私は、規模の大小を問わず一様にされているDX化の進め方や取り組み方について、少し疑問があります。
世のDX指南論を見ると、
「DX推進部門をつくりましょう」
「DX担当役員を置きましょう」
「社内制度をDXに適する形に変更しましょう」
「IT環境を整備しましょう」
とあります。
人材も資金も潤沢にある大企業なら良いのです。
しかし、多くの中小企業には、「DX推進部門を新設」する人的余裕はありません。
「社内制度の変更」と言われても、そもそも現行の社内制度があってないようなものだったりします。
「IT環境を整備」する資金的余裕もなく、コロナで急激に業績が落ちている現状、後回しにならざるを得ません。
DX化は、目的ではなくて手段です。もっと、中小企業にも取り組みやすいDXの進め方があって良いはずです。
DX化を新規業務改革として取り組むのではなく、営業をはじめとした既存の業務の経験を活かしつつ、
「少しアレンジして」行うことで結果的にDX化が進んだ、ということになるのがベストなのです。
私は、展示会営業(R)コンサルタントとして、全国の中小企業さんに展示会を活用した売上アップの技術をお伝えしています。
ところが、コロナによって2020年3月から7月まで5か月もの間、ほとんどの大規模展示会が中止になりました。
「せっかく準備してきたのに、ムダになった」
「展示会後の売上計画をすべて白紙にして考え直さなくては・・・」
「悔しい・・・絶対に大きな成果が出ると確信していたのに」
口々に言っていたクライアント企業の社員さんの悲しそうな姿が今でも目に焼き付いて離れません。
精一杯取り組んでいた分だけ落胆も大きくなります。このように無力感にさいなまれた人が集まった会社では、
挑戦的な施策や新しい取り組みが行われなくなります。
コロナが一変させた世の中では、これまで以上に新しい取り組みが必要であるにもかかわらずです。
こうして、会社から勢いがなくなっていきます。そして、勢いがなくなった会社はやがて停滞し、
停滞し続けた先に待っているのは死です。
「この状況を黙って見ていることは許されない!」
日本唯一の展示会営業Ⓡコンサルタントとして、私は強い使命感に奮い立ちました。
コロナなどの感染症、災害や天変地異に左右されず、接触自粛状態が永遠に続いたとしても売上を上げることが可能で、
第三者に影響されず100%自社でコントロールでき、社内に勢いを取り戻すことができる
まったく新しい営業手法が必要なのです。
「そんな夢みたいな方法、あるわけないじゃないか!」
そう思われるでしょう。でも、あるのです。
それこそが本書でお伝えしていく、営業戦略や営業体制の「DX」化への移行をスムーズにおこなっていくための
ツールとなる『自前オンライン展示会』の開催なのです。
本書では、この「DX」営業の手法を、デジタルやオンラインが苦手な初心者の方でも即実践できるように、
具体的にお伝えしていきます
あなたが、スムーズなDX化を実現し、コロナをチャンスに変えて、力強く業績を向上されることを、心から応援しています。