがちです。しかし、実際には会場の大きさと人の多さから思うように行動できず、残念な結果に終わるケースが懸念されます。展示会来場の目的を達成するためにも、具体的な回り方を考える時間を作るのがポイントです。

 

展示会の効率的な回り方を考えるための準備

展示会への回り方を考える際には、事前準備も重要となります。効率的な回り方を考えるには、さまざまな準備が必要です。以下を参考に、どのような準備が求められるのかチェックしてみてください。

 

展示会の参加目的を明確にする

展示会に参加する目的を明確にすることが、効率的な回り方を考える基本です。目的が決まっていない状態では、何を優先すべきか判断できず、効率的な回り方も考案できません。そのためまずは展示会になぜ参加するのか、どのような結果を得るために動くのかを明確にしておきましょう。

 

事前にブースをチェックして目星をつけておく

展示会に参加する際には、事前にホームページやパンフレットなどを参考にして、どのような企業が出展しているのかを確認するのがポイントです。どのような企業がどのようなテーマで出展し、そのような商材を展示しているのか、そのブースはどこなのかを確認しておけば、当日の動線をスムーズに確保できます。

展示会の会場に入ってからも案内板などを見れば、全体の情報を把握可能です。しかし、その場で回る順番を考えていては、効率的かつ最適な道順を導き出すのは困難となるでしょう。事前に確認できる情報はすべてチェックし、当日になってから慌てて対応しなくても問題ないように備えるのも重要です。

 

動きやすい服装で参加する

展示会への参加時には、ある程度動きやすさを意識した服装を準備するのもコツです。展示会によっては大規模な会場を歩き回ることになるため、きっちりとした服が邪魔になることもあります。夏場などは汗の問題もあるため、失礼にならない範囲で身軽な服装を選ぶのがおすすめです。

 

また、長時間・長距離を歩くことを想定して、足に負担がかからない靴を用意するのもポイントです。スニーカーなどに履き替えて、疲れが溜まらないように備えるとよいでしょう。

 

荷物も減らして身軽な状態にしておく

展示会への参加時には、荷物も減らしておくのがコツです。服装と同じく、荷物も多いと展示会を見て回る邪魔になります。展示会ではたくさんのノベルティや資料を受け取ることになるため、最初から荷物が多いと大変なことになってしまいます。

 

もらったものを入れる簡易的なバッグだけにして、残りの荷物はコインロッカーなどに預けるのがおすすめです。また、両手が使えるように、バックは背負えるリュックタイプのものか、肩にかけられるトートバックなどがよいでしょう、

 

展示会場にいられる時間を把握する

展示会場にどのくらいの時間滞在できるのか、事前に把握しておくのも準備の一環です。遠方から参加している場合や、展示会の当日に別の用事がある場合には、滞在時間を決めてスケジュールを組む必要があります。帰りや次の現場への移動時間を考慮し、最長で何時間滞在できるのか計算しておきましょう。

 

計算した滞在時間を参考にして、見て回るブースを決めるのもコツです。無理なスケジュールにならないように注意しつつ、複数のパターンを考えるのがポイントになります。

 

展示会の効率的な回り方を紹介

展示会を効率的に回るには、いくつかのポイントを踏まえて動くのが重要です。以下を参考に、展示会で得るべき情報を余さず収集できるように、効率的な回り方を考えてみましょう。

 

まずは優先するブースをすべて見て回る

まず優先すべきブースに訪問するのが、展示会の効率的な回り方の基本です。展示会のすべてのブースを見て回るのは、現実的に難しいケースが多いです。そのため「絶対に見ておきたいブース」を決めて、そのブースに先に立ち寄るのが効率的な方法となります。

 

見るべきブースが複数ある場合には、優先順位を付けて高いものから順に回りましょう。優先するブースが離れている場合には、移動の間に気になる企業がないかチェックし、時間を有効活用するのもコツです。

 

気になるブースをチェックしてあとで立ち寄る時間を作る

優先するブースに向かう途中で、気になる企業をチェックしておくのも、効率的な回り方を実現するコツです。展示会に参加して初めて、存在を知る企業もたくさんあるでしょう。そのなかで気になる企業があった場合、あとで立ち寄れるようにブースの場所を把握しておくのがポイントです。

 

移動中は積極的にサンプルや資料をもらっておき、時間を見つけて内容を読み込んでおくのもおすすめです。資料を見た結果、「わざわざ立ち寄る必要はない」と判断できることもあります。貴重な時間を浪費することを防げるため、まずは企業が配布している資料をチェックしてみましょう。

 

ブースごとの滞在時間を決めておく

展示会を見て回る際には、ブースごとの滞在時間をあらかじめ決めておくのも重要です。優先度の高い企業では、詳しく話を聞くために滞在時間を長めに確保することが考えられます。逆に優先度の低い企業や、予定外の企業の場合には、「〇〇分まで」と滞在できる時間に制限を付けるのがコツです。

 

展示している企業は基本的に、少しでも長くブースに滞在してほしいと考えて、接客しています。すべて付き合っていると時間がいくらあっても足りないため、時間を決めて計画的に動けるように備えましょう。

 

興味のないブースからの誘いはキッパリと断る

展示会を見て回る際には、多くのブースから声をかけられます。ときにはノベルティを渡された流れで、そのままブースに誘導されるケースもあるでしょう。しかし、興味のないブースに時間を使うと、優先すべきブースの滞在時間が減少してしまいます。

 

