展示会で使用できる英語フレーズを紹介|英語を使った営業のコツや注意点も解説

展示会もグローバル化が進み英語を使う海外の顧客が訪れる機会が増えています。国内の展示会に出展する場合でも、英語を活用してコミュニケーションを取り海外市場の開拓チャンスを獲得することができるのです。本記事では、展示会を海外展開の第一歩とするべく、展示会で使用頻度の高い英語のフレーズや、英語営業のコツ・注意点を解説します。

展示会で英語力は必要?

「そもそも展示会において、英語力は必要なの?」と、疑問を持つこともあるでしょう。昨今は、コロナも収まり、海外からの来場者も増えているため、英語を使う機会は多いと考えられます。まずは以下で、展示会における英語の必要性について解説します。

アジアをはじめとした海外顧客も増えている

昨今はアジアをはじめとした海外の顧客が、展示会に訪れる機会が増えています。円安もありインバウンド需要で海外から日本に訪れる外国人が増加していますが、そのなかには商談目的の人も多く含まれます。そのため展示会の開催時には、海外の顧客と接する機会も珍しくなくなっています。

海外向けの展示会でない限り、基本的に国内の顧客の方が数は多いです。しかし、海外顧客の数も軽視できないものになっているため、英語を使ったコミュニケーションを通して対話することも重要視されています。

英語でコミュニケーションが取れると有利になる

展示会で英語を使ったコミュニケーションが取れると、他社と差別化して自社を認知してもらえるチャンスが作れます。英語をまったく話せないブースと、英語でのコミュニケーションが可能なブースでは、海外顧客の集客率が大きく変わります。

海外顧客にも需要のある商品・サービスを取り扱っている場合には、英語を活用して積極的な対応を行うことを検討されるとよいでしょう。単純に集客の面で他社ブースよりアドバンテージが取れるため、展示会の成功を近づけるきっかけになります。

グローバルな市場を開拓するきっかけになる

展示会で英語を使ったコミュニケーションを積極的に実施すると、グローバルな市場を開拓するきっかけを作れます。これまで国内需要だけだった商品・サービスが、展示会をきっかけに海外への販路を作れる可能性もあるでしょう。自社商品・サービスが、海外に対して意外なニーズを持っているケースもあります。

展示会はそういったニーズを確かめるチャンスでもあるため、積極的に英語によるコミュニケーションを通して海外顧客から情報を集めるのもおすすめです。

展示会における英語コミュニケーションのコツ

展示会で英語のコミュニケーションを取る際には、いくつかコツとなる要素があります。海外顧客との信頼関係を築き、その後の交流につなげるためにも、コミュニケーション方法を工夫するのは重要です。以下では、展示会での英語コミュニケーションのコツを解説します。

相手としっかり目を合わせて会話をする

展示会で海外顧客とコミュニケーションを取る際には、しっかりと目を合わせて会話をしましょう。海外の文化では目を合わせない行為が、失礼に当たる可能性があります。目を合わせることで会話・営業を始めるきっかけを作れるため、まずは目をしっかりと見る習慣を身につけましょう。

また、目を見るだけでなく、笑顔を作るのも重要です。真面目な顔で営業をかけると、海外顧客に不自然な印象を与える可能性があります。常に微笑を欠かさずに、笑顔を主軸にした表情で臨むのもコミュニケーションのコツです。

自己紹介と挨拶を欠かさない

海外顧客とのコミュニケーション時にも、自己紹介と挨拶を欠かせません。「自分がどの企業に所属する誰なのか」を明確にすることで、相手に話を聞く準備をさせることが可能です。特に海外顧客は自社のことをまったく知らないケースも考えられるため、企業情報を詳細に英語で説明するのもポイントです。

挨拶は単純なものでかまいませんが、笑顔でかつ元気な声で話す必要があります。ローテンションでの挨拶は、相手に不快感を与える可能性もあるため、意識して高いテンションをキープするとよいでしょう。

ゆっくり・はっきりと話す

英語でのコミュニケーション時には、ゆっくり・はっきりと話すのが基本です。焦って早く口になると、言葉が伝わらずコミュニケーションに失敗する可能性があります。最初につまずくとそのまま立て直しができずに、顧客が離れてしまうケースが多いです。

まずはゆっくり・はっきりと話すことを意識して、相手との正確な意思疎通を目指しましょう。海外顧客もゆっくり・はっきりと話せば、多少間違った英語でも意味を理解してくれる可能性があります。無理にネイティブな話し方をするのではなく、会話を継続することを意識して確実に言葉を紡ぎましょう。

会話が上手くいかないときには無理せずツールに頼る

英語でのコミュニケーションが上手くいかず、会話が続かないときには無理せずツールに頼りましょう。スマートフォンやタブレットにインストールしたアプリなどを用いて、日本語を英語に変換してもらい、会話を行うのも1つの方法です。会話の主軸さえわかれば、あとは簡単な英語だけで話が通じる可能性もあります。

また、身振り手振りも積極的に活用し、自分の感情や意思を相手に全身で伝えるのもコツです。

普段から英語を使って会話に慣れておく

展示会で英語でのコミュニケーションを実施する予定があるのなら、普段から会話に慣れておくのが重要です。社内で英語を使う時間帯を決めたり、セミナーや研修を通して英語でのコミュニケーション方法を学んでもらったりすることで、展示会でもスムーズな会話が可能となります。

普段使わない言語をいきなり本番で試しても、上手く利用できない可能性が高いです。海外顧客もターゲットにした展示会を実施するのなら、前もって英語のコミュニケーション力を高める工夫を行うのがおすすめです。

展示会で役立つ英語のフレーズ

展示会で英語のコミュニケーションを行う場合、定番のフレーズを覚えておくのがコツです。よくあるフレーズをスムーズに話せるようにしておけば、会話の進めやすくなるでしょう。以下では、展示会で役立つ英語のフレーズを紹介します。

緊張感を解きほぐすフレーズ

展示会では海外顧客も、不慣れな空間に緊張している可能性があります。そこでまずは緊張感を解きほぐすフレーズを使い、コミュニケーションを取る準備をするのがポイントです。例えば以下のフレーズを使うことで、相手の緊張感を緩和できる可能性があります。

・Please allow me to introduce myself. (自己紹介をさせてください)

・My name is ◯◯ and I am a  ◯◯(役職) at  ◯◯(会社名).