そのため興味のないブースからの誘いに対しては、キッパリと断る勇気も必要です。中途半端に反応してしまうと、相手も話を聞いてくれる人だと判断し、本格的な商談に持ち込もうとする可能性があります。お互いに無駄な時間になってしまうため、はっきりと態度と言葉で断るのも展示会を効率的に回るコツです。

 

時間には常に余裕を持つ

常に時間に余裕を持って動くのも、展示会の回り方における重要なポイントです。展示会に参加している最中には、意外なことに時間を取られることもあります。そのためギリギリのスケジュールを組んでいると、少しのズレでブースを見て回れなくなる可能性があるでしょう。

 

展示会を見て回っているときには、トイレに行きたくなることもあれば、疲れて少し休みたくなることもあるでしょう。そういったイレギュラーな時間も考慮して、余裕のある時間を確保するのが基本です。

 

海外展示会の回り方

海外展示会に参加する際には、国内の展示会を回るときとは違ったコツがあります。海外展示会に最適な回り方を実践できるように、事前に情報を確認しておくのがおすすめです。以下では、海外展示会における効率的な回り方や準備について解説します。

 

出展者リストをチェックしてから参加する

海外展示会に参加する際には、出展者リストをチェックしておくのが鉄則です。言語や文化の異なる海外展示会を見て回るには、事前の情報収集が国内展示会よりも重要となります。言葉が上手く伝わらないと、当日に会場の情報を把握するのが難しくなる可能性もあります。

 

国内の展示会と比較して、コミュニケーションに時間がかかるケースがあるため、事前準備は万全に整えておきましょう。

 

航空券の確保から宿泊まで計画に組み込む

海外展示会への参加時には、航空券の確保から宿泊まで、すべて計画の一部として組み込むのが基本です。海外展示会の会場までどのようなルートを通るべきなのか、どこに宿泊するのが1番よいのかといった点も含めて考えることが、効率的な回り方を実現するポイントになります。

 

海外展示会に初参加する場合や、そもそも海外を訪れる機会が少ない場合には、入念に会場に行くまでの流れをシミュレートしておきましょう。

 

海外展示会は会場外がメインになることがある

海外展示会は、国内展示会とは違い、会場外を見て回るのがメインになるケースがあります。イベントや展示会場だけを見ても、海外展示会を体験しきれない可能性があるでしょう。海外では展示会会場の外の方が、盛り上がりを見せていることが多いです。

 

海外企業や団体が主催するパーティが催されていることもあるため、そこに積極的に参加するのが有益な情報を得るためのコツです。実際に会場外で開催されるイベント数は多く、展示会の公式ページで紹介されている準公式イベントだけでもかなりの数になります。

 

そのほか、展示会の近くの会議室などを使って行われているカンファレンスやワークショップも、参加する価値があります。業界に関する最新情報や、まだ製品化されていない技術をチェックできる可能性もあるため、そこでしか知れない情報を収集できることもあるでしょう。

 

展示会を回る際の注意点

展示会を回るときには、いくつか注意しておくべきポイントもあります。スムーズに展示会を回れるように、以下で注意点を確認しておきましょう。

 

取得した名刺や資料はきちんと管理する

展示会でもらった名刺や各社の資料は、きちんと管理しながら回りましょう。移動しながら名刺やノベルティを整理していると、別の企業のものが一緒になってしまったり、紛失したりする可能性があります。

 

企業ごとに管理できるように、クリアファイルを事前に用意しておくのもおすすめです。重要度に合わせてファイルの色を変えるなどの工夫を加えることで、展示会の最中でも管理がしやすくなるでしょう。

 

休憩時間を確保しておく

展示会に参加する際には、休憩時間を確保しておくのも重要です。長時間滞在する場合には、昼食を取って体力を回復する時間が不可欠です。休みを取らずに動き続けても、疲れてしまって、よい情報収集ができなくなる可能性があります。しっかりと休んで体力をキープし、最後まで適切な情報収集をして回れるように備えましょう。

 

夏場などは、こまめな水分補給も大切です。時間に追われて水分補給を怠ると、脱水症状を起こして展示会への参加どころではなくなってしまいます。身体の状況を把握しつつ、無理をしないように注意が必要です。万が一体調が悪くなったときのことも考慮して、相談できる場所や連絡先を確認しておきましょう。

 

時間が足りない場合には立ち寄るブースを見直す

どれだけ綿密にスケジュールを組んで回り方の準備をしても、当日になって時間が足りなくなる可能性はあります。時間が足りなくなることがわかったら、早めにスケジュールを見直して、立ち寄るブースを減らすなどの対応が必要です。予定外の動きになると焦ってしまいがちですが、冷静に立ち回るように意識しましょう。

 

無理をして駆け足で移動するなどの方法は、体力的にキツくなるほか、事故の原因にもなるため避ける方がよいです。残っている時間を確認し、それに合わせてスケジュールを組み直す柔軟性も大切です。事前に時間が足りなくなるパターンを想定して、切り捨てるブースを決めておくのも1つの方法です。

 

まとめ

展示会に参加する際には、効率的な回り方について確認しておくのが重要です。展示会で得られる情報を適切に収集していくには、極力まで無駄を省いた効率重視のスケジュールを組み立てるのがコツです。どのような回り方が展示会において有効となるのか、この機会にチェックしてみてください。

 

また、海外展示会の回り方も、別途確認しておくのがおすすめです。海外展示会は内容も国内のものとは大きく異なるため、必要な準備や当日の動きが変わります。海外展示会への参加時には、専用の回り方を予習しておくのがコツです。