(私の名前は ◯◯で、 ◯◯会社で ◯◯を担当しています)

・Where are you from?(どちらから来日されたのですか?)

・what brings you this exhibition today?(本日はなぜ展示会に来られたのですか?)

・Hello, can I help you?(はじめまして。何かお手伝いをしましょうか?)

簡単な挨拶や自己紹介を交えつつ、相手のことを知るためのフレーズを使うのがコツです。

自社商品の魅力を説明するフレーズ

展示会で紹介している自社商品・サービスの魅力を英語で伝えることで、よりその特徴や価値が伝わりやすくなります。会話を通して商品・サービスの魅力が伝われば、より興味をもってもらいやすくなるでしょう。例えば以下のフレーズで、自社商品・サービスの魅力を説明できます。

・We’re making ◯◯.(私たちは◯◯を作っています)

・We produce applications related to entertainment.(私たちはエンタメに関するアプリを制作しています)

・Our products are also useful overseas.(私たちの商品は海外でも役立ちます)

・Please try our products.(ぜひ商品をお試しください)

事前に商品ごとのメリットや特徴をフレーズ化して、展示会中に説明できるように備えるのもポイントです。

相手のニーズを探るフレーズ

展示会で海外顧客と接する際には、相手のニーズを正確に探る必要もあります。ニーズがわかればそれに合わせて、自社の商品を紹介して商談につなげることも可能です。相手のニーズを探るフレーズとしては、以下のものが考えられます。

・What kind of product are you looking for?(どのような商品をお探しですか)

・What features would be useful?(どんな機能があると便利ですか)

・Let us know what you need help with.(困っていることを教えてください)

今後の関係性を構築するためのフレーズ

展示会で出会った関係性をその後も継続するには、英語のコミュニケーションを通して積極的に話をつなぎ止めるのが有効です。例えば以下のフレーズで、今後の関係性の構築を目指すことが考えられます。

・May I give you my business card?(名刺をお渡ししてもよろしいですか)

・Please feel free to contact us.(お気軽にご相談ください)

・Are you interested in future transactions?(今後の取引に興味がありますか)

会話を終了させる基本フレーズ

英語でのコミュニケーション時には、きちんと会話を終了させるのも重要です。ただ話を打ち切るのではなく、「また話がしたい」という意思を取り入れることで、今後の関係性を構築しやすくなります。例えば、以下のフレーズが有効に活用できます。

・Thank you very much. If you would like to visit our website, please feel free to do so.

(ありがとうございました。もしよろしければ我が社のホームページをご覧ください)

・If you need anything else, please contact us anytime.(何かありましたら、いつでもご連絡ください)

展示会で英語のコミュニケーションを行う際の注意点

展示会で英語のコミュニケーションを行う際には、さまざまな注意点があります。文化の異なる相手との会話に備えて、準備を進めておくことが重要となるでしょう。以下では、展示会で英語のコミュニケーションを取る際の注意点を解説します。

事前に社内で研修をしておく

展示会で英語のコミュニケーションが必要になる場合、事前に社内で研修を行っておきましょう。仮に英語能力の高い人材がいても、いきなり海外顧客とスムーズなコミュニケーションが取れるとは限りません。事前にコミュニケーションの取り方を学び、展示会に最適なスキルを獲得するのが重要です。

英語力の高い人材を確保する

展示会で英語を活用する場合、英語力の高い人材を優先して確保しておくのが大切です。あらかじめ英語ができる人材が多ければ、当日さまざまなかたちでコミュニケーションをサポートしてもらえます。展示会に参加する人員を選ぶ際には、英語力を基準にするのも1つの方法です。

途中で会話を切り上げない

展示会で英語が上手く通じなかったとしても、いきなり会話を切り上げるのはNGです。会話ができないからと顧客を切るような行動を取ると、会社の印象が悪くなります。会話が上手くいかないことを謝罪し、名刺やパンフレットだけでも渡すのが基本です。

複数人で対応する

展示会で英語のコミュニケーションを行う際には、複数人で対応するのも1つの方法になります。仮に片方の英語が通じなくても、もう片方の言葉が通じる可能性があります。また、2人いると相手の英語も聞きやすくなるため、スムーズな会話のキャッチボールが成立しやすくなります。

外注して支援を頼むことも考える

展示会で英語のコミュニケーションをするのなら、プロに外注する方法がおすすめです。社内に英語を使える人材が少ないと、付け焼き刃で学んでもスムーズな交流ができない可能性があります。

それなら最初から英語をサポートしてくれるサービスを活用し、自社の従業員は簡単なフレーズだけで会話をする形式にする方がメリットがあるでしょう。

まとめ

展示会も近年はグローバル化が進み、海外顧客の参加も増えています。そのため英語を使ったコミュニケーションの重要性は、現在も高まり続けているのです。この機会に展示会で役立つ英語のフレーズを確認し、スムーズなコミュニケーションを実践する準備を進めてみてはいかがでしょうか。